今回は、2017年3月に発売されたSDガンダム EXスタンダード RX-0[N] バンシィ・ノルン(デストロイ・モード)のレビューをご紹介します!
SDEX バンシィ・ノルン(デストロイ・モード)は、『機動戦士ガンダムUC』に登場する主人公機『RX-0[N] バンシィ・ノルン(デストロイ・モード)』のSDキットです。バンシィ・ノルンの特徴的な機体形状を低頭身のSDで再現。洗練されたプロポーションと幅広い可動域の両立により、様々なポージングが可能なキットになっています。ビームマグナムやアームドアーマーDEといった武装類が付属。価格は660円(税込み)です。
装備をリディ・マーセナス搭乗に合わせて変更・調整した総合性能向上仕様のバンシィ『RX-0[N]バンシィ・ノルン(デストロイ・モード)』がSDEXに登場。
2016年7月に発売されたSDEXユニコーンガンダム(デストロイモード)をベースに、バンシィ特有の黒いカラーリングが成型色で、頭部アンテナや背部アームドアーマーXC、リボルビング・ランチャー、アームドアーマーDEといった武装類が新規造形で再現されています。
成型色は全身の大部分をダークブルーが占めますが、頭部や胸部、腕部のサイコフレームはクリアオレンジ、ソール部やバックパック、ビームマグナムはダークグレーを配色。白を基調としたSDEXユニコーンガンダムとは対象的なカラーリングになっています。
シールは頭部のゴールドアンテナや首元、肩部や腰部などのサイコフレームを補い、まずまずの量。サイコフレームはクリアオレンジとシールのオレンジ色味が違っていますが、貼り付けることで装甲の隙間から露出するサイコフレームの雰囲気は感じられると思います。
ABSやKPSは不使用。ほとんどのパーツはPS素材で構成されています。他のSDEXキットと同様、組み立てにニッパーは不要。パーツはランナーから手で切り離すことができます。ユニコーンモードへの変形ギミックはなく、SDEXのユニコーンモードも現時点では発売されていません。
ポリキャップはPC-303-Cを関節各部に使用し、すべて使い切ります。関節強度はまずまず高め。薄型のバックパックを装備しているだけなので、後方への負荷はかからず自立は安定しています。
ビームマグナム(リボルビング・ランチャー付き)、アームドアーマーDE(シールド付き)が付属。
シールを貼らない状態で。大味ですが、暗めの色が多いのでユニコーンガンダムほどの物足りなさは感じないですね。
サイコフレームの部分はラインモールドが細かく造形されているので、各部を塗装するとリアルなサイコフレーム露出状態が再現出来そうです。
形状の異なる部分のみ、ベースのSDEXユニコーンガンダムと比較しながら各部を見ていきます。
頭部をユニコーンガンダムと並べて。バンシィ特有の刺々しいアンテナが印象的に造形されています。左右のアンテナだけでなく、中央の角状アンテナもゴールドのシールで色鮮やか。赤いツインアイやキリッとした表情が相まったなかなかのイケメンフェイスになっています。
メット部は前後の組み合わせで側頭部に合わせ目ができます。消す場合はフェイスパーツの後ハメが必要。とさか前後のセンサーは赤いシールでの色分けです。
クリアオレンジパーツのツインアイには細かなモールドが造形。クリアレッドに塗装するとパーツのモールドが活かせそうです。
胴体部をユニコーンガンダムと並べて。胸部は棘状の襟装甲付きのものが新造。それ以外はユニコーンガンダムと同形状ですが、ダークブルーとクリアオレンジでヒールな印象が感じられるカラーリングになっています。襟のゴールドはシールで、腰部サイコフレームはオレンジのシールでの色分けです。
腹部はメタリック調のシールでの色分け。腰部周りはユニコーンガンダムと同形状で、リアアーマーは1個パーツ構成ながら、スラスターが覗く隙間が印象的に造形されています。サイドアーマーのサイコフレームはオレンジに塗り分けが必要。
首、肩共にボールジョイント型ポリキャップで可動が柔軟。肩は前方に展開できるようになっています。
腰部もダブルボールジョイントで柔軟に可動。上半身と下半身をずらすような動きが可能です。
腰アーマー裏にモールドはなく簡易的な作り。リアアーマーはボールジョイントで展開やロールが可能です。リアアーマー内側のスラスターはシルバーなどに塗り分けると後部からの見栄えも良くなりそうですね。
腕部も形状はユニコーンガンダムと同じ。起伏のある装甲で印象的に造形。少ないパーツ構成の簡易的な作りですが、シールやクリアパーツによって露出するサイコフレームがうまく表現されています。
上腕の内側とハンドパーツ裏は肉抜き穴です。ハンドパーツはグレーに塗り分けが必要。
肘はSDEXフォーマットで、パーツとポリキャップによる組み合わせで90度程度曲げることができます。腕部がより柔軟に可動するため、SDながらも高い表現力があります。
ショルダーアーマーは簡単な1個パーツ構成ですが、サイコフレームの溝は深いですし、側面のダクトもシャープに造形されています。後部のサイコフレームはオレンジに塗り分けが必要。
脚部もユニコーンガンダムと同形状。膝周りはサイコフレームが露出したようなデザインで細かく造形されています。1個パーツ構成なので後部はガッツリ肉抜き穴。パテで埋める場合は形状をデザインする必要があるため、塗装・制作する場合はハードルが高そうです。
足裏もつま先側がガッツリ肉抜き穴。ただし他のSDEXキットと同様、カスタマイズ用の3.0mm穴は造形されています。足首はボールジョイント型ポリキャップで幅広く展開可能。
背部には左右にアームドアーマーXCを持つバックパックを装備。バックパックはユニコーンガンダムからの流用ですが、アームドアーマーXCは新規です。バックパック表面のサイコフレームはオレンジに、アームドアーマーXCの内側はゴールドに塗り分けが必要。
アームドアーマーXCはバックパックのサーベル柄に簡単に挟んであるだけなので、干渉すると外れやすいので注意です。
アームドアーマーXCを外せばユニコーンガンダムのノーマルバックパックになります。
背部には3ダボ穴があり、2ダボは一部のHGUCやHG水星の魔女、他のSDEXキットと同じ規格なので、他キットのバックパックと組み合わせてカスタマイズを楽しむことができます。
中央の1ダボ穴を利用すれば、HGBCなどのオプションセットを組み合わせて武装を追加することも可能。ただしデザイン的な合う合わないは色々と模索する必要がありそうですね;
下部のスラスターはやや深めに造形。もっさりした感じはありません。グレーに塗り分けが必要ですが、メタリック系で塗り分けるとメカらしさが引き立ちそうです。
HG陸戦型ジムと並べてサイズを比較。本体は陸ジムの半分くらいの大きさですが、アンテナがあるぶん2/3程度までの大きさにはなります。アンテナの存在感がスゴイです;
武装した状態でSDEXユニコーンガンダム(デストロイモード)と並べて。部分的に形状が異なりますが、カラーリングが違っていることもあってヒロイックさやヒール感があって対照的。
SDCSバンシィ・ノルン(デストロイモード)(CSフレームを使用)と並べて。SDCSのほうがパーツによる色分けが細かいですが、造形的に差はなくどちらも緻密です。SDEXのほうが安価ですし、コンパクトで構造が単純なため、ポーズを付けたりグリグリ遊び倒すには適しているようですね。
SDEX初期のRX-78-2ガンダム、最近発売されたばかりのSDEXライジングフリーダムガンダムとも並べて。バンシィ・ノルンがNo.15,ライフリがNo.20で発売時期が近いこともあり、プロポーションは脚長でスタイリッシュ。
各部可動域はベースのSDEXユニコーンガンダムと同じ。首や腰は少し引き伸ばすことで適度にスイングしますし、腕も水平程度まで上げることができます。肘もSDEXフォーマットで90度ほど曲げることが可能。
腰は干渉なく360度回転させることが可能。脚は少し前後する程度です。膝の可動ギミックはなく、立膝のようなポーズを取らせることはできません。
左右への開脚はハの字程度まで展開させることができます。足首も深く曲がるのでしっかりと接地させることが可能。
低頭身ですが、SDEXのフォーマットによって各部が柔軟に可動しますし、首や腰も引き伸ばすことで適度に角度が付けられます。肩や足首もボールジョイント型ポリキャップで柔軟に可動するので、他のSDEXキットと同様に動きが付けやすいです。
ビームマグナム(リボルビング・ランチャー付き)。RX-0シリーズ専用のビームライフルに、銃身下部に実体弾兵器「リボルビング・ランチャー」が装備された形態になります。マガジンやリボルビング・ランチャーのフレームなど一部を塗り分ける必要があります。
ビームマグナムはSDEXユニコーンガンダムからの流用ですが、リボルビング・ランチャーは新規造形での再現。どちらも簡単な1個パーツ構成ですが、表面にはメカニカルなモールドがデザインされています。
リボルビング・ランチャーの発射口もモールドが造形。
リボルビング・ランチャーは脱着が可能。SDEXユニコーンガンダムのビームマグナムに組み付けることも可能です。
アームドアーマーDE。増加サイコフレーム兵装の一つで、「アームド・アーマー」の中で最も初期に造られた装備になります。「DE」は「Defense-Extension」の略称。簡単な2個パーツ構成ですが、しっかりとしたシルエットで造形されています。
表面はオレンジのシールで色分けしますが、裏面は細かく塗り分ける必要があります。
アームドアーマーDEの部分とシールド部分は分離が可能。若干外れやすいところがあるのでポロリに気をつけつつ取り扱います。
バックパックにマウントさせることも可能。
簡浮かせてディスプレイさせる場合は、他のSDEXキットと同様、股間部に3.0mm軸を差し込みます。適度な固定強度があるので、キットがクルッと回転したりすることなくポーズを取らせることができます。
ビームマグナムで射撃ポーズを再現。肘に可動ギミックがあるので、腕はゆったり構えることもしっかりと伸ばすことができますし、肩もボールジョイントポリキャップで引き出せるので射撃ポーズは再現しやすいです。
ただし、偶にショルダーアーマーが背部のアームドアーマーXCと干渉することがあり、干渉すると外れやすいので注意です。造形的に派手なので、そのぶんちょっと干渉しやすいかなという感じ。
アームドアーマーDEは前腕のダボにしっかりと組み付けられ、しっかりと固定させることができます。ロールするので上下などの向きが変えやすいです。
造形的にもメリハリが効いていてい良いですね。中央のアンテナ先端や膝のサイコフレームなど、部分的にシールが浮くことがあるので、指を引っ掛けて剥がしてしまわないように注意です。
背部にアームドアーマーDEを組み付けて。
アームドアーマーDEを前腕にマウントしている場合は背部アームドアーマーXCと干渉しやすいですが、背部に組み付けると腕がラクに動かせます。腕が開くので、ビームサーベルが付属しているとまた違ったポーズが再現出来てよかったかも。
リボルビング・ランチャーやアームドアーマーDEを外し、ノーマルのビームマグナムやシールドとしてポーズを取らせても良いですね。
一応SDCSのアームドアーマーBSやアームドアーマーVNも組み付けることができました。被せるだけでポロリし易いので、両面テープなどで固定すると良いかも。
ビームマグナムとアンテナを組み合わせることでオリジナル武器Aが再現可能。
構造的にはSDEXユニコーンガンダムのオリジナル武器Aと同じですが、アンテナが派手なのでそのぶん攻撃的な感じは出ていますね。ただ、アンテナがないぶんちょっと物足りないというか、強さが半減しているような感じも。
HGUCバンシィ・ノルンなど、HGのキットにも持たせられますが、グリップが細身でしっかりと握れないため、クルッと反転したり落としやすかったりします。
ビームマグナムとバックパックを組み合わせることで、オリジナル武器Bも再現可能です。こちらも構造はSDEXユニコーンガンダムのオリジナル武器Bと似ていますが、アンテナとシールドがありません。
ただそのぶん、銃身にリボルビング・ランチャー、バックパックにアームドアーマーXCを装備しているので物足りない感じはないですね。
SDEXバンシィ・ノルンに構えさせると、アームドアーマーXCが干渉して構えるポーズが少し難しめ。うまく干渉を避けるように保持させる必要がありそうです。
HGUCバンシィ・ノルン(デストロイモード)に保持させて。造形、カラーリング的には似ているので保持させるととても良く似合っています。
オリジナル武器Aと同様、グリップが細身なのでクルッと向きが変わることがあります。ですがバックパックがうまく干渉するので、オリジナル武器Aよりは安定した保持が可能です。
アンテナやアームドアーマーDE(シールド)を組み付けることもできます。組み付けることで更にボリューム感ある武装に変化します。
両手で構えれば巨大な高エネルギービーム砲をイメージした攻撃ポーズが取らせられますし、先端にリボルビング・ランチャーがあるので複合武装としても楽しむことができます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。SDながら他のSDEXシリーズと同様、造形がしっかりとしていてプロポーションも優秀。サイコフレームを持つユニコーンガンダム系の緻密な造形がリアルに再現されています。シールでの色分け箇所は多いですが、モールドがくっきりとしているので塗装すると映えそうですし、バンシィ特有の刺々しい派手さやヒール感もうまく表現されていると思います。
気になる点は、多少背部アームドアーマーXCが干渉でポロリしやすいです。容姿が派手なぶんユニコーンガンダムに比べて干渉が少し多いので、その点は補強するなど対策すると良いかも。
ダークブルーの外装とクリアオレンジのサイコフレームがバンシィ系のヒール感を引き立てていますし、アームドアーマーもポーズに荒々しい雰囲気を持たせてくれます。何気にSDCSの武装も浅いですが組み付けが合うので、うまくマリーダ仕様のバンシィを再現するなど、幅を効かせて楽しむのも良さそうですね。
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