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HGUC ギラ・ドーガ レビュー

今回は、2008年11月に発売されたHGUC 1/144 AMS-119 ギラ・ドーガのレビューをご紹介します!

HGUC ギラ・ドーガは、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場するMS『AMS-119 ギラ・ドーガ』の1/144スケールキットです。ザクの系譜を継ぐ特徴的な機体形状を新規造形で再現。ビーム・マシンガンやビーム・アックス、シュツルムファウスト、シールドといった多彩な武装により、幅広いポージングが可能なキットになっています。一般機、指揮官機の選択が可能な頭部パーツも付属。価格は1,980円(税込み)です。

シャア・アズナブル率いるネオ・ジオンの主力となった量産型MSで、第二次ネオ・ジオン抗争においても多数投入。アクシズ落下阻止にも協力した機体『AMS-119 ギラ・ドーガ』がHGUCでキット化。グリーンを基調としたカラーリングやザク系の流れを汲む特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。

成型色はくすみのあるグリーンやダークグリーンを基調としたミリタリーカラー。その他、首周りや腹部動力パイプはくすみのあるイエロー、シュツルム・ファウストの先端はレッド、内部・関節や武装類はメタリック調のダークグレー成型色での再現となっています。

シールはモノアイと中折れ式シールドのネオ・ジオンエンブレムを補うくらいでわずか。脚部の動力パイプや各部のバーニア内部などを塗装で補う必要がありますが、素組みでも大部分の色分けが再現されているので仕上がりは悪くありません。

一部の内部・関節、武装類のパーツにはABSが使用されています。KPSは不使用。組み合わせ強度が高いので、仮組みなどで分解する場合は予めバラしやすく調整しておいたほうが良いかもです。

ポリキャップはPC-132ABを全身各部に使用します。肘はABS、膝は一部がABS+ポリキャップ接続で関節強度はまずまず高め。バックパックにやや存在感がありますが、特に後方に負荷がかかることはなく、接地性も高いため自立は安定しています。

中折れ式のシールド(4本のシュツルム・ファウスト付き)、ビーム・ソード・アックス展開型(ビーム刃2種)・収納型、ビーム・マシンガン、武器持ち手(右)、指揮官機用メット部パーツ、シールド用ジョイントパーツが付属。

頭部。ザク系の名残を残す形状で、口元のダクトや左右の動力パイプ、にらみつけるような表情が印象的に造形されています。動力パイプは別パーツでの色分け。

メット部はフリッツヘルム型に変化。メット部は合わせ目が出来ないパーツ構成です。

モノアイはパーツにピンクのシールを貼っての再現で、パーツにはモノアイレールも細かく造形。メット部は指揮官機用と組み換えられるので、一部ダボを切り欠いてメット部パーツが簡単に脱着できるようにしておきました。頭部の裏側もモールドが造形されるなど作りが細かいです。

下部のレバーを左右に動かすことで、モノアイを左右に振ることができます。

メット部をアンテナ付きのものに組み替えて指揮官機仕様に。

指揮官機仕様で全身から。

胸部は派手ではないですが、厚みのある装甲が造形。このあたりはザクとはかなり異なる形状になっています。

肩はポリキャップとパーツによる組み合わせで前方に幅広くスイング可能。首周りの動力パイプも別パーツで色分けされています。

腰部も各面に厚みのある装甲が造形。表面にモールドはないですが、幅が広く存在感があります。

フロントアーマー裾のダクト内部は黄色く塗り分けが必要。

腰アーマー裏はフロントとリアアーマー裏にモールドがデザインされています。殆ど見えない箇所ですが嬉しい配慮。サイドアーマー裏にモールドはありません。股間部はボールジョイント接続。

右腕部。曲状の装甲や内部フレームが露出する前腕部など、レトロ感がありつつもメカニカルに造形されています。右肩には大柄なショルダーシールドを装備。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は一部が上下の組み合わせで合わせ目ができます。内部のフレームに被せる仕様なため後ハメも難しく、消す場合はマスキング塗装などで処理するようになるかと。

腕部は前腕にのみフレームが造形。上腕はポリキャップのみの構造です。

ショルダーシールドはポリキャップを内側からパーツで挟むだけの簡単な構造ですが、適度に幅があって存在感があります。

右肩の曲状アーマーは前後の組み合わせで上部に合わせ目ができます。

曲状アーマーも肩とは1軸のポリキャップ接続で可動箇所は多め。前側のバーニア内部は黄色く塗り分けが必要です。バーニアは簡単な組み合わせなため、手が当たると外れることがあるので注意です。

左肩には大型で厳ついスパイクアーマーを装備。側面の反り上がったスパイクアーマーや各面バーニアが印象的に造形されています。前後の簡単な組み合わせで上部や側面に合わせ目ができます。上腕以下は右と同じ。

こちらは肩内部とはポリキャップとボールジョイント接続。前面のバーニアは内部を黄色に塗り分けが必要です。こちらのバーニアも手が当たると外れやすいので注意。

脚部。ザク系の名残で、曲状の装甲や動力パイプが印象的に造形されています。膝モールドやスネのフレームなども別パーツで細かく造形されています。裾幅が広く肉厚。膝やスネの動力パイプ、側面下部のスラスター内部は黄色に塗り分けが必要です。

大腿部は左右の組み合わせですが、前後の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下も左右の組み合わせですが、こちらは膝や後部の一部に合わせ目ができます。膝から分離しますが、合わせ目を消す場合はスネの色分けパーツの後ハメが必要。特に内部フレームは造形されていません。

ソール部はポリキャップを埋め込んでの簡単な3個パーツ構成。適度に幅があり、デザインもシンプルで簡易的な造りですが、足裏はモールド入りの裏打ちパーツで蓋がされています。

足裏のバーニアは黄色く塗り分けが必要。かかとにわずかながら肉抜き穴がありますが殆ど気にならないですね。左右で形状が少し違っているので組み間違いに注意します。

バックパックは2本の筒型タンクを上下に並べたような形状で、ボリューム感があります。後部中央には四方にバーニアを持つスラスターを装備。ダークグリーンの基部上下に合わせ目ができますが、モナカ割なので簡単に処理するだけで済みそうです。

バーニアや上下のセンサーは内部を黄色く塗り分ける必要があります。すべて別パーツ化されているので、シルバーなどで塗り分けると雰囲気が変わってきそうですね。

バックパックは2ダボ接続。ダボの太さが異なるため、他のHGUCキットやHG水星の魔女シリーズなどのバックパックと交換することは出来ませんでした。HGUCヤクト・ドーガのバックパックもダボ幅が違うので装備出来ず。上下の向きが分かりにくいデザインですが、裏面下部にくぼみがある側が下なので組み間違いに注意します。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムよりも頭一つ分ほど大きめ。ルプスレクスと比べて高さでは殆ど差はないですが、装甲が肉厚なため、ギラ・ドーガは大柄に見えます。

HGUC νガンダムと並べて。νガンダムのほうが頭一つ分ほど大きめ。この2機の印象的なシーンとして、アクシズを押し返そうとするシーンを再現してみるのもいいですね。

HGUC ヤクト・ドーガ(ギュネイ・ガス専用機)とも並べて。一部形状が似ている箇所はあるものの、パーツの流用はほぼ有りません。

頭部は首の可動ギミックによって適度に上下させることができます。左右へもスムーズにスイング可能。

ショルダーアーマーが干渉するため、腕は45度程度しか上がらず。左右腕部とも上げる角度は同じです。肘は1重関節で90度程度まで曲がります。

肩の前後スイングは、前方ヘは引き出しギミックによって広めにスイング可能。後方は殆どスイングしません。

腰がボールジョイント接続ですが、上半身は少し前後する程度。

腰は意外にも干渉がなく、360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

前後開脚は前後とも幅広く展開可能。リアアーマーが可動しないぶん、後方への可動は少し制限されます。

膝は2重関節ですが、外装が干渉するため、くの字程度までとなります。膝装甲裏は外装で塞がれた状態。

足首は前後左右とも僅かにスイングする程度。

股間部はボールジョイント接続で可動が制限されるため、左右への開脚はハの字程度までとなります。

内股、ガニ股は共に45度程度までの可動です。

立膝をきれいな姿勢で再現するのは難しいようでした。

可動域の総括としては、いくつか可動が制限される箇所はありますが、頭部や腰が広く可動するなど見た目によらず動く印象でした。躍動感あるポーズは難しいかもですが、ある程度様になるポーズは再現出来そうではありますね。

ビーム・マシンガン。ギラ・ドーガの標準武装になります。2つの銃口によってベレット状のビームをマシンガンのように連射する他、通常のビームライフルとしても使用できるとのこと。銃身下部のグレネード・ランチャーや側面に斜めに配置されたマガジンパックが印象的に造形されています。

銃身は左右の簡単な組み合わせで上下に合わせ目ができます。

銃身下部のフォアグリップは左右に展開可能。

右肩に装備する中折れ式のシールド。こちらもギラ・ドーガの標準装備で、内側には4本のシュツルム・ファウストを装備。機体のポジションによって角度を調整することができ、グレネードの射出や防御の際にフレキシブルな対応が可能とのこと。

上下シールドの組み合わせ箇所はヒンジ接続ですが、無理に曲げるとヒンジパーツの片側が支えて折れてしまう場合があるので注意です。干渉しないように少しずつゆっくりと曲げていきます。

表面のネオ・ジオンエンブレムは細かなモールドにシールを貼っての色分けです。塗装だと色分けが難しかったりするので、ガンダムデカールなどの水転写デカールで合うものがあればいいですね。

先端部のグレネード・ランチャーはロールし、向きを変えることができます。スモークディスチャージャーとして使用することもできるとのこと

シュツルム・ファウスト。使い捨ての簡易型ロケットランチャーです。携帯用の武装としてコストパフォーマンスが高いため、武装ゲリラなども多様しているとのこと。

簡単な2個パーツ構成ですが、先端の弾頭部分はパーツでの色分けとなっています。

ビーム・ソード・アックス。近接戦用の斬撃ビーム兵装になります。ビーム・エミッターを二基内蔵しているため、ソード状のビーム刃の他、貫通力が高くトーチとしても使用可能とのこと。ビーム刃はクリアイエロー成型色のアックス刃とピック刃のみ付属しています。

収納型のビーム・ソード・アックスも付属。リアアーマーのラックにマウント可能。横から差し込むだけでマウントできます。固定強度はまずまず。

一通り武装して。

ビーム・マシンガンは付属の武器持ち手でグリップを挟んで保持します。手のひらにダボ固定されるため、かなりしっかりと保持させることができます。特に干渉もなし。トリガーに指を添えるタイプで自然な表情が付きます。

ややぎこちない感じはありますが、射撃ポーズなども問題なく再現できますし、十分に表情が付きますね。

肩が広めにスイングするので、ビーム・マシンガンの両手持ちもラクに再現可能。シールド内側のシュツルム・ファウストの固定強度が甘く、干渉で外れやすいので注意が必要です。煩わしく感じるなら予め強度を上げておくのもありかと。

首が高くまで上がるので、劇中のような飛行ポーズも決まりやすくていいですね。

中折式のシールドは付属のジョイントパーツを使用して前腕部に固定。ジョイントパーツの位置を組み替えることで、シールドを側面と後部に配置することができます。

シールドを曲げればシュツルム・ファウストを射出するようなシーンも様になります。

ビーム・ソード・アックスは柄をハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。柄に凹凸などはないですが、適度な太さがあるので殆ど抜けることなく保持させることができます。クルッと角度が変わるようなことも少ないです。

メット部をアンテナ付きの指揮官機用のものに組み替えて。

アンテナ付きのギラ・ドーガはアクシズを押し返すシーンなどで登場。劇中ではそんなに目立っていない印象なので少し違和感があるかも。青いレズン機のほうが親しみがありますね。

たまたまかもですが、収納型のビーム・ソード・アックスにはHGUCヤクト・ドーガ(ギュネイ・ガス専用機)のビームサーベル刃を組み付けることができました。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。重厚感ある容姿で、ポーズを取らせるとなかなかの迫力がありますね。どことなく第二次世界大戦の兵士のような古風な雰囲気がありますし、戦場のリアルさが伝わってくるようです。グリーンを基調としたミリタリー調のカラーリングも、渋さや独特の格好良さがあります。

気になる点は、シールド内側のシュツルム・ファウストが、スパイクアーマーなどと干渉するとやや外れやすかったりします。外れる頻度が少し高いので、煩わしく感じる場合は予め補強しておくのも手かと。それと、だいぶ前のキットということで、構造的に近年のキットに比べるとややぎこちなさがあります。無理に動かすと干渉で腕やヒザ下が抜ける場合もあるので注意です。

ただ、それでも十分なくらいにポーズは付けることができますし、造形の良さからか簡単なポーズでも十分様になります。武装類も味のあるものが多く、ポージングでは泥臭い演出が可能。年々渋さや格好良さが増していくという、末永く楽しめそうなキットになっているのがいいですね。

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2 件のコメントがあります。

  1. 匿名

    on 2023年6月12日 at 22:43 - 返信

    ギラドーガってそんな時期に出たキットだっけ

    • nori

      on 2023年6月12日 at 23:49 - 返信

      コメントありがとうございます!
      違ってますね;
      修正しておきました;

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