今回は、HG 1/144 ZGMF-2027/A ギャンシュトローム(アグネス・ギーベンラート専用機)のレビューをご紹介します!
HG ギャンシュトローム(アグネス・ギーベンラート専用機)は、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場するMS「ZGMF-2027/A ギャンシュトローム(アグネス・ギーベンラート専用機)」の1/144スケールモデルキットです。ギャンシュトロームの特徴的な機体形状を再現。内部構造「SEEDアクションシステム」により、劇中の印象的なアクションポーズが再現可能となっています。ビームアックス、ヒートロッドといった武装類が付属。価格は3,190円(税込み)です。
グフイグナイテッドの後継機として開発された機体で、劇中ではコンパス所属機としてアグネルギーベンラートが搭乗。オルドリン自治区にて戦闘鎮圧に当たった他、ルナマリアのインパルスSpecⅡとも交戦した「ZGMF-2027/A ギャンシュトローム(アグネス・ギーベンラート専用機)」がHGでキット化。
HGゲルググメナース(2024年3月23日発売)のペレグリヌス(ボレロSに装備)とビームライフルパーツを流用しつつ、1stのギャンの意匠を持つ機体形状、ボレロS、ファルクスG7ビームアックス、自航防盾といった武装が新規パーツを用いて再現されています。
成形色はホワイトと淡めのブルーを基調に、頭部や自航防盾、ビームアックス柄にレッド、腰部ダクトにブルー、サーベル柄、自航防盾にゴールドを配色。その他、内部・関節、武装類の一部がグレー成形色での再現となっています。
シールは頭部モノアイや襟、脚部スラスター、ボレロSのラインモールドなどを補いまずまずの量。ボレロSはシールを貼らないと少し物足りない感じがありますが、ギャンシュトローム本体は大分部がパーツで色分けされているため、素組みでも十分です。塗装は肩部モールドや脚部ダクトなど細部の塗り分けが必要。
ABSは不使用。外装のブルーやライトブルー、ダークグレー、ブルー、グレーの内部・関節パーツにはKPSが使用されているため、塗装する場合も破損やひび割れを気にする必要が少なくて済みます。脚部装甲の一部のみアンダーゲート仕様。
ポリキャップはPC-7を背部と自航防盾にのみ使用します。肘膝ともにKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。背部にボレロSを装備しているため、多少後方に負荷がかかりますが、関節強度が高いので自立は安定させることができます。
■付属品
ビームライフル、ビームライフル用ジョイントパーツ、自航防盾、自航防盾用エフェクトパーツ✕2、ファルクスG7ビームアックス(柄:長、短)、ビームアックス用ビーム刃2種、スレイヤーウィップ(握り手付き)、ビームサーベル刃、ビームアックス用持ち手(右)、回転ビーム機銃口✕2が付属。(ビームサーベル刃は1本余剰です。)
■各部形状
■頭部
1stのギャンを思わせる尖ったメット部と、十字型のモノアイスリットが特徴的に造形。左右にはそれぞれ縦長のアンテナを装備するなど、SEEDシリーズならではのアレンジも加えられています。アグネス機なのでモノアイスリットの赤はパーツでの色分け。左右アンテナはライトブルーのシールで色分けします。
メット部は前後の組み合わせで側面の裾に合わせ目ができます。消す場合は内部パーツの後ハメなど加工が必要。後頭部センサーは塗り分けが必要そうですね。
メット部を外すことでモノアイなど内部が露出。モノアイはボールジョイント接続で四方に可動し、表情を変化させることができます。表面はピンクのシールでの色分けですが、小さいパーツなので組み立て時に紛失しないよう十分に注意します。
■胴体部
胸部・腹部。エッジの効いた厚みのある装甲が再現されています。特に胸周りは内外パーツの組み合わせで色分けが細かく緻密。マットなブルーの色味が良いですね。
胸部ハッチは展開可能。内部からMMI-T818 トリデンティ3銃身回転ビーム機銃が露出します。トリデンティは付属の回転ビーム機銃パーツを組み付けることで発射体勢が再現可能。機銃口には3基のモールドも細かく造形されていますし、胸部ハッチの裏打ちパーツも適度にモールドがデザインされています。
腰部は各面に西洋風の装甲を装備。フロントアーマーは各部がパーツで細かく色分けされていますが、リアアーマーのスラスター口はホワイトやブルーに塗り分けが必要です。
左のサイドアーマーにはサーベル柄を装備。取り外して付属のビーム刃を組み付けることで、MA-GFD230 フェロセカーレ ビームサーベルとして使用することができます。
肩は他の1軸接続キットとは異なり、胸部側はボールジョイントによる受け口になっています。グレーのパーツは適度に可動。
腰アーマー裏は各面とも裏打ちパーツなどはありませんが、サイドとリアアーマーはパネルラインのようなモールドが入っていて配慮があります。モールドに沿って塗り分けると見栄えもしそうですね。
■腕部
腕部はエッジと丸みを織り交ぜたような西洋寄りのデザイン。どことなく力強さも感じさせるところがあります。
腕部は全体に簡単な内部フレームが造形。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせですが、合わせ目はモールド化されていました。
前腕内側にはスレイヤーウィップの射出口が造形。白い装甲部分の一部がグレーに色分けされていますが、この箇所を押し込むことで射出口のパーツが取り外せます。そしてハンドパーツを付属のパーツに組み替えることで、スレイヤーウィップの展開状態を再現することができます。
スレイヤーウィップはKPSパーツ構成なため、折り曲げるなど表情を変化させることは出来ないようでした。
ショルダーアーマーはシャープに造形。ライトブルーのパーツが前後の組み合わせなため、側面に合わせ目ができますがあまり目立ちません。側面のダクトはパーツできっちりと色分けされています。
ショルダーアーマーは外側にスライド可能。肩を動かす際の干渉を避けることができます。肩が干渉して動かしにくいキットもあるので、こういったギミックがあるのはポージングの自由度が高まって良いですね。
■脚部
こちらも裾にスカートアーマーを装備するなど、ギャンの意匠を汲みつつ西洋騎士風にデザインされています。その中で後部スラスター類が存在感を放ちます。
膝から下は左右の組み合わせですが、後部の合わせ目は角で段落ちっぽくモールド化されています。
大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目はモールドっぽく造形。膝の一部モールドやふくらはぎのダクトはグレーに塗り分けが必要です。裾の円形スラスターは青いパーツの一部をグレーのシールで色分けします。
ソール部も西洋騎士風で、脚甲の段差が特徴的にデザインされています。
足裏は脚底の裏打ちパーツでモールドが細かく、色分けも再現されています。肉抜き穴がなく合わせ目もないという完成度の高い仕上がり。つま先はSEEDアクションシステムによって角度変更が可能です。
■バックパック
背部にはボレロSを装備。ボレロSは空間戦仕様のバックパックになります。内部に宇宙用推進剤タンクと強化された冷却機構を装備するユニットとのこと。ちなみにHGゲルググメナース(ルナマリア・ホーク専用機)が装備するのはボレロAという地上戦仕様のものになります。
バックパックをHGゲルググメナース(ルナマリア・ホーク専用機)のものと並べて比較。形状自体が結構違っていて、ボレロAがエッジの効いた装甲なのに対し、ボレロSは曲状にデザインされています。
バックパック本体は厚みのあるボックスタイプで、下部には角型のスラスターを装備。スラスターの可動ギミックはありませんが、内部にはスリットモールドが造形されています。
ボレロAのウイングは薄型でシャープでしたが、ボレロSのものは厚みや丸みのあるものになっています。ウイングの青いラインや赤い装甲部分はシールでの色分け。
内側にはスリットモールド入りのスラスターが造形。ウイングの内側は特にデザインされておらず段差の装甲があるだけです。
M71ペレグリヌス6連装近距離誘導弾発射筒(ミサイルランチャー)はゲルググメナースと同じものになります。ただしゲルググメナースのボレロAがウイング右側だけに装備しているのに対し、ギャンシュトロームのボレロSは両側のウイングに装備しています。
合わせ目が出来ない作りで、後部のダクトフィンも別パーツで細かく色分けされています。先端の弾頭部分は赤、ウイングのふちは青いシールでの色分け。ウイング周りはシールでの色分けが多いので、貼らないと少し物足りなくなりそうですね。
ウイング基部は上下に幅広く展開可能。
バックパックとの接続部も前後に適度にスイングします。
ウイング基部もロールするので、ミサイルランチャーごと傾けて前方への射撃ポーズを再現しても良さそうですね。
ボレロSとギャンシュトローム本体とはポリキャップによる1軸接続。
なのでギャンシュトローム本体にゲルググメナースのボレロAを装備することも出来ますし、逆ももちろん可能です。どちらを装備させてもよく似合っていて格好良いですね。ちなみにHGCEのストライカーパック系は規格が合わず、装備させることは出来ないようでした。
■他キットとの比較
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。ルプスレクスと同サイズ程度で、HGとしては少し大きいくらい。ギャンシュトロームの全高は20.00mです。
ギャンシュトローム本体のみをHGUCギャンと並べて。デザインは踏襲しているのが分かりますが、細部を見るとかなり別物な感じが強いです。ギャンシュトロームはよりメカニカルで緻密。
HGゲルググメナース(ルナマリア・ホーク専用機)と並べて。1stで馴染み深い機体たちがSEED系でリメイクされるのは感慨深いものがあります。ズゴックもキット化されると良いですね。
HGUCギャン・クリーガーと並べて。こちらのほうがデザイン的に近い感じがしますね。
■可動
頭部の可動は、顎は深くまで引くことができますが、襟が干渉するため見上げる動きは制限されます。左右へも襟が干渉するため、45度程度まで制限される傾向に。
腕はY字まで高く上げることができます。ショルダーアーマーを外側に引き出すことで更に広く可動。肘は2重関節で深くまで曲げることができます。
肩はボールジョイントや肩の引き出しギミックによって前後に広めにスイングします。
腹部の可動ギミックや腰のボールジョイントによって上半身を適度に前後させることができます。
腰は干渉しますが、90度に近いくらい捻ることができます。腹部も少し捻られるので可動に問題はないですね。アクションベースやスタンドでディスプレイさせる場合は、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込みます。
前後開脚は前後とも広めに展開可能。リアアーマーが可動しないので避けるようにして展開します。
膝は2重関節で深くまで曲げることが可能。丸く厚みのある外装ですが、干渉なくしっかりと曲げられます。
足首はボールジョイントと可動ギミックの2箇所で前後左右とも柔軟に可動します。
左右への開脚は幅広く展開可能。水平にまで展開できますがサイドアーマーが外れやすくなります。
脚の付け根がロールするので、内股、ガニ股はどちらも幅広く展開します。
立膝は少し不自然ですが、一応再現可能でした。
可動域の総括としては、特別広くはないですが、全体的にまずまず可動します。特に肩はショルダーアーマーのスライドギミックによって可動域が広がりますし、下半身も全体的に柔軟。なのでポージングは特にストレスなく楽しめそうですね。
■武装類
MMI-M635D ビームライフル。ゲルググメナースと共通のビーム兵器ですが、ゲルググメナースは銃身が長い狙撃仕様だったのに対し、こちらは銃身の短い近距離戦仕様になっています。
本体部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
フォアグリップは左右に可動。センサーは青いシールでの色分けです。
ゲルググメナースのビームライフルと並べて。銃口部分形状と長さ以外は同じです。
付属のジョイントパーツを使用することで、ビームライフルをサイドアーマーにマウントすることが可能。
リアアーマーにも一応装備できますが、位置が悪くジョイントパーツも抜けやすかったです。
MMI-KX8E4 自航防盾。ギャンのシールドを模したようなサークル状のシールドになります。表面には凹凸状のモールドが細かく造形されていてゴツゴツとした感じがあり、ゴールドパーツで適度に色分けされています。一部モールドは赤いシールでの色分け。
裏面もメカニカルなモールドが造形。グリップは上下に可動し、基部もロールさせることができます。
カッター刃は再現されていませんが、円形のエフェクトパーツを組み付けることでサークル状のビームサーベル展開状態を再現することができます。
HGUCギャンのサークルシールドと並べて。カラーリングはそれに合わせてあると思いますが、形状はだいぶ違っています。
MA-MR ファルクスG7 ビームアックス。斧状の大型格闘武装になります。スラッシュウィザードのものと共通とのこと。HGでは立体化されていないのでなんか嬉しいですね。ちなみに無印では1/144スラッシュザクファントムがキット化され、ファルクスG7 ビームアックスも付属しています。
各部とも細かくパーツ分割されていて落ち度はありません。クリアピンクのビーム刃各種はブラックライトで照らしても発光はしませんでした。
各部を分解し、携行用の柄パーツと組み替えることでコンパクトな収納状態を再現可能。リアアーマーにマウントすることができます。
一通り武装して。
ビームライフルは通常の握り手をグリップに組み付けて保持します。ダボ固定ではないですが、隙間なく組み付けられるのでしっかりと保持できます。
両手持ちも特に問題ないですね。関節強度が高いので構えた姿勢をきちんと維持できますし、脇も適度に動くのでぎこちない感じはほぼありません。構えやすいです。
自航防盾は前腕に角型ダボで固定するため、サクッと装備させることができます。手甲をバラせばグリップをハンドパーツで握らせることも可能。各部に固定強度があるので、垂れることなく保持することができます。
ショルダーアーマーと少し干渉し易いですが、うまく交わすようにすればそんなに気にはならないですね。ごくたまに前腕から外れることがあるくらいです。
ビームエフェクトを組み付けた自航防盾はバツグンの存在感。劇中で105ダガーを真っ二つに破壊するようなシーンも十分に再現できそうです。
ファルクスG7 ビームアックスを装備して。
柄が少し細身なので、通常のハンドパーツだと穴をスルッと移動することがあります。
なので手首に角度のついた握り手で保持させます。こちらを使用すると移動することなくピッタリとフィットします。
大柄な武装なのでポーズに迫力が出ますね。こちらの両手持ちも問題なく可能。ゆったりというほどではないですが、持ち手の幅を狭めた状態での保持もある程度は再現することができました。
その他、スレイヤーウィップやビームサーベルといった様々な武装が付属。劇中で使ったかどうかは忘れましたが、幅広くポージングが楽しめるのが良いですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。1stのギャンももちろん個性的で格好良いですが、このSEED FREEDOMのギャンシュトロームはメカニカルで見応えがありますし、背部のボレロSもギャンシュトロームの機体形状にうまくマッチしていて全く違和感がありません。ハネモノキットのような造形美があり、リアアーマーや脚部裾の適度な膨らみによってポーズにも重厚感が出ています。恐ろしく格好良いですね。
気になる点は殆どないですが、あえていうなら首が左右に曲げにくいかなぁと。首の固定強度が高くメット部が外れやすいので、首を捻ろうとするとメット部が外れたりします。左右のアンテナも破損が気になるので、動かす際に少し気をつかうところがありますね。
武装類の保持もほぼストレスがなく、関節強度が高いのでポージングがしっかりと決まりますし、武装類も豊富でポージングバリエーションが多彩。背部ボレロも自由に可動するなど、色んな表情を見せる、魅力的なギャンとして楽しめそうですね。
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2 件のコメントがあります。
バナナ猫
on 2024年5月2日 at 01:13 -
ギャンシュトロウムガンダムベースで買おうと思ったら売り切れてました
nori
on 2024年5月9日 at 23:00 -
コメントありがとうございます!
最近ホントガンプラの入手が難しいですよね;
ニーズに対して生産が追いついていないのか、いまだ転売屋の餌食になっているのか・・・。