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HG カラミティガンダム レビュー

今回は、2012年1月に発売されたHG 1/144 GAT-X131 カラミティガンダムのレビューをご紹介します!

HG カラミティガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED』に登場するMS『GAT-X131 カラミティガンダム』の1/144スケールモデルキットです。重厚感ある機体形状を再現。ディスプレイ用のジョイントパーツが新規で付属し、劇中さながらのアクションポーズが再現可能なキットになっています。価格は1,320円(税込み)です。

地球連合軍が開発した後期GAT-Xシリーズの1機で、劇中ではオルガ・サブナックが搭乗。オーブ解放作戦からレイダー、フォビドゥンと共に実戦投入された機体『GAT-X131 カラミティガンダム』がHG SEEDでキット化。

2003年8月に発売されたHG カラミティガンダム(旧版)と同形状のものですが、パッケージデザインや成型色が変更され、専用のマーキングシールが付属したリニューアル版になります。ディスプレイ用のジョイントパーツも付属し、旧版では再現できなかったアクションベースを使用してのディスプレイも可能となっています。

ちなみに「カラミティ」は英語で「災厄・疫病神」という意味。

成型色はブルーを基調に、各部にイエローや緑みのあるダークグレーを配色。腹部や背部の2連装高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」の一部、脚甲、内部・関節などはライトグレー成型色での再現となっています。

その他、付属のプラズマサボット・バズーカ砲「トーデスブロック」がメタリックグレー成型色で再現されるなど、全体的に機動戦士ガンダムSEEDのHDリマスター版に合わせたカラーリングになっています。

シールは頭部ツインアイや額センサー、胸部の複列位相エネルギー砲「スキュラ」の砲口、プラズマサボット・バズーカ砲「トーデスブロック」のセンサーを補いますが多くはありません。

胸部装甲の一部や各部スラスター、ダクト、トーデスブロックの砲口といった細かい部分を塗装する必要がありますが、素組みでも不自然さはなく、パーツによる色分け再現度は高いです。

新規のディスプレイ用ジョイントパーツにはABSが使用されています。その他のパーツは殆どがPS素材でKPSは使用されていません。

ポリキャップはPC-123プラスを使用し、全身各部に組み込みます。肘や膝はポリキャップとPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。背部に大柄な高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」を装備していますが、バランス良く配置されているため負荷はかからず、自立は安定しています。

プラズマサボット・バズーカ砲「トーデスブロック」、対ビームシールド、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。

リニューアル版レイダー、フォビドゥンと共通のマーキングシールが付属。地球連合軍のマークやフェイズシフト装甲、第8機動艦隊アークエンジェル、ストライクガンダム(X105)、カラミティ(X131)、フォビドゥン(X252)、レイダー(X370)の形式番号などが収録されています。

背部バックパックや2連装高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」を外した状態で。少し軽装になりますが、肩や胴体部などに幅があるため、重厚な雰囲気は保たれています。

頭部。V字型のアンテナや左右のダクト、背部装甲のモールドなど、全体的にメカニカルで特徴的な頭部形状が再現されています。マスクも通常のへの字スリットではなく、ヒトクセあるデザインでどことなく悪役っぽさがありますね。頬のダクト内部はグレーに塗り分けが必要。

メット部は前後の組み合わせで頭頂部から側頭部にかけて合わせ目ができます。消す場合はフェイスパーツの後ハメが必要。

胸部は幅のある左右インテークや中央の580mm複列位相エネルギー砲「スキュラ」が印象的に造形。左右インテークの内部は黒く塗り分けが必要です。

胸部・腹部は簡単な前後の組み合わせで上部や側面に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合は腹部の後ハメが必要。

首はポリキャップボールジョイント、肩は1軸ダボで、どちらも可動ギミックはありません。胸部の複列位相エネルギー砲「スキュラ」は細かなモールドが緻密に造形されています。シールを貼るとモールドが埋もれてしまうのはちょっともったいないかも。

腰アーマーは前後とも幅のあるワイドな装甲を装備。サイドアーマーのスラスターのみがパーツで色分けされていますが、リアアーマーのスラスターはグレーに、スラスター内部はそれぞれ赤や黒に塗り分ける必要があります。

腰アーマー裏は特にモールドはなし。フロントアーマーはふちがフレーム状に造形されているので、裏打ちパーツの自作はしやすいかと。

腕部。上腕以下は比較的丸みのある装甲で細身。ショルダーアーマーは丸みと幅のある装甲が再現されています。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。多少起伏があるので、合わせ目を処理する場合はエッジを落とさないように注意する必要がありそうです。

ショルダーアーマーは合わせ目ができないパーツ構成。各部装甲がパーツで細かく色分けされています。

ショルダーアーマー下部のスラスターはポリキャップ接続で左右にスイングが可能。外側の三角ダクトやスラスター内部はグレーに塗り分けが必要です。

脚部はエッジの効いたマッシブ感のある装甲が造形。膝やふくらはぎの装甲もパーツで細かく色分けされています。後部の角型スラスターはふちをライトグレーに、内部を赤や黒に塗り分ける必要があります。角型スラスターにフルメカで再現されていたような可動ギミックはありません。

大腿部、膝から下共に左右の簡単な組み合わせで前後に合わせ目ができます。膝がポリキャップ構造で分離が可能なため、どちらの合わせ目も消すのはラクそうです。

アンクルアーマーは上下に可動。

ソール部は各部ともシャープに造形。脚甲なども上から組み付ける構造で合わせ目はありません。足首はボールジョイントと1軸接続で可動が柔軟。

足裏は細かなモールドの入った裏打ちパーツで蓋がされているため、肉抜き穴などはなし。見栄え良く造形されています。

背部には大柄でメカニカルなバックパック、左右には巨大な大口径ビーム砲である125mm2連装高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」を装備。バックパックは特に可動ギミックはなく、簡単なモナカ割で各面に合わせ目ができます。スリットダクトなどにも合わせ目ができるため、合わせ目消しは細かな処理が必要。

下部の角型スラスターはふちをライトグレーに、内部を赤と黒に塗り分けが必要です。スラスター内部はフラットな状態。合わせ目消しや塗装はしやすいですが、もう少しこだわった作りでも良かったような・・・;

バックパックは縦型の2ダボ接続でしっかりと固定されます。ポージング時も特に外れることはありませんでした。背面の左右小型スラスターもふちをライトグレーに、内部を赤と黒に塗り分けが必要です。

125mm2連装高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」。カラミティガンダムの主武装で、通常のビームライフルを上回る射程と威力を発揮するとのこと。

砲身や砲口部分がパーツで色分けされているため、素組みでも物足りない感じはありません。ライトグレーの砲身左右のダクトは内部を赤く塗り分ける必要があります。

砲身部は各部とも左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合は色分けパーツ接続部の後ハメ加工が必要。

砲口は内部ビーム口やスリットモールドが細かくリアルに造形されています。砲口内部は赤に、後部のマルイチダクト内部はグレーに塗り分けが必要。

高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」はポリキャップ接続で幅広く前後可動します。特にゆるい感じもないですし、後方に展開しても関節強度が高いので通常通り自立してくれました。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。HG SEEDのキットは小柄なものが多く、このカラミティガンダムも頭頂高は陸ジムよりも低め。ですが背部のシュラークによって少し全高は増しています。カラミティガンダムの全高は18.26m。

HGレイダーガンダムHGフォビドゥンガンダムと並べて。HG SEEDはブーステッドマンの3機が揃っているので、組み合わせてディスプレイさせるなどの楽しみがあるのが良いですね。

HGCEのフリーダムガンダムと並べて。多少プロポーションに差がありますが、組み合わせてもギリイケそうなくらい、カラミティガンダムのプロポーションは良いですね。

2021年6月に発売されたFULL MECHANICSカラミティガンダムと並べて。FULL MECHANICSは比較的近年発売されたということもあって細身でスタイリッシュ。1/100サイズなので各部ディテールも細かくメカニカルに造形されています。

頭部の可動は、顎が干渉するので下げる動きは制限されますが、見上げる動きは適度に可能です。左右へは多少顎と襟が干渉しますが、水平にまでラクにスイングさせることができます。

腕は水平まで上げることが可能。肘は1重関節で90度程度まで曲げることができます。

腕部とは1軸固定で可動がないため、肩は前後にスイングしないようになっています。なので画像は省きました。

腰部はポリキャップと1軸固定ですが、上半身を引き伸ばすことで少し前後させることができます。

腰はそのままだと干渉しますが、上半身を少し引き抜いて干渉を避けることで360度回転させることができます。

アクションベースやスタンドへは、上半身と下半身を分離させ、付属のジョイントパーツを間に挟んでのディスプレイとなります。ジョイントパーツは簡単に挟むだけでふらつきやすいので注意です。

前後開脚は、フロントアーマーが可動するので前方へは幅広く展開させることができます。後方はリアアーマーが可動しないので展開が制限されます。

膝は2重関節ですが、外装が干渉するため、曲げる角度はくの字程度までとなります。膝装甲裏は合わせ目ができるものの、きっちりとパーツで塞がれています。

足首はポリキャップ+1軸とボールジョイントという2箇所の接続によって広めに前後、左右に可動します。

股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はハの字程度までと制限されます。

内股、ガニ股は共に45度程度まで展開可能。

立膝はきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、古いキットなので近年のような圧倒的な可動域があるわけではないですが、この重量感ある機体形状に対して可動域はまずまず広め。各部とも不自由がないくらいには動くので、劇中のような迫力あるポーズもある程度再現できそうです。

対ビームシールド。軽量かつ超硬度のシールドと2連装の中距離ビーム砲を一体化させた攻盾システムで、表面には115mm2連装衝角砲「ケーファー・ツヴァイ」が造形。一部装甲がパーツで細かく色分けされていますが、裾のモールド部分はイエローに塗り分けが必要です。

裏面は簡単なフレーム装甲のみが造形。グリップの可動ギミックなどはありません。裏面はグレーに塗り分けが必要。

上部のダクトも内外がパーツで細かく色分けされています。

表面のケーファー・ツヴァイは展開が可能。砲口は浅い開口ですが、別パーツ化されているので塗り分けたりすると雰囲気が変わってきそうです。

337mmプラズマサボット・バズーカ砲「トーデスブロック」。カラミティガンダム専用の大型バズーカ砲になります。連射性こそないものの威力は絶大で、「死の塊」の名のとおり、的に死の厄災を振りまくとのこと。メタリックグレー成型色のメカニカルなカラーリングになっています。

表面にはメカニカルなモールドが造形。砲身部分は簡単なモナカ割で上下などに合わせ目ができます。

砲口は浅めに開口。ふちを白く塗り分ける必要があります。構えても特に違和感はないですが、ふちを塗り分けると浅いのが目立つかも。違和感のない塗り分けを再現したいところです。

大きめのセンサーは表面を白いシールで色分けしますが、小さいセンサーは内部を赤く塗り分ける必要があります。

一通り武装して。

トーデスブロックは一旦握り手の手甲パーツをバラしてグリップを握らせます。多少隙間があってふらつきますが、グリップが可動しないぶん、多少角度に余裕が出て保持がラクになります。

肩に担ぐようなポーズもラクに再現可能。背部のシュラークと少し干渉しますが、うまく交わすようにすればさほどストレスや面倒な感じはないですね。

HGですがシュラークやプラズマサボット・バズーカ砲が大柄で迫力があるのでポーズを付けたときの重厚感が凄いです。足首もある程度曲がるので、接地した状態でも脚を開いて踏ん張るポーズがしっかりとできるのが良いですね。

シールドは付属のジョイントパーツを前腕に組み付けて装備します。ジョイントパーツの組み付ける向きを変えることで配置を変更することが可能。

ジョイントパーツはポリキャップと1軸の組み合わせで固定強度が高め。ポージング時のストレスはありません。素立ちだとシールドの位置が若干下過ぎるのかな・・・?とも思いましたが、ディフェンスシーンを再現する上では違和感はないですね。

ケーファー・ツヴァイを展開して射撃するようなポーズも再現可能。

ディスプレイ用のジョイントパーツが腰部から後部にかけて組み付けるようになっているため、浮かせた状態でも脚部が自由に動かせるのは良いですね。

HGレイダーガンダム(MA形態)に搭乗させることもできますが、バランス良く載せないとふらついて落下しやすいです。再現したい場合はアクションベースをうまく活用しつつ、バランスよく配置させる必要がありそうです。

適当に何枚かどうぞ

以上です。多少塗装は必要ながら、素組みでも全く違和感がないくらいの色分けが再現されていますし、モールドも細かく造形されていてメカニカル。元が2003年に発売されたものとは思えないくらい、プロポーションも良いですし完成度の高いキットに仕上がっていますね。可動域も適度にあるので、重厚な容姿と相まってダイナミックなポーズも十分に再現することができます。

気になる点は、フロントアーマー中央下部のライトグレーパーツが突き出ているため、キットを弄っていると握る時に力を入れすぎて外れることがあるので注意です。それと四肢に合わせ目ができますが、安価なのでそのあたりは多めに見ても良いですね。

付属のディスプレイ状ジョイントパーツは多少固定強度が甘く、キットのふらつきが見られますが、少し気を使ってやれば十分に浮かせた状態でのディスプレイができますし、股間部に組み付けるタイプではないので脚部の表情が付けやすいです。成型色もHDリマスター用にメカニカルにカラーリングされるなど、リメイクが不要なくらい、現代でも十分に楽しめるキットなのが良いですね。

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