今回は、2002年7月に発売されたHGUC 1/144 MS-06S シャア専用ザクⅡのレビューをご紹介します!
HGUC MS-06S シャア専用ザクⅡは、 『機動戦士ガンダム』に登場するMS『シャア専用ザクⅡ』の1/144スケールモデルキットです。シャア専用機の特徴である赤いカラーリングを成型色で再現。足首等のフレキシブルな可動に加え、肩関節のせりだし機構によってザクマシンガンを両手で構えるポーズも再現可能なキットになっています。価格は1,100円(税込み)です。
HGUCの32番目にキット化された、いわゆる「旧キット」「旧HG版」のシャア専用ザクⅡ。プレーンな造形と赤く特徴的なシャア専用機カラーが成型色で再現されたリーズナブルなキットです。
成型色はピンク、レッドブラウン、ブルーグレーの3色。外装のピンクはリバイブ版(HGUCシャア専用ザクⅡ)とほとんど同じですが、胴体部のレッドブラウンはこちらのほうが濃いめ。関節や胸部中央などはダークグレー成型色で再現されています。シールはモノアイのみで、素組みで十分な色分けが再現されています。塗装も武装類を簡単に塗装するくらい。
ABSやKPSは不使用。すべてPS素材パーツで構成されています。
ポリキャップはPC-123プラスを使用。関節強度もまずまずです。脚甲が少し突っ張る感じがありますが、自立に影響はありません。
ザク・バズーカ、ザク・マシンガン、ヒート・ホーク、ヒート・ホーク用マウントパーツ、武器持ち手(左右)が付属。
頭部。少し大きめで、現代のキットに比べてレトロな印象が強いです。構造も動力パイプパーツを上下で挟む簡単な組み合わせ。
モノアイはブルーグレーのパーツにピンクのシールを貼っての色分けで、モールドなどは造形されていません。中央上部にラインモールドが入っているので、シールを貼る位置はわかりやすくなっています。モノアイ用のパーツは下部がアンダーゲート仕様になっているので、組み込むときは忘れずにゲートを切り落としておきます。
頭部下などにモノアイを可動させるスライドレールなどはないので、上部のメットを外してから、モノアイ用パーツ後部のダボをあてにするなりしつつ 左右に振ります。
胴体部は背広をイメージしたという特徴的なデザイン。レッドブラウンのカラーリングは深みや渋さが感じられるものになっています。いくつかパーツによって色分けされていますが構造自体はシンプル。
胴体部は胸部から腰部まで一体になっているため、腰の回転などはありません。
腰アーマー裏は各部とも裏打ちパーツやモールド造形などはありません。股間部は単純なボールジョイント軸。
腕部。二の腕は筒型で合わせ目はありませんが、前腕は左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。肘から分離するので合わせ目を消すのはラクかと。ハンドパーツは、リバイブ版やオリジン版は指がグレー系ですが、こちらはすべてピンクに配色されています。
L字シールドの接続部は右肩装甲から伸びるボールジョイント軸接続で適度に可動します。一方、左のスパイクアーマーは、左肩装甲から伸びるダボ軸にポリキャップを差し込んでの接続です。
L字シールド。ポリキャップを挟んだシンプルな2枚パーツ構成ですが、裏打ちパーツはブルーグレー成型色となっています。表面にもモールドは入っていません。
スパイクアーマーはポリキャップを挟んでの左右挟み込みタイプ。スパイクも一体成形となっています。作りは単純なので、合わせ目を消すのはラクそうです。
脚部。大腿部、膝から下ともに簡単な左右挟み込みタイプ。前後とも中央に合わせ目ができますが、膝から分離できるので合わせ目を消すのはラクかと。
側面の動力パイプは外装などと同じPS素材なので、特に弾力はなく、曲りもしません。
ソール部もモールドのないプレーン造形。ポリキャップを含め3個パーツの単純な構成です。
ただしつま先は幅広く引き出すことが可能で、引き出すことで左右にも幅広く傾けることができます。
バックパックも簡単な一個パーツ構成。動力パイプを挟んで組み付けるタイプなので、脱着して他キットのものと組み換えるようにはなっていないようです。上下バーニアなども造形されていませんが、お好みで色分けしてみてもいいかもですね。
リバイブ版と並べて。古いですが、旧キットならではの渋さやレトロ感があっていいですね。
HGシャア専用ザクⅡ(THE ORIGIN版)、RGシャア専用ザクⅡと並べて。
HG RX-78-2ガンダム(旧キット)やG30thが手元になく、比較ができず申し訳ないですが、手元にあるリバイブ版、オリジン版、BYOND GROBAL、G40と並べて比較。デザイン的に見ると、旧キットのシャアザクはガンダムも旧キットやG30thと並べるのが良いかもですね。
頭部はわずかに上下する程度。上げすぎるとすぐに外れてしまうので注意です。左右へは干渉もなくラクにスイングします。
腕は左右とも水平にまで上げることができますが、肩アーマーがともに頭部の邪魔になりやすいので注意です。
肩は内部パーツが引き出せるので、前方に幅広くスイングが可能。肘は1重関節で90度程度の可動となっています。
アクションベースやスタンドへのディスプレイは、コの字パーツを股間部に挟んでのディスプレイとなります。ただ、コの字パーツを取り付けると干渉して股間部の開脚が制限されるので注意です。
前後開脚はまずまず広めに展開が可能。
膝はあまり曲がらず、「くの字」程度となっています。
浮かせた状態だと左右への開脚はごくわずか。接地した状態だとハの字程度まで開脚が可能です。
足首の前後可動は幅広く展開が可能。ただ、少し不自然さがありますね;ここまで伸ばさなくても、もっと自然な姿勢で可動を再現することもできます。左右への可動も特別広くはありません。
内股、ガニ股はともに45度程度まで。
立膝もやや不十分な感じになってしまいます。
可動域の総括としては、足首が幅広く動くのは面白いですが、それ以外の箇所はお世辞にも広いとは言えず、ポージングの自由度はあまり高くはなさそうです。特に腰が全く回転しないので、ポーズはだいぶ制限されそうですね。
ザクバズーカをリバイブ版(画像上)のものと並べて。サイズが少し違って小型なのと、成型色がダークグレーとブルーグレーで違っています。
砲身部分は左右挟み込みタイプで上下に合わせ目ができます。
フォアグリップ、センサーともに上下に可動しますが、グリップは可動しません。センサーはピンクに塗り分けが必要です。
リアアーマー中央の装甲を引き倒すことでザクバズーカを懸架可能です。ただ、固定強度が弱く、グラついてすぐに外れ落ちてしまうので、バックパックと装甲で挟んで保持させるのが良いかと。(自分の固定が甘いんですかね;)
ザクマシンガンをリバイブ版(画像上)と並べて。大きさやデザインにそれほど大きな違いはないですが、フォアグリップの形状が違っていたり、成型色がブルーグレーだったりします。
本体部分はモナカ割なので上下に合わせ目ができます。ドラムマガジンは特に腰アーマーにマウントできるようにはなっていないみたいですね。
フォアグリップは左右に可動し、センサーも上下に可動します。センサーはピンクに塗り分けが必要。
ヒートホークをリバイブ版(画像上)と並べて。見た目的に大きな差はないですが、若干小型です。柄の部分はパープルに、刃の部分はイエローに塗り分けが必要です。
付属のホルダーパーツを使うことで、ヒートホークをサイドアーマーにマウント可能です。
ザクマシンガンは外れ落ちることはないですが、グリップとハンドパーツに広い隙間があり、ふらつきやすいので注意です。
フォアグリップが可動し、肩も広くスイングができるので、ザクマシンガンの両手持ちはラクに再現できました。
ザクバズーカもハンドパーツとグリップに隙間があるので、ふらつきは大きいです。ですが逆に肩に担ぐなどのポーズがラクになって自由に構えられたりします。
左右どちらも武器用の持ち手が付属するので、武器両手持ちなども再現可能です。
ヒートホークもハンドパーツとグリップに隙間があり、クルッと回転しやすかったり、スルッと抜け落ちたりすることがあるので注意が必要です。
適当に何枚かどうぞ。
ガワラ立ちも再現可能。よく似合います。
以上です。古いという感じはあまりなく、渋さ、レトロ感、造形バランス、素朴な感じなど、旧キット独自の良さがあっていいと思います。リバイブ版はスタイリッシュなデザイン、旧キットは設定画に近いデザインで、どちらも甲乙つけがたいものがありますね。
欠点的には、背部にマウントしているザクバズーカがかなり頻繁に外れるのが少しストレスだったのと、股間部にコの字パーツを取り付けると、足を開いたポーズが難しいのが気になりました。可動に関してはどうしても近年のキットには劣りますが、動く範囲でもある程度のポーズは取れるみたいですね。それと、四肢にできる合わせ目は少なからず見栄えに影響しているようです。
少々乱暴に扱っても壊れにくく、ブンドドにも適していると思います。ガンプラが進化しても、古いながらも味のあるキットとして楽しめそうですね。
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