今回は、2013年7月に発売されたHGUC 1/144 AGX-04 ガーベラ・テトラのレビューをご紹介します!
HGUC ガーベラ・テトラは、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するMS『ガーベラ・テトラ』の1/144スケールモデルキットです。肩部や背部など各所にバーニアやスラスターが造形された特徴的な機体形状を再現。背部のユニットは脱着式で、通常のバックパックのほか、大型シュツルム・ブースターが装備可能なキットになっています。価格は1,980円(税込み)です。
“デラーズ紛争”においてシーマ・ガラハウが搭乗した強襲用試作MS『ガーベラ・テトラ』がHGUCでキット化。強襲用MSとしての高性能な機体形状が再現されています。コード・ネーム「ガーベラ」はキク科のハナグルマで、花言葉は「神秘」、「テトラ」は試作4号機を表す『4』の意。
成型色は外装がピンク、関節や各部動力パイプがブルーグレーの2色。淡白なカラーリングで素組みでも十分な色分けが再現されています。頭部や胸のセンサーなどをシールで色分けしますが全体的に少なめ。各部にあるダクトはグレーに塗り分けが必要です。
設定では“ガンダム開発計画において没案とされた『RX-78GP04』が原型で、出自を偽装するため、外装や動力系パーツはジオン系に換装してあるとのこと。
ポリキャップはPC-001Aを使用。関節や内部パーツもPS素材で、関節だけでなく全身各部の強度が高めです。ただGP02のように硬すぎることはなく、可動はさせやすくなっています。自立も安定。
頭部。平らで個性的な外部装甲と、ジオン系MSらしいモノアイが造形されるなど、特徴的なデザインになっています。装甲各部は被せるような仕様になっているため合わせ目はありません。アンテナは上部装甲から伸びていますが、細いので折ってしまわないように注意が必要です。
モノアイは黒いシールの上にグリーンのモノアイシールを貼っての色分けで、モノアイ用のシールは予備があります。モノアイの可動はシールの貼り替えによって再現。後頭部にもモノアイ用の黒いシールを貼るようになっているので、グリーンのシールをうまく貼れば、さらに広範囲なモノアイの移動を表現できるかと。
胴体部。他ではあまり見ない形状ですが、腹部にはジオン系の機体らしい動力パイプが造形されています。腰アーマーを装備しないタイプ。
下部のダクトは別パーツで色分けされています。
腕部。全体的にやや肉厚なフォルムで造形されています。ショルダーアーマーには大型のスラスターを、肩は後部に伸びるバインダーを装備した個性的なスタイル。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右挟み込みタイプで前面中央に合わせ目ができます。前腕は肘と分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメ加工が必要。こちらもジオン系の機体っぽく動力パイプが別パーツ化されています。
前腕の装甲が長めに造形されているため、ハンドパーツ側や肘側に空間ができています。
ショルダーアーマーは挟み込みタイプ。肩側の装甲も含め、上部に合わせ目ができます。それぞれ分離するので、合わせ目を消すのはラクかと。側面の大型スラスターは内部もモールドが造形されるなどリアルな作りになっています。
肩関節は別パーツによる造形。背部バインダーの裏面にはモールドなどは造形されていません。
ショルダアーマーは上下に可動しますし、スラスターも少しですが上下に可動。豊かな表現が可能です。
バインダーを含めた肩側の装甲も少し左右にスイングします。
脚部。派手さはないですが、やや肉厚でマッシブ感のあるフォルムになっています。膝のダクトや後部のスラスターは内部パーツが露出することで色分けされています。
大腿部は左右挟み込みタイプですが、前後の合わせ目は段落ちモールド化されています。膝から下も後部などに合わせ目がありますが、複数パーツの組み合わせや段落ちなどで各部ともモールド化されています。足の付根は別パーツ化されているため、股間部が広く可動するようになっています。
ソール部は簡単なポリキャップを含めた3個パーツ構成。裏面には全体的に肉抜き穴があります。
足首は別パーツ化されていて、ポリキャップ接続で可動も柔軟。パーツには合わせ目があるのと、一旦ソール部を取り付けると外すのが難しかったり破損する場合もあるので注意が必要です。
後部スラスターは球型と下部に長く伸びるスラスターカバーで特徴的な形状になっています。中央のセンサーはグリーンのシールでの色分け。
スラスターカバーはグレーのパーツで色分けされています。裏面はシンプルです。
バックパックは4ダボ接続で固定強度はかなり高めです。分解時には破損しないように注意が必要(苦労しました;)。この形状で接続されるバックパックはないので、他キットのバックパックを装備するのは無理なようです。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。外装などの関係で大きく見えますが、実際は特別大きいわけでもないようです。ガーベラ・テトラの全高は18.0m。
デンドロビウムが手元になくて申し訳ないですが、0083シリーズの手元にあるもので、HGガンダムGP03ステイメン、HGガンダムGP02サイサリスと並べて。それぞれ発売時期に少し差がありますが、並べてもそこまで違和感はないかと。
頭部の可動は上下ともそれなり。あまり広くはないようです。左右へは干渉なく水平にまで可動します。
腕は水平程度まで上げることができます。肩が頭部と少し干渉しますが、気にするほどではないようです。肘は1重関節で90度程度まで可動。
肩は適度に前後スイングします。スイング幅は前後とも同じ。
上半身の前後スイングはわずか。画像でもほとんど見分けがつかない程です。
左右へも少しスイングが可能です。
腰は少し浮かせることで360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。股間部はポリキャップなので、軸を差し込んでもクルッと回転することなくディスプレイできます。
腰アーマーがないので、前後への開脚は干渉なく幅広く展開が可能です。
膝は90度程度曲げることができます。膝関節は中央の合わせ目が段落ちモールド化されていますが、膝装甲の裏にはたけのこの節目のような隙間があります。
足首の可動は前後、左右ともそれなり。特別広くはありません。
大腿部の装甲が干渉するため、左右への開脚はハの字程度まで。
内股、ガニ股も共に45度程度までとあまり広く開くことはできないようです。干渉により、内股よりもガニ股のほうが制限されるくらい。
立膝はまずまずな姿勢でこなすことができます。
可動域の総括としては、腕部は肩装甲によって制限されやすく、脚部は大腿部など全体的な装甲によって制限される箇所があります。前後開脚は広く展開可能でも、その他の箇所は特に広くもないので、あまり派手なポーズを演出することはできなそうですね。
背部のシュツルム・ブースター、ビーム・マシンガン、ビーム・サーベル(柄×2、ビーム刃×2)、武器持ち手(右)、平手(左)が付属。
ビーム・マシンガン。下部に冷却システムが造形されるなど、特徴的なデザインになっています。本体部分はモナカ割で簡易的な作りなので、上下に合わせ目ができます。
センサーは赤いシールでの色分け。
ビーム・マシンガンを保持して。
ストックが長いですが、手首が深くまで曲がっているためストックと前腕が干渉することなくラクに保持することができています。ストックも脇に抱えるようになるので保持しやすいのがいいですね。
肩が干渉して脇を締めるようなポーズが難しいため、ビーム・マシンガンに平手を添えるようなポーズは取りにくいようでした。
平手が付属するので、キットに少し表情が付きますし、リアルさも出てきます。
前腕の装甲が干渉するため、柄の裾を握る形になったりもしますが、ハンドパーツと柄にそこまで遊びはないので、ポージングしていて抜け落ちるようなことはなかったです。
シュツルム・ブースター。サイズ感のあるブースターです。下部には2基のプロペラントタンクを装備。
シュツルム・ブースターは背部の装甲パーツを外してポリキャップ穴を露出。そこに差し込んで装備させます。
シュツルム・ブースターを装備した状態で。
ブースターが背部に長く伸びることで、後方に比重がかかるようになります。自立は問題なく可能ですが、上半身が少し反ったり後方に倒れやすくなっているので注意が必要です。
ブースター本体は左右のモナカ割の簡単な作りで上下に合わせ目ができます。表面はパネルラインが造形。部分的にグレーに塗り分けが必要です。
先端にはアンテナが造形されていますが、細いので折ってしまわないように注意が必要です。上部にある2基のバーニアは通常の背部バーニアよりも一回り小型ですが、内部は同じモールドが造形されています。
プロペラントタンクも付け根以下はモナカ割で合わせ目ができます。
付け根はボールジョイント型ポリキャップで、プロペラントタンクは少し可動します。固定強度は高め。
シュツルム・ブースターを装備したことで、少し印象の異なるガーベラ・テトラが再現できていいですね。プロペラントタンクと肩後部のバインダーが少し干渉しますが、うまく交わすようにすることでポーズは自由に取ることができました。
適当に何枚かどうぞ。
後方に伸びるシュツルム・ブースターによって、背部からのビューにかなりの迫力が出ます。
以上です。HGのGPシリーズに比べて発売時期が遅いこともあり、キットの作りは完成度の高いものになっていると思います。プロポーションもバランスが取れていていいですね。背部シュツルム・ブースターも装備するとよりかっこよくなりますし迫力も出てきます。
欠点的には、大腿部以下が足の付根から抜けやすく、ポーズを付けていると脚部が抜け落ちてしまうことがあるので注意が必要です。気になるならある程度補強も考えておいたほうがいいかも。
撮影時はそれほどかっこいいポーズが取れている感じはなかったですが、実際に画像を見ると改めてかっこいいキットだと感じることができました。劇中ではほとんど活躍シーンを見ることはできなかったので、その分はこのキットでガーベラ・テトラ本来の良さを楽しむのもいいですね。
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1件のコメントがあります。
匿名
on 2020年8月18日 at 00:01 -
ガーベラテトラ、カッコいいですね。
今、あみあみでポチりました。