今回は、2006年8月に発売されたHG 1/144 ヴェルデバスターガンダムのレビューをご紹介します!
HGヴェルデバスターガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』に登場するMS『ヴェルデバスターガンダム』の1/144スケールモデルキットです。肩部に大型の350ミリガンランチャー、94ミリ高エネルギービーム砲、腰部にM9009B複合バヨネット装備型ビームライフルを持つ重装備仕様。フェイスガードが可動するなど、アクション性の高いキットになっています。価格は1,760円(税込み)。
地球連合軍第81独立機動群「ファントムペイン」に所属するバスターガンダム改修機がキット化。2003年1月に発売されたHGバスターガンダムをベースに、各部装甲や火器武装などを新規造形で再現。より重装甲感の増したバスターガンダムになっています。「ヴェルデ」は、イタリア語で「緑」という意味。
成型色はバスターガンダムと共通の深いグリーンとオレンジをベースに、ライトなグリーンが組み合わさった配色。ホワイトはバスターガンダムではクリーム色でしたが、ヴェルデバスターガンダムではグリーンがかったホワイトになっています。
関節各部にポリキャップ(PC-123)を使用し、関節強度は高め。武装類が肩や腰に集中していて前後に比重がかからず、バランスも取れているので自立は安定しています。アームや関節の一部などはABS素材です。
各部をHGバスターガンダムと比較しながら見ていきます。比較画像は右がHGバスターガンダムになります。
頭部をバスターガンダムと比較して。フェイスガードやアンテナの形状が特徴的。それ以外の部分はバスターガンダムと同じで、ツインアイや頬の赤い装甲はシールでの色分けです。前後挟み込みタイプなので、上部から側面にかけて合わせ目ができます。
フェイスガードとアンテナは上下に可動し、ツインアイを少し露出させることができます。
胴体部をバスターガンダムと比較。胸部に増加装甲が追加され、腰中央の2丸モールドにグリーンのシールを貼るようになっています。それ以外はだいたい同じ。
ただ、腰から伸びるアームは、通常のバスターガンダム(画像右)に比べて接続部が新規造形パーツになっていて、配置も背部と腰部で異なります。
アームはフレキシブルに可動します。
リアアーマーやバックパックの形状は同じです。バックパック下部のスラスター内部は赤く塗り分けが必要。
股間部はバスターガンダムとは異なる構造で、付け根が回転するようになっています。下部のカバーを外すとアクションベースディスプレイ用の3.0mm穴が露出します。腰部アーマー裏はどれもモールドなどは造形されていません。
腰左右に装備するM9009B複合バヨネット装備型ビームライフル。グリーンの本体部分は左右挟み込みタイプで全体的に合わせ目ができますが、複数パーツで細かく色分け、造形されています。
付け根のボールジョイント部はスライド可動し、スライド先でカチッと固定されます。
砲身下部の銃剣(バヨネット)は展開が可能。
腕部をバスターガンダムと比較。肩に大型のユニット(主砲システム)を装備。重武装感のある造形が再現されています。二の腕以下は通常のバスターガンダムと同じ。二の腕は筒型で前腕は左右挟み込みタイプで合わせ目ができます。肘から分離できるので、合わせ目消しはしやすいかと。
肩のユニットはバスターガンダムのショルダーアーマーを挟み込み、手前の装甲を取り付ける構造。(一部が別パーツ構成になっています。)
220mm多目的ミサイル6連装ポッドのハッチは開閉式。ハッチは被せているだけで外れやすいので注意です。弾頭モールドは赤く塗り分ける必要があります。
後部のスラスターは可動式。バスターガンダム用のパーツが流用された上下のカバーパーツは展開が可能で、内部のスラスターパーツも上下に可動します。スラスター内部にはスリットが造形されています。
上部には、右肩に350ミリガンランチャー、左肩に94ミリ高エネルギービーム砲を装備。
付け根がボールジョイントなので、ある程度左右に振ることができます。干渉しやすいので上下にはわずかに可動するのみ。
350ミリガンランチャー。バスターガンダムのパーツを流用しつつ、一部が新規パーツで構成されています。グリップはオミット。グレーの本体部分はモナカ割なので合わせ目ができます。
バスターガンダムの350ミリガンランチャー(画像上)と並べて。形状自体はあまり変わりません。
94ミリ高エネルギービーム砲。こちらもバスターガンダムの「94mm高エネルギー収束火線ライフル」のパーツを流用しつつ、新規パーツによって特徴的な形状が再現されています。センサーはグリーンのシールでの色分け。
バスターガンダムの「94mm高エネルギー収束火線ライフル」(画像上)と並べて。
脚部をバスターガンダムと比較。ほぼバスターガンダムと同じですが、スリット入り膝装甲が新造されています。バスターガンダムでは膝装甲だったパーツは肩のユニットに移動しています。グレーのふくらはぎと膝から下共に左右挟み込みタイプで、前面はスネに、後部は全体的に合わせ目ができます。
脚の付け根は別パーツ化され、回転可動します。大腿部の上下共に挟み込みタイプで合わせ目あり。足裏もバスターガンダムと同じフタ形状で肉抜き穴はありません。
通常のHGバスターガンダムと並べて。白成型色が違い、武装類の形状がだいぶ違っているので、かなりの変化が感じられます。
各部が新造されていますが、頭部や腕部、腰部などの可動域はHGバスターガンダムとほとんど同じです。多少腕上げが制限される程度。腹部は少し浮かせることで360度回転が可能。ですが干渉しやすいので注意です。(バスターガンダムはアームとバックパックとの接続を外しています。)
膝装甲に厚みがある分、立膝がきれいに決まっています。
左右への開脚もほぼ変わりませんが、腰のM9009B複合バヨネット装備型ビームライフルを前方に配置したりアームを展開したりしないと干渉しやすかったです。
組み換え式の台座が付属します。
HGバスターガンダムのパーツが一通り付属(シール以外)するので、通常のバスターガンダムとして組むことも出来ます。ただ、結構細かく分解する必要があるので、どちらも揃えたい場合は通常のキットを買って組むほうが手っ取り早いかと。
M9009B複合バヨネット装備型ビームライフルはアームを前方に伸ばし、グリップを保持して構えます。グリップが細く、ハンドパーツで掴んでも遊びがありますが、手甲パーツがしっかりとハマっているので腕から外れにくいです。
M9009B複合バヨネット装備型ビームライフルを構えると全体的に前方に比重がかかるので、アクションベースなどを使ってディスプレイしたほうが良さそうです。
火器類が大型なので、ポージングさせるとかなりの迫力が出ます。
M9009B複合バヨネット装備型ビームライフルやアームを前面に押し出して組み合わせることで、特徴的な射撃ポーズも再現可能です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。全体的にHGバスターガンダムからの流用なので、フォーマット(肩や腹部などの作り)はやや古めなところがあります。ですがHG SEED後半のキットということもあって新造部分にこだわりがあり、デザイン性の高い良キットになっていると思います。配色などもいいですし、脚の付け根や股間部の可動も柔軟に仕上がっています。
欠点的には、火器類の配置が近かったり肩が大型化しているので、そこまで柔軟なポーズは取れないような印象がありますね。M9009B複合バヨネット装備型ビームライフルの保持を柔軟にするためにも、アームにもう少し柔軟性があると良かったかも。
何気にホワイト成型色が深めになっているので渋さもあり、重火器を構えた簡単なポーズでもかなりかっこいいです。活躍シーンが少ないのがもったいないくらい、ポージングさせると映えるキットなので、HG SEEDの中で数少ないスターゲイザー登場機の高品質さを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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