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HG シラヌイアカツキガンダム レビュー

今回は、2006年1月に発売されたHG 1/144 ORB-01 シラヌイアカツキガンダムのレビューをご紹介します!

HG シラヌイアカツキガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するMS『ORB-01 シラヌイアカツキガンダム』の1/144スケールモデルキットです。全身煌めく機体色を金メッキパーツで再現。付属のエフェクトパーツにより、背部3連装ビーム砲の射出状態が再現可能なキットになっています。価格は2,640円(税込み)です。

M531R誘導機動ビーム砲塔システムを搭載する宇宙戦闘仕様のアカツキガンダムで、劇中ではネオ・ロアノーク(ムウ・ラ・フラガ)が搭乗。アスランのインフィニットジャスティスと共にレクイエムの破壊にも尽力した機体『ORB-01 シラヌイアカツキガンダム』がHG SEEDに登場。

HDリマスター版の機体カラーを彷彿とさせるゴールドの綺羅びやかな容姿に加え、背部に3連装ビーム砲を搭載するユニット「シラヌイ」を持つ特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。

成型色は全身が金メッキ仕様。胸部エアインテークや脚部スラスター口はやや赤みのある金メッキになっています。その他の箇所は胸元やソールがワインレッド、胸元やサーベル柄などがブラック、腹部や膝部、内部・関節、武装類がグレー成型色での再現。

ホイルシールはツインアイと額のセンサーを補うくらいでわずか。肩周りや背部ビーム砲の一部、シールドの一部などを塗装する必要がありますが、素組みでも違和感がないくらいの色分けが再現されています。

グレー成型色パーツはKPSっぽい少しマットな感じのパーツが使われています。それと内部・関節やジョイント部分など、強度が必要な箇所のパーツにはABSが使用されています。

外装に使用されているメッキパーツはアンダーゲート仕様。なのでゲート跡があまり露出せず、組み立てるだけで見栄えの良い仕上がりになります。

説明書に簡単な記載がありますが、どの位置にアンダーゲートがあるかは記載されていないので切り忘れに注意します。メッキには少し指紋が付きますが、あまり気にならないレベルでした。

ポリキャップはPC-123プラスを使用。肘・膝関節はポリキャップ構造で関節強度はまずまず高め。背部に大柄なバックパックを装備していますが、少し負荷がかかるくらいで接地性は高く、自立は安定しています。

ビームライフル「ヒャクライ」、試製71式防盾、73J2式試製双刀型ビームサーベル(柄、ビーム刃)✕2、M531R誘導機動ビーム砲塔システムの射出状態を再現するためのエフェクトパーツ(長✕2、短✕2)が付属。

ガンダムデカールが付属。背部ビーム砲の番号や「不知火」、「暁」といった日本語文字などを補うようになっています。

背部ユニットを外した状態で。

頭部。4本のアンテナと額のスリット入り装甲が印象的。ヒロイックさと重厚な雰囲気を併せ持つデザインになっています。顎は赤みのあるメッキで色分けされていますが、左右のバルカンはグレーに塗り分けが必要です。

メット部は前後の組み合わせですが、合わせ目は段差やモールドっぽいのでそのままでも問題ないかも。

胸部・腹部はエアインテークやフレーム装甲など、各部がパーツで細かく色分けされています。エアインテークは赤みのあるメッキパーツでの色分け。

首はポリキャップ接続で適度に前後します。肩はダブルボールジョイントで前方に広くスイングしますし、上下にも幅広くスイングさせることができます。可動が幅広で柔軟。

腰部はやや棘感はあるものの、軽装で動きやすい雰囲気。装甲には適度に起伏があって立体感があります。後部のダクト内部はグレーに塗り分けが必要。

左のサイドアーマーには連結状態のサーベル柄(73J2式試製双刀型ビームサーベル)を装備。アカツキの計画凍結後に開発された専用ビームサーベルになります。固定強度があまり高くなく、ちょっとした干渉ですぐに外れてしまうので注意です。

ビーム刃を組み付けることで薙刀状の武装として使用することができます。柄はメッキとブラックのパーツで適度に色分けされていますが、一部モールドはワインレッドやゴールドに塗り分けが必要です。ビーム刃もクリアブルーなのでクリアピンクに塗り分けが必要。

分割されたビームサーベルも付属。こちらも柄は塗り分けが必要です。

腰アーマー裏は特に裏打ちパーツなどはなくシンプル。表面に沿った形状になっています。股間部はボールジョイント接続。

腕部。上腕以下は適度な太さと起伏があってメカニカル。ショルダーアーマーは長く幅があって存在感があります。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで前後に合わせ目があります。メッキをそのまま活かしたい場合は合わせ目消しは難しいかもですね。どうしても消したい場合は一度メッキを落とし、合わせ目を消してメッキ系の塗装をする必要がありそうです。

ショルダーアーマーも左右の組み合わせで上部に合わせ目ができます。肩側の一部装甲はグレーに塗り分けが必要。側面のダクトはワインレッドのパーツで色分けされています。

脚部。こちらも適度に幅と起伏があってメカニカル。側面のスラスター口は赤みのあるメッキで、膝などのフレーム部分もグレーの装甲で細かく色分けされています。

大腿部、グレーの膝フレーム部分は左右の組み合わせで大腿部は後部、膝のフレームは前後に合わせ目ができます。フレームの合わせ目を消す場合も、構造的に後ハメなどの細かな処理が必要そう。

後部スラスターの内側には簡単な角型スラスター口が造形されています。あまり見えないですが、塗り分けても良さそうですね。スラスターカバーは微妙に可動する程度。側面のダクト内部もグレーに塗り分けが必要です。

ソール部。構造は簡易的でデザインにも派手さはないですが、各部ともパーツでの色分けとなっています。脚甲先端のダクト内部だけ黒く塗り分けが必要。

足裏もモールドが細かく、肉抜き穴などのないしっかりとした作りになっています。

背部には宇宙戦闘装備「シラヌイ」を装備。各部にM531R誘導機動ビーム砲塔システム(3連装ビーム砲)を持つ存在感あるユニットになっています。

ユニットには合計7基の3連装ビーム砲があり、片側には3基(左右で6基)装備しています。もう1基は中央下部にスタビライザーのように配置されています。

各部ビーム砲は脱着が可能。

上部や側面、下部にスタビライザーとして配置されているビーム砲は形状が同じ。簡単なモナカ割で上下などに合わせ目ができます。先端部はグレーに、末端部はスラスターとしてワインレッドに塗り分けが必要。

ユニット基部の上側に組み付けるビーム砲も左右の組み合わせで上下に合わせ目ができますが、一部ジョイント穴(赤◯)が造形。グレーのパーツが内側に組み込んであり、固定できる構造になっています。

ユニット基部も左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。後部スラスターはパーツで細かく色分けされています。

左右のビーム砲マウント基部は前後や上下にスイング可能。

スタビライザーも上下にスイングさせることができます。

ユニット基部も前後にスイングが可能。なので前方に向けてキャノンで射撃するようなポーズも再現することができます。

付属のエフェクトパーツを組み付けることで、ビーム砲の射出直後の状態を再現することができます。

エフェクトパーツは組付け部分に少し角度がついているので、組み間違えないように注意します。上部と側面で長さも違っているので注意。

背部バックパックとアカツキ本体とはポリキャップによる1ダボ接続。アカツキの背部フレームは一部をグレーに塗り分けが必要です。下部の角型スラスター内部も別パーツで細かく色分けされています。

背部形状がHG エールストライクガンダムなどと同形状なため、発売されているストライカーパック各種を装備させることができます。まずはエールストライカーを装備して。(HG SEEDHGCE共に装備可能。)

ジェットストライカー(HGウインダムに付属)を装備して。アカツキの造形バランスが良いからか、どのストライカーパックを装備しても合いますね。

その他、マルチランチャーパックやドッペルホルン連装無反動砲も装備させることが可能。マルチランチャーパックはかなり重量がありますが、バランスよく配置することで問題なく自立させることができます。

ちょっと固定が甘いですが、フライトユニット(HGガンダムアストレイレッドフレーム フライトユニット装備に付属)も一応組み付けが可能でした。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。HG SEEDシリーズなので比較的小柄。本体部分だけだと陸ジムよりも小さいくらいですが、背部ユニットが大柄なため、その分幅と高さが増しています。シラヌイアカツキの全高は18.74m。

設計が流用されたため、構造に共通点が見られるというストライクガンダム(HG SEED エールストライクガンダム 2002年11月発売)と並べて。発売時期に4年ほどの差がありますが、アカツキのほうが脚長でプロポーションが良く見えますね。

HGCEエールストライクガンダムと並べて。多少プロポーションに差はありますが、並べてもそんなに違和感はないのかなと思います。

劇中で共にレクイエムを撃破したインフィニットジャスティス(HGCE インフィニットジャスティスガンダム)とも並べて。

顎や襟が干渉するため、頭部は少し上下する程度。顎が少し干渉しますが、左右へは問題なくスイングさせることができます。

ショルダーアーマーが干渉し易いですが、腕は水平まで上げることができます。肘は1重関節で90度程度まで曲げることが可能。

肩はダブルボールジョイントによって少し前後にスイング可能。前方へは広めにスイングできるようになっています。

腰のポリキャップの可動によって上半身を少し前後させることができます。

腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、股間部のカバーパーツを外し、ポリキャップ穴に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

前後開脚は、フロントアーマーが適度に可動するため、前方へは広く展開させることができます。後方はリアアーマーが可動しないのでそれなり。

膝は2重関節でくの字程度まで曲げることが可能。

足首は前後左右ともまずまず可動します。

股間部がボールジョイントなので、左右への開脚はハの字程度まで。

内股、ガニ股は共に45度程度まで可動します。

立膝はまずまずきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、大部分はHG SEEDのフォーマットでまずまずの可動域。肩部はショルダーアーマーが大柄なため、干渉が気になるところですが、ダブルボールジョイント構造でそのぶん広く可動するようになっています。これだけ可動すればポージングでもそんなに不自由な感じはなさそうですね。

72D5式ビームライフル「ヒャクライ」。アカツキ計画が凍結された後に改めて開発されたビームライフルで、コンパクトながらも威力は高く、「百雷」という名前に相応しい連射性能に優れているとのこと。上部のセンサーは白く塗り分けが必要です。

本体部分は簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。

ヒャクライはサイドアーマーにマウント可能。はじめはある程度固定できますが、徐々に外れやすくなってくるので注意です。

銃身下部には連結型のビームサーベル柄がマウント可能。銃剣として使用することができます。

試製71式防盾。アカツキ専用の試作型シールドになります。主にミサイルや砲弾などの実体弾兵器の防御を行うとのこと。下端が鋭く尖っているため、接近戦では打突兵器としても使用することができます。簡単な2枚パーツ構成なので、表面の十字周りはブラックとホワイト、下部のふちはホワイトに塗り分けが必要。

ジョイントパーツを挟んでの2枚パーツ構成で側面に合わせ目ができます。

一通り武装して。

ビームライフル「ヒャクライ」は特に専用の持ち手などは付属していないので、通常の握り手でグリップを挟んで保持します。

グリップとハンドパーツとの間に隙間があるため、少しふらつきやすいですが、手甲パーツがしっかりと固定できるので落としたりすることはありません。

試製71式防盾は前腕にダボ固定します。角型ダボでしっかりと固定されるため、安定した保持が可能です。背部のビーム砲が可動するので干渉も避けることができます。

73J2式試製双刀型ビームサーベルもハンドパーツで挟んで保持します。少し隙間があるため、スルッと移動しやすいので、うまくモールドを引っ掛けて中間部で保持できるようにします。

多少のぎこちなさはありますが、ポージングは良好。ビームサーベルを振り下ろすポーズやビームライフルでの射撃ポーズ、シールドで防ぐポーズなども問題なく再現することができます。腰部サーベル柄がポロリし易いので外して撮影することにしました。

分割状態のビームサーベルもハンドパーツから抜けやすいので、うまく角度を調整しつつ構えさせます。

股間部がボールジョイントなのであまり開かず、少しぎこちない感じはありますが、足首が適度に曲がるので自立した状態でのポージングもまずまず安定しています。

エフェクトパーツを組み付けて3連装ビーム砲射出状態を再現。アークエンジェルを守るようなビームバリアを再現することはできませんが、劇中のような射出時のイメージは表現することができます。

「大丈夫だ!」「もう俺はどこにも行かない!」

各部を可動させることで表情が細かく変化。ポージングの幅が広がります。

ビーム砲は3.0mmジョイントなどに対応していませんが、水星の魔女 ウェポンディスプレイベースに付属するジョイントパーツを組み付ければ一応単体でもディスプレイすることができました。

ファトゥム-01と組み合わせてレクイエム破壊シーンを再現してみても面白いですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。ゴールドメッキがとにかく綺羅びやかで豪華。HGリマスター版で見せたような輝かしい容姿がうまく再現されていますし、通常の機体とは違った風格を醸し出しています。パーツによる色分けも細かく、塗装があまり必要ないのも嬉しいところ。造形もしっかりとしていてギミックの再現度が高いですし、背部ビーム砲の射出状態もリアルに再現することができます。

気になる点は、アンダーゲート仕様でゲートをカットする旨が大まかに記載されていますが、組み立ての流れにはどの箇所にアンダーゲートがあるかは記載されていません。なのでゲート跡を切り残さないように注意が必要です。残っていると合わせ目に隙間ができたりします。それと腰に組み付けたサーベル柄やビームライフルがポロリし易いので注意。

3連装ビーム砲もエフェクトパーツによって射出状態は再現できますし、うまくやればドラグーンのように単体でディスプレイさせることも可能。背部ユニットも細かく可動するなど表情付けは十分です。劇場版のSEED FREEDOMでも存在感がありましたが、ゼウスシルエットなど、劇中をイメージさせる連動アイテムもガンプラとしてキット化されると嬉しいですね。

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