今回は、2006年4月に発売されたHG 1/144 ORB-01 オオワシアカツキガンダムのレビューをご紹介します!
HG オオワシアカツキガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するMS「ORB-01 オオワシアカツキガンダム」の1/144スケールモデルキットです。大気圏内飛行用パック「オオワシ」の特徴的な形状を再現。ビームキャノンのグリップ展開ギミックによる発射形態が再現可能となっています。オオワシは単独で戦闘機形態に変形可能。価格は2,640円(税込み)です。
アカツキガンダムに大気圏内航空戦闘装備「オオワシ」を装備した形態で、劇中ではカガリ・ユラ・アスハやネオ・ロアノークが搭乗。オペレーション・フューリーにてデスティニーガンダムと交戦した他、月面都市コペルニクスにてキラ・ヤマトらを回収するために出撃した機体「ORB-01 オオワシアカツキガンダム」がHG SEEDでキット化。
2006年1月に発売されたHGシラヌイアカツキガンダムをベースに、背部オオワシパックが新規造形で再現されています。(背部シラヌイパックがオオワシパックに変わり、ビーム刃がクリアブルーからクリアピンクに変更。ガンダムデカールもオオワシ用になっています。)
成型色は全身がゴールドメッキ仕様。大部分が黄色みのあるゴールドで、胸部エアインテークと脚部スラスター口が赤みのあるゴールドになっています。その他は胸元やソールがワインレッド、胸元やサーベル柄などがブラック、腹部や膝部、内部・関節、武装類がグレー成型色での再現。
ホイルシールが付属し、ツインアイと額のセンサー、オオワシの主翼や尾翼などを補います。肩周りや背部高エネルギービーム砲の先端部、シールドの一部などを塗装する必要がありますが、素組みでも違和感がないくらいの色分けが再現されています。
グレー成型色パーツはKPSっぽいマットな素材が使用されています。内部や関節、ジョイントパーツなど、強度が必要な箇所のパーツにはABSが使用されているため、塗装やスミ入れをする場合は少し破損などに注意が必要です。
外装に使用されているメッキパーツはアンダーゲート仕様。ゲート跡の露出が少なく、組み立てるだけで美しく仕上がります。
説明書に簡単な記載がありますが、どの位置にアンダーゲートがあるかは記載されていないので切り忘れに注意が必要です。メッキには指紋が付きやすいので、撮影などする場合は手袋をはめて弄ると良さそうですね。
ポリキャップはPC-123プラスを使用し、各部に組み込みます。肘・膝関節はPS、ポリキャップ構造で関節強度はまずまず高め。背部にオオワシパックを装備していますが、後方への負荷は少なく、自立は安定します。
■付属品
ビームライフル「ヒャクライ」、試製71式防盾、73J2式試製双刀型ビームサーベル(柄、ビーム刃)✕2が付属。
ガンダムデカールが付属。「大鷲」と「暁」の文字を補うようになっています。
■各部形状
背部ユニットを外した状態で。
■頭部
頭部。4本のアンテナと額のスリット入り装甲が印象的。ヒロイックさと重厚な雰囲気を併せ持つデザインになっています。顎は赤みのあるメッキで色分けされていますが、左右のバルカンはグレーに塗り分けが必要です。
メット部は前後の組み合わせですが、合わせ目は段差やモールドっぽく造形。せっかくのメッキ仕様なので、合わせ目を消さず段落ちモールドとして捉えても良いかもですね。
■胴体部
胸部・腹部はエアインテークやフレーム装甲など、各部がパーツで細かく色分けされています。エアインテークは赤みのあるメッキパーツでの色分け。
首はポリキャップ接続で適度に前後します。肩はダブルボールジョイントで前方に広くスイングしますし、上下にも幅広くスイングさせることができます。可動が幅広で柔軟。
腰部はやや棘感はあるものの、軽装で動きやすい雰囲気。装甲には適度に起伏があって立体感があります。後部のダクト内部はグレーに塗り分けが必要。
左のサイドアーマーには連結状態のサーベル柄(73J2式試製双刀型ビームサーベル)を装備。固定強度があまり高くなく、ちょっとした干渉ですぐに外れてしまうので注意です。
ビーム刃を組み付けることで双刃状の武装として使用することができます。柄はメッキとブラックのパーツで適度に色分けされていますが、一部モールドはワインレッドやゴールドに塗り分けが必要。
分割されたビームサーベルも付属。こちらも柄の一部は塗り分けが必要です。
腰アーマー裏は特に裏打ちパーツなどはなくシンプル。表面に沿った形状になっています。股間部はボールジョイント接続。
■腕部
腕部。上腕以下は適度な太さと起伏があってメカニカル。ショルダーアーマーは長く幅があって存在感があります。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで前後に合わせ目があります。メッキをそのまま活かしたい場合は合わせ目消しは難しいかもですね。どうしても消したい場合は一度メッキを落とし、合わせ目を消してメッキ系の塗装をする必要がありそうです。
ショルダーアーマーも左右の組み合わせで上部に合わせ目ができます。肩側の一部装甲はグレーに塗り分けが必要。側面のダクトはワインレッドのパーツで色分けされています。
■脚部
脚部。こちらも適度に幅と起伏があってメカニカル。側面のスラスター口は赤みのあるメッキで、膝などのフレーム部分もグレーの装甲で細かく色分けされています。
大腿部、グレーの膝フレーム部分は左右の組み合わせで大腿部は後部、膝のフレームは前後に合わせ目ができます。フレームの合わせ目を消す場合も、構造的に後ハメなどの細かな処理が必要そう。
後部スラスターの内側には簡単な角型スラスター口が造形されています。あまり見えないですが、塗り分けても良さそうですね。スラスターカバーは微妙に可動する程度。側面のダクト内部もグレーに塗り分けが必要です。
ソール部。構造は簡易的でデザインにも派手さはないですが、各部ともパーツでの色分けとなっています。脚甲先端のダクト内部だけ黒く塗り分けが必要。
足裏もモールドが細かく、肉抜き穴などのないしっかりとした作りになっています。
■バックパック
背部には大気圏内航空戦闘装備である「オオワシパック」を装備。シラヌイアカツキガンダムとは異なるシルエットを形成しています。オオワシパックは4基のジェットエンジンと2基のロケットブースターを搭載し、亜音速での飛行が可能とのこと。
オオワシパックはアカツキガンダム本体とは1軸ダボ接続で取り外しが可能。ポリキャップと背部フレームとの兼ね合いでしっかりと固定できるようになっています。本体下部のスラスターも内部にスリットモールドがメカニカルに造形。
オオワシパックは機首を前方に展開し、少し押し込んで固定。左右のウイングを水平以上に上げて下部の高エネルギービーム砲を前方に向けることで、単独無人飛行ユニットとして使用することができます。
機首部分は上下の組み合わせで側面に合わせ目ができます。合わせ目っぽくもあり、モールドっぽくもあり。上部キャノピーは白いシールでの色分けです。
オオワシパック本体部分。メカニカルなフライトユニットらしい構造で、上部には尾翼、下部には高エネルギービーム砲のアームを搭載しています。尾翼は一部を白と黒のシールで色分けします。アームはボールジョイント接続で柔軟に可動。
ウイングもシャープに造形。一部にパネルラインもモールドがデザインされています。こちらも白と黒はシールでの色分け。
ウイング基部はヒンジ接続で上下に可動。適度に固定強度があるので、組んで直ぐだと垂れるようなこともなかったです。経年でヘタれると垂れる可能性はあり。
高エネルギービーム砲。オオワシパックに2門搭載されているビーム砲で、砲身にもヤタノカガミがコーティングされているとのこと。左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。砲口部分はグレーに塗り分けが必要。
砲身をしっかりと引き伸ばすことで、格納されているグリップが少し展開するようになっています。その後は指でしっかりと引き起こします。
オオワシパックには3.0mm穴などはなく、単体で浮かせてディスプレイできるようにはなっていません。自分はアクションベースに付属のコの字パーツを引っ掛けてディスプレイさせてみました。
あまりしっかりと固定されるわけではないので、参考にせず自分がディスプレイしやすい方法を模索したほうが良いかもです。
特にロック機構はないですが、各部ともそれなりに強度があるので形状が崩れることは少ないです。下部の高エネルギービーム砲が自由に可動するので、向きを変えて射撃シーンを演出しても面白いかと。
アカツキガンダムと、遠隔またはAI自立操作によるオオワシパックを組み合わせてディスプレイ。
背部がストライカーパックが装着できる構造になっているため、HG SEEDやHGCE、オプションパーツセットのストライカーパック各種を装備させることができます。こちらはHG SEEDのエールストライカー(HG エールストライクガンダムに付属)を装備させた状態。もちろんHGCEやオプションパーツセットのエールストライカーを装備させることもできます。
ジェットストライカー(HGウインダムに付属)も装備可能。
マルチランチャーパックやドッペルホルン連装無反動砲(HG ウィンダム&ダガーL用 拡張セットに付属)も装備が可能でした。
■他キットとの比較
HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。アカツキガンダムの大きさ自体はRX-78-2と大差ありません。HGとしてはやや小柄かなというくらいの大きさです。オオワシアカツキガンダムの全高は18.74m。
HGシラヌイアカツキガンダムと並べて。アカツキガンダムの形状は全く同じですが、背部がオオワシパックとシラヌイパックで違っているため、シルエットがだいぶ違っています。設定的には大気圏内装備と宇宙用装備の違い。背部パックは交換することができます。
RGアカツキガンダム(オオワシ装備)と並べて。形状がかなり違っていて、RGのほうが大きく情報量も多いです。メッキの色味も少し違っていてかなり差があります。
■各部可動域
アカツキガンダム本体の各部可動域はシラヌイアカツキガンダムのものと全く同じ。なので以下のリンクからHGシラヌイアカツキガンダムのレビューをご参考くださいm(_ _)m
■武装類
72D5式ビームライフル「ヒャクライ」。アカツキ計画の凍結後、改めて開発されたビームライフルになります。コンパクトながら威力が高く、「百雷(ひゃくらい)」という名前に相応しい連射性能に優れているとのこと。上部センサーは白く塗り分けが必要です。
本体部分は簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。
ビームライフル「ヒャクライ」はサイドアーマーにマウント可能。少し固定強度が甘く、干渉などで外れることもありますが、不使用時もしっかりと身に付けておけるのは良いですね。
双方ビームサーベルはビームライフル「ヒャクライ」の銃身下部にマウント可能。ジュッテのような武装として使用することができます。
試製71式防盾。アカツキ専用の試作型シールドになります。下端が鋭く尖っているため、接近戦では打突兵器としても使用可能とのこと。簡単な2枚パーツ構成で色分けが不十分なので、表面の十字周りをブラックとホワイト、下部のふちをホワイトに塗り分けが必要です。
裏面は簡易的な造り。ジョイントパーツを挟んでの2枚パーツ構成で側面に合わせ目ができます。
■ポージング
一通り武装して。
やはり金メッキのキットはインパクトが強くて良いですね。簡単にポーズを付けて飾っておくだけでも目を引きますし、組み立てるだけで高級感を味わうことができます。
背部にオオワシパックを装備しているため、肩が干渉しやすく動かしづらいのはちょっと難点かも。シラヌイアカツキよりも干渉で可動が制限されているような気がします。このあたりはうまく干渉を避けつつ、きれいなポーズを取らせるように心がける必要がありそうですね。
ビームライフル「ヒャクライ」はハンドパーツの手甲をバラしてグリップを握らせますグリップが細身なため、隙間ができてふらつきやすいですが、特に落とすことはないので少しだけ向きや角度を気にしてやるだけで良さそうです。
試製71式防盾は前腕にダボ固定します。角型ダボでしっかりと固定されるため、安定した保持が可能。シールド自体は背部オオワシパックとはあまり干渉しないようでした。
双刃ビームサーベルは柄が細身なのでハンドパーツで握らせるとスルッと移動しやすいです。ですが両側がゴールドパーツで塞がっているので落とすことはありません。移動するのは面倒ですが、ストレスを感じるほどではないですね。
分離状態のサーベル柄も同様、スルッと移動しやすいですが、抜け落ちるほどではないので、少し調整してやるだけで保持することができます。
双刃ビームサーベル柄をビームライフルの銃身下部に装着し、ビームジュッテとして使用。ビーム刃を含めやや固定が甘いので、ポロリしないように少し注意します。
背部の高エネルギービーム砲を展開して。グリップはハンドパーツを差し込むだけで保持できるのでラク。肘が90度しか曲がらないため、少し手が届きにくいですが、さほどストレスはなく保持させることができます。手甲をバラす手間がいらないのが良いですね。
高エネルギービーム砲は特にグリップを握らせず、ヴェスバーのように前方に展開しただけの状態でポーズを取らせると良いかも。両手も使えますし、ポージングの幅が広がると思います。
以上です。シラヌイアカツキガンダムと同様、ゴールドメッキ仕様でかなりのインパクトがありますし、オオワシパックを装備しているため、シラヌイより落ち着きやシルエットにまとまりが感じられるのが良いですね。エールストライカーっぽくもあり、それでいてヴェスバーのような重射撃武装としても楽しめるという質の高いユニットになっています。
気になる点は、各部に合わせ目が多く出るため、処理に悩むところですね。せっかくのゴールドメッキはそのままにしたいですが、合わせ目は消したいという方にとっては歯がゆいところです。可能であれば合わせ目を消し、メッキ状に仕上がる塗料を使って塗装し直すのもありかと。
RGでも同キットがキット化されていますしHGCEでもオオワシアカツキを見てみたいですが、このHG SEEDもならではの良さが味わえるキットになっています。ギミックも適度にあって遊びがいがありますし、造形的にも申し分なし。ムラサメやデスティニーガンダムと組み合わせるなどして、劇中シーンを楽しむにも良いですね。
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