今回は、HG 1/144 神バーニングガンダムのレビューをご紹介します!
HG 神バーニングガンダムは、『ガンダムビルドシリーズ』10周年記念映像『ガンダムビルドメタバース』に登場するガンプラ『神(シン)バーニングガンダム』の1/144スケールモデルキットです。格闘ベースの特徴的な機体形状を再現。「偏光樹脂」採用により、透け感やグラデーションのように変化する色合いが楽しめるキットになっています。3種のハンドパーツの他、マントなど様々なエフェクトが付属。価格は2,640円(税込み)です。
カミキ・セカイが使用するカミキバーニングガンダムの改造機で、劇中ではリオが使用するラーガンダム、ヒロトが使用するプルタインガンダムとバトルを繰り広げたガンプラ『神(シン)バーニングガンダム』がHGでキット化。
2015年9月に発売されたHGBFカミキバーニングガンダム※をベースに、頭部アンテナや右肩アーマー、腰部フロント・リアアーマー、背部バックパックやウイングユニットなどが新規パーツや既存パーツを交えて再現されています。※大元はHGBFビルドバーニングガンダム。
成型色はカミキバーニングガンダムと同じで、レッドとホワイトをベースに、全身各部にクリアブルーを配色したカラーリング。
その他、頭部アンテナ、胸部エアインテークなどがイエロー、腹部や腰部がダークブルー、内部・関節パーツ、ハンドパーツ、太刀の鞘などがグレー、エフェクトパーツ各種がクリアオレンジ成型色での再現となっています。
クリアブルーやクリアレッドパーツには「偏向樹脂(へんこうじゅし)」が使用され、光源の位置や見る角度によってグラデーションのように変化する色合いを楽しむことができます。
シールは頭部センサーや肩部マーク、肩部や脚甲のラインモールドを補いますが多くはありません。太刀の鞘や一部ダクトなどを塗装で塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。
グレー成型色の内部・関節パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。
ポリキャップはPC-002ABを各部に使用します。肘・膝はカミキバーニングガンダムと同じくKPSとポリキャップによる構造で関節強度はまずまず高め。背部にウイング状のユニットを装備しているため、若干後方に負荷がかかりますが自立は可能です。
太刀(鞘付き)、太刀用ジョイントパーツ、握り手(左右)、掌底(左右)、平手(左右)のハンドパーツ各種、ウイングバーニング威の形(マント形態)用ジョイントパーツ(左右)、ジョイントパーツが付属。
エフェクトパーツ各種(打突系大小、マント用4枚、太刀用)が付属します。
HGBFビルドバーニングガンダム、HGBFカミキバーニングガンダム用の余剰パーツが付属。アンテナパーツなどがないので、カミキバーニングガンダムとして組むことはできません。
形状の異なる箇所のみ、ベースのHGBFカミキバーニングガンダムと比較しながら各部を見ていきます。
頭部をカミキバーニングガンダムと並べて比較。メット部など全体的な形状は同じですが、アンテナが6本になって少し神々しさが出ています。アンテナの形状の変化によって表情も少し優しい雰囲気に。とさか前後のセンサーは青いシール、ツインアイは赤いパーツにシールを貼っての色分けです。
メット部は前後の組み合わせですが、合わせ目は各部とも段差モールド化。
胸部・腹部はカミキバーニングガンダムと同じ。胸元の白や左右のエアインテーク、腹部装甲などがパーツで細かく色分けされています。エアインテーク内部もパーツで色分けされているので塗装する場合もラクそう。
首はポリキャップ接続で適度に可動。肩も筒型ポリキャップによるボールジョイントの受け口で柔軟に可動します。肩には可動ギミックがあり、左右に展開させることで腕の可動域が広がります。
腹部はボールジョイント型ポリキャップと筒型の腹部パーツで構成。柔軟に可動します。
腰部前面をカミキバーニングガンダムと並べて。大部分は同じですが、フロントアーマーは神バーニング用に赤いモールド入りの装甲が新造。よりインパクトの強い容姿に変化しています。グレーのパーツは柔道着の帯のようなデザイン。
腰部裏面をカミキバーニングガンダムと並べて。リアアーマーもより幅広く、一部に切り欠きのある装甲が新造。上部にはカミキバーニングと同型の太刀用マウントラッチを装備しています。
腰アーマー裏はカミキバーニングと構造は同じ。特に裏打ちパーツやモールドなどはなく、表面の形状がそのまま反映された形になります。
腕部をカミキバーニングガンダムと並べて。形状はほぼ同じ。ただし右のショルダーアーマーの前面が左と同じ円形型になり、内側には『炎』文字のシールを貼るようになっています。
上腕以下はカミキバーニングガンダムと同様、KPSによる内部フレームが造形。手首は筒型のポリキャップ接続です。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕も合わせ目が出来ないパーツ構成です。
ハンドパーツは穴なしのものが付属。手首が上下にスイングし、表情が付けられるようになっています。手甲も分厚い装甲。
ショルダーアーマーは前後の組み合わせで赤い装甲上に合わせ目が出来ます。クリアパーツは後ハメなので合わせ目消しはラク。
右のショルダーアーマーは『炎』、左のショルダーアーマー『神』のシールを貼るようになっています。カミキバーニングガンダムではこの文字シールの下にもう一枚黒いシールを貼るようになっていましたが、神バーニングではそれはなくなっています。
脚部はカミキバーニングガンダムと全く同じ。動きやすさを意識したような細身のデザインですが、膝周りにはエッジの効いた装甲を装備。赤い成型色で炎を感じさせる凹凸装甲が造形されています。各部ラインモールドは柔道着をイメージしたようなデザインで印象的。
大腿部は筒型で合わせ目はなし。膝から下は左右の組み合わせですが、前後中央の合わせ目は段落ちモールド化されているようです。
後部裾の装甲は可動式。脚の付け根はポリキャップを交えつつ、フレキシブルに可動するような構造になっています。
ソール部もクリアパーツを交えたデザインで、適度に厚みがあって強度を感じさせます。足裏はつま先に肉抜き穴あり。
背部。カミキバーニングでは2穴付きの円形バックパックを装備していましたが、神バーニングでは左右にウイングユニットを持つバックパック『ウイングバーニング』が新造されています。
ちなみにウイングバーニングはカミキ・セカイが銀髪の中老ファイターとバトルした際、そのファイターが使用していた漆黒のガンプラの装備から着想を得た新ユニットとのこと。中老ファイターは・・・・東方不敗・・・・?
バックパック本体は前後2枚パーツ構成で比較的シンプルな造り。下部に3基の小型バーニアがあるくらいです。
バックパックはカミキバーニングガンダムと同じ鉤型ダボ接続。差し込んで下げるとしっかりと固定できるタイプです。なのでビルドバーニングやカミキバーニングのバックパックも装備可能。
神バーニングガンダムのバックパックには2ダボ穴がないですが、余剰のカミキバーニングガンダム用バックパックを組み付けることで他キットのバックパックなどが組み付けられます。
また、付属のジョイントパーツを組み付けることで1ダボのユニットなども装備可能。ただしジョイントパーツが重なり合うため、ユニットがかなり後方に配置されて倒れやすくなります。
ウイングには適度に丸みがあり、どことなくマスターガンダムのウイングを想起させるデザインになっています。
構造は赤とグレーのパーツを組み合わせたウイングの2枚構成。
特に2枚を広げるようなギミックはないですが、アームがフレキシブルに可動するので前後スイングはもちろん、アーム軸のロールや左右への展開も可能となっています。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムよりも少し大きいかなというくらいで、HGとして特別大きいものではありません。神バーニングガンダムの全高は17.7mという設定。
ベースのHGBFカミキドバーニングガンダムと並べて。成型色、形状共にあまり違いはないですが、アンテナやフロントアーマーが異なるため少しパワーアップした感じがあるのと、背部ユニットによって存在感が増しています。クリアパーツの色味も少し違っていて深みがありますね。
劇中でバトルを繰り広げたEGラーガンダム、HGBFビルドバーニングガンダムとも並べて。
HGマスターガンダム(HGマスターガンダム&風雲再起)と並べて。ウイング形状は確かに似ていますね。
構造がカミキバーニングガンダムと同じなので、可動域もほぼ同じ。頭部は適度に見上げる動きが可能です。腕もボールジョイント接続でY字程度まで高く上げることが可能。肘も2重関節で深くまで曲げることができます。
腰は干渉なく360度回転可能。膝も2重関節で深くまで曲がります。立膝もきれいな姿勢で再現することができます。
左右への開脚も水平まで幅広く展開させることができます。足首は45度程度まで可動。上半身の前後可動が少し物足りないかなというくらいで、全体的に可動域が広く柔軟に可動します。
可動域の詳細は以下のりんくから、HGBFカミキバーニングガンダムのレビューをご参考くださいm(_ _)m
太刀。ミサイルや砲弾やビームの圧縮粒子をも切り捨てることができる実体剣になります。カミキバーニングガンダムに付属しているものと同じ。ですが神バーニングガンダムの完成によって『三輝一文字(さんきいちもんじ)』と名付けられたとのこと。
鞘は簡単な3個パーツ構成。グレーの部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。裾のモールド部分はゴールドに塗り分けが必要。もう少しパーツやシールなどででも色分けされていると良かったですね。
刀は鞘から引き出しが可能。刃はシルバーに、柄はグレーやゴールドに塗り分ける必要があります。
付属のジョイントパーツを使用することで、太刀をリアアーマーにマウントさせることができます。少しふらつく感じはありますが、ジョイントパーツに適度な固定強度があるので簡単には外れません。特にウイングユニットとの干渉もなし。
太刀を背部にマウントした状態でポージング。
多少太刀と肘が干渉しやすいですが、うまく交わしながらでも十分様になるポーズを取らせることができます。ポロリなどもほぼなく、取り扱いやすくて良いですね。
ハンドパーツ各種。カミキバーニングガンダム(ビルドバーニングガンダム)に付属しているものと同じです。
平手、掌底、握り手といった表情豊かなハンドパーツが付属するので、格闘系ならではのポーズを再現することができます。関節各部が柔軟に可動するので、ゴッドガンダムやマスターガンダム定番のポーズにも十分に対応することができます。
背部ウイングの重量で少し後方に負荷がかかりますが、うまくバランスを調整することで接地した状態でも十分にポーズを取らせることができます。
太刀は付属の握り手で保持します。ハンドパーツにしっかりと挟み込め、クルッと反転することはありませんでした。裾が少し太く造形されているので、スルッと抜けたりする心配もなし。この握り手には手首の可動ギミックはありません。
平手と組み合わせればより自然で格好良く、斬りかかるポーズを再現することができます。
ウイング(マント)用のエフェクトパーツ。ビームが広がるような棘感のあるデザインで造形されています。一部(赤◯)尖っているのが前面用、凹んでいるのが後面用になります。
ウイングユニットにエフェクトパーツ(後面用)を組み付けて、ウイングバーニング攻の形(こうのかた)に。
背部にビームの羽が生えたようでヒロイックさが増します。(画像では右側のエフェクトパーツを前面のものを組み付けていたので、反面教師として御覧くださいm(_ _)m 間違えないように注意しましょう;)
マントを纏ったような姿である『ウイングバーニング威の形(いのかた)』の再現は、一旦ウイングユニットパーツを外し、アーム部分に棒状のジョイントパーツを組み付けます。
ウイングユニットを前後に分割し、もう一方に前面用のエフェクトパーツを組み付け。ジョイントパーツは取り外しておきます。
そして前後にウイングユニットパーツを組み付けたら、ウイングバーニング威の形への変形完了です。
ウイングバーニング威の形。マスターガンダムやガンダムデスサイズを想起させる、風格を感じさせる容姿になっています。クリアパーツには偏光樹脂が使用されているため、角度を変えることで青白い色味に変化するのも良いですね。ちなみにブラックライトで照らしても発光はしませんでした。
ウイングバーニング攻の形用エフェクトパーツ。1個パーツ構成ですが、こちらも波のような刃のモールドが印象的に造形。柄までもクリアパーツで構成されています。特に塗装の必要はないようです
太刀用のエフェクトパーツも太刀と同様、付属の握り手で保持させます。劇中のように炎渦巻く太刀を、勢いよく振り下ろすような表現が出来て良いですね。
打突系(小)のエフェクトパーツ。小型のエフェクトパーツで、表面には渦巻きのようにエネルギーが流れるように造形されています。
単な1個パーツ構成で、手甲パーツ手前の角穴に組み付けます。打突系の攻撃に迫力が出て良いですね。
打突系(大)のエフェクトパーツ。大型のエフェクトパーツで、こちらも表面には渦巻き状のモールドが造形。
こちらは2個パーツ構成で分解が可能。内側のダボを足裏に組み付けます。
こちらも蹴りなどの格闘ポーズをダイナミックに演出することができます。
適当に何枚かどうぞ。
カミキガンプラ流奥義!!鴛鴦斬(えんおうざーーーん)!!!!!
以上です。本体部分はカミキバーニングガンダムからの変化は少ないですが、背部ウイングユニットやエフェクトパーツによってポージングの雰囲気がガラッと変わっています。ビーム状のマントやウイングなど、ポージングがかなり華やかに演出できて格好良いですし、スーパーマンのようなヒロイックな格闘系ポーズを楽しむことができます。
気になる点も殆どなく、ポロリも無いですし、可動も柔軟でストレスは殆どありません。あえて言うなら、背部にマウントした太刀に手が当たりやすく、ジョイントパーツを外してしまうことがあるので注意です。それとはじめはマント用エフェクトパーツの前後の見分けがつきにくいので組み間違いに注意です。
マント状のウイングバーニング威の形にすることでマスターガンダムっぽい風格が出ますし、打突系のエフェクトパーツもポーズをダイナミックに表現することができます。偏光樹脂を用いたクリアパーツも角度を変えることで青白く輝くなど、神秘的な魅力を持ったバーニングガンダムの最終形態とも言えるキットになっているのが良いですね。
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