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HGBF トランジェントガンダム レビュー

今回は、2015年4月に発売されたHGBF 1/144 GN-9999 トランジェントガンダムのレビューをご紹介します!

HGBF トランジェントガンダムは、『ガンダムビルドファイターズトライ』に登場するガンプラ「GN-9999 トランジェントガンダム」の1/144スケールモデルキットです。頭部や背部などにクリアパーツを採用した特徴的な機体形状を再現。各部の広い可動域により、躍動感あるポージングが可能なキットになっています。開閉機構を持つGNパルチザンも付属。価格は1,980円(税込み)です。

『機動戦士ガンダム00』に登場する太陽炉搭載機をベースアイデアに製作したオリジナルのガンプラで、劇中ではキジマ・ウィルフリッドが使用。ニールセンラボのバトルロワイヤルにて敵機を一蹴した他、セカイのビルドバーニングガンダムとも互角以上の戦いを繰り広げた機体「GN-9999 トランジェントガンダム」がHGBFでキット化。

特に流用されたキットはないですが、各部に太陽炉搭載機「ガンダムエクシア」や「ダブルオークアンタ」を想起させる特徴的な機体形状、GNパルチザンといった武装が新規造形で再現されています。

成形色はホワイトとブルーが大部分を占め、その他は胸部GNドライヴ、頭部や四肢などの各部GNコンデンサ、背部デバイスの一部がクリアブルー、スネや内部・関節パーツがグレー成型色での再現となっています。比較的シンプルで清潔感のあるカラーリング。

ホイルシールが付属し、頭部ツインアイや額のセンサー、GNドライヴや各部GNコンデンサーの下地部分を補いますが多くはありません。装甲やGNドライヴの一部などを塗装する必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。

外装パーツにはPS、内部や関節などのグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。なので塗装やスミ入れをする場合も破損などをあまり気にせずに取り組めそうです。

ポリキャップはPC-002を使用し、腹部や肩部、脚部などに組み込みます。肘はKPS、膝はポリキャップとKPSパーツの組み合わせで関節強度はまずまず高め。

クリアブルー成形色のランナーレス台座が付属し、通常は浮かせてディスプレイさせるようになっています。ですがつま先とかかとを展開することで接地した状態でも自立させることができます。

■付属品

GNパルチザン✕2、GNパルチザン用持ち手(左右)、平手(左)、ランナーレス台座が付属。

■各部形状

HGBFトランジェントガンダムの各部を見ていきます。

接地した状態で全身から。

■頭部

頭部。正面から見るとあまりエクシアやクアンタ味は感じられず、左右に開いたアンテナや装甲、額のクリアブルーパーツが印象的に造形されています。GNドライヴやGNコンデンサーのクリアブルーパーツは下地にシルバーシールを貼ることで輝きが強調されています。

後頭部はエクシアそのままといった感じ。側頭部のGNコンデンサーもそのまま残された形になっています。GNコンデンサーのクリアパーツは一旦はめ込むと外しにくいので仮組み時は注意が必要です。

フェイスパーツを外した状態で。ツインアイにはモールドが造形。左右別々にシールを貼るようになっています。

■胴体部

胸部・腹部。中央にクリアブルーのGNドライヴが造形。外装にはエクシア味がありますが、各部装甲はエッジが効いていてシャープ。エアインテークなどはなく、肩左右のアンテナ部分もフラットな装甲になっています。

GNドライヴはシルバーシールの上からクリアブルーパーツを被せての再現。首はポリキャップ仕様で柔軟に可動します。

肩はポリキャップ仕様で前方にスイング可能。ただし別に肩パーツを組み付ける仕様になっていて、こちらは1軸固定となっています。

上記の肩部ポリキャップによって外側に組み付けた装甲が内側にスイングするようになっています。このあたりもエクシアやクアンタを想起させる構造。

各部のクリアブルー成形色パーツは蛍光仕様でブラックライトで照らすと鮮やかに発光します。ただしランナーレス台座は発光しませんでした。

腰部は各部ともシャープな装甲が造形。リアアーマーだけ少しエクシアを思わせる装甲になっています。エクシアやクアンタに比べると少しだけ派手になった印象。

腰アーマー裏は各部とも特にモールドはありません。簡単なフレームが造形されているくらいです。裏打ちパーツの自作など加工はしやすそうですね。

■腕部

腕部。トゲ感のある派手なショルダーアーマーが造形。前腕はエクシアを思わせる装甲やGNコンデンサーが印象的に造形されています。

腕部は上腕以下にKPS素材による内部フレームが造形。肘関節は左右の組み合わせですが、合わせ目は段差モールド化されています。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせですが、大部分は段差モールド化。手首側の円筒部分に合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどの加工が必要そう。できればここも段差モールド化して欲しかったですね・・・;

前腕のGNコンデンサーは他と同様、シルバーシールの上からクリアブルーパーツを被せての再現。ハンドパーツは穴なしのものが付属し、見栄えよく造形されています。

ショルダーアーマーは左右に幅のある装甲が造形。前後の組み合わせで上部や下部に合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどの加工が必要。装甲先端には安全フラッグが施されています。装甲の内側が肉抜きなのはちょっと気になるかも。側面のスリットダクトはグレーに塗り分けが必要。

■脚部

脚部。こちらはクアンタ味があり、太めの大腿部から裾にかけて細身になるフォルム。膝のGNコンデンサーやスネのグレー装甲などにもメカニカルさ、近未来感が感じられます。側面のGNドライヴはシルバーシールの上にクリアブルーパーツを被せての再現。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目はモールドっぽく造形されています。足の付根はポリキャップ式でフレキシブルに可動するタイプ。

膝のGNドライヴはモールドがデザインされているので、できれば塗装でモールドを活かしたいところです。膝から下は左右の組み合わせで前後に合わせ目ができますが、膝から分離するので合わせ目消しはラクそうです。

ソール部は軽装。基本的に浮いた状態での戦闘をメインにしているので、あまり接地部分に配慮されていない感じですね。

足裏はつま先、かかとともにメカニカルなモールドが造形。部分的に肉抜き穴がありますがあまり目立ちません。そのままモールドとしておくのもありかと。つま先、かかと共にコンパクトに閉じることができます。

■バックパック

背部にはY字型のバックパックを装備。中央にはコーン型のGNドライヴ、左右と下部3箇所にはウイング上のクリアパーツデバイスを装備しています。これらのデバイスにはプラフスキー粒子を貯蔵する機能があり、放出することで粒子の翼を形成。機体性能を引き上げることができるとのことです。

バックパックは中央のGNドライヴ基部パーツの左右から装甲パーツを組み合わせる3個パーツ構成。なのでGNドライヴの脱着ギミックはありません。一部モールドをグレーに塗り分けが必要。

トランジェントガンダムとバックパックとは簡単な2ダボ接続。バックパックは他のキットに組み付けることができますが、トランジェントガンダム本体側は少し奥に埋め込むようになっているため、他キットのものを組み付けるのは少し難しいようでした。

左右に配置するデバイス。クリアブルーパーツとホワイトパーツのみで構成されています。白い装甲部分は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができますがあまり目立たないですね。

ブルーのクリアパーツは展開可能。

なので左右に展開してウイングのように表現することができます。

デバイス自体もボールジョイント接続で柔軟に可動するので、ロールや左右への展開など表情を細かく変化させることができます。

下部に配置されているデバイス。こちらもクリアブルーとホワイトパーツの組み合わせ。合わせ目や可動ギミックのないシンプル構造になっています。説明書に記載や劇中での描写はないですが、取り外して単機ユニットとして使っても面白そうですね。

■他キットとの比較

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムよりも少し大きいくらいで特別大柄なキットではありません。背部のデバイスに羽があるのでその分少し大きいかなという程度。トランジェントガンダムの全高は19.4m (ビルダーの独自設定)です。

ビルダーがベースにしたとされるHGガンダムエクシアHGダブルオークアンタと並べて。大きさに少し差があるのと、部分的にエクシアやクアンタの意匠が感じられますが、プロポーションや機体形状、カラーリング、GNドライヴやGNコンデンサーといった各部形状は細かく違っています。

劇中で戦闘を繰り広げたHGBFクロスボーン・ガンダムX1フルクロス TYPE.GBFT、そしてトライバーニングガンダムが手元にないので、同型機であるHGBFビルドバーニングガンダムと並べて。劇中ではあまり差がなかったですが、キットだとX1フルクロスとはかなりサイズ差があって面白いですね。

■各部可動域

頭部は少し上下する程度。左右へはあまり干渉することなく、真横にまでスイングさせることができます。

腕は水平程度まで上げることが可能。肘は2重関節でかなり深くまで曲げることができます。

肩はわずかにスイングする程度。。肩のポリキャップが引き出せるので、前方へは少し広めにスイングします。

腹部のボールジョイントによって上半身を適度に前後させることができます。

腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

前後開脚は前後とも水平程度まで展開可能。大腿部とフロントアーマーが干渉するため、前方への展開は少し制限されます。

膝周りは2個所が可動し、V字程度まで曲げることができます。

足首は少し前後する程度。左右へもボールジョイントなりに可動します。

左右への開脚は水平程度まで展開可能。

内股はほとんどできず。がに股も45度程度までしか可動しません。

立膝をきれいな姿勢で再現するのは難しいようでした。

可動域の総括としては、腰や左右への開脚など、広く可動する箇所はありますが、全体的に可動は少し制限される印象。

■武装類

GNパルチザン。トランジェントガンダムの主兵装で、機体の全高にも匹敵するほどの大型槍になります。攻撃だけでなく防御にも使え、GNフィールド効果を付与しつつ、高速回転させて相手の攻撃を弾くとのこと。

大刃側は合わせ目ができないパーツ構成。多数のパーツでメカニカルに造形されています。左右の2枚刃で1刃が掲載されていますが、先端部分はダボと溝で固定されているため、自然に開いたりすることはありません。

左右の刃はアームによって展開可能。中央から棘状の先端部が露出します。展開することで粒子を溜め、溜めた粒子を高速で射出することができるとのこと。内側も特に合わせ目などはありません。完成度は高めです。

通常は展開した状態や完全に閉じた状態で使用しますが、画像のように先端部を組み合わせた状態でも使えそうですね。

反対側の造りはシンプル。クリアブルーの尖った装甲のみで構成されています。

GNパルチザンの柄は分離し、2本の武器としても使用することができます。

ランナーレス台座。HGのキットなどでよく見かけるランナーのない台座になります。簡単に組み立てが可能。クリアブルー成形色なのでトランジェントガンダムの雰囲気を損ねることなくディスプレイさせることができます。

■ポージング

GNパルチザンを装備して。

GNパルチザンは手首に角度のついたハンドパーツで保持させます。柄の太さとハンドパーツとの隙間がちょうどよく、スルッと移動したりすることなく保持することができます。

胸部両脇の装甲が可動するので、両手持ちもゆったりと保持することができます。

ほとんどの関節の強度が高く、ポロリもほぼありません。キットがしっかりと動かせて姿勢も維持できるのでポーズが取らせやすいです。

ただ、若干肩のボールジョイント接続部強度が弱いので、しっかりと差し込んでおかないと腕が垂れる場合があるので注意です。それとGNパルチザンは2本を連結していますが、中央の接続部が少し固定強度があまり高くなく簡単に分解することがあるかもです。

両手にGNパルチザンを装備し、並行に構えるなどすると迫力ある攻撃ポーズが演出可能。

平手を使いつつ攻撃を指示したり、回転させるとディフェンスロッドのように盾としても使えるという設定なので、平手を添えつつ防ぐようなシーンを再現しても良さそうですね。

GNパルチザンを分離させ、2つの武器として保持。短めの武装に変化するため、ポーズが重苦しくなく、軽快さが出てくるのが良いですね。手首の反ったハンドパーツだけでなく、通常のものも付属するともっと攻撃パターンが増えて良かったかも。

劇中ではビットとしても使用していましたが、特に単体でディスプレイできるようにはなっていません。なので再現する場合はスタンドのアームなどで掴ませる必要がありそうです。

前腕には平型のビームサーベル刃が組み付け可能。他キットからビームサーベル刃を拝借することで、劇中のような演出をすることができます。できればバーストシステムのエフェクトも付属していると良かったですね。

適当に何枚かどうぞ。

HGBFクロスボーンガンダムX1フルクロス TYPE.GBFTと組み合わせて劇中のようにバトルシーンを演出。

以上です。エクシアやクアンタを基にしたデザインということで、どことなくそれらの名残を残しつつ、デザインがより洗練されていて格好良いですね。クリアブルーとホワイトのシンプルなカラーリングが崇高さを感じさせますし、位の高さや器の広さを感じさせるキットになっています。

気になる点はあまりないですが、多少肩のボールジョイントがゆるく、腕が垂れることがあるのと、GNパルチザンがやや分離しやすいかなと。それと腹部のボールジョイント部分が徐々に抜けやすくなってくるので注意です。それとビームサーベル刃やバーストシステムのエフェクトが付属すると嬉しかったかも;

無駄に装備がないのでキットが取り扱いやすいですし、蛍光のクリアブルーパーツがブラックライトで発光するという神秘的な魅力もあります。武装類こそ少ないですが、様々な形態が演出できるGNパルチザンでポージングバリエーションも適度に楽しめますし、ビームサーベルを拝借してトンファーを再現するなど、何気に遊びがいもあるキットになっているのが良いですね。

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1件のコメントがあります。

  1. ななし

    on 2024年10月4日 at 01:54 - 返信

    フェイスが面白い分割してるんですけど、目が離れ気味になってしまったのが残念
    不評だったのが伝わったのか、後のグレイシャーでは別パーツで対応しています

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