今回は、HG 1/144 ゲルググ ウェルテクスのレビューをご紹介します!
HG ゲルググ ウェルテクスは、『機動戦士ガンダム MSV-R』より、ゲルググとリゲルグの強化発展型MS『ゲルググ ウェルテクス』の1/144スケールモデルキットです。リアスカート内の5基バーニアや背部アクティブ・バインダーを新規造形で再現。リゲルグ用ビーム・ライフルをはじめ、ロケット・ランチャーやメガ・ガトリングガンといった特徴的な武装が付属するキットになっています。価格は2,750円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』に登場し、キマイラ隊主力MS開発計画「ウェルテクス・プロジェクト」において製造された機体『ゲルググ・ウェルテクス』がHGUCでキット化。2018年7月に発売されたHGUCリゲルグ※をベースに、背部のアクティブ・バインダーなど一部を新規造形で再現。※大元はHGUCゲルググ。
成型色はレッドとダークグレーのみ。シールも頭部モノアイと背部や武器センサーを補うくらいで僅かです。一部モールドを塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分な色分けが再現されています。モノアイ用のシールはモノアイ固定式と貼り替えることでモノアイ位置を変えられるものが付属。
背部アクティブ・バインダーやバックパック、内部、関節パーツにはKPSが使用されています。
ポリキャップはPC-116を関節各部に使用し、関節強度はまずまず高め。背部に大柄なアクティブ・バインダーやバックパックを装備していますが、後方には殆ど比重はかからず、自立は安定しています。
キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん、薄刃ですが強度が高く、長持ちします。 ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー
シールド、ビーム・ナギナタ(ビーム刃付き)、ビーム・ライフル2種、ロケット・ランチャー、メガ・ガトリングガン、ハンドパーツ各種(武器持ち手:右2左1、平手:左)が付属。
アクティブ・バインダー用の組み換えパーツ、ビーム・ナギナタ用のジョイントパーツ2種が付属します。
HGUCリゲルグやHGUCヤクト・ドーガなどの余剰パーツが多数付属。前腕やグレネード・ランチャーパーツが付属しないので、リゲルグを完全な形で組むことはできません。
頭部をリゲルグ(左)、ジョニー・ライデンゲルググ(右)のものと並べて比較。一見すると違いがわかりにくいですが、ウェルテクスはメットの形状や額のモールドなどが違っています。底面は同じ。
頭頂部パーツを外すことで内部モノアイが露出。左右に可動させることでモノアイが可動し、表情をつけることができます。頭頂部のパーツは比較的外しやすいようになっています。
胴体をリゲルグと並べて。配色が違うので印象が少し異なりますが、形状は全く同じです。
サイドアーマーはボールジョイント接続で、少し引き出すことでフレキシブルに可動。脚部可動時に干渉を避けることができます。アーマー裏は簡単なラインモールドのみ造形。
リアアーマー裏ウェルテクス用に5基のメカニカルなバーニアが新造されています。バーニアの内部形状は同じでスリットモールドが造形。
腕部をリゲルグと並べて。基礎形状は同じですが、リゲルグは肩部に大柄のウイングバインダー、前腕にグレネード・ランチャーを装備。ウェルテクスは通常のゲルググと同じ形状です。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前後挟み込みタイプで側面に合わせ目ができます。肘関節が分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメ加工が必要です。
ショルダーアーマーは挟み込みタイプで上部中央と側面端に合わせ目ができます。
脚部はどのゲルググ系とも共通で変わらず。特有のフレアスカートが造形されています。
膝関節や膝から下の装甲は左右挟み込みタイプで中央に合わせ目ができます。大腿部も前後挟み込みタイプで側面に合わせ目ができるので、各部合わせ目消しには大掛かりな作業が必要そう。
ソール部は簡易的な造り。ですが足裏はモールド入りの裏打ちパーツでメカニカルにデザインされています。
スカート内部には3基のスラスターが造形され、ポリキャップでフレキシブルに可動します。
背部ユニット。中央のバックパックと左右のアクティブ・バインダー、プロペラントタンクで構成されています。リゲルグのウイング・バインダーをバックパックに移設した形で、バインダーは腕部と独立して可動する為、より自由度の高い機動変更と運動性能を与えているとのこと。
バックパック中央部をリゲルグのバックパックと並べて比較。プロペラントタンクを含め、形状はよく似ています。ですが左右の円筒部分の形状が異なり、内側のビーム・ランサーがオミットされています。
更に、背部アクティブ・バインダーが干渉しないよう、バックパックに厚みが持たせてあります。
ミサイルポッドのハッチは開閉可能。だたし、KPSですし、ヒンジなどで固定されているわけではないので、経年などで外れやすくなるかもです。センサーはグリーンのシールでの色分け。
プロペラントタンクは短めのものが造形。筒状パーツの組み合わせで合わせ目はありません。
アクティブ・バインダー。形状はリゲルグの肩部ウイングバインダーと殆ど同じですが、装甲パーツが一部新造され、3ラインモールドが前後にも造形。装甲は挟み込みタイプですが、合わせ目は角にくるようになっています。
バックパックとの接続部もフレキシブルに可動するジョイントパーツになっています。
バインダー内部はメカニカルに造形。
3基のバーニアはパーツを組み替えることで2基のバーニアに変化させることができます。
ジョイントパーツにより、アクティブ・バインダーは上下や前後スイングやロールが可能。
HGUCリゲルグと並べて。似た形状の部分は多いですが、頭部や肩部、前腕、背部などの形状が違っています。赤成型色はリゲルグのほうが濃い目で、各部の配色も異なります。リゲルグは若干経年で関節がヘタれていますが、不自由さを感じるほどではないようです。
HGUC ジョニー・ライデン専用ゲルググとも並べて。頭部とバックパックの形状は違っていますが、それ以外の全身各部形状は同じです。カラーリングも同じ。
各部の可動域もリゲルグとほぼ同じです。可動域の詳細については、大元のHGUCゲルググと同じなので、以下のリンクからHGUCゲルググ(ユニコーンVer.)のレビューをご参考くださいm(_ _)m
ビーム・ライフル。シャア専用ゲルググから付属する、ゲルググ系定番の装備になります。リゲルグではダークグレーでしたが、こちらはほぼブラック成型色になっています。
基部がモナカ割で上下に合わせ目ができます。
もう一つのビーム・ライフル。こちらはリゲルグで新造されたビーム・ライフルになります。リゲルグはダークブルー成型色でしたが、こちらはブラック。
モナカ割の簡易的な造りで、銃身など上下の部分的に合わせ目ができます。センサーはグリーンのシールでの色分け。
ロケット・ランチャー。HGジョニー・ライデン専用ゲルググで新造されたものになります。
複数パーツで細かく造形されていますが、本体部分は左右挟み込みタイプで上下に合わせ目ができます。グリップは回転式。
メガ・ガトリングガン。HGUCヤクト・ドーガ クェス・エア専用機からの流用です。
砲身から本体部にかけて左右挟み込みタイプで上下に合わせ目ができます。
フォアグリップは可動式。
メガ・ガトリングガンはグリップにダボがあるので、別途ダボ固定用のハンドパーツが付属しています。
ビーム・ナギナタ。こちらもシャア専用ゲルググから付属しているゲルググ定番の装備です。
ビーム刃はクリアーブルー成型色での再現。
ジョイントパーツに組み替えることで、ナギナタ柄はリアアーマーにマウント可能です。
シールドもシャア専用ゲルググから付属している定番の装備です。表面は別パーツでの色分け。
ジョイントパーツを介すことでナギナタの柄がマウント可能。ジョイントパーツは固定強度があまり高くなく、ポロリしやすいので注意が必要です。基部は可動式で背部に装備可能ですが、バックパックを外す必要があります。
ディスプレイは股間部のパーツを外し、アクションベースに付属している横長ダボのジョイントパーツを組み付けてのディスプレイとなります。
一通り武装して。
アクティブバインダーに存在感があり、ポーズが他のゲルググと比べても個性的でダイナミック。
背部アクティブバインダーとシールドが干渉しやすいですが、バインダーが自由に可動するので干渉は避けることができます。
ビーム・ライフルやロケット・ランチャーといったダボ固定ではない武装には多少保持に遊びがありますが、そこまで不自由さはなく、ハンドパーツもバラけにくいのでポーズは取らせやすいです。
平手が付属するので、ポーズに表情が付けやすくていいですね。
左用の武器持ち手が付属し、ライフルの両手持ちができるのも嬉しいところです。様々な武装が付属するので、組み替えてポーズを取らせるだけでも楽しいですね。
メガ・ガトリングガンはグリップがダボ固定でしっかりした保持が可能。フォアグリップが長いので両手持ちもラクです。背部のアクティブバインダーなどに重量があるので、細い支柱のスタンドだと重量でクネッと折れやすいかも。
ビーム・ナギナタは装備すると躍動感あるポーズが楽しめますが、ダボ固定ではないので、ハンドパーツをしっかりと組み合わせておかないとスルスルと移動してしまいます。抜け落ちることはないですが、ポージング時は少し煩わしさを感じるかも。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。リゲルグで印象的だった肩のアクティブバインダーを背部に装備するなど、個性的で面白いゲルググになっていますね。それでいてゲルググの外観やプロポーションを崩していないですし、むしろポージングにダイナミックさが出て表現力が高く、かっこいいキットに仕上がっていると思います。
気になる点は、大元がかなり前のキットなので、武器の保持に遊びがありますし、ナギナタもダボ固定ではないのでスルスルと移動しやすいです。股間部のジョイントも固定強度が高くはないので、ディスプレイ時の不安定さを感じることも。
ですがポーズを取らせると古さを感じせないくらいのクォリティを感じさせますし、背部アクティブバインダーもメカニカルに造形されていて満足度は高いです。武装類も豊富に付属するなど、欠点を補うくらいに楽しみも多いキットになっているのがいいですね。
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