今回は、HG 1/144 GF13-009NF ガンダムローズのレビューをご紹介します!
HG ガンダムローズは、『機動武闘伝Gガンダム』に登場するMF『ガンダムローズ』の1/144スケールモデルキットです。機体フォルム、カラーリングを新規造形で忠実に再現。シュバリエサーベル、ローゼスビットといった武装類に加え、バックパック兼用のコアランダーが再現されたキットになっています。専用のエフェクトパーツとアクションベースが付属し、オリジナルのマント型シールド展開ギミックも再現。価格は2,915円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
第13回ガンダムファイトにて、ジョルジュ・ド・サンドが搭乗するネオフランス代表MF『ガンダムローズ』がHGでキット化。頭部の二角帽子や左右非対称のマント、胸部や肩部、脚部の装飾など、中世のフランス騎士を思わせる特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はホワイトとブルーをベースに、各部にイエローやレッドを配色。その他、関節や内部パーツがダークグレー、膝部やシュバリエ・サーベルの刀身がダークブルー、ローゼスビット展開用のエフェクトパーツやスタンドがクリアブルー成型色での再現となっています。
シールは頭部のセンサーやダクト、腕部や脚部の一部モールド、コアランダーのキャノピーを補うくらいで少なめ。ローゼスビットの一部などに塗装が必要ですが、各部がパーツでかなり細かく色分けされているため、素組みでも設定に近い仕上がりになります。この色分けレベルは見事。
外装各部のイエローと内部・関節のダークグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。
内部フレームパーツのランナータグには『HG 1/144 ガンダムフレーム1』と印字されているので、関連するキットもHG化されそうではありますね。ガンダムマックスターやボルトガンダム、ドラゴンガンダム?それともガンダムヴェルサイユ?
ポリキャップは不使用。関節や内部パーツはKPSパーツで構成され、関節強度はまずまず高め。負荷のかかるような装備はなく、左肩のマントも軽量で負荷はかからず、自立は安定しています。
ローゼスビット✕4、平手(左)、握り手(左右)、シュバリエ・サーベル用のビーム刃(1本は余剰)、ローゼスビット展開用のエフェクトパーツ、スタンド(アクションベース5)が付属。
アクションベース用のジョイントパーツ、支柱パーツ、アームパーツなどが付属します。これらのパーツはお好みでご自由にお使いくださいとのこと。
頭部はフランス騎士の二角帽子を思わせる特徴的なデザインで造形。青いパーツを挟んでの前後の組み合わせですが、合わせ目は裾に少し出来る程度。気にならないのでそのままでも良さそうです。額の赤いバラのようなモールドも印象的。
二角帽子側面のダクトは赤いパーツで細かく色分けされています。赤いパーツ内部のスリットモールドは表面がグレーのシールでの色分け。赤いパーツはかなり小さいので紛失に注意です。
胸部もフランス騎士の貴族服を思わせるデザインで、ボタンのようなモールドや表面装甲などもパーツで細かく色分けされています。構造も出来るだけ少ないパーツで組み立てられるように最適化されているのがいいですね。
首は前後に可動。肩は引き出しが可能で前方に適度にスイングさせることができます。
腰アーマーは1、2個パーツ構成で各部とも簡易的な作り。ですが簡単なモールドでまとまりのあるデザインになっています。
裏は各部とも細かなモールドが造形。フロントアーマー、サイドアーマーともにボールジョイントで適度に可動します。フロントアーマー裏は中央にダボがあるので位置を簡単に固定させることもできます。
左のサイドアーマーにはシュバリエ・サーベルを装備。ジョイントパーツはロールが可能でシュバリエサーベルを自由に配置することができます。ジョイントパーツの固定強度は高めで簡単には外れません。
シュバリエ・サーベル。ガンダムローズの主武装で、細長い実体剣になります。
簡単な3個パーツ構成で柄と先端部は黄色いパーツでの色分け。
柄を取り外してビーム刃を組み付けることで、フェンシング必殺技攻撃時の発光状態を再現することができます。
股間部には前後へのスライドギミックがあり、スライドさせることで脚部の可動域を広げることができます。HG THE ORIGNシリーズのキットも似た構造ですが、こちらのほうが強度がしっかりとしています。
腕部自体は軽装ですが、肩章のような装飾が目を引きます。上腕以下はシンプルな曲状装甲の組み合わせで柔らかい印象に。前腕側面の溝は赤いシールでの色分けです。
上腕、前腕ともに筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。ハンドパーツは穴なしのものが付属。このあたりも抜かりなくていいですね。
前腕はロールが可能です。
肩章のような右肩アーマー。各部ともパーツできっちりと色分けされていて作りが細かいです。(一部がハマってないですね;)
側面の2枚の装甲は展開可能。腕を上げた際に干渉が避けられるようになっています。
ショルダーアーマー自体は白成型色の1個パーツ構成でシンプル。肩章とは接続ダボが長く、しかも鉤型なのでしっかりと固定させることができます。
左肩には縦長のマント型シールドを装備。腕部を包み込むように柔らかくデザインされていますし、黄色いフレームラインもパーツで忠実に色分けされています。
外側のシールドは90度ほど展開可能。
内側4枚の長短シールドも個別に展開可能。各部シールドの高さを変えることで表情豊かに演出することができます。
マント型シールドの裏面は更に細かくメカニカルな作り。
シールド裏もダークグレーのパーツを交えてデザインよく色分けされています。こちらも右の肩章と同様、ショルダーアーマーへは鉤型ダボ接続。
脚部も腕部と同様、曲状で柔らかい雰囲気がありますが、西洋騎士のブーツのようなモールドが細かく造形されています。
特にスネの靴紐のようなモールドは細部までパーツできっちりと色分けされています。膝は内部を赤いシールで色分けします。足の付け根は2個パーツ構成でフレキシブルに可動。
大腿部は筒型で合わせ目はなし。膝から下は白い装甲が前後の組み合わせですが、側面の合わせ目はきっちりと段落ちモールド化されています。
ソール自体はシンプルですが、前後のアンクルアーマーはボールジョイントでフレキシブルに可動しますし、前側のアンクルアーマーもパーツできっちりと色分けされています。
脚部とも接続部分も空洞ではなくモールド入りの装甲パーツがきっちりと造形。足裏はつま先側が肉抜き穴です。
背部バックパックはコアランダーと兼用で軽装。
バックパック(コアランダー)は左右の縦長ダボ接続で脱着が可能。機首部分も胴体内部に格納されるなど、1/144サイズでもギミックが忠実に再現されています。
機首を上にスライドさせて展開することでコアランダーの走行モードに。
キャノピーは黒いシールで色分けします。その他の箇所は特に塗装の必要もなく色分けはシンプル。
特に3.0mm穴などはないので、浮かせてディスプレイさせる場合はアームで挟むなど工夫が必要です。一応コの字パーツを組み付けていますが、しっかりと固定されるわけではないのであまり参考にしないほうが良いかも。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムよりも小型で、HGのキットとしてはやや小柄。HGAC(ウイングガンダムなど)のキットと同じくらいの大きさになります。ガンダムローズの全高は16.2m。
HGFC シャイニングガンダム(2011年8月発売)、HGFC ゴッドガンダム(2010年5月)発売と並べて。発売時期に差があるため、どうしてもある程度作りの差はありますが、組み合わせてもそこまで不自然さ、違和感はないのかなと思います。
同シリーズのHGFCデスアーミー、HGFCマスターガンダムとも並べて。
RGゴッドガンダムと並べて。RGゴッドガンダムはモールドが緻密で色分けも細かいため、比較的プレーンなガンダムローズと並べると多少の差や違和感がありますね。
頭部は適度に上下させることができます。左右へは多少顎と襟が干渉しますが問題なくスイング可能。
腕は左右とも水平程度まで上げることが可能。肩の装飾やマントは特に影響ありません。
肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。
肩の前後スイングは、後方はボールジョイントなり。前方へは肩が引き出せるので広めにスイングします。
腹部と腰部の2箇所が可動し、腰部もボールジョイント接続なので上半身を幅広く前後させることができます。
左右へも適度にスイング可能。
腰は干渉なく360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。
前後開脚は前方に幅広く展開可能。後方へも適度に展開することができます。
膝は2重関節で深くまで曲げることが可能。膝装甲裏は抜けた状態で裏打ちパーツなどはありません。
足首は少し前後する程度。左右へは45度ほど角度変更が可能です。
左右への開脚は水平まで幅広く展開可能。サイドアーマーは干渉して外れやすいので後方に向けています。
内股は大腿部と股間部が干渉して45度程度まで。がに股は水平程度まで広く展開させることができます。
立膝もきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、飛び抜けて広く可動するわけではないですが、各部とも柔軟で広く可動するのでポージングにおける自由度は高そうです。肩部などの装飾もそれほど干渉しないので、劇中シーンの再現も問題なくできそうですね。
人差し指を伸ばした状態の平手が付属するので、初登場の際にシャイニングガンダムをあしらうようなポーズも再現することができます。
シュバリエ・サーベルを装備して。スティック状としてもビーム刃としても使用できるので表現の幅が広がっていいですね。柄とハンドパーツとの間に隙間があり、角度を変えるとスルッと抜けやすいので注意です。
マント型シールドを展開するとポーズに表情が付きます。劇中ではそんなに表現されていないようでしたが、羽根モノMSのようなかっこよさが出ていいですね。
ローゼスビット。その名の通りバラの花弁をイメージしたビットになります。3個パーツ構成で細部まで細かく造形されています。先端の砲口は黄色く塗り分けが必要。バーニアなどが別パーツ化されているので、塗り分け次第でメカニカルさを強調したり、植物感を強調したりできそうです。
後部バーニアは3.0mm穴になっているので、ローゼスビットを単体でディスプレイさせることができます。
水星の魔女のウェポンディスプレイベースを使用してディスプレイ。
ビットの造形はなかなか秀逸。射撃時の花びらを収縮させる表現は出来ませんが、ローゼスビットを複数ディスプレイさせることで華やかに演出することができます。ジョルジュ・ド・サンドらしい、美や気品を感じさせるものがありますね。
クリアブルー成型色のローゼスビット専用エフェクトパーツが8種付属。
マント型シールドを外してエフェクトパーツやローゼスビットと組み合わせることで、ディスプレイを華やかに演出することができます。劇中では演出されていない、HGガンタムローズのオリジナルギミック。
ビット用の波状エフェクトやボールジョイントによる接続で自由に角度を変えたりと様々な表情付けが可能。
付属のアクションベースに組み付けてディスプレイ。エフェクトパーツやマント型シールドがバラの茎っぽく、生花を表しているかのようにディスプレイできるのが面白いですね。
マント型シールドを組み付けた状態でエフェクトパーツを組み付ければ、シールド裏からビットが展開するような演出をすることも可能です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。個性的な機体形状はもちろん、緻密な色分けで合わせ目もなく完成度の高いキットになっていますし、何より待望のキット化なので素直に嬉しいですね。可動が柔軟でポージングの幅が広く、劇中シーンの再現にも柔軟に対応してくれます。マント型シールドの造形やギミックも秀逸で、ポージングにダイナミックな表情が付いてカッコいいですね。
気になる点はあまりないですが、肩の装飾や脚部のアンクルアーマー裏など、一部に組み合わせダボが見えるのが少し気になるのと、腰やサイドアーマーなどのボールジョイント部分が少し外れやすいので注意です。
ローゼスビットも薔薇そのもののようなしっかりとした作りでいいですし、エフェクトパーツやマント型シールドと組み合わせれば華やかに演出することができます。ジョルジュの機体らしい美しさや気品を感じるデザイン性の高いキットで、今から5体揃うのが楽しみですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら