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HG ドラグナー3 リフター3装備タイプ レビュー

今回は、HG 1/144 XDFU-03 ドラグナー3 リフター3装備タイプのレビューをご紹介します!

HG ドラグナー3 リフター3装備タイは、『機甲戦記ドラグナー』に登場するMA「ドラグナー3 リフター3装備タイプ」の1/144スケールモデルキットです。ドラグナー3の特徴的な造形をパーツによる色分けを交えて再現。リフター3の可動ギミックによる駐機状態、レドームの回転機構などが再現されたキットになっています。劇中を象徴する武装である「光子バズーカ」も付属。価格は4,180円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

ギガノスが開発し、最新鋭メタルアーマーのうちの1機で、劇中ではライト・ニューマンが搭乗。索敵や電子戦、レーダーを担当し、D-1やD-2と共にドラグナー遊撃隊として戦闘を繰り広げた機体「ドラグナー3 リフター3装備タイプ」がHGでキット化。

内部フレームにD-1(HGドラグナー1リフター1装備タイプ)と同じものを流用しつつ、特徴的な頭部レドームや各部外装、背部リスター3、光子バズーカなどが新規造形で再現されています。

成形色はホワイトを基調に、脚部やソール部、リフターのウイングにブルー、頭部やリフターの体レーザーミサイルにレッドを配色。その他、頭部レドームの一部や50mmハンドレールガンLPS3型などがダークブルー、光子バズーカの外装がライトグリーン、砲口がクリアイエロー、内部・関節や武装類がダークグレー成形色での再現となっています。

プラスチックシールが付属し、頭部や胸部、武器などのセンサー類を補います。少し厚みのあるシールなので、折れ曲がったりしわになったりすることなく、常にきれいな状態が保てるのはメリット。色味も鮮やかです。

ホイルシールは胸部やリフターのマーク、光子バズーカの砲口内部を補います。特に外装をシールで色分けする箇所はなく、シール量も少なめ。塗装もアサルトナイフの柄と光子バズーカの一部を塗り分けるくらいでわずかです。大部分がパーツで色分けされているため、素組みで十分なくらいの仕上がりになります。

外装のホワイトと内部・関節のダークグレー成形色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。なので塗装や墨入れする場合も破損などを気にする必要がないので安心して取り組めそうです。

ポリキャップはボールジョイント型のPC-7のみ使用し、胴体部にのみ組み込みます。関節はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。リフター3を装備しているとやや後方に負荷がかかりますが、軽量なので自立は問題なく可能です。

■付属品

光子バズーカ、50mmハンドレールガンLPS3型、武器持ち手(右)、光子バズーカ用接続ケーブル(リード線)が付属。

HGドラグナー1リフター1装備タイプ用の余剰パーツがいくつか付属します。

■内部フレーム

全身各部にはD-1(HGドラグナー1リフター1装備タイプ)とほぼ同じ内部フレームが造形されています。素材がKPSなので軽量。関節強度も高めで可動域が広いのでポージングを自在に演出してくれます。

胴体内部フレーム。フレームのまま飾っておけるくらい、胸部モールドや腹部動力パイプなどが細かく造形されています。

腕部内部フレーム。上腕、前腕共に左右の組み合わせですが、上腕のみ合わせ目ができる仕様です。前腕の合わせ目は段落ちモールド化。

脚部内部フレーム。大腿部、膝から下共に左右の組み合わせですが、各部とも合わせ目は段落ちモールド化されています。

■各部形状

頭部以外のHG ドラグナー3 リフター3装備タイプの各部をD-1と比較しながら見ていきます。

まずは背部のリフター3を外した状態で全身から。

■頭部

頭部は円盤状のD-3特有の形状が再現されています。各部ともパーツできっちりと色分けされていますし、合わせ目もできない完成度の高い構造になっています。ダークブルーのパーツは前後で組み合わせますが、側面にできる合わせ目は段落ちモールド化。

ちなみに頭部はレドームとして機能し、各種高性能電子線装備を内包。全周囲に対する索敵が行えるという設定になっています。

ダークブルーのふちの前後左右にあるセンサー部分はプラスチックシールでの色分けですが、内部が青いパーツで色分けされているため、塗装でも簡単に塗り分けることも可能です。まぁプラスチックシールのほうが見栄えはしますね;

ダークグレーのふちの部分はロール可能。表情を変化させることができます。中央(元の位置)で簡単なロックがかかるため、自然に位置が変わったりすることもないので安心。

■胴体部

胸部・腹部をD-1と並べて比較。ヒロイックなD-1とは異なり、D-3の胸部表面には前方探知システムのセンサー類が造形。各部センサーの丸モールドはすべてプラスチックシールで鮮やかに色分けされています。胸上のマークは黄色いシールでの色分けです。

首はクランク状のボールジョイントパーツで適度に可動。肩もボールジョイントで前方にスイングさせることができます。

腰部をD-1と比較して。ダークグレーの内部パーツは同じですが、外装はフロント、リアアーマーともに全く違っています。D-3のほうが軽装。D-1はサイドアーマーにサーベル柄をマウントしていますが、D-3にそういった装備はありません。劇中ではD-3が一度拾って使用したようです。

リアアーマー裏にモールドはなし。股間部には3.0mm穴がありますがこちらは使用しません。後部には2枚の細いフィンを装備。一応上下しますが、説明書に記載はありません。

D-1と同様、股間部には可動ギミックがあり、スライドさせることで脚部の可動域を広げることができます。股間部のディテールも細かくて良いですね。

■腕部

腕部をD-1と並べて比較。D-1は比較的細身ですが、D-3は白を基調とした外装でやや肉厚。ゴツゴツとした強度を感じさせるデザインになっています。

内部フレームに部分的に外装を被せていく構造。なので合わせ目は内部フレームの上腕部分のみとなります。

手首には可動ギミックがあり、ハンドパーツを上下にスイングさせることができます。

ショルダーアーマーは前後の組み合わせですが、上部中央などにできる合わせ目は段落ちモールド化。

ショルダーアーマーは適度に展開でき、肩内部の白い装甲も展開することができます。ショルダーアーマー側面のダクトがあっさりしているのはちょっと淋しいですね。何かしらディテールがあっても良かったかと。

■脚部

脚部をD-1と並べて比較。D1は丸みがあり、パーツによるストライプがヒロイックに造形されていますが、D-3は腕部と同様、ゴツゴツとした装甲で色分けもブルー1本のシンプルなものになっています。

脚部は合わせ目ができないパーツ構成。内部フレームは段落ちモールド化されていますし、外装も内部フレームに被せていく構造で合わせ目はありません。

後部にはD-1と同様、アサルトナイフの鞘が造形。アサルトナイフは鞘から引き抜きが可能で鞘も適度に可動します。

迫兵戦用アサルトナイフ。簡単な1個パーツ構成ですが、刃の部分や背の溝もリアルに造形されています。柄の部分は白く塗り分けが必要。

ソール部はD-1と同形状。ただし足底はブルーに配色されています。厚みはありますが、フラットな装甲でモールドも少なくシンプル。

足裏も適度なモールドが造形されています。

つま先はボールジョイント接続でロールなどフレキシブルに可動します。この可動によって接地時の自立を安定させることができます。

■背部

背部には胴体内部に埋め込まれたスラスターを装備。このようにハッチを閉じた状態だと、見た目を損ねないようなデザインになっています。

ハッチを展開することで内部からスラスターが露出。スラスターは小型ですが、内部がパーツで色分けされていてそれなりに見栄えがします。

■リフター3

リフター3。D-3用の大気圏内飛行用装備になります。D-3の偵察や指揮管制機としての役割を考慮して、低速安定性や高速性、ステルス形状を重視した設計がなされているとのこと。直接戦闘が回避できるよう、最高速度は3機のリフターの中で最速ということです。

リフター3を装備する際は頭部を外し、後部に白いジョイントパーツを組み付けます。

そして上からリフター3を組み付けてから、胴体に頭部を組み付けます。リフター前面のモールドは黄色(ゴールド)のシールでの色分け。背部の形状が異なるため、HGドラグナー1のリフター1を装備することはできないようでした。

リフター3のウイングは青い装甲部分がパーツできっちりと色分けされています。表面のパネルラインも細かく造形。

裏面のハードポイントには対レーダーミサイルを装備。公式ホームページには「対レーザーミサイル」と記載されていますが誤字ですかね;

対レーダーミサイルは簡単な2個パーツ構成。ですが合わせ目ができない組み合わせ。しっかりとした作りで物足りなさもありません。

後部には3口の可変スラスターを装備。スラスター口はダークブルーのパーツでの色分けでモールドも緻密に造形されています。

可変スラスターは下方に展開可能。離陸時のシーンを再現することができます。リフター3裏面のディテールも作りが良いですね。

左右ウイングは中央で折りたたみ可能。ヒンジ接続ですが、ストッパーがあるので垂れ下がるようなことはありません。

■他キットとの比較

リフター3を装備した状態でHGドラグナー1リフター1装備タイプと並べて比較。内部フレームが同じですが、外装各部、リフター共に形状が細かく違っています。D-1とD-3が並ぶとD-2もキット化してほしくなりますね。

その他キット化されているロボットシリーズのHG(HGザブングルタイプHG バイファム スリング・パニアー装備型)キットと並べて。どれもファンの文句が出ないくらいの完成度の高いキットに仕上がっています。最近の技術の凄さに驚きます;

その他、HGスコープドッグHGエルガイムとも並べて。どれも大体同じ大きさですが、エルガイムだけかなり大柄ですね。

■各部可動域

可動域をD-1と並べて比較。意外にも頭部の可動はそんなに変わりませんが、腕は水平までしか上がらないのと、肘は外装が干渉するため、V字程度の可動となっています。腰部も外装の関係で可動が制限されるなど可動が制限されます。

腰は干渉なく360度回転可能。脚部外装が異なりますが、膝は同じくらいに深くまで曲げることができます。立膝はまずまずな姿勢で再現可能。

左右への開脚や足首の可動もD-1とほぼ同じ。

可動域の総括としては、外装の関係で上半身の可動が少し制限されますが、内部フレームがD-1と同じなため、全体的にD-1と同じで広く可動します。関節の自由度もまずまず高いので、ポージングが適度に楽しめそうですね。

■武装類

光子バズーカ。特殊なエネルギー兵器になります。劇中では第39話にて、ギガノス秘密基地の外壁破壊のために使用。D-1はレッド、D-2はブルー、D-3はイエローの光を放つ光子バズーカを装備していました。

多数パーツの組み合わせで緻密に造形されています。かなりの力の入れようでディテールが細かく、パーツによる色分け再現度も高いです。

ライトグリーン、ダークグレーの装甲ともに左右の組み合わせですが、合わせ目は各部とも段落ちなどでモールド化。

フォアグリップは左右(青⇒)に、グリップは前後(赤⇒)に、スコープは上下(黄⇒)にそれぞれスイング可能。スコープ表面はブルーのプラスチックシールでの色分けです。

砲口部分は蜂の巣のようなハニカム模様が印象的に造形。内側にシルバーのシールが貼ってあるので、ハニカム部分の角度を変えることで砲口がキラキラと光ります。

光子バズーカを装備する場合は、バズーカ下部と、胸部ハッチを開くことで露出する小穴に赤いケーブル(リード線)を接続します。リード線はどちらにも深くまで差し込めるので、簡単には抜けないようになっています。

50mmハンドレールガンLPS3型。D-3の主兵装である手持ち式の実弾マシンガンになります。特別派手な装備ではないですが、コンパクトで使い勝手は良さそうです。

本体部分は簡単なモナカ割ですが、上下の合わせ目は大部分が段落ちモールド化。砲身基部の上下に少し合わせ目ができる程度です。マガジンは取り外しが可能。余剰のマガジンと交換することもできます。

センサーは上下に可動。センサー表面は赤いプラスチックシールでの色分けとなっています。

■ポージング

光子バズーカを装備して。

光子バズーカは付属の武器持ち手でグリップを挟んで保持します。ダボ固定ではないですが、隙間なく組み付けられるのでふらついたりすることはありません。腕を伸ばし切っても、赤いリード線が突っ張る感じもなかったです。

グリップが前後に可動するので、光子バズーカを保持する際に肩と干渉したりすることはありません。なので画像のような担ぐポーズも問題なく再現可能。ただし頭部が干渉しやすいのでうまく交わしつつ構えるようにします。

フォアグリップを握らせての両手持ちも再現可能。多少肩が突っ張る感じはありますが、特にポーズを再現するのに難しさはありません。格好良く発光ポーズを決めることができます。

浮かせてディスプレイさせる場合は背面の3.0mm穴にスタンドの軸を差し込みます。ただしこの位置だと、支柱の長さによってはあまり高さが確保できない場合があるので注意です。股間部にも3.0mm穴がありますが、こちらは左右の組み合わせで隙間が空きやすいですし、キットもふらつきやすくディスプレイが難しいです。

可動が柔軟なので、劇中のような立膝を付いて構えるポーズも再現することができます。

背部のスラスターを下向きにし、膝を曲げて発艦シーンを再現。

ハンドレールガンを装備して。こちらも光子バズーカと同様、付属の武器持ち手で保持します。グリップがしっかりと握れますし、軽量なのでポーズを取らせるのがラクです。

キットを弄る際、股間部の白いパーツに手があたって外れやすいので注意です。あらかじめ固定強度を上げておいたほうがよいかもですね。

フォアグリップはないので、両手持ちとして劇中のようにマガジンを握らせてみました。特に問題なく構えることができます。

劇中のように砲身部分を握らせることも可能。特殊な持ち方で面白いですね。ただ、武装として三連105mmハンドレールキャノンが付属しないのはちょっと残念かも。

対レーダーミサイル発射シーンを再現。対レーダーミサイルは特に単体でディスプレイできるようになっていないので、コの字パーツで挟んで表現してみました。

迫兵戦用アサルトナイフは柄をハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。柄に太さがあるので、ハンドパーツから抜けることなく保持することができます。劇中では一度くらいしか使っていないようなので、あまりポーズのイメージは沸かないかも。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。頭部がレドームになっているという個性的な機体ですが、ドラグナー遊撃隊を再現するためには必須のアイテムになっています。頭部や胸部センサー部分はプラスチックシールの使用によってリアルに表現されていますし、背部リフター3や光子バズーカの造りも丁寧で良いですね。劇中では基地の壁破壊時しか使用してない光子バズーカが売りになっているのも良い意味で面白いです。

気になる点は、キットにポーズを付ける際、ふんどし部分の白いパーツに手が当たるため外れやすいのと、多少ショルダーアーマーや手首がポロリしやすいかなと。キットを弄る際には少し気にかけてやる必要がありそうです。

レドーム頭部もパーツできっちりと色分けされていて文句ないですし、当然ですがD-1と組み合わせても全く違和感はありません。光子バズーカの存在感も十分。ぜひD-2もこのクォリティでキット化していただき、3体での飛行シーンや攻撃シーンといった劇中の活躍シーンを演出するなどして楽しみたいですね。

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