今回は、2013年3月に発売されたHGUC 1/144 MS-06R-1A シン・マツナガ専用ザクのレビューをご紹介します!
HGUC MS-06R-1A シン・マツナガ専用ザクは、『機動戦士ガンダムMSV』より、MS『MS-06R-1A シン・マツナガ専用ザク』の1/144スケールモデルキットです。高機動型ザクⅡをベースに、シン・マツナガ専用機の特徴的なホワイトカラーを成型色で、各部形状を新規パーツを用いて再現。バズーカやマシンガン、シールド用武器ラックなど、多彩なオプションが付属するキットになっています。価格は1,760円(税込み)です。
「ソロモンの白狼」の異名をもつシン・マツナガ大尉の搭乗機『MS-06R-1A シン・マツナガ専用ザク』がHGUCでキット化。2013年2月に発売されたHGUC MS-06R-1A 黒い三連星ザクIIをベースに、フロントアーマーや肩部、前腕装甲、脚部プロペラントタンクカートリッジなど各部を新規造形により、シン・マツナガ専用機の特徴的な形状が再現されています。
成型色は特有のホワイトをベースに、各部にグレーを配色。動力パイプはブラック、内部パーツやバーニアはダークグレーでの再現となっています。
シールは頭部モノアイや右肩のインテーク、バックパックのスラスター口などを補いますが、全体的に少なめ。素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。塗装はバーニアやスラスター内部、脚部小型バーニアなどを塗り分ける必要があります。
ポリキャップはPC-001を使用し、肘、膝を含む関節各部に使用します。関節強度はまずまず高め。比重がかかるような装備はなく、自立は安定しています。KPSやABSは使用されておらず、全てPS素材での構成となっています。
キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。) ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー
ザク・バズーカ、ザク・マシンガン、ヒートホーク(抜刀型)、予備ドラムマガジン、武器マウント用のラッチ、ハンドパーツ各種(武器持ち手:左右、握り手:左)が付属。
スパイクアーマーのブルーラインや白狼のエンブレムが入った専用のマーキングシールが付属。
余剰パーツがいくつか付属。脚部パーツなどがないので、黒い三連星機と同じ形状での再現はできないようです。
頭部。ザクⅡ特有のモノアイやプレーンなメット、動力パイプなどが造形。アンテナはMSV用となっています。口内はスリット入り。
後頭部の動力パイプ基部には簡単な合わせ目ができます。
モノアイは下部のレバーによって左右に可動させることができます。
胴体部。全体的にザクⅡのベーシックなデザインですが、フロントアーマーにシン・マツナガ専用機特有のモールド入り装甲パーツが新造。
リアアーマー、サイドアーマーもモールドが少なくプレーンなデザイン。腰アーマー裏も裏打ちパーツやモールドはありません。
腕部。右肩にL字シールド、左肩にスパイクアーマーというザクⅡ定番の装備。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕はシン・マツナガ機用の肘装甲パーツが新造されています。前腕は左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要です。
左のハンドパーツは穴なしのものが付属。
ただ、武器持ち手、握り手どれも左右で成型色が違っているので、素組み派にとってはちょっと痛いところも。どれか一つでも統一されているものがあると良かったですね。
右肩はシン・マツナガ機用にスリット入りのインテークが造形されたものになります。表面はモールドの上からシールを貼っての色分け。合わせ目ができますが、分離するので消すのはラクかと。
L字シールドは前後2個パーツ構成。合わせ目は内側でモールド化。表面にオリジン版のようなジョイント穴はなく、プレーンでフラットなデザインになっています。
スパイクシールドはモールド入りのものが新造。挟み込みタイプで合わせ目ができます。肩から分離するので、合わせ目を消すのはラクかと。
脚部。高機動型ザクⅡ特有のマッシブでメカニカルなデザインとなっています。後部プロペラントタンクカートリッジはシン・マツナガ機用のボックスタイプのものが新造。表面の動力パイプはグレーのシールでの色分けです。小型バーニアなどは赤やグレーに塗り分けが必要。
脚部は内部フレームが造形されています。
大腿部や膝から下の装甲は共に前後挟み込みタイプで側面に合わせ目ができます。どちらも後ハメなどの加工が必要そうですが、肘から分離するので合わせ目を消すのは多少ラクそうではありますね。
下部のバーニア内部は赤に塗り分けが必要。バーニア基部は細身の1軸接続なので、無理に差し込むと折れる場合があるので注意が必要です。裾のフィンに可動ギミックはありません。
ソール部はザクⅡのベーシックなデザイン。脚底がグレーなので渋みがありますね。足首は可動式で合わせ目が出来ますが、分離可能。脚裏にはモールドが造形されています。
バックパックは多数のスラスターやタンク、フィンを装備するなど、高機動型ザクⅡ特有のメカニカルなデザイン。スラスターふちはダークブルーのシールで、上部の装甲は赤いシールでの色分けです。スラスターやバーニア内部は赤く塗り分けが必要です。
バーニアはボールジョイント接続でフレキシブルに可動します。下部フィンに可動ギミックはなし。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムとほぼ同じ大きさ。高機動型ザクⅡの全高は17.5m~18.0mです。
RGシン・マツナガ専用ザクⅡと並べて。RGのほうが精密でリアルですが、関節などの強度という部分では、HGUCのほうが強度があり、取り扱いはしやすいですね。
RGとプロポーションも比較して。HGUCのほうが全体的にややマッシブな印象。
HGUCのシャア専用ザクⅡ(リメイク、旧キット)とも並べて。高機動型ザクⅡは造形やプロポーション的には、リメイクが必要ないくらいの十分な完成度ですね。
首が短いため、頭部はわずかに上下する程度。口元が干渉しやすいですが、左右へは真横にまでスイングさせることができます。
腕はL字シールドやスパイクアーマーが干渉するため、45度程度上がるくらい。ですが交わせるので、最大水平程度までは上げることができます。
肘は90度程度まで角度変更が可能。
肩は引出しギミックにより、前方へは広めにスイングさせることができます。
腹部、腰部がボールジョイント接続で、適度に上下スイングします。ただ、動力パイプの反発によって少し戻りがちです。
腰はほとんど回転せず。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
フロントアーマーがあまり広く展開しませんが、前後開脚は前方に水平程度まで展開させることができます。
膝は干渉により、くの字程度までとわずか。
足首は前後左右ともまずまず可動します。
左右への開脚はハの字以上に展開が可能。
内股、ガニ股は共に45度程もいかずわずかです。
膝があまり曲がらないので、立膝も深くまで沈めるような姿勢は難しいようでした。
可動域の総括としては、干渉などによって制限される箇所もあり、全体的な可動域はまずまずといったところ。なので躍動感という部分では物足りないながらも、ある程度のポーズは再現できそうではありますね。
ザク・バズーカ。ザク系定番の武装になります。
砲身部分は左右挟み込みタイプで上下に合わせ目ができます。分解できるので合わせ目を消すのはラクかと。
センサーやフォアグリップは左右にスイングが可能。グリップも前後にスイングします。リアアーマーへの懸架は、ジョイント用のギミックはないのでできないようです。
ザク・マシンガン。こちらもザク系定番の武装になります。
砲身部分は左右モナカ割で上下に合わせ目ができます。
フォアグリップ、センサーは左右にスイングが可能。ドラムマガジンは脱着可能で、予備マガジンと交換することができます。
ヒート・ホーク(抜刀型)。ダークグレー成型色の1個パーツ構成なので、柄の部分はパープルに、ブレード部分はイエローに塗り分けが必要です。
ヒート・ホーク、予備ドラムマガジンは共にサイドアーマーにマウント可能です。リアアーマーへのマウントギミックはありません。
L字シールドにラッチを取り付けることで、武装各種を懸架することができます。ラッチの固定強度も高く、適度にイジってもずれたりすることはありません。
ザク・バズーカは2箇所に懸架可能。お好みの配置にすることができます。
武装を懸架した状態で全身から。通常の状態よりも少し重厚感が生まれます。
ザク・マシンガンを装備して。多少後部のストックが干渉しますが、手首がそり気味になっているので保持はしやすいです。武器持ち手とグリップはダボ固定なので遊びもありません。
ぎこちなさはあるものの両手持ちも問題なく可能。
ザク・バズーカもダボ固定で遊びはなし。グリップが可動するので干渉を避けることができ、保持もしやすいです。
砲身に手を添えるような平手が付属するともっとよかったですね。
多少突っ張る感じはありますが、両手持ちも自然なポーズでの再現が可能です。頻繁に武器を持ち換えていると、ハンドパーツが徐々に分解しやすくなってくるので注意が必要です。
脇に抱えるようなポーズも可能。姿勢的には、肩に担ぐよりも余裕がありますが、ハンドパーツに少し負荷がかかるのでバラけやすいかも。
ヒートホークは固定させるようなダボはないので、ハンドパーツとの間に隙間があり、スルスルと移動しやすいです。向きもクルッと回転しやすいので、少し気を使うところがありますね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。白狼ならではの白い高機動型ザクⅡはとても印象深く、独特の雰囲気があってかっこいいですね。可動域もそこまで広くないながらも適度なポーズが楽しめ、武装類も豊富に付属するのでポージングも幅も広いです。緑ザクにはない渋さもあっていいですね。
気になる点はあまりないですが、ハンドパーツが左右で共通するものがないので、その点はきっちりと合わせて欲しかったかなと。あとは頻繁に武器に装備を変えていると、ハンドパーツがバラけやすくなってくるので注意が必要です。
新造された部分にはシン・マツナガ機ならではの魅力がありますし、バリエーション機の中でも存在感は十分。リメイクが必要ないくらいの安定した出来になっているので、まだ長きに渡って楽しめそうですね。
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