今回は、MG 1/100 ガンダムアストレイ アウトフレームDのレビューをご紹介します!
MG ガンダムアストレイ アウトフレームDは、『機動戦士ガンダム SEED DESTINY ASTRAY』より、MS『ガンダムアストレイ アウトフレームD』の1/100スケールモデルキットです。テスタメントガンダムとシルエットが酷似した機体形状を新規パーツを交えて再現。サブアームが展開可能なバックジョイントに加え、象徴的な武装であるガンカメラ、ビームライフル、作業用ナイフ「アーマーシュナイダー」が再現されたキットになっています。価格は6,380円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
テスタメントガンダムとの戦闘において中破したガンダムアストレイ アウトフレームを、本来の戦闘用モビルスーツとして改修した機体『ガンダムアストレイ アウトフレームD』がMGでキット化。2020年11月に発売されたMGテスタメントガンダムをベースに、機体カラーや頭部、胸部、ソール部といった各部外装、背部バックジョイント、ガンカメラ、ビームライフルなどが新規造形で再現されています。アウトフレームDの『D』の意味はデュエル (DUEL) 、 (DOUBLE)、 (DESTINY) 、(DASH) など様々。
成型色はホワイトを基調として、胸部や腰部、ソール部などにブルー、頭部や胴体部などにレッドを配色したガンダムカラー。その他、ツインアイやガンカメラレンズがクリアホワイト、関節・内部パーツがダークグレー成型色での再現となっています。内部フレームの一部にはメタリック調のダークグレー成型色パーツが使用されています。
シールは頭部センサーと背部バックジョイントを補うものが付属。
ダークグレーとメタリックグレーの内部・関節パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。ベースであるMGテスタメントガンダムの内部フレームにはMGデュエルやバスターなどからの流用であるX-FRAMEランナーが使用されています。
ポリキャップはPC-130を頭部や腕部など各部に使用し、関節強度はまずまず高め。背部に特徴的な形状のバックジョイントを装備していますが、KPSパーツで構成されているため軽量。後方への負荷も少なく、自立は安定しています。
ビームライフル、ガンカメラ、ビームサイン刃、指パーツ(武器保持用:左右、握り手用:左右、平手用:左右)、各種シルエットシステムやウィザードシステム用のジョイントパーツ2種、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。
クリア成型色のアクションベースとジョイントパーツがいくつか付属します。
MGテスタメントガンダムやMG 1/100 SEED X-FRAMEのパーツが余剰で付属します。頭部や胸部パーツなどがないのでテスタメントガンダムのカラバリとして組むことはできません。
専用の水転写デカールが付属。
形状の異なる部分のみMGテスタメントガンダムと比較しながら各部を見ていきます。
頭部をテスタメントガンダムと並べて比較。テスタメントガンダムが長いアンテナやフェイスなどでヒール感があるのに対し、アウトフレームはオーソドックスなガンタムタイプらしいフェイスでヒロイックさがあります。
メット部は左右の組み合わせですが、後頭部の合わせ目は段落ちモールド化されています。
ツインアイや額センサーは薄いクリアホワイト成型色パーツにシールを貼っての再現です。塗装などでクリアパーツを活かせそうですね。
胸部・腹部をテスタメントガンダムと並べて比較。基部形状は同じですが、外装各部がかなり違っていてカラーリングも含めてヒロイックなスタイルに変化しています。
腹部コックピットハッチは開閉可能。簡単に手前に開きます。展開幅は狭め。
胴体には簡単な内部フレームが造形。 デュエルやバスターなどに使用されているSEED系X-FRAMEで、コックピットシートなども細かく造形されています。パイロットフィギュアはなし。
腰部はフロント、リアアーマー共にテスタメントガンダムと同じですが、サイドアーマーがアウトフレームD用に新造されています。構造自体は同じですが、上部にマウントするビームサイン柄は円筒状のものが新造。ビームサイン柄はダボ固定ですが、手が当たると外れることがあるので注意です。
腰アーマー裏は各面ともメカニカルな裏打ちパーツが造形。裏打ちパーツは全てテスタメントガンダムと同じです。ダボピンが露出しますが、シルバーなどに塗り分けると映えそうです。
股間部にはスライドギミックがあり、脚部の可動域を広げることができます。
腕部はテスタメントガンダムと全く同じ。細身ですが、程よいワイルドさがあります。前腕などの長モールドも内部パーツとの兼ね合いで細かく色分けされています。
腕部も全体的にしっかりとした内部フレームが造形されています。ショルダーアーマーに内部フレームはなし。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで、後部の合わせ目は段落ちモールド化されていますが少し隙間が空きやすかったです。ハンドパーツは親指のみ可動し、残りの4指は組み替えるタイプ。
ショルダーアーマーは各面からパーツを組み合わせる構造で合わせ目はなし。簡単なパーツ構成なので、モールドなどがもう少し別パーツで色分けなどされていると良かったかもですね。
ショルダーアーマー、側面の装甲共に幅広く展開させることができます。
脚部もほぼテスタメントガンダムと同じ。ですがカラーリングがレッドからホワイトに変わったことで、清潔感やヒロイックな雰囲気を感じさせます。膝のダクトは内部パーツとの兼ね合いで色分けされています。
脚部は全体に内部フレームが造形。外装の形状に沿ったかたちでデザインされています。部分的に露出するスリットフィンが印象的。
各部とも内部フレームに外装を細かく被せていく構造で合わせ目はありません。
膝を曲げることで膝の装甲が展開します。大腿部の装甲スライドギミックなどはなし。
ソール部をテスタメントガンダムと並べて。内部フレームや一部装甲は同型ですが、つま先とかかとの外装はゴツゴツとしたワイルドなものが新造されています。
足裏はメカニカルなモールドが造形。テスタメントガンダムでは足裏がダークグレーで成型色が違っていましたが、こちらはつま先と同成型色。つま先は少し角度を変えることができます。
背部バックジョイント。リュックサックを思わせる個性的な武装になります。表面の白いラインモールドはシールでの色分け。全体がKPSパーツで構成されているため軽量です。左右上部にはサーベルホルダーではなく、特徴的な作業用ナイフ「アーマーシュナイダー」を装備。
バックジョイントは最初の段階ではコンパクトに折りたたまれていて、左右のサブアームを展開させることができます。
折りたたんでいたアーム部分も、数カ所のロール可動部で幅広く展開させることができます。
アームは左右の組み合わせ箇所が多いですが、各部とも合わせ目は段落ちモールド化。
アームは2箇所がスライド展開可能。
クローは上下に展開でき、手首部分もロールさせることができます。
その他アームの基部などにもロール箇所があり、各部をフレキシブルに可動させることができます。
これらの可動によってアームを前方に広く展開させることができます。
基部がスイングするので、アームを左右に振ることも可能。
バックジョイント下部のスラスターは形状が特徴的。特に可動ギミックはありません。固定が甘く外れやすいので注意が必要です。
作業用ナイフ「アーマーシュナイダー」は上部のホルダーから取り出し可能。ホルダーはKPSパーツの組み合わせで、合わせ目が広がるとアーマーシュナイダーの固定が甘くなるので注意です。
作業用ナイフ「アーマーシュナイダー」は3個パーツ構成。刃の部分は展開させることができます。
アウトフレームDの背部形状はテスタメントガンダムと同じ。ポリキャップの横長ダボ接続で、ジョイントパーツを噛ますことなくストライカーパックを装備させることができます。バックジョイントとも横長ダボ接続で同じ。
ただしエールストライカー(別売り)を装備させる場合は肩部装甲(赤◯)を取り外す必要があり、I.W.S.P.を装備させる場合は肩部と背部の装甲パーツ(上部画像の赤◯)も取り外す必要があります。ソードやランチャーストライカーを装備させる場合は背部装甲のみ取り外します。
ランチャーストライカー(別売り)を装備して。
ソードストライカー(別売り)を装備して。どちらも背部にしっかりと固定されます。装備が比較的軽量で後方への負荷は少なめ。
MGテスタメントガンダム(別売り)に付属しているトリケロス改とディバインストライカーを装備して。同型機ということもあってよく似合いますね。
MGマニューバストライカーパック(別売り)を装備して。細かな羽を多数持つストライカーなので背部からのビューはなかなか圧巻。ちなみにライトニングストライカー(別売り)は完全に干渉してしまうので、無改造で装備させることはできませんでした。
MGライジンストライカーパック(別売り)を装備して。重量があるので自立させるためにはスタンドが必要。装備させるとかなりの迫力です。重量があるので、アウトフレームDがヘタれると耐えられないかも。
ベースのMGテスタメントガンダムと並べて。四肢など多くの箇所は形状が同じですが、カラーリングが真逆なので印象がかなり違っています。ガンダムシリーズの中では定番の敵対するカラーリングなので馴染みはありますね。
頭部と胸部の一部が新造されているため、頭部はテスタメントガンダムに比べて顎が少し深くまで引けるようになっています。
左右へは干渉なくスムーズに可動します。
その他の可動域はテスタメントガンダムとほぼ同じ。腕は水平よりも上まで上げることが出来ますし、肘は深くまで曲がります。
腰は360度回転可能。膝も深くまで曲げることができます。
左右への開脚もハの字程度まで展開可能。足首は45度程度まで曲がります。各部とも際立って広いわけではないですが、そこそこ柔軟なポーズは取れるくらいには可動させることができます。戦闘が目的の機体ではないですが、ある程度ポージングを楽しみたい場合も適度に対応してくれそうですね。
ビームライフル。護身用に設計されたライフルになります。軍用のものと性能に大差はなく、バッテリーがカートリッジ式なので機体の稼働時間に影響することはないとのこと。見た目はメカニカルですが、武器というよりは機材らしく、攻撃性をあまり感じないような作りになっています。
本体部分は左右モナカ割で上下など一部に合わせ目ができます。エネルギーパックの脱着ギミックなどはありません。
後部のストックは伸縮可能。
ガンカメラ。MSサイズのハンディカメラで、映写機が付属しているので録画した映像の再生も可能とのこと。映写機の光を至近距離で放つことで、MSのセンサーを一時的に麻痺させることもできるようです。武器というよりもほぼ機材ですね。
本体部分は簡単なモナカ割で下部の一部に合わせ目ができますが、各部が緻密に造形されていてリアル。高級で高品質な撮影カメラを思わせる作りになっています。
カメラのレンズは内側に円形モールドがありますが、シールを貼ると埋まってしまうので塗装したほうがディテールは良くなりそうですね。
ビームライフルを装備して。
ビームライフルは指パーツのダボをグリップに差し込んで固定させますが、ダボ固定が弱いので外れやすいです。親指も使ってうまく握らせると落ち着くので、あまりいじらないようにしつつポーズを取らせるといいかと思います。
関節強度が高いので、一度ポーズを取らせると簡単には崩れません。なのでポージングは比較的ラクに再現することができます。
テスタメントガンダムと同様、膝の曲げ伸ばしで引っかかる感じがあるので、無理に曲げ伸ばしして破損するのは避けたいところです。
ガンカメラを装備して。ビームライフルと同様、武器保持用の指パーツをグリップにダボ固定させて保持します。側面から斜め下に造形されているフレームのような部分がカメラのストラップっぽくて面白いですね。
作業用ナイフ「アーマーシュナイダー」を装備して。こちらも致命傷を与えるというよりは引っ掻いて傷を付けるといった感じ。ですが性能は通常のアーマーシュナイダーと大差ないとのことです。登山のピッケルのようにも見えますね。
握り手用の指パーツでダボ固定できますし、軽装なので取り扱いやすいです。保持強度が弱めですが、外れてもポロリはないのでストレスは感じません。
ガンカメラやビームライフルはサブアームのクローでグリップを握らせますが、クロー内側のダボで固定できるのでしっかりと保持させることができます。
サブアームでカメラを保持させることで、戦闘時の映像を自ら撮影するような演出が出来るのが面白いですね。MSは一般的に兵器として使用されますが、このキットでは戦場カメラマンのような演出を楽しむことができます。
説明書に記載はないですが、サブアームは脇から展開し、4本腕のように使用することもできました。サブアームはビームサインや作業用ナイフ「アーマーシュナイダー」を保持させることもできます。
付属のジョイントパーツを使用することで、シルエットシステム各種やウィザードシステム各種も装備させることができます。こちらはシルエットシステム用。
フォースシルエットを装備して。軽量なのでラクに装備させることができます。
ブラストシルエットを装備して。かなり重量があるので、自立させる場合はしっかりと前傾姿勢にしてバランスを取る必要があります。ただ、重量がある分迫力もありますね。
MGガンダムエクスインパルス(別売り)に付属しているExシルエットも装備可能でした。
ジョイントパーツを交換する際は裏打ちパーツを組み替える必要があります。
ウィザードシステム装備用のジョイントパーツに組み替えて。
スラッシュウィザードを装備して。重量がありますが、うまくバランスを取ることで自立は可能です。重量があるので、アウトフレームDがヘタれると自立が難しくなってきそうです。
ブレイズウィザードを装備して。
ガナーウィザードを装備して。軽装のアウトフレームDですが、シルエットやウィザード各種に対応しているのでいろんなバリエーションを楽しむことができます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。バックジョイント、ガンカメラ、ビームライフルなど武装類がとにかく個性的で、戦闘用のMSにはない戦場カメラマンのようなスタイルを楽しむことができます。戦場にはこういった分析や撮影などをメインに行うものもあるというリアルな一面を見せてくれるようで面白いですね。
気になる点は、テスタメントガンダムと同様、腰回りが比較的干渉しやすく、アーマー類が外れやすいです。それと個体差かもですが、膝にひっかかりがあって無理に曲げると破損しそうな感じがあるので気をつけたほうが良さそうです。武器保持も若干不安がありますね。
バックジョイントのサブアーム展開ギミックにも秀逸さがありますし、ガンカメラやビームライフルも構造は簡易的ですが、モールドなどはしっかりとしていてチープさはありません。兵器らしくない武装なのもなんか安心できますし、一般的なものとは一線を画すガンプラとして、他にはない楽しさが味わえるのがいいですね。
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3 件のコメントがあります。
匿名
on 2023年4月24日 at 21:18 -
レビューお疲れ様です
一つ気になるのですが、バックジョイントは逆にストライクガンダムにつけられるのでしょうか?
バックジョイントをつけたストライクも面白そうだなと思って
nori
on 2023年4月26日 at 01:53 -
コメントありがとうございます!
ねぎらいのお言葉感謝ですm(_ _)m
結論から言うと取り付けられなくはないですね。
ストライクガンダムの背部はフレームが突き出ているので、横長ダボの接続が少し浅めになります。
ですがポリキャップに半分ほど差し込めるので抜け落ちることなく装備させることができます。
ストライクにバックジョイントを装備させるとなかなか様になりますね。
参考になれば幸いですm(_ _)m
匿名
on 2023年4月27日 at 01:19 -
わざわざ試していただきありがとうございます!
対応しているようなしていないような、曖昧な感じですね…!
まあ元ネタのMSがそんな感じなのである意味正しいのでしょう