今回は、HG 1/144 ガンダムプルトーネブラックのレビューをご紹介します！
HG ガンダムプルトーネブラックは、『機動戦士ガンダム00F』より、MS「GNY-004B ガンダムプルトーネブラック」の1/144スケールモデルキットです。特徴的な黒い機体色を成形色で再現。MSへの内蔵状態の他、パーツ差し替えによるコアファイター飛行形態が再現可能となっています。価格は2,640円（税込み）です。
イノベイター勢力がヴェーダ内のデータから再製造した機体で、劇中ではブリング・スタビティが搭乗。2機が開発され、サダルスードTYPE-FやアストレアTYPE-F2と交戦し、撃墜された「GNY-004B ガンダムプルトーネブラック」がHGでキット化。
2020年9月に発売されたHGガンダムプルトーネのカラバリで特に新規パーツはありません。黒を基調とした特徴的なカラーリングが成形色で再現されています。
成形色は黒に近いダークグレーとブラックを基調に、胴体部や各部GNスラスターなどにイエロー、頭部や腰部、ソール部、GNシールドなどにレッドを配色。その他内部や関節、武装類はグレー成形色での再現となっています。
ホイルシールが付属し、頭部ツインアイやアンテナのモールド、コアファイターのコックピットなどを補いますが多くはありません。GNスラスターのモールドなどごく一部を塗装する必要がありますが、素組みで十分な色分けが再現されています。
グレー成型色パーツはKPS素材。ABSは不使用で塗装に対応しています。背部に装備するGN粒子供給コードはライトブルー成型色のTPE（ゴム素材）での再現。
ポリキャップはPC版-001を使用し、全身各部に組み込みます。肘や膝関節はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。脚底面があまり広くないですが、自立は問題なく可能です。
■付属品
GNシールド、GNビームライフル、GNビームサーベル刃（長✕2、短✕2）、GNシールド用ジョイントパーツ、平手（左右）、コアファイター基部パーツが付属。
■各部形状
HGガンダムプルトーネブラックの各部を見ていきます。
■頭部
頭部。ナドレやヴァーチェに似たソレスタルビーング所属機らしい、近未来的なデザインで造形。アンテナ中央の赤いモールドや左右の黒いラインはパーツでの色分けとなっています。アンテナ付け根の左右モールドは赤いシールでの色分けです。
メット部は左右の組み合わせですが、後頭部の合わせ目は段落ちなどでモールド化。ツインアイは赤いパーツにシールを貼っての色分けです。
■胴体部
胸部、腹部は黒を基調とした渋みのあるカラーリング。腹部中央にはコアファイターの機首になる部分も造形されています。キャノピーはクリアパープル成形色での再現で、ヒール味を感じさせるカラーリングになっています。クリアパーツはUVライトに反応せず。
首はダブルボールジョイントのポリキャップで柔軟に可動。肩もポリキャップ仕様で手前に引き出せます。腹部キャノピー内部はモールドにグレーのシールを貼っての色分け。
腰部。全体的にダークグレー成形色でまとめられていますが、その分左右GNスラスターのイエローが目を引きます。サイドアーマーには厚みのある装甲が造形。
腰アーマー裏は、フロント裏に裏打ちパーツはなし。サイドとリアはモールド入りの裏打ちパーツが造形されています。
股間部には可動ギミックがあり、左右にスイングさせることができます。
■腕部
腕部。全体的に厚みのある装甲が造形。肩部や前腕部に配するGNスラスター、ショルダーアーマー後部から伸びるGN粒子供給コードなどが独特の作りになっています。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段差などでモールド化されています。
前腕の装甲は展開可能。裏打ちパーツもきっちりと造形されています。
手首は上下にスイング可能。
ショルダーアーマー。多数パーツの組み合わせでメカニカルに造形されています。前面装甲の内側にはモールドもきっちりと入っています。
ショルダーアーマー後部から肘部にかけてGN粒子供給コードが接続されています。前腕側のコードが可動に合わせてスライドするため、肘を曲げてもコードが突っ張る感じはありません。ロール可動にも対応。
■脚部
脚部。ナドレなどのガンダムタイプに似た近未来的なデザインで造形。膝内部のGNスラスターや左右のダクトも別パーツできっちりと色分けされています。
大腿部は筒型で合わせ目はなし。膝から下は左右の組み合わせで膝内部（赤◯）に少し合わせ目ができます。膝から分離するので合わせ目消しはラクそう。
膝内部にはGNサーベル柄が収納されています。膝装甲のが邪魔で取り出しにくいので、取り出す際は装甲パーツを外したほうが良いかもです。
サイドアーマーから脹脛後部にかけてGN粒子供給コードが接続されています。膝を曲げても特に干渉はしません。サイドアーマーを上げると突っ張る感じがありますが、特にポージングに支障はないようです。
左右への開脚時も特に影響はなし。
脚を前方に展開すると少し突っ張るようでしたが、ここまで前後開脚することはあまりないと思うので問題ないかと。
ソール部。コンパクトですが、多数パーツの組み合わせて緻密に造形されています。足裏は左右が少し肉抜きですが、デザインと捉えても良さそう。
■バックパック
背部にはGNドライブとコアファイターのウイングが造形。ウイングの黒い装甲部分は2枚パーツの組み合わせで合わせ目ができます。通常のプルトーネはGNドライヴですが、このプルトーネブラックは設定ではGNドライヴ［T（タウ）］になっています。リアアーマーには肩部から伸びるGN粒子供給コードが接続されています。
ウイングは左右に展開可能。
背部のGNドライヴとウイングはコアファイターへの組み替え用に取り外しが可能。接続部は他キットと構造が異なるため、無改造で交換したりすることはできません。
リアアーマーはGn粒子供給コードを挟んでの簡単な2枚パーツ構成。接続ダボが縦長でしっかりと組み付いているため、簡単に外れるようなことはありません。
腕を真上に上げたり、腰を90度ひねったりするとやや突っ張りますが、特にポージングで不自由さを感じることはなさそうでした。
■他キットとの比較
ベースキットであるHGガンダムプルトーネと並べて。白いプルトーネのほうがヒロイック。ブラックはヒール感が強く、その名の通り明暗が分かれるカラーリングになっています。
劇中で交戦したHGガンダムアストレアTYPE-F2（HG ガンダムアストレア Type F）と並べて。プルトーネのほうがやや大きめ。発売時期に十数年の差がありますが、組み合わせてディスプレイしても特に違和感はなさそうですね。
HGガンダムエクシアと並べて。
■各部可動域
可動域はHGガンダムプルトーネと全く同じなので、以下のリンクからHGガンダムプルトーネのレビューをご参考ください。
⇒HG ガンダムプルトーネ レビュー
■武装類
GNビームライフル。ガンダムプルトーネブラックの主兵装です。センサーは銃身下部に配置。ナドレのGNビームライフルに似たデザインで、表面には近未来的なモールドが造形されています。
簡単な2枚パーツのモナカ割で上下に合わせ目ができます。センサー部分はゲートと間違えて切り落としてしまわないように注意。
銃口は適度に開口され、内側もビーム射出口モールドがきっちりと造形。チープな感じはありません。センサーはグリーンのシールを貼って色分けします。
GNシールド。防御用の実体盾になります。モールド入りの裏打ちパーツが造形されていますし、表面も各部がパーツできっちりと色分けされていて完成度が高いです。
■ポージング
一通り武装して。
GNビームライフルはグリップをハンドパーツに差し込み、後部のダボを前腕に組み付けて保持します。後部ダボが小さく固定強度は高くないですが、グリップがハンドパーツにしっかりと差し込めるので安定した保持が可能です。
背部GN粒子供給コードはプルトーネをどう動かしても特に干渉や突っ張りなどは見られません。ポーズを付けてもそんなに鬱陶しい感じはなく、見た目的にも良いアクセントになっています。ブラックの成形色とも合っていますね。
GNシールドは付属のジョイントパーツを前腕に組み付けます。こちらも太めのダボを前腕に組み付けるため、しっかりとした装備が可能。ボールジョイントでシールドの向きも自由に変えられます。
左右両手用の平手が付属するので、ライフルの銃身を支えたり上にのせてサポートするなどいろんな表情付けが可能です。自然な形なので使い勝手が良いですね。
GNビームサーベルを装備して。柄をハンドパーツ穴に差し込んで保持します。柄が太いので抜け落ちることなく保持することが可能。前腕の装甲が干渉しないよう、展開した状態で保持すると良さそうです。
ビーム刃はクリアレッド成形色での再現で、外装のブラックやクリアパープルと相まって毒々しい雰囲気が感じられるようになっています。特に蛍光素材ではないようでUVライトには反応せず。
短いビーム刃を組み付け、ダガーとして投擲シーンを演出しても良いですね。
■コアファイター
コアファイターを再現する場合は腹部機首パーツと背部GNドライヴ+ウイングパーツをバラし、付属のコアファイター用基部パーツと組み合わせます。
コアファイター。GNドライヴとガンダムマイスターを回収する為のシステムです。ウイングは外側に展開。
底面に3.0mm穴があるので、コアファイター単体で浮かせてディスプレイさせることができます。プロポーションバランスも良く、肉抜き穴なども特にありません。造りが良いです。
ウイングが可動するので、角度を変えるなどして表情を変えてみても面白そう。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。ベースのプルトーネが比較的最近発売されたキットなので、全体的に造りが良いですしGN粒子供給コードを持つ特殊なデザインがうまく表現されていると思います。黒を貴重としたカラーリングも配色バランスがよく、全く違和感がないですし絶妙なヒール感があって良いですね。
気になる点はそんなにないですが、できれば頭部アンテナのモールドはシールではなくパーツでの色分けだと良かったかと。他が良いだけに、ここだけが造りとしてちょっともったいない気がします。
外装もただのブラックだけではなく、ダークグレーとブラックでうまく分けられていますし、武器保持も良好。GN粒子供給コードも邪魔な感じは全くなくポーズが付けやすいです。多少装甲に厚みがあるため、干渉するところはありますが、ポーズもある程度思い通りにできるので文句はないですね。人気度は高くないかもしれないですが、後に入手が難しいレアアイテムになる可能性もあるので、入手できるときに手にしておくのもありかもですね。
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