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HGUC バンシィ・ノルン(デストロイモード) レビュー

今回は、2014年3月に発売されたHGUC 1/144 RX-0[N] ユニコーンガンダム2号機 バンシィ・ノルン(デストロイモード)のレビューをご紹介します!

HGUC バンシィ・ノルン(デストロイモード)は、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS『RX-0[N] ユニコーンガンダム2号機 バンシィ・ノルン』のデストロイモード仕様1/144スケールキットです。背部にアームド・アーマーXCを持つ特徴的な機体形状を新規パーツを用いて再現。アームド・アーマーDEに加え、ビーム・ジュッテ射出形態が再現可能なリボルビング・ランチャーといった特徴的な武装を持つキットになっています。価格は2,200円(税込み)です。

ユニコーンガンダム2号機 バンシィの装備を、パイロット『リディ・マーセナス』に合わせた総合性能向上仕様に調整。劇中ではFAユニコーンガンダムやクシャトリヤ・リペアードと交戦した『バンシィ・ノルン(デストロイモード)』がHGUCでキット化。

2012年1月に発売されたHGUC ユニコーンガンダム2号機 バンシィ(デストロイモード)をベースに、背部アームド・アーマーXCや武装アームド・アーマーDE、リボルビング・ランチャー付きのビーム・マグナム、ビーム・ジュッテなどが新規造形で再現されています。※大元は2009年11月に発売されたHGUC ユニコーンガンダム デストロイモード

成型色はバンシィと同様、黒に近いダークブルーを基調としたカラーリング。ただしバンシィではパールオレンジだった全身のサイコフレームはクリアオレンジに変更されています。その他、バックパックやソール部などはダークグレー、内部・関節はグレー成型色での再現となっています。頭部アンテナや襟はバンシィと同じパールオレンジでの再現。

シールは頭部や各部のダクト、背部アームド・アーマーXCの一部を補いますが多くはありません。リボルビング・ランチャーなどを塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。

他のHGUC(ユニコーンガンダム、バンシィ)のデストロイモードと同様、ユニコーンモードへの変形機構はありません。なのでユニコーンモードを楽しみたい場合は、別売りのHGUC ユニコーンガンダム2号機 バンシィ・ノルン ユニコーンモードを入手する必要があります。

ABS、KPSは不使用。ポリキャップはゴールド成型色のPC-132ACを関節各部に使用し、関節強度はまずまず。背部にアームド・アーマーXCを装備していますが、特に負荷はかからず、接地も自立も安定しています。

アームド・アーマーDE、リボルビング・ランチャー付きビーム・マグナム、ビーム・ジュッテ、ビーム・ジュッテ用のリボルビング・ランチャー口パーツ、リボルビング・ランチャー・ビーム・マグナムの予備マガジン、アームド・アーマーDE用ジョイントパーツ2種、武器持ち手(右)が付属。

余剰パーツがいくつか付属します。通常のシールド(デストロイモード用)が付属するので装備させても良さそうですね。パーツが足りないので、バンシィやユニコーンガンダムとして組むことはできません。

形状の異なる部分のみ、HGUC バンシィ(デストロイモード)と比較しながら各部を見ていきます。

頭部はバンシィと同じですが、サイコフレームの成型色がクリアオレンジに変わっているぶん、表情に深みが増しているようです。額の鬣(たてがみ)のようなアンテナは変わらずの存在感。殆ど見えない額のセンサーは赤、アンテナ中央はダークブルーのシールでの色分けです。

後頭部が別パーツ化されるなど、合わせ目が出来ないパーツ構成で造形は十分。

胴体部はデストロイモードで各部が展開した状態。クリアオレンジ成型色のサイコフレームが、バンシィの胴体部をより深みのある色合いにしています。

襟は棘状のバンシィ特有のデザイン。肩のセンサーはクリアオレンジパーツの上部をダークブルーのシールで色分けします。

腰アーマー裏は特にデザインされていません。リアアーマーには1基のバーニアが造形。サイドアーマーとリアアーマー裾のダクトはグレーパーツでの色分けで、その上からゴールドのシールで色分けします。別パーツ化されているので塗り分けはラクそう。

腕部をバンシィと比較して。バンシィは両腕部にアームド・アーマーBS、VNを装備していましたが、バンシィ・ノルンではユニコーンガンダムと同じく、マニピュレーターを主としたスタイルに変更されています。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕もクリアオレンジのサイコフレームパーツを交えた構造で合わせ目はありません。(パーツの組み合わせがズレていますがご了承くださいm(_ _)m)

前腕の肘側は少しロールが可能。表情を変化させることができます。ポリキャップの接続強度があまり高くなく、肘関節に少しふらつきが見られるのがちょっと気にはなりますね。

前腕のビームトンファーは装甲を組み替えることで展開状態が再現可能。ビーム刃は劇中では黄色いビームサーベル刃だったので、HGUC ガザC(ハマーン・カーン専用機)から拝借して組み付けてみました。クリアイエローのサーベル刃は何気にあまり見ないかも。

ショルダーアーマーもサイコフレームパーツを交えた合わせ目のできない構造。

脚部。腕部と同様、クリアオレンジのサイコフレームパーツを交えつつ、スタイリッシュ且つ獣感のある脚部形状が再現されています。

脚部も大腿部、膝から下共に合わせ目ができないパーツ構成。ヒザ下の各部ダクトはゴールドのシールで色分けします。

ソール部はデストロイモード特有のハイヒール型。こちらも合わせ目ができないパーツ構成です。

足裏はモールド入りの足底がきっちりと造形。肉抜き穴はありません。

背部をバンシィと並べて比較。バックパック本体の形状は同じですが、バンシィがサーベルホルダーを装備しているのに対し、バンシィ・ノルンは獅子の鬣(たてがみ)を思わせるアームド・アーマーXCを装備。派手な装備で背部に存在感があります。サイコフレームの色味も違っているのでその分締まった感がしますね。

バックパックは工の字ダボ接続。バンシィ・ノルンの背部にしっかりと固定されます。バーニアは4基全てが別パーツ化。内部もサイコフレームパーツで色分けされているので、塗り分けるなどするとかなり映えそうです。

アームド・アーマーXCは内側は表裏がパーツで色分けされていますが、外側の表面はゴールドのシールで色分けします。シールだとチープな感じになるので、できればパーツで色分けされていると良かったですね。

中央には簡易的ですがサーベルホルダーが造形。特に展開ギミックはありません。アームド・アーマーXCのバックパックへの接続基部はグレーに塗り分けが必要です。

サーベル柄は脱着可能ですが、ポロリしやすいのが少し面倒ではありますね。ダボ固定ではないのと、パーツを左右で組み合わせる箇所にはめ込むので隙間ができやすいのが原因ですが、詰め物などして予めポロリを防ぐようにしておいたほうが良いかも。

アームド・アーマーXCの外側の装甲は少し前後にスイングが可能。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムよりも頭2個分ほど大きめ。他のユニコーンガンダム系と同様、HGの中では大型の部類に入ります。背部にアームド・アーマーXCを装備しているぶん更に大きめ。全高は21.7mです。

ベースであるHGバンシィ(デストロイモード)と並べて。背部にアームド・アーマーXCを装備したことで威厳のある姿に変化しています。成型色もサイコフレームがパールオレンジからクリアオレンジに変更。外装はバンシィ・ノルンのほうが微妙に青い気がしますね。

構造が同じなので、各部可動域はバンシィや大元のHGUCユニコーンガンダムと殆ど同じ。腕は水平よりも少し上まで上げることができ、肘は1重関節で90度程度曲がります。ただし頭部は襟の干渉で、ユニコーンガンダムよりも上下が少し制限されます。

腰は干渉なく360度回転可能。膝は2重関節ですが、外装が干渉するので90度程度までとなります。立膝は画像はきれいに見えますが、少しぎこちなさがあり、不自然な姿勢になるようでした。

股間部がボールジョイント接続で干渉するため、左右への開脚はハの字程度まで。足首も特別広くは可動しません。

可動域の総括としては、各部とも可動域は特別広くはありません。ですが胴体部や脚部の干渉は少ないのである程度のポーズは再現することができます。アームド・アーマーXCやDEに存在感があるので、簡単なポーズでも十分様になりそうですね。

アームド・アーマーDE。「アームド・アーマー」の中で最も初期に造られた増加サイコフレーム兵装になります。「DE」は「Defense-Extension」の略。こちらもクリアオレンジのサイコフレームパーツを交えて細かく造形されています。

先端にはメガキャノンを装備していますが、特に装甲の展開ギミックはありません。砲口は簡単なモールドのみ造形。表面装甲の一部はグレーに塗り分けが必要です。

下部にはユニコーンガンダムなどと同型のシールドを装備。こちらもクリアオレンジのサイコフレームパーツを交えて色分けされています。各部とも可動がオミットされているため、収納形態にすることはできません。こちらも一部装甲はグレーに塗り分けが必要。

アームド・アーマーDEは付属のジョイントパーツをバックパックに組み付けることで背部にマウント可能。マウントさせると後方に負荷がかかりますが、特に倒れるようなことはなく自立は可能です。

リボルビング・ランチャー付きのビーム・マグナム。ビーム・マグナム自体はユニコーンガンダムのものと同じ、Eパック仕様の武装になります。威力はメガ・バズーカ・ランチャーに匹敵しますが、継戦能力が低いという欠点も。リボルビング・ランチャーのフレームとEパックは塗り分けが必要です。

リボルビング・ランチャーはビーム・マグナムの銃身下部に装着されている実弾兵器で、瞬光式徹甲榴弾(MGaAP)、ボップ・ミサイル、ビーム・ジュッテ、マイクロハイド・ボンブからなるカートリッジユニットを装填。ただしこのキットではビーム・ジュッテのみの再現となっています。

ビーム・マグナムとリボルビング・ランチャーは一体式なので分離させることはできません。本体分は簡単な左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。モールドが細かいので合わせ目処理は少し手間そう。後部のリブと側面のフォアグリップは展開可能です。

後部のリブを展開することでリボルビング・ランチャー付きのビーム・マグナムをバックパックにマウントさせることができます。それと説明書に記載はないですが、ユニコーンガンダムのビーム・マグナムと同様、前腕にマウントすることができました。ただしアームド・アーマーXCと干渉し易いので注意です。

センサーはグリーンのシールでの色分け。

ビーム・ジュッテを装備する場合はリボルビング・ランチャーのカバーパーツをビーム・ジュッテ用のものに組み替えます。

ビーム・ジュッテはリボルビング・ランチャーの上下どちらでも装着可能。

ビーム・マグナムのEパックやリボルビング・ランチャーの予備マガジンはリアアーマーにマウント可能。

ビーム・マグナムのEパック予備マガジンは1個パーツ構成で裏面が肉抜き穴、リボルビング・ランチャーの予備マガジンは筒型の2個パーツ構成で合わせ目はモールド化されています。

一通り武装して。

リボルビング・ランチャー付きのビーム・マグナムは付属の武器持ち手で保持します。手のひらにダボ固定されるので、特に不自由なく安定した保持が可能。

ビーム・マグナムの後部が前腕と少し干渉しますが特に不自由さはないですね。肩や肘の関節強度は高いので、特に重量で腕が垂れたりということもありません。

アクションベースやスタンドへのディスプレイは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込みます。しっかりと固定されるので、キットがクルッと反転したりすることはありません。

アームド・アーマーDEはコの字型パーツで前腕にしっかりと固定されるため、簡単に外れることはありません。大柄で派手な見た目なので、簡単にディフェンスするポーズを取らせるだけでも迫力は十分。

ただ、背部のアームド・アーマーXCと干渉しやすいため、ラクに自由に動かせるというほどの余裕はありません。ですがガシガシと干渉しつつも、少し強引にすればある程度のポーズは取らせることができます。

他のユニコーンガンダム系と同様、グリグリ弄っていると脚の付け根のボールジョイント受け口が外れることがあるので注意です。それと背部のアームド・アーマーXCも少し外れやすいですね。このあたりは予め補強しておいたほうが良さそうです。

リボルビング・ランチャーにビーム・ジュッテを組み付けて。ビーム・ジュッテのビーム刃はクリアブルー成型色での再現。ブラックライトで照らしても発光はしませんでした。全身のサイコフレーム(クリアオレンジパーツ)も発光せず。

ビーム・ジュッテはシンプルにハンドパーツに持たせることもできました。装備としてのある無しは別にしても面白みはありますね。

ガザCから拝借したビームサーベル刃を前腕に組み付けてビームトンファーを再現。やはりユニコーンガンダム系はビームトンファーが様になります。劇中でも使用していたので、ビームサーベル刃が付属していないのはちょっと残念かも。

もちろんビームサーベルとしても使用可能。(ビーム刃は拝借したものです。)ハンドパーツと柄との間に隙間があるため、スルッと移動しやすいので注意です。

武装したRGバンシィ・ノルンのデストロイモード状態を並べて。RGは情報量が多く緻密ですが、その分ポロリや自然に各部が閉じたりするのはデメリット。HGUCのほうがかっちりとしていてポロリが少なく取り扱いやすいです。なので、グリグリ弄ってポーズを取らせたい場合はHGUCのほうが良いかも。

アームド・アーマーDEをRGと並べて比較。RGのほうが情報量は上ですが、バンシィ・ノルン本体と同様、各部が閉じやすいのが欠点。各部が固定されているHGUCは取り扱いに気を使う必要がありません。

リボルビング・ランチャー付きのビーム・マグナムをRGのものと並べて。塗装は必要ですが、造形的にはHGUCも負けていないですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。元々ユニコーンガンダム系なのでデザイン性の高さは折り紙付き。造形美を感じさせるデザインで、ディスプレイさせておくだけでも十分にその格好良さを味わうことができます。それに加えてワイルドなアームド・アーマーXCやDEを装備しているので、ポージングに十分な迫力が出ますし、貫禄を感じさせるものがありますね。

気になる点は、背部アーム・ドアーマーXCのサーベル柄がかなりの頻度でポロリし易いのと、アームド・アーマーXC自体もバックパックから外れやすかったです。干渉しやすいので余計ですね。それと他のユニコーンガンダム系と同様、股間部のポリキャップ部分がバラけやすいので、全体的に弱い箇所は予め補強しておいたほうが良いかも。

リボルビング・ランチャー付きのビーム・マグナムは特殊なデザインで射撃ポーズが映えますし、ビーム・ジュッテを装着した状態もいいですね。ビームサーベル刃が付属していないのは残念ですが、拝借してビームトンファーを再現すればそのぶんポージングバリエーションも多彩に。変形ギミックがなくとも十分に楽しめる、ノルンならではの良さが味わえるキットなのがいいですね。

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2 件のコメントがあります。

  1. 774

    on 2023年8月6日 at 02:29 - 返信

    アームド・アーマーXCのシールが妙に貼りづらかった記憶があります
    あとその色も良くないですね。ユニコーンモードではメタリックゴールドだったのに

    • nori

      on 2023年8月23日 at 09:56 - 返信

      コメントありがとうございます!
      デストロイモードとユニコーンモード、差別化したかったんですかね;

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