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HG グレイズ改 レビュー

今回は、2015年11月に発売されたHG 1/144 EB-06/tc グレイズ改のレビューをご紹介します!

HG グレイズ改は、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場するMS『グレイズ改』の1/144スケールモデルキットです。グレイズの頭部と胴体部が改修された印象的な機体形状を新規パーツを用いて再現。上半身の可動機構を中心に、ねじる動きで躍動感あふれるポーズが演出可能なキットになっています。標準武装のライフルとバトルアックスが付属。価格は1,100円(税込み)です。

ギャラルホルンからグレイズ2機を鹵獲した際、損傷の大きかった頭部や肩部を改修し、背部にブースターを追加することで宇宙空間における機動性や旋回性の向上が図られた鉄華団保有MS『グレイズ改』がHGでキット化。2015年10月に発売されたHGグレイズ(一般機/指揮官機)(以下、グレイズ)をベースに、頭部や胸部、肩部、背部ブースターといった白い部分が新規造形で再現されています。

成型色はグレイズと同じミリタリー調のグリーンをベースに、新造された頭部や肩部、胸部にホワイトを配色。その他、関節や内部パーツ、武装類にはグレー成型色パーツが使用されています。

シールは頭部センサー類や胸部の一部、背部リアクターの黄色などを補いますが多くはありません。各部ともパーツで細かく色分けされているので殆ど塗装の必要はなし。塗装は頭部内部の球体センサーと胸部装甲の丸モールド、バトルアックスの刃を補うくらいです。

グレー成型色パーツにはKPSが使用されています。その他の外装パーツはほぼPS素材。

ポリキャップはPC-002を肩部や腰部、股間部、足首などに使用します。関節強度はまずまず高め。ソールがハイヒール状で接地面が小さいですが、背部ブースターも特に負荷はかからず、問題なく自立させることができます。

120mm25口径ライフル、9.8mバトルアックスが付属。

グレイズ用ブースターユニットの基部パーツが余剰で付属します。

内部フレームを全身から。頭部の一部とソール以外の箇所には簡易的な内部フレームが造形されています。頭部の白い装甲以外はすべてグレイズと同じ。

頭部と胴体部の内部フレーム。胴体部にはエイハブ・リアクターや平たいケーブルなどがメカニカルに造形。どちらもライトグレーのパーツで色分けされているので塗装する場合も塗り分けがラクそうです。

腕部は細身のフレームが造形。

脚部内部フレームは適度に厚みがあります。肉抜き箇所は外装パーツでほぼ隠れるため、膝関節などの部分のみがデザインされています。

頭部はグレイズ改用に白い装甲のものが新造。シルエット自体はグレイズと同じで前後に長いですが、エッジの効いた装甲でメカニカルさが感じられる作りになっています。どことなく動物的な雰囲気も。

HGグレイズの頭部と並べて。

上部装甲を組み替えることで展開状態が再現可能。内部にはグレイズと同型の球体センサーが格納されています。手前のセンサーや球体センサーはシールを貼って色分けしますが、モールドが入っているので塗り分けもし易いかと。

胸部をグレイズと並べて。中央の装甲が少し大柄なものに変更されただけですが、白成型色で清潔感が感じられますし強度も増した感じになっていていいですね。

胸部はグレイズと同構造で肩がブロックごと前後にスイングします。

腰部はグレイズと同形状。軽装ですがシャープに造形されています。

腰アーマー裏は特にモールドもなく簡易的な作り。枠に添って裏打ちパーツをデザインしてみても良さそうです。

腕部。大部分はグレイズと同じですが、新造された白い肩部装甲が印象的。表面には簡単な丸モールドも造形されるなどセンスが感じられるデザインになっています。上部の丸モールドはパーツでの色分けで秀逸。

二の腕は内部フレームにコの字パーツを被せ、前腕は筒型パーツを組み込む構造で合わせ目はなし。

手首はロール可能です。

新造された肩部装甲は合わせ目ができないパーツ構成。側面のダクト内部にもスリット状のモールドが入っていてチープさはないですね。

脚部はグレイズと同じで西洋騎士をイメージしたデザインになっています。特にモールドが入っているわけではないですが、鎧風にパーツ分割されているので見栄えがします。

ソールもグレイズと同じハイヒールタイプ。簡易的な構造ですが品を感じるデザインになっています。

脚の付け根部分に合わせ目ができるのと、膝から下が前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。後ハメなどは面倒そうなので、段落ちなどで処理したほうが良さそうですね。足裏はかかとが肉抜き穴。

背部には新造されたブースターを装備。肩部と同様、白い装甲には簡単な丸モールドが造形されています。バーニアも基部が円筒状の装甲でデザイン性が高いですし存在感があります。

後部のバーニア部分は上下に可動。内側は肉抜きっぽい簡易的な作りですが、高く上げない限りそんなに気になる程ではないかなと。

バーニアはボールジョイントで適度に可動。内部は簡単なモールドが造形されています。

背部ブースターはシンプルな2ダボ接続。HGガンダムバルバトスなどのHG鉄血のオルフェンズシリーズのキットだと組み合わせが可能です。HGUCの陸戦型ジムはダボ幅が違うので組付けはできませんでした。

HG グレイズ(一般機/指揮官機)と並べて比較。上半身のみに新造箇所が集中していますが、エッジの効いた白い装甲でカスタム機らしい雰囲気がよく表現されています。

劇中で戦闘を繰り広げたHGガンダムバルバトスHGマンロディと並べて。HG鉄血のオルフェンズシリーズはどれも個性的な容姿で可動域も広いので、劇中での激しい肉弾戦シーンがリアルに再現できそうです。

可動域はほぼグレイズと同じ。頭部は適度に上下可能。腰部BJや内部フレームの可動ギミックで上半身も反らすことができます。腕はY字程度まで上げることが可能。肘は1重関節で90度程度までです。

腰は少しひねる程度であまり表情は付きません。膝は2重関節で深くまで曲げることができます。

左右への開脚も広めに展開可能。足首が深く曲がるので、接地状態でのポーズもある程度安定します。

可動域の詳細については以下のリンクからHGグレイズ(一般機/指揮官機)のレビューをご参考くださいm(_ _)m

⇒HG グレイズ(一般機/指揮官機)レビュー

120mm25口径ライフル。グレイズに付属しているものと同じです。携行式の速射砲で、高い集弾性を持ち、メインウェポンとしてはもちろん支援武器としても有効とのこと。

基部は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。一部の合わせ目は段落ちモールド化。合わせ目を消す場合、砲身下部はスリットモールドの凹凸に注意します。

グリップ下部の装甲は脱着可能。側面のマガジンも一応取り外しが可能です。マガジンは内側が肉抜き穴ですが、グリップを握らせると特に気にはなりません。フォアグリップは左右に可動。

9.8mバトルアックスもグレイズに付属しているものと同じ。MS戦を想定した片手斧で、直接打撃によってナノラミネートアーマーを破壊することができます。1個パーツ構成ですが精密。

側面の3.0mmダボでサイドアーマーにマウントすることができます。固定強度は高めでポーズを取らせても簡単には外れません。

背部ブースターには存在感がありますし、上下に可動させることで表情も付きます。浮かせてディスプレイさせる場合は通常通り、股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

ライフルはグリップをハンドパーツに差し込み、下部の装甲パーツを前腕に組み付けて保持します。2箇所で固定されているのでしっかりとした保持が可能。全くストレスなくポーズを取らせることができます。

肩ブロックが前後にスイングし、フォアグリップも可動するのでライフルの両手持ちも適度に再現可能。頭部装甲を展開し、球体センサーを露出させることで索敵シーンも演出することができます。

バトルアックスはグリップが若干細身でたまにクルッと角度が変わることがありますが、ある程度は角度を維持してくれます。動きが気になる場合はグリップを太らせるか詰め物などをするとストレスなく取り扱えそうです。

ポーズによっては外装が干渉することもありますが、関節強度が高く自由度も高いので攻撃的なポーズを取らせることができます。劇中シーンの再現度も高いですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。下半身はグレイズと全く同じですが、上半身が白い装甲に改修されたことで雰囲気がガラッと変化しています。簡単な構造ながらも強固な感じやカスタマイズされた雰囲気などがとてもよく表現されていて格好良いですね。何気ない丸モールドなどもメカニカルさが表現されているようで通常のグレイズとは違った味や良さが感じられます。

気になる点は殆どないですが、通常のグレイズと同様、バトルアックスのグリップが若干細身で角度が変わることがあるかなというところです。

バルバトスに比べて関節強度が高く、ポージングにおけるストレスを感じないのもメリット。多少の干渉はあるものの、それが逆にポージングに機械的な動きを与えてくれますし、ライフルの両手持ちやバトルアックスを振り下ろす動きも付けやすく劇中シーンの再現度は高いです。背部ブースターにも存在感がありますし、白い装甲も清潔感が感じられるなど表現力の高いグレイズになっているのがいいですね。

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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら

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