今回は、FULL MECHANICS 1/100 エールカラミティガンダムのレビューをご紹介します!
FULL MECHANICS エールカラミティガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』に登場するMS『エールカラミティガンダム』の1/100スケールモデルキットです。特徴的な背部飛行モジュールや肩部武装を新規造形で再現。ウォーハンマーモードやライフルモード、ジャベリンモードといった4種のモードチェンジが可能な戦用複合兵装<アドラー>が付属するキットになっています。新規デザインのマーキングシールも付属。価格は5,500円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
バックパックに2基の推進ユニットと一対の主翼を装着した制空戦闘仕様のカラミティガンダム『エールカラミティガンダム』がFULL MECHANICSでキット化。2021年6月に発売されたFULL MECHANICS カラミティガンダムをベースに、特徴的なブルーカラーや大気圏内飛行が可能な専用飛行モジュール、可動ギミックを備えたガトリングガン、肩部に装備する2連装ショルダーキャノンや4連装多目的ミサイルポッド、空戦用複合兵装「アドラー」といった専用武装が新規造形で再現されています。
成型色は外装のライトグレー(ライトブルー)をベースに、各部にホワイト、胸部やソール部、背部飛行モジュールなどにダークブルー、胴体部や各部ミサイルなどにレッドを配色。
シールは頭部センサーと背部飛行モジュールのセンサーを補うくらいでわずか。塗装も殆ど必要なく、素組みで十分な色分けが再現されています。
関節や内部、各部ダクト、武装パーツなどにはダークグレー成型色のKPSが使用されています。ABSは不使用。
ポリキャップは不使用。各部ともパーツの組わせのみで構成されています。関節強度はまずまず高め。背部に飛行モジュールを装備しているため後方に負荷がかかり、やや倒れやすいですが自立は可能です。
空戦用複合兵装「アドラー」、ビームガントレット用のビームエフェクトパーツ2種(斧刃、ビーム刃)✕2、アドラー用ビーム刃、指パーツ(握り手:左右、武器持ち手:右)、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。
余剰パーツがいくつか付属します。
専用のマーキングシールが付属します。水転写デカールではないので、塗装派はちょっと残念かも。
背部飛行モジュールを外した状態で全身から。
FULL MECHANICS カラミティガンダム(以下、通常版)と比較しながら各部を見ていきます。
頭部は通常版と同じ。成型色がライトグレー(ライトブルー)ベースになっているだけです。適度なモールドでメカニカルに造形。細かいパーツ構成で合わせ目は各部とも段落ちモールド化されています。
ツインアイはクリアパーツでの再現。クマドリもパーツできっちりと色分けされています。とさか前後のセンサーはパーツにシールを貼っての色分けです。
胴体部も形状は通常版と同じ。網状のエアインテークや中央の580mm複列位相エネルギー砲「スキュラ」が印象的に造形されています。スキュラの砲口やエアインテークなど各部ともパーツによる色分けが再現されています。
肩部は複数パーツの組み合わせでフレキシブルに可動します。
腰部も通常版と同じ。各面のダクトは別パーツでの色分けとなっています。フロントアーマーは一部が別パーツ化されているので、塗装などで塗り分けても良さそうです。
腰アーマー裏は一部が肉抜き穴っぽいですが、各部とも裏打ちパーツが造形。動力パイプやマルイチモールドなどがメカニカルに造形されています。リアアーマーは幅広く展開。
股間部にはフロントアーマーや腰部の可動ギミック、股間部のスライドギミックなどがあり、脚部や上半身の可動域を広げることができます。
腕部を通常版と並べて比較。二の腕や前腕といったベース構造は通常版と同じですが、ショルダーアーマーに複合武装が追加されていたり、前腕にビームガントレットが追加されていたりで雰囲気が違っています。
腕部内部フレーム。
二の腕、前腕共に筒型で合わせ目はモールド化されています。ハンドパーツは親指のみ可動し、残り4指を組み替えるタイプ。手首と前腕の手首側パーツはボールジョイント接続でそれぞれ可動します。
ビームガントレットは前腕にダボ固定されます。固定強度はまずまず高め。
小型シールドとして使用することもできますし、取り外して付属のビームエフェクトパーツを組み付けることで武装としても使用可能です。
ショルダーアーマーはエールカラミティガンダム用に新造。側面には25mm2連装ショルダーキャノンや220mm4連装多目的ミサイルポッドを装備するなどワイルドな武装が造形されています。合わせ目は各部ともモールド化。
25mm2連装ショルダーキャノンの砲台ブロックは後部の装甲をスライドさせることでロックを解除。砲台を左右にスイングさせることができます。
砲身は上下に可動。ライトブルーの装甲もヒンジのアーム接続で、砲身の可動に合わせて可動します。砲身に固定されているわけではないので、それぞれを自由に上下させることができます。
下部の220mm4連装多目的ミサイルポッドはミサイルとポッドが別パーツで色分けされています。付け根がロールし、ポッド口の向きを変えることが可能。
脚部は通常版と同じ形状ですが、ライトグレー(ライトブルー)とダークブルー成型色でまとめられています。細身ながらも重厚感あるデザイン。
大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下も後部にできる僅かな合わせ目は段落ちモールド化されています。
膝から下はふくらはぎパーツで膝を組み合わせるようになっています。ふくらはぎパーツは一部パーツが脱着可能。ソードカラミティなどを意識した作りになっているようです。
後部スラスターは可動式。
ソール部もそれほど複雑な形状ではなくシンプル。足裏はモールド入りの裏打ちパーツになっています。つま先は少し反らすことができます。
バックパックを通常版と比較して。通常版は125mm 2連装高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」を装備するキャノンタイプでしたが、エールカラミティでは大気圏内が飛行可能な飛行モジュールが新造されています。
飛行モジュールはスリットモールドや内部フレームが別パーツ化されるなど、RE/100とは思えないくらいの緻密なパーツ構成になっています。もちろん合わせ目が出来ないパーツ構成。
背部は横長ダボ接続で固定強度は高め。内側にはメカニカルなモールドが造形されています。
飛行モジュールは左右2基のターボエンジン、ウイング、先端のガトリングガンで構成されています。
バックパック基部形状は通常版と同じ。厚みのある装甲で合わせ目の出来ないパーツ構成になっています。
下部のスラスターは上下にスイングが可能。
ウイングはスリットモールドなどの内部フレームが露出。塗装による塗り分けもしやすそうです。合わせ目のできないパーツ構成です。
ターボエンジン。前側にはファンがリアルに造形。後部には航空機の構造を意識したとされるインテークがシャープに造形されています。
側面のセンサーは上下などロール可動します。センサー部分はオレンジのシールでの色分け。後部のフィンはヒンジ接続で上下にスイングさせることができます。
主翼先端のガトリングガン。こちらも合わせ目が出来ないパーツ構成です。側面の装甲もパーツによる色分けを再現。
側面の装甲は上下にスイングします。
ガトリングガン、側面の装甲ともにロールが可能。ただし装甲と砲身が干渉しやすいので可動は少し制限されそうです。
ウイングの付け根付近にある小翼はヒンジ接続で適度に可動させることができます。
ウイング基部はロールさせることができるので、少し違った形態を再現することもできます。より後方に負荷がかかりますが、自立は可能。関節がヘタれてくると自立は難しくなってきそうです。
MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。背部の飛行モジュールが大型なので、キットにもサイズ感があります。エールカラミティガンダムの全高は18.26mという設定。
通常版(FULL MECHANICS カラミティガンダム)と並べて。通常版が「バスターガンダム」を発展させた重砲撃仕様なのに対し、エールカラミティは制空戦闘仕様なため、背部の装備がそれにちなんだものになっています。成型色もそれに合わせたカラーリングになっています。
同シリーズのMG エクリプスガンダムと並べて。MGとFULL MECHANICSでブランドは異なりますが、ディテールが細かく造形されているので並べても全く違和感はありません。
新造されたショルダーアーマーと前腕のビームガントレットが干渉するため、腕の上げる角度が制限され、水平程度までしか上がりません。肘の曲げる角度はあまり変わらず。ショルダーアーマーとアンテナが干渉しやすので、腕を上げる際は破損に注意が必要です。
その他の可動域は通常版とほぼ同じ。腰は少し浮かせることで360度回転させることができますし、膝も深くまで曲げることができます。立膝もきれいな姿勢で再現可能。
左右への開脚も幅広く展開させることができます。そこそこ重量感あるキットですが、関節の可動域はなかなか広め。柔軟なポージングが再現できそうです。
可動域の詳細については以下のリンクから、FULL MECHANICS カラミティガンダムのレビューをご参考くださいm(_ _)m
⇒FULL MECHANICS カラミティガンダム レビュー
空戦用複合兵装「アドラー」。このエールカラミティガンダムで新造された武装になります。ウォーハンマーやライフル、ジャベリンといった複数のモードに変形可能なエールカラミティガンダムの主兵装。この画像はウォーハンマーモードです。
先端のハンマー部分はシリンダーやシャフト、メカニカルなモールドなどが細かく緻密に造形されています。
ハンマー前後も特徴的。尖った部分は一部に合わせ目ができます。
ハンマーの根元は上下にスライド可能。
アームやシリンダーシャフトによってハンマーのヘッドを前後にスイングさせることができます。
裾の部分もパーツで細かく造形されています。先端部を反転させることでライフルモードの銃口が露出。
ハンマーの槌頭を上に配置し、銃口を開いた状態がライフルモードAになります。
ハンマー槌頭を下に配置し、銃口を開いた状態がライフルモードBになります。
グリップは前後にスイングが可能。
銃口を閉じ、ハンマーの根元を縮めておきます。そしてビームサーベル刃をシリンダーシャフト部分に取り付けたらジャベリンモードになります。
空戦用複合兵装「アドラー」を装備して。
アドラー(ウォーハンマーモード)は柄のストッパーにハンドパーツを組み付けて保持するため、スルスルとずれたりすることなく保持させることができます。アドラーに重量があるので、片手保持だと手首が反りやすいので注意が必要です。
両手持ちだとしっかりと保持させることができます。多少保持に手間取りますが、一旦持たせたらポージングは難しくはないかと。経年で指パーツが外れやすくなると難しくなりそうです。
特徴的な武装で、ワイルドな攻撃シーンが再現できるのがいいですね。
通常のカラミティガンダムは股間部にディスプレイ用のジョイントパーツを組み付けましたが、エールカラミティガンダムではバックパック底に組み付ける新規ジョイントパーツを使用します。飛行モジュールの重量を気にせずディスプレイさせることができます。
ライフルモードAだと槌頭が上側にあり、担ぐように構えるため、背部飛行モジュール(タービン辺り)と干渉しやすいです。なので、ウイングを反らすなどして干渉を避けるようにすると、射撃シーンがラクになります。
脇に抱えるように、ライフルモードBで保持。はじめは根元を伸ばしていなかったため、干渉して保持させにくかったですが、忘れずに伸ばしておけば干渉が避けられます。
指パーツははずれやすいですが、ポージングで困らない程度に保持させることができます。
ジャベリンモードで攻撃シーンを演出。ウォーハンマーモードと同じく両手持ちだとある程度安定したポーズを取らせることができます。肩が柔軟に可動するので、突くようなポーズも再現しやすいです。
25mm2連装ショルダーキャノンを前方に向けて、特徴的な射撃シーンを再現。特殊な武装なので攻撃パターンが新鮮です。前方に向けると220mm4連装多目的ミサイルポッドが隠れてしまうのはちょっと残念かも。
ビームガントレットを装備して。通常の握り手で保持させます。グリップと柄との間に隙間がないので、しっかりと保持させることがきます。軽武装なのでポージングも安定。何気に武装の種類が豊富なので、ポージングバリエーションも多彩です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。通常のカラミティガンダムとはまた違った重厚感があっていいですね。背部飛行モジュールも大型で存在感がありますし、肩の25mm2連装ショルダーキャノン、220mm4連装多目的ミサイルポッドなどの複合武装も制空戦闘仕様機らしさがあってポージングが様になります。ライトグレー(ライトブルー)をベースとしたカラーリングも空軍機らしい渋さがありますね。
気になる点は、多少指パーツが外れやすいため、アドラーなどの武器保持が難しいところがあります。ストレスを感じるほどではないですが、指組み換えではなく、がっちりと挟み込むタイプだと良かったかなと思います。それと、背部飛行モジュールに重量があるので、経年で関節が下手れると自立が難しくなってくる可能性も。
アドラーやビームガントレットなどは通常のカラミティガンダムには無い武装で新鮮。特にアドラーは様々なモードに変更するため、ポージングの幅が広がりますし、ビームガントレットも軽快なポージングを楽しむことができます。通常のカラミティガンダムとは違った良さ、MGレベルの質を持ったキットになっているのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら