今回は、2016年8月に発売されたBB戦士401 ガンダムバルバトス DXのレビューをご紹介します!
BB戦士ガンダムバルバトス DXは、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場する主人公機『ガンダムバルバトス』のSDキットです。可愛さとカッコよさを合わせ持つBB戦士シリーズでの立体化。豊富なオプションパーツの組み替えにより、第1から第6それぞれの形態が再現可能なキットになっています。多目的輸送機クタン参型も付属。価格は1,320円(税込み)です。
厄祭戦時に製造されたガンダム・フレーム採用機72機のうちの1機であり、主人公『三日月・オーガス』が搭乗して戦場を駆けるMS『ガンダムバルバトス』がBB戦士に登場。SDガンダムBB戦士らしいディフォルメされた容姿と、組み替えによる形態変化、メイスやレンチメイス、太刀といった武装類が再現されています。第1から第6形態までが再現できますが、今回はまず、バルバトス本来の姿と言われる第4形態で組んでみました。
成型色はホワイト、ブルー、イエローの3色がメイン。頭部や胴体部、ハンドパーツ、武装類など一部はダークグレー成型色での再現となっています。
シールは全身各部や第1~第6形態用のパーツ各部を細かく色分けするようになっているため、シール量はかなり多め。
シールを貼らない状態の第4形態。貼らないとかなり大味な色分けになってしまいます。時間はかかりますが、シールを貼ったほうが設定通りのカラーリングに仕上がるのでいいかと。
ダークグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。
ポリキャップはBB戦士定番のPC-303をすべて使い切ります。首部や肩部、足の付け根や足首などに使用し、関節強度はまずまず。特別負荷のかかる装備が無いのと、低頭身で足が短く、接地面も安定しているので自立は安定します。
第1~第6形態までの組み替えパーツ各種が付属。
メイス、滑腔砲(左右)、太刀、レンチメイス、クタン参型が付属します。
まずは第4形態の各部から見ていきます。第1~第6形態、もしくは可動域や付属武装のレビューをご覧になりたい場合は以下の目次からどうぞ。
■目次
・第4形態の各部形状
・他キットとの比較
・可動域
・武装類
・ポージング1
・第1形態
・第2形態
・第3形態
・第5形態
・第5形態(地上戦仕様)
・第6形態
・ポージング2
頭部。装甲は適度に丸みがありますが、グリーンのツインアイやグレーに色分けされた頬の装甲などキリッとした表情で造形されています。頬の装甲、顎、左右のスリットダクト、アンテナ額のグレー装甲など各部ともシールでの色分けです。
後頭部やアンテナ裏は肉抜きですが、合わせ目が出来ないパーツ構成で再現度は高め。
ツインアイは瞳ありと覚醒状態のものが付属し、貼り替えることで表情を変化させることができます。
胴体部も腹部シリンダーシャフトが造形されるなど要所を抑えた作り。色分けは大味なのでその分エアインテークやダクトなどがシールで補われています。
肩はボールジョイント型ポリキャップで広めに展開可能。首もボールジョイント型ポリキャップ接続です。
腰アーマー裏は簡易的な作り。フロントアーマーはボールジョイント接続で適度に可動します。
腕部は第4形態の曲型ショルダーアーマーが印象的に造形。二の腕以下もパーツで適度に造形されています。
二の腕の内側とハンドパーツ裏は肉抜き穴。前腕は筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。ハンドパーツは手甲を白く塗り分ける必要があります。
ショルダーアーマーは1個パーツ構成。ピンクのマークや裾のゴールドはシールでの色分けです。
脚部も後面こそガッツリ肉抜き穴ですが、獣感あるバルバトス脚部がうまく再現されています。脚部とソールそれぞれが1個パーツ構成で作りはシンプル。膝のマークやその下のダクト、ソールは足底や爪先などがシールでの色分けとなっています。
脚裏はつま先側が肉抜き穴。脚部後部共々、肉抜き穴を埋める場合はある程度デザインする必要がありそうです。
バックパックも1個パーツ構成で簡易的。特にアームの展開ギミックはありません。部分的にグレーに塗り分けが必要です。
HG陸戦型ジムと並べてサイズを比較。1/2よりも若干大きいくらい。頭部は適度にサイズ感がありますが、プロポーションバランスが悪いというほどでもないようです。
SDCSはガンダムバルバトスがキット化されていないので、SDCSガンダムバルバトスルプスレクス(CSフレーム使用)と並べて。SDCSのほうがパーツによる色分けが細かいのと、頭身が自由に変えられるのが強み。どちらもいいですがBB戦士は頭身バランスがいいですし、独自のギミックも再現されています。
HGのガンダムバルバトスと並べて。バルバトスの特徴を捉えつつ、ディフォルメされた容姿がうまく再現されていると思います。
頭部の可動は、顎引きはあまり出来ませんが、見上げる動きは広めに展開可能。左右へのスイングも柔軟で真横にまで可動します。
ショルダーアーマーが干渉してせせこましいところがありますが、腕は水平まで上げることができます。肘も90度程度まで曲がります。
肩の前後スイングは、後方はボールジョイントなりに可動しますが、前方へはポリキャップが引き出せるので広めに展開させることができます。
腰のボールジョイントによって上半身を幅広く前後させることができます。
腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。
前後開脚はハの字程度まで。膝に可動ギミックはありませんが、そのぶんバタバタした感じが出て可愛らしさがありますね。
足首の可動は、ボールジョイント接続でつま先はしっかりと伸ばすことができます。逆の動きはわずか。左右へは45度程度まで深く曲げることができます。
左右への開脚はハの字程度まで展開させることができます。
内股、ガニ股共に幅広く可動させることができます。膝が曲がらないので立膝はできず。
可動域の総括としては、全体的にかなり余裕があるので四肢などをラクに動かすことができます。めちゃくちゃ広く可動するわけではないですが、他のSDシリーズに比べると可動域は広め。SDとしては柔軟なポージングが楽しめそうです。
メイス。高硬度レアアロイを用いた質量破壊武器になります。ダークグレー成型色の1個パーツ構成ながら、打突部は棘しい作りになっています。先端のニードル射出ギミックはありません。
説明書に記載はありませんが背部バックパックにマウント可能。少し支えるので斜めに配置します。
太刀。刀剣型の武器になります。斬撃や装甲の隙間を刺突する際にも使用。こちらもダークグレー成型色の1個パーツ構成で作りはシンプル。
ですが刀身のマークや柄などが細かく造形されています。3.0mm軸がないので背部にマウントすることはできず。
300mm滑腔砲(かっこうほう)。至近距離であればナノラミネートアーマーも破壊出来る威力を持つという実体弾砲になります。こちらもダークグレー成型色の1個パーツ構成でそれらしく造形されています。
2本付属しますが、ダボ位置が左右で違っています。
滑腔砲もバックパックにマウント可能。砲身の収納ギミックはありません。
レンチメイス(特殊大型メイス)。打撃武器としてだけでなく、先端部の開閉機構によって敵機を挟み込む事が可能な大型メイスになります。3個パーツ構成で部分的に肉抜き穴がありますが、シルエットもいいですし、レンチメイスらしい重厚さが感じられる作りになっています。
先端部は脱着可能。組み替えることで先端部の展開状態を再現することができます。内部には簡易的ながらもチェーンソーが造形。細部にもこだわりが感じられますね。こちらもダボがないので背部にマウントすることは出来ないようです。
先端部と柄の部分を分離させることでグリップを握らせることができます。なのでレンチメイスの両手持ちなども再現可能。反対側のグリップ(画像左側)を握らせる事はできないようでした。
クタン参型。テイワズの下部組織「エウロ・エレクトロニクス」が設計・開発した多目的輸送機になります。1個パーツ構成で作りは簡易的ながら、細かな起伏やモールドでシルエットなどもしっかりと造形されています。裏面は全体が肉抜き穴。
一部をダークグレー、キャノピーをイエロー、後部プロペラントタンクをライトグレーなどに塗り分けが必要です。
クタン参型はバルバトスのバックパックにマウント可能。ガンダムバルバトスをクタン参型に格納した状態が再現されていると思いますが、ほぼクタン参型を背部に背負うようなスタイルになってしまっているのは、ディフォルメ感が強くて面白みがありますね。
浮かせてディスプレイさせることで、劇中でも見られたバルバトス輸送時の演出もすることができます。クタン参型の上部には滑腔砲もマウント可能。個体差かもですが、一方の滑腔砲は接続ダボがやや弱く、クルッと角度が変わりやすかったです。
メイスを装備して。メイスはハンドパーツに柄を差し込むだけで保持が可能。隙間なくしっかりと保持できるので不自由なくポーズを取らせることができます。
肩が幅広く前後するので、両手持ちもラクに再現することができます。可動が柔軟なのでそのぶんポーズは取らせやすいですが、肩部や足の付根などボールジョイント型ポリキャップの接続部分がやや外れやすいので注意が必要です。
太刀も柄をハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。しっかりと差し込めるのでクルッと回転したりすることもありません。軽装なのでかなり取り扱いやすいです。両手持ちもメイスと同様に再現可能。
滑腔砲は脇に抱えるようにしてグリップを握らせます。こちらもハンドパーツに隙間なく差し込めるので安定した保持が可能。軽装で干渉もなく取り扱いやすいです。迫力がイマイチなのでもう少しサイズ感があっても良かったと思いますが、取り回しがいいのでポージングはラク。
クタン参型と組み合わせて。クタン参型は裏面に3.0mm軸を差し込むことで単体でのディスプレイが可能です。バルバトスとの飛行シーンを再現することでディスプレイにも迫力が出でいいですね。
第1形態は第4形態から肩部と前腕部パーツを組み替えます。
第1形態をいろんな全身から。肩部のフレームがむき出しの軽装状態になります。CGSの社長『マルバ・アーケイ』によって発見された劇中のガンダムバルバトス最初の形態。
第1形態の特徴である左腕部を確認。肩部はフレーム状のパーツで簡素。前後で形状が異るので、組み間違えないように注意します。前腕にはガントレットを装備。ガントレットは後部ダークグレー装甲と一体でライトブルーのシールで色分けします。
第1形態でポージング。肩がフレーム状態ですが、第4形態と比べて若干頭部への干渉が少なくなる程度。可動域は第4形態と殆ど同じです。メイスを振り上げる姿が様になりますね。
第2形態をいろんな全身から。両肩のグレイズの肩部装甲を組み付けた状態になります。若干肉厚なシルエットに変化。肩部パーツの色は異なりますが、左肩にのみ肩部パーツを組み付ければ、クランク・ゼントと決闘する際の1.5形態も再現することができます。
グレイズの肩部装甲は1個パーツ構成。第1形態の肩部フレームパーツに被せるようにして組み付けます。前後の装甲は白いシールでの色分け。
劇中では宇宙での戦闘で見られた形態になります。滑腔砲で射撃するシーンが印象的。第1形態時のガントレットもそのまま残された状態になっています。
第3形態は第2形態左前腕のガントレットを外してクローユニットを組み付けるだけです。
第3形態を全身から。ガエリオ・ボードウィンのシュヴァルベ・グレイズから奪取したクローユニットを左前腕部に装着した状態になります。
クローユニットは前腕装甲を交えた1個パーツ構成。ワイヤーの展開やクローの可動ギミックはありません。クロー部分を白いシールで色分けしますが、本体部分をパープルに塗り分ける必要があります。
大部分は第2形態と同じですが、左前腕のクローユニットにはなかなかの存在感がありますね。
第5形態は第4形態から胸部や腰部、前腕部など各部装甲を組み替えます。
第5形態をいろんな角度から。地球降下直前に敵機から改修したパーツやモンターク商会から提供されたパーツを使用して改修した姿になります。胸部には対キマリス用のリアクティブアーマー、腰部にはシュヴァルベ・グレイズから回収したスラスターが追加されています。
胸部リアクティブアーマー。ダークグレーの1個パーツ構成で造りはシンプル。劇中の狼頭部のようなデザインがそのまま再現されています。
前腕には角型の装甲、肘部には軸発射式迫撃砲を装備しています。迫撃砲は1個パーツ構成で可動ギミックはありません。
腰部にはシュヴァルベ・グレイズ用のスラスターを装備。スラスターは1個パーツ構成で裏面の造りは簡素。表面はブルーや黒いシールで色分けします。
第5形態でポージング。胸部の黒いリアクティブアーマーやシュヴァルベ・グレイズの腰部スラスターが特徴的。第4形態からバルバトスのシルエットが大きく変化し、第5形態独自のかっこよさを演出することができます。
第5形態(地上戦仕様)は第4形態から前腕部とソール部パーツを組み替えます。
第5形態(地上戦仕様)をいろんな角度から。地球降下後、タービンズによって調整が施された姿になります。サスペンションを地上用に最適化するため、ハイヒール状のソールに換装。前腕には170mm機関砲を装備しています。
前腕は第5形態の角型装甲と同じですが、肘部には170mm機関砲を装備。170mm機関砲は1個パーツ構成ですが細かく造形されています。
ハイヒール状のソールも1個パーツ構成。つま先部分を赤と黒いシールで色分けします。
~第5形態までのソールと並べて。並べると形状の違いが分かりやすいですね。足裏はつま先、かかと共に肉抜き穴です。
レンチメイスを装備して。ソールがハイヒール状ですが、足首が深く曲がるので接地はまずまず安定しています。レンチメイスを前方に向けると負荷がかかって倒れやすくなるので注意。
170mm機関砲での射撃ポーズもなかなか様になりますね。
第6形態は第5形態(地上戦仕様)から胸部装甲や腰部、腰部ブースターを組み替えます。
第6形態をいろんな角度から。エドモントンでグレイズアインと戦闘を繰り広げた形態になります。瞬発的な機動力と引き換えに無補給での長時間戦闘に堪え得る目的で換装が施された形態。
第6形態のシールを貼らない状態で。第4形態と同様、かなり物足りない感じがあるのでシールは貼ったほうがいいですね。
胸部には鉄華団のマークが入った白い装甲を装備。鉄華団マークのモールドはないので、表現する場合はシールを貼るようになります。
両肩部にはグレイズリッターの肩部装甲を装備。1個パーツ構成で装甲の展開ギミックはありません。外側の装甲は青いシールでの色分け。
腰部には地上用スラスターを装備。地上用スラスターはダークグレー成型色の1個パーツ構成で裏面は肉抜き穴。表面には細かなモールドが造形されています。可動ギミックはありません。
レンチメイスを装備して。白い装甲と厚みのある黒いレンチメイスがよく合いますね。第5形態(地上戦仕様)ともだいぶスタイルが変化し、フルアーマー感の強いバルバトスになっています。
クタン参型の各部には第1形態から第6形態までの装備を組み付けておくことができます。各部に装備をふんだんに組み付けるためかなりのボリュームに。クタン参型のシルエットが変わってしまうくらいの重武装ユニットに変化します。
機首部分には前腕の機関砲や迫撃砲、胸部装甲を組み付けます。上部にはクローユニットや滑腔砲を組み付け。
後部のプロペラントタンク側面にや後部には各形態のショルダーアーマーを組み付け。個体差かもしれませんが、最後部の第4形態用ショルダーアーマーがポロリしやすかったです。後部中央にはレンチメイスを組み付け。こちらも外れやすいので注意です。
側面には腰部ブースター類を組み付けます。こちらはしっかりと固定できますし角度変更も可能。
裏面には前腕装甲や腰部装甲、ソール部パーツなどを組み付け。ソール部は第4形態のものと第6形態のハイヒール状のものどちらかを組み付けます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。この簡単な構造で第1から第6形態まですべてを網羅できるのはなかなか見事。遊びの幅が広く、様々な形態を堪能できるのがいいですね。お陰で撮影がかなりハードでしたが、少しずつ形態が変わっていくので組み替えていても楽しかったです。武装類も豊富でクタン参型まで付属するのでポージングバリエーションが多彩なのもグッド。
気になる点は、シールを貼らないとかなり大味で物足りないので、面倒でも一通りシールを貼ったほうがいいですね。それとクタン参型は各部に装備を組み付けることができますが、スゴいギミックである反面、ハチャメチャ感もあるのでどうなのかな?というところも。各部の固定強度があまり高くないので、ポロリ頻度が高く取り扱いにくいのも気になりました。
各部の可動も柔軟でポーズが決まりやすく、メイスや太刀の両手持ちもラクに再現可能。振り下ろす、振りかぶるなどの動きも柔軟に対応してくれますし、ポーズもかっこよく決まります。安価でコストパフォーマンスも高く、バルバトスの良さを最大限に味わえるキットになっているのがいいですね。
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