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HGUC イフリート・シュナイド レビュー

今回は、2017年7月に発売されたHGUC 1/144 MS-08TX/S イフリート・シュナイドのレビューをご紹介します!

HGUC イフリート・シュナイドは、『機動戦士ガンダムUC episode 4』に登場するMS『MS-08TX/S イフリート・シュナイド』の1/144スケールモデルキットです。最新フォーマットにより、イフリート系の特徴的な機体形状を再現。肩や前腕各部のヒート・ダートの他、ジャイアント・バズといった武装が再現されています。価格は1,980円(税込み)です。

カークス隊の支援要請を受け、ジオン残党部隊と共にトリントン基地を襲撃したジオン公国軍試作MS『MS-08TX/S イフリート・シュナイド』がHGUCでキット化。他キットからの流用はなく、内外パーツともに新規造形での再現となっています。

成型色はパープルやワインレッドを基調に、肩部やスネなどにホワイトを配色。その他、頭部や腰部動力パイプはオレンジ、内部関節や大腿部、ヒートナイフ刃、ジャイアント・バズはグレー成型色での再現となっています。

シールは頭部モノアイや腰部、脚甲やバックパックのダクトなどを補いますが多くはありません。ヒート・ダートのハードポイントなど一部を塗り分ける必要がありますが、大部分がパーツで色分けされているため、素組みでも十分な仕上がりになります。

ABSは不使用。グレー成型色の内部・関節パーツにはKPSが使用されています。

ポリキャップはPC-002を使用し、肩部や腹部、脚の付け根、膝、足首などに組み込みます。肘はKPSパーツ、膝はポリキャップとKPSパーツによる構成で関節強度はまずまず高め。特に負荷のかかる装備はなく、自立は安定しています。

ジャイアント・バズ、武器持ち手(右)、ヒート・ダート✕14(本体に組み付け済み)、ヒート・ダート(発熱刃)✕2が付属。

ヒート・ダートを外した状態で各部を簡単に見ていきます。

頭部はグフとドムの中間に位置するとされる特徴的なデザイン。ジオン系特有のブレードアンテナや左右動力パイプ、スリットモールド入りの口ダクトが印象的に造形されています。ダクト内部も別パーツでの色分けを再現。合わせ目が出来ないパーツ構成です。

モノアイは別パーツ化されていて左右に可動します。メット部を外して可動させますが、可動が緩いので隙間からピンセットや爪楊枝で動かしても良さそう。頭部裏も適度に造形されています。モノアイはグリーンのシールを貼っての色分け。

胴体部。エッジの効いた装甲が細かく造形。表面には適度なモールドも入っています。首元やコックピットハッチなどもパーツによる細かい色分けを再現。

腰部から伸びる動力パイプはバックパックに連結。一部に角度を変えるための切り欠きがあるので、うまく反らして隙間ができないようにしたいところです。

首はボールジョイントで適度に可動。肩は細かなパーツ構成で、外側に引き出せ、更に前方や上下にも可動させることができます。

腰部は派手ではないですが、適度に長さのあるモールド入りのアーマーを装備。中央の動力パイプ基部や下部のダクトはそれぞれシールで色分けします。下部ダクトはふちと内側でシールが分かれているので、形状に沿ってキレイに貼り付けます。

リアアーマーにあるヒート・ダート用のハードポイントはグレーに塗り分けが必要。サイドアーマーには3.0mmジョイント穴がありますが特に用途はなし。カスタマイズに使えそうです。

ヒート・ダートはジョイント側に突き出たモールドが造形。ハードポイントの形状に合わせて組み付けることで向きを揃えることができます。

腰アーマー裏にモールドはなし。リアアーマーはヒートダートマウント用の穴が開口された状態です。

腕部。上腕以下はエッジの効いた装甲や丸みのある装甲が混在していますが、ショルダーアーマーはザクなどを思わせる曲状アーマーを装備しています。アーマーにはヒート・ダート用のハードポイントが多数造形。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどの加工が必要。肘の円形パーツは別パーツ化されているので塗り分けても面白そうですね。

左前腕には籠手状の小型アーマーを装備。表面にはヒート・ダート用のハードポイントが4箇所造形されています。ハードポイントはそれぞれグレーに塗り分けが必要。

小型アーマーは右前腕にもマウント可能。前腕には側面と後面に溝があるので、組み付ける向きも変えることができます。

ショルダーアーマーはパープル装甲部分が前後の組み合わせで上部に合わせ目ができます。消す場合は後ハメ加工が必要。ショルダーアーマー表面にもヒート・ダート用のハードポイントが造形。それぞれグレーに塗り分けが必要です。

ショルダーアーマーはボールジョイント接続でフレキシブルに可動します。

脚部。グフなどジオン系機の装甲を思わせる特徴的なデザインで造形。膝やスネの白い装甲など各部はパーツによる色分けが再現されています。脹脛側面の拡張用ジョイント穴はパーツで蓋がされています。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は左右と前面装甲の組み合わせ。大部分は段落ちなどでモールド化されていますが、後面の裾は合わせ目ができます。

ソール部。派手さはないですが、こちらもエッジと丸みのある脚甲が混在した形。脚甲のダクトはふちがオレンジ、内側が黒のシールでの色分け。形状に沿ってキレイに貼り付けます。

足裏はつま先やふちに肉抜き穴がありますが、穴自体は小さいので埋めるのはラクそう。足裏全体にモールドがデザインされていて見栄えがします。脚部装甲の内側はパーツできっちりと蓋がされています。

バックパック。簡単な1個パーツ構成ですが、モールドが適度に入っていてリアル。スラスターは別パーツですが特に可動はしません。中央のダクトはふちがグレー、内側がオレンジと黒のシールでの色分け。

バックパックは簡単な2ダボ接続ですが、動力パイプを固定するようになっているので取り外しはしないほうが良さそうです。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。ショルダーアーマーに存在感がありますが、陸ジムと同じくらいで特別大きくはありません。イフリート・シュナイドの全高は17.2m。

HGUCイフリート(ダグ・シュナイド機)と並べて。ダグ・シュナイド機は改修前の機体ということで、成型色などかなり似た箇所が多いです。ショルダーアーマーが大柄なぶん、イフリート・シュナイドのほうが強靭な感じはありますね。

その他のイフリート系(画像上:HGUCイフリート改HGUCイフリート・ナハト、画像下:HGUCイフリートHGUCイフリート・イェーガー)と並べて。イフリート系は製造された機体数は少ないながらもバリエーション機は多め。それぞれ形状が異なる個性的なイフリートが揃っています。

頭部は少し上下する程度。左右への可動は、後頭部とショルダーアーマーが少し干渉しますがあまり影響はなし。顎は干渉しないのでラクに水平にまでスイングさせることができます。

ショルダーアーマーが大柄で干渉しやすいですが、肩がフレキシブルに可動するので腕はY字程度まで上げることができます。肘も2重関節で深くまで曲げることが可能。

ボールジョイントや引き出しギミックにより、肩は広めに前後させることができます。

上半身は腹部と腰部のボールジョイントで少し前後する程度。

アーマーが干渉するのと、動力パイプがバックパックに接続されているため、腰は僅かにしか回転させることができません。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

前後開脚は、フロントアーマーが広く可動するので、前方へは水平程度まで展開させることができます。後方はリアアーマーが可動しないので制限されます。

膝は2重関節で深くまで曲げることが可能。膝装甲裏も裏打ちパーツできっちりと蓋がされています。

足首は特別広くは無いですが、前後左右とも適度に可動します。

左右への開脚は、サイドアーマーが干渉するため少し制限されますが、それでも幅広く展開させることができます。

立膝はまずまずきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、腰回りの可動は制限されますが、肩部や肘膝、股間部などの可動は柔軟。なのである程度様になるポーズは再現できそうです。肩が柔軟に可動するので、劇中でのヒートダートで切り裂くようなポーズも再現できそうですね。

ジャイアント・バズ。主にドムが使用する兵装になります。安定した動作や確実なダメージが与えられるといった利点から、使用され続けているとのこと。

本体部分はモナカ割で上下に合わせ目が出来ます。HGジョニー・ライデンザクⅡなどに付属しているものとかなり似ていますが、新規造形での再現で細部の形状が違っているようです。

センサー、フォアグリップ、グリップ、先端のフックともに可動。センサーはグレーのパーツが別パーツ化され、塗装での塗り分けがしやすくなっています。表面にピンクのシールを貼っての色分け。

グリップは前後に可動。

ヒート・ダート。小型の実体剣になります。投擲武器としても使用可能なヒート系武装の一つで、刀身を高温で熱する事で、MSの装甲を貫通する程の威力を発揮するとのこと。このキットでも各部にマウントする待機状態(14本)とクリアオレンジパーツによる発熱状態(2本)が付属しています。

ジャイアント・バズを装備して。

ジャイアント・バズは付属の武器持ち手で保持します。ダボ固定ではないため、多少ふらつきがありますが、グリップとハンドパーツとの隙間はあまりないので収まるのである程度しっかりとした保持が可能です。

グリップが前後に可動するので、肩との干渉もなくラクに構えることができます。

関節強度が高いので、うまくバランスを調整すれば片足立ちも問題なく可能です。ただ、キットを弄る際にリアアーマーのヒートダートに手が当たりやすく外れやすいので、キットを弄る際は少し注意が必要です。

肩が柔軟に可動するので、ジャイアント・バズの両手もラクに再現することができました。

シンプルに脇に構えることもできます。肩のヒート・ダートがスパイクアーマー風に装備されているため、独特の格好良さがあって良いですね。

発熱状態のヒート・ダートを装備して。グリップがシンプルな筒型で引っかかりがないですが、ハンドパーツ穴に隙間なく収まるので頻繁に抜けることはなかったです。

軽武装なのでポーズに小回りが効きますし、そのぶん柔軟でダイナミックなポーズを再現することができます。

クリアオレンジ成型色パーツはブラックライトで照らしても発光はせず。

投擲シーンを演出。ヒートダートは単体でディスプレイできるようにはなっていないので、ディスプレイ用のジョイントパーツを使って適当に再現してみました。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。新規造形での再現ですが、プロポーションバランスが良く、造形的な落ち度もない完成度の高いキットに仕上がっています。全身各部に装備するヒート・ダートがシュナイド特有の機体形状をうまく演出していますね。特に肩部ヒート・ダートはスパイクアーマーを想起させるデザインでとにかく格好良いです。

気になる点は、キットを弄る際にリアアーマーのヒート・ダートに指が触れやすく外れやすいです。一旦外れる癖が付くと、ポーズを付ける際にうっかり触って外れるので、ポーズを頻繁に変える場合はちょっとしたストレスになるかも。他の箇所も干渉で外れる場合があるので注意です。

肩がフレキシブルに可動するため、ヒート・ダートを振り回すポーズがかなり柔軟でダイナミックに演出できますし、ジャイアント・バズも重厚感があって射撃ポーズが様になります。待望のHGUC化ですし、UC episode4の戦場で奮起するシーンが存分に楽しめるキットになっているのが良いですね。

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長太郎様 ガンダムブログ、とても参考にさせていただいております!MGEX ユニコーン、自分も楽しんで製作しようと思います(^^♪

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