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HG サイコ・ドーガ レビュー

今回は、HG 1/144 MSN-03-2 サイコ・ドーガのレビューをご紹介します!

HG サイコ・ドーガは、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』に登場するMS『MSN-03-2 サイコ・ドーガ』の1/144スケールモデルキットです。頭部や背部の3本バインダーといった特徴的な機体形状を新規パーツを用いて再現。両肩に3基ずつ装備されたファンネルは差し替えによる展開状態が再現可能となっています。価格は4,180円(税込み)。GUNDAM SIDE-F限定の商品です。

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』におけるヤクト・ドーガと同じ立ち位置の機体で、アムロやベルトーチカの乗るリ・ガズィと交戦。グレネード・ランチャーによる攻撃を受けて破壊された『MSN-03-2 サイコ・ドーガ』がHGでキット化。

2008年11月に発売されたHGUCギラ・ドーガをベースに、サイコ・ドーガ特有の頭部や胴体部、肩部などの各部外装、背部バインダー、ビーム・アサルトライフル、シールド、ファンネルといった武装が新規造形で再現されています。

成型色は全身のライトグレー(グレーめのホワイト)をベースに、ネオ・ジオンエンブレムや肩部バーニア、フロントアーマーなどにイエローを配色。その他、腹部動力パイプはグレー、ビーム・アサルトライフルの一部はグリーン、内部・関節パーツはメタリックグレー成型色での再現となっています。

シールはモノアイと襟元の階級章、バックパックのセンサーを補うくらいでわずか。胸部やフロントアーマーのダクトなど一部をグレーに塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。

肘や前腕部、膝、足首など一部の内部・関節パーツにはABSが使用されています。

ポリキャップはギラ・ドーガと同じPC-132Aを全身各部に使用します。背部に大柄な3枚バインダーを装備しているため、やや後方に負荷がかかりますが、関節強度が高めで脚底の接地面も広いため、自立は安定します。

ビーム・アサルトライフル、シールド、ビーム・ソード・アックス展開型(ビーム刃2種)・収納型(ソード刃付き)、ファンネル(展開型)6基、平手(左:手甲パーツなし)、武器持ち手(右)、シールド用ジョイントパーツが付属。

HGUCギラ・ドーガ用の余剰パーツが多数付属します。すべてのパーツが付属するので、白いギラ・ドーガとして組むことが可能。一般機用のビーム・マシンガンやシュツルム・ファウスト、レズン機用のビーム・マシンガンなどおまけ武装も多数付属しています。

形状の異なる箇所をHGUCギラ・ドーガと比較しながら各部を見ていきます。

頭部をギラ・ドーガと並べて比較。形状は全く異なり、神官のような特徴的な頭部がサイコ・ドーガ用に新造されています。額のネオ・ジオンエンブレムもパーツによる細かい色分けを再現。シャープなヒサシや後頭部に伸びる装甲なども印象的に造形されています。

合わせ目が出来ないパーツ構成。頭部裏面はギラ・ドーガ以上のメカニカルなモールドが造形されています。

表面の装甲パーツをごっそり外すことでモノアイを左右に可動させることができます。モノアイの表面はピンクのシールを貼っての色分け。内部のモールドも細かいですね。

胸部・腹部をギラ・ドーガと並べて。ギラ・ドーガと似ていますが、左右に小型のダクトが造形され、中央装甲も更に厚みの増したものが新造されています。小型ダクトはグレーに塗り分けが必要。襟には階級章のシールを貼るようになっています。

首はギラ・ドーガからの流用ですが、肩関節パーツはサイコ・ドーガ用に新造。前方に展開可能です。襟の動力パイプはギラ・ドーガからの流用でパーツによる色分けが再現されています。

背部左右のバインダーは胸部パーツで挟み込むため脱着は不可。腹部には可動ギミックがあり、上半身を適度に反らすことができます。ギラ・ドーガにはない可動で柔軟性が高まっていますが、ヘタれると背部バインダーの重量で少し自然に反ったりする可能性があるので注意です。

腰部をギラ・ドーガと並べて比較。

大部分がギラ・ドーガからの流用で形状はほぼ同じですが、フロントアーマーのみ、裾のダクトがパーツで色分けされたものが新造されています。

腰アーマー裏は簡単なモールドが造形。フロントアーマー裏はパーツによる色分け箇所も交えてデザインされています。

腕部をギラ・ドーガと並べて比較。ギラ・ドーガは肩部に大柄なシールドを装備していますが、サイコ・ドーガにシールドはなし。肩部装甲の形状もかなり異なり、表面に3基のファンネルラック、裾に3基のバーニアを装備しています。上腕以下はギラ・ドーガと全く同じ。

ショルダーアーマーを含め、簡単な内部フレームが造形されています。上腕部はポリキャップのみ。

上腕、前腕共に筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。上腕裏のフレームも別パーツ化されるなど作りが細かいですね。

ショルダーアーマーも外装が1個パーツ構成で合わせ目はなし。内部パーツとの兼ね合いでモールドがきっちりと色分けされています。3基バーニアも内外がパーツで色分けされていて造りが優秀。バーニアはボールジョイントで少し可動します。内部の黄色いパーツは一旦はめ込むと外れにくいので仮組みする場合は注意。

ファンネルは脱着可能。

展開状態のファンネルも付属するので、取り外して射出状態を再現することができます。HGUCヤクト・ドーガのプラ棒は細くて組み付けられませんでしたが、3.0mm軸を差し込めるのでファンネル単体でディスプレイさせることができます。(収納状態のものも組み付け可能。)

肩部とはヒンジ接続でフレキシブルに可動。

脚部はギラ・ドーガと全く同じ。ジオン系機らしい丸みのあるデザインで、膝や脛などの動力パイプが印象的に造形されています。

大腿部は左右の組み合わせですが、前後の組み合わせで合わせ目は段落ちモールド化。膝から下も左右の組み合わせですが、こちらは膝や後部の裾などに合わせ目ができます。各部が分離するので合わせ目消しはラクそう。

裾のスラスターは黒く塗り分けが必要。ギラ・ドーガと同じ箇所はパーツの組み合わせが固めなので、仮組みで分解する場合は注意です。

ソール部もギラ・ドーガと同じ。白一色なので単体だと違和感がありますが、適度に厚みのある装甲になっています。脚甲パーツは左右脚部で形状が違っているので組み間違いに注意します。

足裏は一体成型パーツでかかとに少し肉抜き穴がありますが、全体に細かなモールドが造形。塗り分けるとかなり映えそうですね。

背部はサイコ・ドーガ特有の3枚バインダーが印象的に造形。大柄なバインダーで存在感があります。

バックパックはシンプルな作りで、中央のセンサーはピンクのシールを貼っての色分け。一応取り外しができますが、かなり固く破損が怖いので取り外す際は注意が必要です。

上部左右に配されたバインダー。黒いフレームパーツを白いパーツではさみますが、上下の合わせ目は段落ちモールド化されています。

末端のスラスターもパーツできっちりと色分けされています。全体的にしっかりとした落ち度のない造り。

下部のバインダーも造りは殆ど同じですが、こちらはポリキャップ接続で脱着が可能。

下部のバインダーは適度に上下します。

上部のバインダーもわずかですが上下します。

左右へは適度にスイング可能。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。大型化しつつある時期の機体なので陸ジムなどとは少し差がありますが、装甲が肉厚で背部バインダーも大きいのでそのぶんより大きく見えます。

ベースのHGUCギラ・ドーガと並べて。腕部や脚部などの形状は同じなので、ヤクト・ドーガに比べるとギラ・ドーガの発展機というのが分かりやすい機体デザインになっています。

HGUCヤクト・ドーガ(ギュネイ・ガス専用機)と並べて。同じ機体という設定でも、作品によって種類が増えるのはファンとしては嬉しいですね。

同シリーズのHGUC Hi-νガンダムとも並べて。

各部可動域をギラ・ドーガと比較しながら簡単に見ていきます。頭部は後頭部の長い装甲が干渉するため、見上げる動きが制限されるようです。

左右へはラクにスイング可能。少し干渉するかなという程度でした。

肩部が新造されたことで、腕は水平程度まで上げられるようになっています。肘は90度程度と同じ。

肩部は引き出しギミックによって前方に広めにスイングします。後方へは殆どスイングしません。

腰は干渉なく360度回転可能。膝はギラ・ドーガと同じ構造で90度曲がるくらいでした。

左右への開脚幅や足首の可動域などもギラ・ドーガと同じ。股間部はボールジョイントでハの字程度まで開きます。足首は45度ほど可動。

大部分がギラ・ドーガと同じ構造なので、可動域もギラ・ドーガと大差はありません。腕の可動域が広がっているのはいいですね。ぎこちない感じもありますが、そこそこ動くので適度なポージングは楽しめそうです。

ビーム・アサルトライフル。サイコ・ドーガで新造された武装で、突撃銃としての能力を持つビーム・ライフルになります。軽量で取り回しに優れ、速射と精密照準射撃の切り替えが可能とのこと。特徴的なグリーンカラーで、銃身やマガジンがパーツで細かく色分けされています。マガジンの脱着ギミックはありません。

銃身、グリーンの基部共に左右の組み合わせですが、合わせ目はそれぞれ段落ちなどでモールド化。

シールド。シンプルな六角形の実体盾ですが、表面のネオ・ジオンエンブレムはパーツできっちりと色分けされています。

裏面も全体に裏打ちパーツが造形。ギラ・ドーガから流用のグレネード・ランチャー(スモークディスチャージャー)や新造されたミサイルなどが細かく造形されています。

裏面の白いダボが少し気になりますが、メタリック系で塗り分けると違和感が無くなりそうですね。グレネード・ランチャーは角度変更が可能です。

ビーム・ソード・アックス展開型。近接戦用の斬撃ビーム兵装になります。ギラ・ドーガからの流用ですが、柄が白成型色なのでビーム・アサルトライフルと同じグリーンに塗り分ける必要があります。ビーム刃はクリアイエロー成型色での再現で、ブラックライトで照らしても発光はしませんでした。

ビーム刃はピック刃に組み換えが可能。

収納型のビーム・ソード・アックスにはHGUCギラ・ドーガ(レズン・シュナイダー専用機)と同様、ビームソード刃を組み付けることができます。収納型もグリーンに塗り分けが必要。

リアアーマーのラッチにもマウント可能。固定強度はまずまずです。

一通り武装して。

アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。少し重量があるので、支柱の太めのスタンドを使ったほうが安定するかも。背部バインダーに存在感があっていいですね。

ビーム・アサルトライフルは付属の武器持ち手で保持します。持ち手とグリップがダボ固定されるのでしっかりとした保持が可能。後部ストックが長いので前腕と干渉し易いですが、特に向きが変わるほどの干渉ではないので保持はラクです。塗装時は擦れに注意。

シールドはギラ・ドーガの中折式シールドと同様、付属のジョイントパーツを使用して前腕に組み付けます。深めのダボでしっかりと固定されます。ジョイントパーツを組み替えることで、側面と後面に配置することができます。

内側にミサイルを装備しているので、シールドを前方に向けて射出するようなポーズを取らせても良さそうですね。

平手が付属するので、ビーム・アサルトライフルの銃身を支えるようなポーズも演出可能。平手は手甲パーツを組み替えて使用します。

各部を余剰パーツと組み替えて白いギラ・ドーガに。なかなか味がありますが、ペインティングモデルっぽく見えなくもないですね;

ビーム・ソード・アックスはハンドパーツに隙間なく差し込めるのである程度しっかりとした保持が可能。刃の部分がクルッと反転したりすることもありません。

ピック刃やサーベル刃が付属するので様々な攻撃パターンを演出することができますし、軽装なので投擲するようなポーズも再現することができます。余剰を含め多数の武装が付属するので、あらゆるポージングバリエーションが楽しめますし、お得感、充実感が味わえるのがいいですね。

ファンネルを展開して。ファンネルは1個パーツ構成ですが、それを感じさせないくらいのしっかりとした造りになっていて見事。何気に3.0mm軸が差せるのも嬉しいですね。コトブキヤのプレイングベースAを使用すれば複数基をまとめてディスプレイすることもできます。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。白く風格のある出で立ちで存在感がありますね。気品のようなものも感じられるなど、質の高い機体というのが見た目からも伝わってくるようです。肩部のバーニアが内外パーツで色分けされていたり、頭部やシールドのネオ・ジオンエンブレム色分けされていたりと細かい部分まで忠実に再現されています。

気になる点は、新造箇所はかなり力が入れられているものの、完全流用のギラ・ドーガ脚部に合わせ目があったり、可動域がやや物足りなかったりするので、脚部までより細かく改良されていると良かったのかなと。まぁ製造コスト的にも致し方ないところですかね。

背部バインダーも大柄で存在感がありますし、ポージングではハネモノキットのような造形美を感じさせる格好良いポージングを演出することができます。何気にギラ・ドーガが完全な形で組めるのも嬉しいですし、余剰を含め豊富な武装類によってポージングバリエーションが広がるなど、かなりの満足感が味わえるキットになっているのがいいですね。

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2 件のコメントがあります。

  1. 774

    on 2023年6月18日 at 01:35 - 返信

    >ガンダムベース限定の商品です。
    GUNDAM SIDE-F 限定だと思います。ガンダムベースでは普段取り扱っていません

    • nori

      on 2023年6月18日 at 01:45 - 返信

      コメントありがとうございます!
      ご指摘感謝ですm(_ _)m
      修正しておきました。

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