今回は、2009年6月に発売されたHG 1/144 RX-93-ν2 Hi-νガンダムのレビューをご紹介します!
HGUC Hi-νガンダムは、小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』に登場するMS『Hi-νガンダム』の1/144スケールモデルキットです。特徴的な機体形状や武装のカラーリングをパーツ分割によって再現。ファンネルラックへの着脱が可能なフィンファンネルの他、ビーム・ライフルやニュー・ハイパー・バズーカなど豊富な武装が付属するキットになっています。価格は2,420円(税込み)です。
「白と青」機体カラーが印象的な地球連邦軍所属のニュータイプ専用試作MS『Hi-νガンダム』がHGUCでキット化。映画版νガンダムとは異なるカラーリングに加え、背部スタビライザーやファンネル・ラック、プロペラント兼補助スラスターユニットといった特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はホワイトとライトなブルーをベースに、腹部や膝部など各部にシルバーを配色。関節にはメタリックダークグレーを配色するなど、金属の質感が再現されたキットになっています。シールは頭部センサーや腰部V時マークなどを補いますが、少なめ。各部ダクトや武装類を塗装で色分けする必要があります。
ポリキャップはPC-132ABを殆どの関節に使用します。関節・内部パーツにはABSを使用。背部にファンネル・ラックやプロペラント兼補助スラスターユニットを装備しているため後方に比重がかかりますが、ファンネル・ラックをバランス良く配置したり、少し前のめりにしたりすることで自立は可能です。
キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。) ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー
ビーム・ライフル、ニュー・ハイパー・バズーカ、シールド、ビームサーベル刃(長✕1、短✕1)、武器持ち手(右)が付属。
アムロ・レイのエンブレムやロンド・ベルのマークが入った専用マーキングシールが付属します。
頭部。シャープでバランス良く造形されています。なかなかのイケメンフェイス。メット部はHGUCνガンダムと同じく全体に被せるタイプなので合わせ目はありません。アンテナ中央は『Hi-ν』の細かいモールドが造形されるなどこだわりが見て取れます。
とさか前後のセンサーはグリーンのシールでの色分けです。
首はパーツによる構成で、裏側に肉抜き穴があります。
胸部はかなり複雑なパーツ構成で、側面の装甲がギザ状に色分けされていたり、背部に多数のポリキャップを埋め込んだりと細かく造形されています。
腰部は各部とも縦長のアーマーを装備。中央のV字がモールドにシールを貼っての色分けです。各部アーマーのダクトはグレーに塗り分けが必要です。
各アーマーとも作りは簡易的ですが、裏面にはメカニカルなモールドが造形されています。
腕部。肩部、二の腕、前腕それぞれが丸角面に造形されるなど、バランスの良いデザインになっています。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前後挟み込みタイプですが、合わせ目は色分け箇所でモールド化。側面のアポジモーターも別パーツで色分けされるなど細かい造りになっています。
右前腕には腕部マシンガン、肘側にはマガジンを装備。左前腕は装甲のみが造形されるなど、左右非対称のデザインになっています。
ショルダーアーマーは青い装甲を被せることで色分けが再現されていますが、白い部分が左右挟み込みタイプで側面のダクト周りに合わせ目ができます。細かい部分なので合わせ目消しは手間そう。前後や側面のダクト内部はグレーに塗り分けが必要です。
脚部。MGのVer.Kaなどに比べると比較的細身。ですがパーツ分割が良く、HGとしては完成度の高い仕上がりになっています。脛左右のダクトは内部をグレーに塗り分けが必要。
大腿部は左右挟み込みタイプですが前後の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は複雑なパーツ構成で色分けの再現度が高く、合わせ目も各部で段落ちモールド化されています。
ソール部もパーツ構成が細かく、色分けの再現度も高め。足裏はスラスターやモールドなどがメカニカルに造形され、肉抜き穴はなし。つま先はシルバーのシールでの色分けで、足裏のスラスター周りはグレーに塗り分けが必要です。
背部には左右にファンネルラック、中央にスタビライザー、下部に2基のプロペラント兼補助スラスターユニットを装備。
ファンネル・ラック。片側に3基のファンネルを装備しています。
ファンネル3基は脱着が可能。ただし最上のファンネルのみ展開が可能で、残り2基は連結状のダミーになっています。
最上のファンネル。νガンダムのものと同じようにデザインされています。
上下2枚パーツで色分けされ、折りたたみ時にはダボ(赤◯)固定されます。
上下を折りたたむことで戦闘形態に変形可能。
ダミーファンネルに展開ギミックはありません。基部(ファンネルラックへの接続部)をグレーに塗り分けが必要です。
ファンネルラックは白い部分が左右挟み込みタイプで一部に合わせ目ができます。上部のダクト内部はグレーに塗り分けが必要。
サーベルホルダーは展開が可能。内部からサーベル柄が露出します。サーベルホルダーに腕が届きます。
中央のスタビライザーは簡易的な造り。上下2個パーツでの色分けとなっています。
下部のプロペラント兼補助スラスターユニットは細身ですが、適度にモールドが入ってメカニカルに造形。本体部がモナカ割りで合わせ目ができます。
基部はボールジョイント接続で、銅色(カッパー)に塗り分けが必要です。下部の小型スラスターは簡易的な造り。グレーに塗り分けが必要です。
中央のスタビライザーはポリキャップ接続で上下に、プロペラント兼補助スラスターユニットはボールジョイント接続でフレキシブルに可動します。
ファンネルラックもポリキャップ接続で左右や上下に可動。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。HGとしてはまずまず大きめ。ルプスレクスと同じくらいの大きさになります。Hi-νガンダムは頭頂高が20.0m。
HGUC νガンダムと並べて。頭頂高だけでもかなり差があります。νガンダムの頭頂高は22mでHi-νガンダムとは2m差ですが、キットだとそれ以上に差があるように見えますね。カラーリングやファンネルの配置が違うこともあって、印象もかなり違っています。
METAL ROBOT魂 Hi-νガンダム ~ベルトーチカ・チルドレン~と並べて比較。METAL ROBOT魂の方はかなり肉厚でどっしり感があります。カラーリング、プロポーション、造形どれを取って見てもかなりの差がありますね。
頭部の可動は、顎引きは殆どできませんが、見上げる動きはかなり幅広く展開が可能。左右への可動は、顎と裾が襟とかなり干渉しますが、浮かせることで水平までスイングが可能。
腕は水平程度まで上げることができます。肘は一重関節で90度程度までの可動となります。
肩の前後スイングはごくわずかです。
腰部がボールジョイント接続ですが、上半身の前後スイングもごくわずか。
腰は360度回転が可能。背部に装備があっても可動域は同じです。アクションベースやスタンドへは、股間部のポリキャップ穴に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
前後開脚は幅広く展開が可能。
膝もまずまず深めに曲げることができます。膝関節は中央の合わせ目が段落ちモールド化。膝装甲裏は裏打ちパーツが造形されています。
足首は前後左右ともまずまずのスイング。
股間部がボールジョイントで、左右への開脚はハの字程度まで。
内股は殆どできず。がに股は45度程度まで展開が可能です。
立膝はまずまずな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、頭部の左右スイングがぎこちないのは気になりますが、その他の箇所は全体的にまずまず。腕はそれなりですが腰や開脚は広めなど、ポージングにそれほど不自由さが出ない程度に動いてくれます。
ビーム・ライフル。本体部分はモナカ割りで全体に合わせ目ができます。成型色もメタリックグレーのみなので、装甲を白やシルバーに塗り分ける必要があります。
ニュー・ハイパー・バズーカ。こちらもモナカ割りで全体に合わせ目ができます。砲身に伸縮ギミックはありません。背部への懸架ギミックもなし。砲身などは白やシルバーに塗り分けが必要です。
グリップは可動式です。
シールド。表面スプリッター迷彩の色分けがパーツ分割によって再現されるなど、なかなか凝った造りになっています。裏面のジョイントパーツはロール可動します。
一通り武装して。
ビーム・ライフルはハンドパーツとダボ固定なのでしっかりとした保持が可能です。
武装した状態での立膝も問題なく可能。
シールドもジョイントパーツがポリキャップ接続なので保持強度は高め。不自由なく保持させることが出来ています。組み替えることで配置変更が可能。
ニュー・ハイパー・バズーカを装備して。ハンドパーツが比較的バラけやすいですが、グリップとハンドパーツがダボ固定なのでしっかりと保持してくれます。グリップが可動するので干渉を避けることも可能。
肩に担いだ状態での攻撃シーンを再現。多少背部ファンネルラックが干渉しやすいですがそれほど気にはなりません。これだけでも十分に様になりますが、砲身の伸縮と砲身に添える平手があるともっと良かったですね。
ハンドパーツが徐々にバラけやすくなってくるので、脇に抱えるようなポーズは突っ張って分解されるため保持が難しかったです。脇に抱えたい場合はハンドパーツなどの固定強度を上げる必要がありそうです。
ファンネルを展開して。ファンネルはアクションベースなどに付属している筒状のパーツを使うことでディスプレイが可能です。
四方に飛ばすような演出はできませんが、2基だけでも十分な攻撃態勢を取ることができます。
多少ハンドパーツがバラけやすいですが、ビーム・サーベルも問題なく保持が可能。
短いビーム刃が付属するので、小太刀のように保持させることも可能です。
νガンダムのものと同じく、上下にビーム刃を装着可能。薙刀のようなスタイルを再現することができます。ビーム刃はクリアーブルー成型色で、ブラックライトで照らしても発光はしませんでした。
適当に何枚かどうぞ。
首が干渉して左右に振りにくく、やや表情が付け辛いところはありますが、造形的な良さもあってポージングは安定。かっこいいですね。
以上です。Hi-νガンダム特有の造形美から、どんなポーズでもとにかくかっこよく決まります。プロポーションは近年のものとは差があるものの、そんなことは全く気にならないくらいポージング映えするのがいいですね。武装類も保持がしやすいですし、可動域も適度にあってポージングに関する文句はほとんどありません。
気になる点としては、関節や内部パーツなどに使われているABSの固定強度がやや弱いかなという印象ですね。腰がゆるく、徐々に抜けやすくなってくるのと、ハンドパーツもバラけやすくなってくるので、武器が保持しにくくなってくるようだと補強も考える必要がありそうです。武器はモナカ割が多く簡易的なので、合わせ目消しや塗装などで処理しておきたいところです。
ファンネルはジョイントパーツを使うことで問題なくディスプレイ出来ますし、2基だけでも十分な演出が可能です。Hi-νガンダム本体の色分けパーツ分割は秀逸ですし、素組みでも十分な完成度。だいぶ前のキットですが、今でも不満を感じることなく楽しめるのがいいですね。
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3 件のコメントがあります。
諸葛亮
on 2021年4月28日 at 15:56 -
すごくカッコいいですね‼️
諸葛亮
on 2021年4月28日 at 15:57 -
すごくカッコいいですね‼️‼️
逆シャア好きだけど(以下略)
on 2021年4月28日 at 17:04 -
RGHi-νガンダムのCG画像が遂に公開されましたね!
HGナイチンゲールと合わせて楽しみです。
ただ、ビームサーベルはHGと違ってRX-78-2のような片方からビーム刃が出る形なのでそこだけ少しガッカリですかね。
まぁ不満点はそこだけなので期待度高いですね!ナイチンゲールと飾ろ(財布のことは気にしない)
果たしてこのガンプラはRGνからHi-νできるのか!出来れば関節強度高めでお願いします(RGνがヘタって来てる)