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HGUC サザビー レビュー

今回は、2008年6月に発売されたHGUC 1/144 MSN-04 サザビーのレビューをご紹介します!

HGUC サザビーは、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場するMS『MSN-04 サザビー』の1/144スケールキットです。重厚な装甲やマッシブな機体形状を新規造形で再現。後ハメや新規ポリキャップを採用した可動向上によって柔軟なポージングが可能なキットになっています。ビーム・ライフルやビーム・トマホーク、シールド、ファンネルといった多彩な武器が付属。価格は3,080円(税込み)です。

AE社が開発したネオ・ジオン試作型モビルスーツで、総帥であるシャア・アズナブルが搭乗。アクシズ落下作戦においてアムロ・レイ搭乗のνガンダムと互角の戦いを繰り広げたMS『MSN-04 サザビー』がHGUCでキット化。

シャア専用機の赤いカラーリングや全高25m以上とされる大型な機体形状、ファンネル6基を搭載するファンネルコンテナ、プロペラントタンク付きのバックパックといった特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。

成型色は通常と濃いめのレッド2色をベースに、肩部や腰部などにイエロー(オレンジ)を配色。その他、前腕やバックパック、腹部などはブラック成型色、関節や内部パーツにはメタリックグレー成型色での再現となっています。

ホイルシールは付属せず。肩部や脚部、バックパック備えられたバーニア内部などを塗り分ける必要がありますが、大部分がパーツで色分けされているため、素組みでも十分な仕上がりになります。

肩や肘、膝、腰部、足首などの強度が必要な各部関節(メタリックグレー成型色)パーツにはABS素材が使用されています。KPSは不使用。

ポリキャップはPC-132ABを肘や膝、足首関節など全身各部に使用し、関節強度はまずまず高め。背部にファンネルコンテナやプロペラントタンクを持つバックパックを装備していますが、さほど負荷はかからず、足底も広くしっかりと接地しているため、自立は安定しています。

シールド、ビーム・ショット・ライフル、ビーム・サーベル(柄、ビーム刃)✕2、ビーム・トマホーク(ビーム刃2種)、展開型のファンネル✕6、武器持ち手(右)、平手(左)が付属。

専用のマーキングシールが付属。モノアイ、腰部フロントアーマーのシャアマーク、シールドのネオ・ジオンエンブレムを補います。今回はすべて貼り付けています。

頭部。兜を被ったようなサザビー特有の装甲がシャープに造形。スリット中央のモノアイや額の3本アンテナにはシャア専用機の中でも特に風格が感じられます。パーツ数は多くはないですが、合わせ目はモールド化されています。

裏面には動力パイプやスリットモールドなどが細かく造形されています。

モノアイはヒサシの装甲パーツを外すことで左右に可動させることができます。内部にはモノアイレールも細かく造形。モノアイはグリーンのマーキングシールを貼っての色分けです。

アンテナが細身なので、ヒサシパーツを外す際は折ってしまわないように注意が必要。ヒサシを外さず、モノアイだけ爪楊枝などで弄って動かしたほうが良いかもですね。

胸部・腹部。エッジの効いた装甲でデザインにまとまりがあります。腹部には特有の拡散メガ粒子砲を装備。拡散メガ粒子砲と左右の動力パイプは黄色いパーツできっちりと色分けされています。

首周りは動力パイプが別パーツ化。メタリックグレー成型色でメカニカルに色分けされています。肩部は前方に展開可能。腕の可動域が広がります。

腰部は左右に広がりのあるデザインでボリューム感があります。各面ともモールドは少なめですが、サイドアーマーは幅のあるものが造形。フロントアーマーにはシャアマークのマーキングシールを貼るようになっています。ふんどし部分の角型スラスターは黄色く塗り分けが必要です。

リアアーマーもかなり巨大で存在感があります。中央上部の動力パイプなどは別パーツでメカニカルに造形。左右や下部の角型スラスターは黄色く塗り分けが必要です。

フロントアーマーは幅広く、リアアーマーは適度に展開が可能です。

フロントアーマー、リアアーマー裏共にメカニカルなモールドが造形。フロントアーマーは簡素な感じがするので、モールドをトレースするなどして裏打ちパーツを自作したいところです。リアアーマーは細かく塗り分けるとかなり映えそうですね。

サイドアーマーは内側に3基のバーニアが造形。バーニアの内側は黄色く塗り分けが必要です。

腕部。全体的に丸みのあるジオン系機らしいデザイン。特にショルダーアーマーは幅があって存在感があり、上腕以下もややゴツめで力強さが感じられます。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前後の組み合わせですが、組み合わせ箇所は段差モールド化されているため合わせ目はありません。

上腕裏にはメタリックグレーのシリンダーシャフトが造形。特にシャフトの伸縮ギミックはありません。前腕の手首側にはビームサーベルホルダーが造形されていますが、こちらもサーベル柄の脱着ギミックはありません。

ショルダーアーマーは2色の赤成型色パーツで適度に細分化されていますが、こちらも合わせ目はモールド化。側面の内側にはメカニカルなモールドがきっちりと造形されています。前面2箇所のアポジは黄色いパーツによる色分け。一旦はめ込むと抜きにくいので、仮組み時は注意が必要です。

側面の装甲は適度に上下します。内側には3基のバーニアが造形。バーニア内部は黄色く塗り分けが必要です。

脚部は比較的細身ですが、裾に欠けてサザビー特有の幅広なスカートアーマーが造形。

大腿部は左右の組み合わせですが、前後の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下も左右と前面装甲の組み合わせですが、後部の合わせ目は段落ちモールド化されています。膝関節も合わせ目はなし。モールドと成型色でメカニカルさが強調されていていいですね。

脚部スカート内側には3基の連なるバーニアと1基のバーニアで合計4基のバーニアが造形。バーニア内部は黄色く塗り分けが必要です。

ソールはエッジの効いた装甲でメカニカルに造形。大型で存在感があります。

足首の装甲は左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化。ポリキャップ接続で少し展開可能です。足裏もメカニカルな裏打ちパーツが造形。モールドに沿って塗り分けるとかなり映えそうですね。かかとは肉抜きっぽい作り。

バックパックは上部に2基のファンネルコンテナ、下部に2基のプロペラントタンクを装備した存在感のあるユニットになっています。

バックパック基部はエッジの効いた装甲で、表面には簡単なマルイチモールドが造形。

下部には3基の大小バーニアを装備。下部の大きいバーニアはポリキャップ接続で適度に上下します。バーニア内部は黄色く塗り分けが必要。

バックパックはサザビー本体とは大きめの角型ダボ接続。なので特に他キットなどのバックパックと交換できるようにはなっていません。

ファンネルコンテナはシンプルなボックスタイプ。内部には3基のファンネルが格納されています。

左右の装甲を少し上に引き出して開くことで内部が露出。内側もメカニカルにデザインされています。格納されているファンネルは脱着が可能。3基一体になっているため、展開状態を再現することはできません。

ファンネルの展開状態を再現する場合は別途付属している展開型のファンネルを使用します。展開型のファンネルは1個パーツ構成ですが細かく造形されています。

ファンネルコンテナは1軸ダボとポリキャップ接続で少し上下に可動。

左右へは広く展開させることができます。

プロペラントタンクは筒型の2個パーツ構成で合わせ目はなし。ボールジョイントとポリキャップ接続で適度に可動します。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムとは大人と子供ほどの差があります。逆襲のシャア登場機は全体的に巨大なものが多く、サザビーはその中でも大きいほうの機体。陸ジムの全高が18.0mなのに対し、サザビーの全高は25.6mです。

RGサザビーと並べて。成型色も少し違っていますが、RGは情報密度がかなり多め。プロペラントタンクの長さやプロポーションも少し違っています。どちらもそれぞれの良さがありますが、RGのほうがプロポーションバランスは良いのかなと思います。

同シリーズのライバル機であるHGUCνガンダムと並べて。レトロ感はありますが、プレーンな機体デザインにはHGUCならではの良さがありますね。

首に可動ギミックがあるため、頭部は幅広く上下させることができます。左右へも干渉することなくスイングさせることができます。

腕は水平よりも高くまで上げることができます。肘は1重関節で曲げる角度は90度程度まで。

肩の前後スイングは、後方へのスイングはわずか。前方へは肩が引き出せるのでその分広めにスイングします。

上半身は腰のボールジョイントで少し前後する程度。殆ど見た目が変わらないので画像は省きました。

腰は少し干渉しますが360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、股間部のカバーパーツを外してポリキャップ穴を露出。3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

腰アーマーが前後とも可動するため、前後開脚は前後とも広めに展開することができます。

膝は装甲の干渉で可動が制限されるため、曲げる角度はくの字程度まで。膝装甲裏は中央に合わせ目はできるものの、裏打ちパーツで隙間などはありません。

ちょっとわかりにくいですが、足首は前後左右とも適度に可動します。

股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はハの字程度までと制限されます。

内股、ガニ股も共に45度程度まで。

脚部が幅広で干渉しやすいですが、立膝は割りときれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、巨体なキットですが、全体的な可動域はまずまず広め。多少可動や装甲の干渉で制限はされるものの、ある程度は躍動感あるポーズも再現できそうです。劇中でのνガンダムとのバトルシーンも適度に再現できそうですね。

ビーム・ショット・ライフル。サザビー専用のビーム・ライフルで、ふたつの銃口でそれぞれが収束・拡散ビームを射出。特に拡散ビームは散弾状に連射することが可能で、近接戦闘時にも威力を発揮するとのこと。

本体部分は簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。重心下部のフォアグリップスライドギミックやエネルギーパックの脱着ギミックなどはありません。

2口の銃口は別パーツ化。塗り分けると締まりそうです。

シールド。サザビー用の大型実体盾になります。機体装甲と同等のガンダリウム合金製で、裏面先端には3基の小型ミサイルを装備。適度にモールドや裏打ちパーツも造形されています。表面にはネオ・ジオンエンブレムのマーキングシールを貼るようになっています。

ビーム・トマホーク。サザビー用の近接白兵戦用ビーム兵装になります。簡単な3個パーツ構成ですが、チープさはなくバランスよく造形されています。

付属のエフェクトパーツを組み付けることで、エネルギー消費を抑えた片刃のビームアックスとして使用可能。

エフェクトパーツを組み替えれば、高出力の大型ビームサーベルとしても使用することができます。

ビーム・トマホークはシールド内側に収納可能。ダボ接続でしっかりと固定させることができます。シールドのジョイントパーツはポリキャップ接続でロールが可能です。

一通り武装して。

ビーム・ショット・ライフルは付属の武器持ち手で保持します。手のひらにグリップをダボ固定させるため、しっかりとした保持が可能。ハンドパーツがバラけることもありません。

多少後部ストックが長く、前腕と干渉し易いですが、少し銃口を調整すれば射撃ポーズも問題なく再現することができます。

シールドはジョイントパーツを前腕に組み付けて装備します。ジョイントパーツは縦長ダボで前腕にしっかりと固定。簡単には外れません。

ジョイントパーツを組み替えることで、シールドを後面に配置することができます。

ビーム刃はクリアイエロー成型色での再現。ブラックライトで照らしても発光はしませんでした。

相変わらず造形美が感じられるデザインで、ポージングが素晴らしくよく決まりますね。ディスプレイさせても他キットとは別格のような格好良さがあります。

ビーム・トマホークも握り手の手のひらにダボ固定できるので、柄が細身でもしっかりと保持させることができます。ビーム刃表面には波状のエフェクトがリアルに造形。

エフェクトが2種類付属することで、コンパクトに斧として使用したり、ダイナミックにビームサーベルで使用したりと違った演出ができるのがいいですね。ちなみにビーム・トマホークをシールドに収納したままビーム刃を組み付けても、干渉で外れるので無理なようでした。

展開型のファンネルを使用して、ファンネル射出状態を再現。

ファンネルは後部が開口されていますが、3.0mm軸を差し込むことはできず。無改造で単体でのディスプレイはできないようでした。なので3.0mm軸に両面テープを貼り付けてからくっつけています。

穴の内側のダボを削ってやれば3.0mm軸が差し込めそうですね。画像は用意していませんが、HGUCヤクト・ドーガに付属している軟式クリア棒は使用可能でした。

今回もコトブキヤのプレイングベースAを使用して、ファンネルを等間隔に配置してディスプレイさせてみました。並べてディスプレイさせることで、脳波の司令通り忠実に動くような演出も可能です。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。多少構造やプロポーションバランス的に古さを感じつつも、造形的な良さからどんなポーズでも映えますし、ポーズを取らせたサザビーには風格さえ感じるものがあります。サザビー本体は合わせ目ができない構造で完成度が高いですし、内部・関節にはメタリックグレー成型色パーツが使用されるなどメカニカルかつ上品に立体化されているのが良いですね。

気になる点は殆どないですが、少し股間部のボールジョイントが外れやすく、左右に開脚しすぎると外れてしまうので注意が必要です。それと展開型のファンネルが単体でディスプレイできると、もう少し派手な演出ができて良かったかと。

だいぶ前に発売されたキットですが、ポージングではまだまだ圧巻のディスプレイ演出を魅せてくれますし、可動も十分でポージングの自由度も高いです。近年発売されたENTRY GRADEのνガンダムと組み合わせても違和感はなさそうですし、HGUCνガンダム共々、まだまだ色褪せないキットとして十分に楽しめそうですね。

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