今回は、HG 1/144 バーザム(A.O.Z RE-BOOT版)のレビューをご紹介します!
HG バーザム(A.O.Z RE-BOOT版)は、『A.O.Z RE-BOOT ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』より、量産型MS『バーザム(A.O.Z RE-BOOT版)』の1/144スケールモデルキットです。胴体部のドラムフレームなど、『A.O.Z RE-BOOT』版の特徴的な機体形状を新規造形で再現。バーザム特有の可動ギミックを搭載し、様々なポージングが可能なキットになっています。価格は2,420円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
次世代主力機「TR-Sヘイズル・フレア」の開発の遅れにより、代わって開発され限定生産された量産機『バーザム(A.O.Z RE-BOOT版)』がHGUCでキット化。2017年5月に発売されたHGUCバーザム(Z版)とは形状は似ていますが流用はなく、完全新規造形で再現されたキットになっています。
成型色はダークブルーをベースに、各部にイエローやレッド、グレーパープルを配色したティターンズカラー。脚部などのダクトや装甲の一部をシールで補いますが、あまり多くはありません。ショルダーアーマーや膝のダクト内部、バーニア内部、指先などを部分的に塗装する必要がありますが、素組みでもかなりの色分けが再現されています。
ポリキャップは不使用で、関節内部に使用するグレーパープルパーツはKPS素材です。ソールが小型ですが、大きな背負いものもなく、関節強度も高いので自立は安定します。
キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん、薄刃ですが強度が高く、長持ちします。 ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー
ビーム・ライフル、ビームサーベル(ビーム刃☓2、柄☓2)、バルカン・ポッドが付属。右下の丸型パーツは余剰になります。
大小のティターンズマークが入ったマーキングシールが付属。
頭部はバーザム特有のシルエット。上部にあるとさか状のアンテナやシャープに突き出たフェイスが印象的なデザインになっています。メット部は左右挟み込みタイプですが、側面と後頭部にできる合わせ目は段落ちモールド化。
モノアイはクリアーピンク成型色パーツによる色分けで可動ギミックはなし。モノアイ周りにはモノアイレールも造形されています。モノアイはブラックライトで照らすと発光します。
バルカン・ポッドは後部から差し込むだけで装備が可能。バルカン・ポッドは2個パーツ構成で、合わせ目ができない作りになっています。側面の丸モールドは赤いシールでの色分けですが、別パーツ化されているので塗装での塗り分けもしやすくなっています。手前のセンサーは赤く塗り分けが必要。
胴体部。バーザムらしい逆三角形のフォルムに造形されています。腹部にはシリンダーシャフトが造形されるなど、各部ともメカニカルさが表現されています。
胸部は細かいパーツ分割により、細かな色分けを実現。合わせ目は各部とも段落ちモールド化されていて完成度が高いです。
肩は特にスライドレールがあるわけではないですが、同型パーツを2枚重ねることでスライドし、前後への可動ギミックを再現しています。首は左右にのみスイングが可能。
腰部手前の丸モールドなどは全てパーツでの色分けとなっています。胸部下にはドラムフレームを配置。プリムローズⅡへの分離合体ギミックはありません。
シリンダーシャフトは胸部の上下可動に合わせて伸縮します。ドラムフレームがシールでの色分けなのは残念ですが、他キットへの流用、もしくは腹部の可動ギミックにおいて強度を保つための配慮かも。股間部は前後にスイングが可能です。
ドラムフレームに接続されているリアアーマーもパーツでの色分けを再現。リアアーマーは簡単に脱着が可能です。中央のダクトは内外がシールでの色分け。
基部のパーツ(赤◯)が外れやすいので注意が必要。黒い装甲は前後挟み込みタイプですが、上部の合わせ目までも段落ちモールド化されています。中央の装甲、リアアーマー共に展開が可能。
腕部。内部フレームこそ造形されていませんが、細かいパーツ構成でリアルに造形されています。前腕には平たい装甲を装備。
二の腕は複数パーツ構成で合わせ目はモールド化。付け根も別パーツで色分けされています。二の腕以下も細かいパーツ構成で各部の合わせ目は段落ちモールド化されています。前腕の装甲は2枚パーツ構成ですが、合わせ目はモールド化されています。
二の腕は肩との連結部がロールしませんが、その代わりに肘との接続部がボールジョイントでフレキシブルに可動します。前腕も肘側が左右に少しスイング可能。可動ギミックは豊富ですが、ヘタレたときに分解しやすくなりそうなのがちょっと心配ではありますね。
ショルダーアーマーはZ版バーザムよりも小柄。前後挟み込みタイプですが、各面にできる合わせ目は段落ちモールド化されています。側面のダクト内部は赤や黒に塗り分けが必要。
脚部。大型の大腿部とスマートな膝下が印象的な、バーザム特有のシルエットに造形。裾のダクトは全てグレーのシールで色分けされていますが、膝の角型ダクト内部は黒く塗り分けが必要です。スネのダクトはシールでの色分け。
脚部は大腿部と膝下に内部フレームが造形されています。ソール部とは外装パーツを交えて連結。
脚の付け根は上部に展開し、左右へもスイングが可能。
大腿部は前後挟み込みタイプですが、側面にできる合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は細かいパーツ構成で合わせ目ができないつくりになっています。
後部のスラスターは上下に可動します。スラスター下の装甲はシールでの色分け。バーニア内部は赤く塗り分けが必要です。内側の◯モールドはパーツでの色分けですが、中央のマルイチモールドはグレーのシールでの色分けです。
ソール部は小柄ですが、ハイヒール状に造形。脚甲、かかとなどもパーツ分割されるなどしっかりとした造りになっています。足首もボールジョイント接続でフレキシブルに可動。足裏は簡易的な造りですが、肉抜き穴はなくモールドも細かく造形されています。
つま先は少し角度変更が可能。接地性が高まるようになっています。
バックパックは簡易的な内部フレームを中心にしてコンパクトに造形。装甲はパーツによる色分けが再現されています。
バーニアの可動ギミックはなし。
バックパックは2箇所のボールジョイント接続。なので、上下にスイングさせることが可能です。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。特別大きくも小さくもないといった印象。バーザム(A.O.Z RE-BOOT版)の全高を確認することはできないようでした。
HG ガンダムTR-1 次世代量産機(実戦配備カラー)、HGUC ガンダムTR-6[ウーンドウォート] とも並べて。どれもA.O.Zシリーズらしい緻密さが感じられるつくりになっています。ウーンドウォートは経年劣化から関節強度が弱くなり、自立が難しくなっていました。
HGUCバーザム(Z版)と並べて比較。Z版よりも少し小型。シルエットは似ていますが、各部形状も異なるデザインになっています。
HGUCバーザムと大まかに各部を比較して。各部のパーツ形状は似ていますが、大きさがそれぞれで違っているようです。解釈の違い・・・?
頭部はわずかに上下する程度。左右への可動は干渉しやすいですが、一応水平にまでスイングさせることができます。
腕は各部が可動するため、Y字程度まで上げることができます。肘は二重関節ですが、二の腕の装甲が干渉するので90度程度までとなっています。
肩はボールジョイントなりですが、スライドギミックがあるので、前方へは少し広めにスイングします。
胸部付け根や腹部ドラムフレームの可動により、上半身を適度に前後スイングさせることができます。腰の回転ギミックはありません。
ですが胸部は少し左右にスイングが可能です。
アクションベースやスタンドへは、リアアーマー後部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。ただ、そのままだとリアアーマーが浮いた状態になるので、角度のついたジョイントパーツを組み付けるように推奨されています。
フロントとサイドアーマーがないのと、脚の付け根が少し外側に引き出せ、リアアーマーとの干渉も避けられるので、前後開脚は真上にまで幅広く展開することができます。
装甲が干渉しますが、膝も二重関節で深めに曲げることができます。膝関節もシャフトなどがメカニカルに造形。左右挟み込みタイプですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化されています。
足首は前後に広めにスイングが可能。左右は干渉するのでわずかにスイングする程度です。
左右への開脚はハの字程度まで。
内股、ガニ股共にわずかです。
立膝はきれいな姿勢で深めに再現することができました。
可動域の総括としては、構造が一般的なキットとは少し違っているため、それぞれに広く可動する箇所、制限される箇所があります。なのでセオリー通りのポージングが難しいところがありますが、広い可動箇所を活かすことである程度のポージングは再現できそうではありますね。
ビーム・ライフル。バーザム特有の2本の砲口が印象的なデザインになっています。
本体部分は挟み込みタイプですが、上下にできる合わせ目は段落ちモールド化されています。
砲口のつくりは簡易的。上下の装甲も内側が肉抜き穴になっています。
後部にある前腕へのマウント部は2箇所が可動します。
HGUCバーザムのビーム・ライフル(画像下)と並べて比較。形状は似ていますが、こちらも本体と同じく、部分部分で大きさが違っている感じですね。
ビーム・ライフルを装備して。
ビーム・ライフルはグリップをハンドパーツに握らせ、後部を二の腕にマウントして装備させます。
ビーム・ライフル2箇所のマウント部が可動するので、肘を深くまで曲げることができます。
可動箇所が多いので、ポージングが自然で柔らかい表情が付きます。もう少し首が上下に可動すると、さらに幅広い表情付けができて良かったかと。
ビーム・ライフルは2箇所で固定できるので、しっかりとした保持が可能。多少突っ張る感じはありますが、前腕の装甲も干渉なく装備できています。
ビームサーベルはダボ固定などはないですが、太さがちょうどいいので抜け落ちることなく保持させることができます。ただし、手甲が少し外れていると抜けやすくなるかも。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。プロポーションバランスがいいですし、合わせ目も大部分が段落ちモールド化されるなど完成度は高いです。一部をシールで補う必要がありますが、パーツによる色分けの再現度も高いですね。シルエットはZ版とよく似ていますが、A.O.Zシリーズらしい緻密さが感じられるキットになっていると思います。
気になる点はあまりないですが、キットを掴むとリアアーマーに手が当たりやすく、リアアーマー基部が抜けたりふらついたりすることがあります。なのである程度気にしながら各部を弄るなどする必要があるかと。それと、いい意味で可動箇所が多いので、自立時に姿勢良くポーズを取るときには細かな調整が必要です。
可動箇所が細かいので、比較的自然で柔らかいポーズが再現できますし、武装類は少ないながらも量産機らしいシンプルな攻撃シーンも演出可能。Z版とは違ったA.O.Z版ならではの渋いカラーリングで味のあるキットになっているのがいいですね。
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