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HGUC バーザム レビュー

今回は、2017年5月に発売されたHGUC 1/144 RMS-154 バーザムのレビューをご紹介します!

HGUC バーザムは、『機動戦士Zガンダム』に登場するMS『バーザム』の1/144スケールモデルキットです。特徴的な機体形状を最新フォーマットのプロポーションでキット化。肩のボールジョイント構造や腰部ギミックの広い可動域により、多彩なポージングが再現可能なキットになっています。特徴的なビーム・ライフルやバルカン・ポッド・システム、ビーム・サーベルなどが付属。価格は1,650円(税込み)です。

グリプス戦役末期、一般兵向けに開発されたティターンズ最後の量産機『RMS-154 バーザム』がHGUCでキット化。完全新規造形の最新フォーマットにより、スタイリッシュなプロポーションで再現されたキットになっています。

成型色は濃いめのブルーとダークグレーをベースに、各部にイエローやレッドを配色。関節や内部フレームにグレーを配色するなど、ティターンズを象徴するカラーリングが再現されています。シールは頭部センサーや部分的なモールドを補うくらいでわずか。各部ダクトなどを塗装する必要がありますが、素組みでも十分な色分けが再現されています。

ポリキャップはPC-002を半分程度使用。関節や内部パーツはKPSで、関節強度はまずまず高めです。特別大きな背負いものや装備もなく、自立は安定しています。

キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。) ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー

ビーム・ライフル、ビーム・ライフル用ケーブルパーツ、ビーム・サーベル(ビーム刃、柄)☓2、バルカン・ポッド・システム、平手(左右)が付属。

頭部。鶏冠状の縦長一本アンテナや手前に尖った装甲などバーザム特有のデザインになっています。

メット部は左右挟み込みタイプで、後頭部中央はグレーのシールでの色分けで、上部に合わせ目ができます。下部は段落ちモールド化。首は簡単な動力パイプが造形。首裏は肉抜き穴になっています。

内部にはモノアイとモノアイレールが造形。

モノアイはクリアーピンク成型色での再現で、ブラックライトで照らすと発光します。モノアイに可動ギミックはありません。

胴体部。胸部は大型の装甲が造形され、腰部はメカニカルなフレーム構造と対象的なデザインになっています。胸部はダークグレーとイエロー成型色パーツによって設定通りの色分けを再現。腹部中央のモールドは赤いシールでの色分けです。

肩は胴体側からのボールジョイントになっていて、引出しが可能。さらに上下に可動し、前方へもスイングが可能です。

特徴的な股間部もパーツによる細かい色分けを再現。腹部は内部フレームがむき出しで、シャフトが造形されるなどメカニカルな造りになっています。シャフトの伸縮ギミックはありません。

腰部は左右にひねる動きが可能。

腕部。細身ですが、合わせ目も少なく、パーツによって設定通りの色分けが再現されています。

腕部は簡単な内部フレームが造形。

二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は挟み込みタイプで内側に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメ加工が必要。

前腕を反らせることで、内側に格納されているサーベル柄が露出。内蔵されているサーベル柄にビーム刃を組み付けることはできないようです。

ショルダーアーマーは挟み込みタイプですが、合わせ目は段差モールド化。側面のダクトは内部のふちを赤く塗り分ける必要があります。

脚部。前面にスラスターを装備するなど、複数の装甲が重なったような特徴的なデザインになっています。膝にはシャフトが造形。側面の三角モールドは赤いシールでの色分けです。

脚の付け根は2個パーツ構成で、上下やロール可動が可能となっています。

大腿部は前後挟み込みタイプですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は合わせ目ができない組み合わせになっています。

後部のスラスターカバーは上下に可動。内部のバーニアは簡易的な造りです。膝の角型スラスターは内部にスリットが造形。ふちを赤く塗り分ける必要があります。

ソール部は飾り気のないシンプルなハイヒール型。ですが色分けは忠実に再現されています。足裏もモールド入パーツで蓋がされ、肉抜き穴はありません。

つま先は折りたたむことができます。

バックパック。角型で形状自体はシンプルですが、パーツによる色分けがしっかりとしています。

下部にはファン状のスラスターが造形。ふちを赤く塗り分ける必要があります。

バックパックは2ダボ接続ですが、T字のスライド穴があるのでMk-Ⅱのバックパックを装備することも可能です。陸ジムのバックパックも装備可能でした。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを確認。ガンプラのなかでは中間か少し大きいくらい。バーザムの全高は24.2m(頭頂高:19.4m)です。

HGUCゼータガンダムやHGUCガンダムMk-Ⅱ(ティターンズカラー)と並べて。これらとはあまりサイズ差はないようです。

頭部は適度に上下可動させることができます。襟と裾が干渉しますが、左右へも水平程度にスイングが可能。

腕は真上にまで上げることが可能。肘もV字程度まで曲げることができます。

肩は引出しギミックにより、前後に広くスイングさせることができます。

上半身の前後スイングはわずか。

左右へも少しスイングが可能です。

腰はわずかに回る程度。アクションベースやスタンドへのディスプレイは、股間部後方に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。

前後開脚は共に真上にまで展開が可能。腰部にフロント、サイドアーマーがないのと、リアアーマーも外側に交わすことで干渉なく展開させることができます。

膝は深くまで曲げることが可能。膝のシャフトは伸縮しませんが、合わせ目のない造りになっています。

足首は前後に広くスイングが可能。左右への可動はあまり広くはありません。

左右への開脚は水平にまで展開が可能。

内股はわずかですが、ガニ股は45度程度まで展開が可能です。

立膝はきれいな姿勢で再現することができます。

可動域の総括としては、肩部や股間部、膝部などは柔軟に可動するため、ダイナミックなポージングを楽しむことができそうです。腰部周りは小刻みに可動しますが、腰のひねりや前後スイングに少し物足りなさがあるのはちょっともったいないところですね。

ビーム・ライフル。砲口が2本のカバーで挟まれた独特の形状になっています。側面の赤い丸モールドは赤いパーツでの色分け。

本体部分は合わせ目ができない作りになっています。

砲口は開口されていませんが、適度に造形されています。上部前後のセンサーはグリーンのシールでの色分け。グリップは上下にスイングが可能です。後部にある、肩部へのジョイントケーブル基部はポリキャップで上下に可動します。

ジョイントケーブルを長いものに組み換え、肩部に装着。グリップはハンドパーツを分解して握らせます。自然な感じでの保持が可能。ポロリもありません。ポリキャップの基部がスイングするので保持に余裕ができています。

バルカンポッドシステムをMk-Ⅱ(画像右)のものと並べて比較。全く別ものとして造形されています。側面の丸モールドは赤いシールでの色分け。アンテナ先端には安全基準フラッグが造形されています。頭部の幅が違うので、それぞれ交換して使用することはできないようです。

バルカンポッドシステムを装着して。固定強度はあまり高くはありませんが、ポロリしない程度に組み付いています。

一通り武装して。

多少肩のジョイントケーブルが外れやすいですが、関節の自由度が高く、ラクにガシガシと動かすことができます。広範囲に可動するので躍動感あるポーズも再現可能。

平手が付属するので、ポーズに表情がついていいですね。

サーベル柄もハンドパーツとサイズが合っているので、まずまずの保持が可能。ですが少し抜けるとスルッと落ちる場合もあるので注意です。

サーベル刃はクリアーイエロー成型色。ブラックライトで照らしても発光はしませんでした。

適当に何枚かどうぞ。

ゼータガンダムやバイアランと組み合わせて劇中シーンっぽく。

以上です。近年のフォーマットによってバランスの良い安定したプロポーションに造形され、合わせ目も少なく色分け再現度も高い、完成度の高いキットに仕上がっていると思います。各部の可動域も広く、ポージングの自由度も高いです。独特の機体形状にも味があってかっこいいですね。

気になる点はほとんどないですが、前腕に合わせ目ができるのと、腰回りの可動に少し不満がある程度でしょうか。腰部は内部フレームがむき出しなぶん、もう少し上半身の前後スイングや腰の回転が広いと良かったですね。

武装類もバルカンポッドや特徴的なビーム・ライフルなどが一通り付属し、ポージングバリエーションもまずまず。劇中での活躍シーンは少なかったですが、その分、ゼータガンダムやバイアラン、リック・ディアスなどと組み合わせつつ、独自のシーン演出を楽しんでみるのも良いのではないでしょうか。

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