今回は、Figure-rise Standard アマテ・ユズリハ（マチュ）のレビューをご紹介します！
Figure-rise Standard アマテ・ユズリハ（マチュ）は、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』（ジークアクス）に登場するキャラクター「アマテ・ユズリハ（マチュ）」のFigure-rise Standardキットです。制服姿のマチュの印象的な容姿を再現。カーディガン着用と半袖が再現できる他、タンポ印刷と水転写式デカールによって表情豊かな演出が再現可能となっています。帽子が取り外しできるハロも付属。価格は4,180円（税込み）です。
スペースコロニー「イズマ・コロニー」に暮らす女子高生で、劇中ではジークアクスに搭乗。地球に対する憧れを持ちつつ、シュウジが搭乗する赤いガンダムと共にクランバトルを繰り広げる主人公「アマテ・ユズリハ（マチュ）」がフィギュアライズスタンダードでキット化。
手首や足首など一部のみ、Figure-rise Standardシリーズの共通パーツを流用しつつ、特徴的な赤い髪や制服姿の可愛らしい容姿が新規パーツを用いて再現されています。制服のスカートは軟質素材（ゴム素材）での再現。
成形色は制服のグリーンとカーディガンのグリーンぎみホワイトを基調に、頭部に赤や明るめのグリーン、襟元にブラウンやレッドを配色。その他、ハロの帽子がダークパープル、ハロがくすみのあるホワイト、バッグのマスコットがくすみのあるグリーン、そして肌の部分がベージュ成形色での再現となっています。成形色はかなり多め。
ホイルシールが付属し、ネクタイの柄やバッグのジッパー、模様、マスコットの目、インナーの文字などを補います。
フェイスパーツはキャラデザ竹さんのイラストがそのまま反映されたような、ぱっちりとした大きな目をタンポ印刷で再現。段差のないきれいな状態でプリントされています。
多くのパーツはKPSっぽく、塗装にも対応しています。手首のパーツは他のFigure-rise Standardシリーズと同じPOM素材。パーツが小さいので紛失に注意です。
ポリキャップは不使用。脚部が細身で脚底の接地面も小さいため、自立はやや難しめ。ですがバランスを調整すれば一応自立は可能です。転倒を防ぐためにも、別売りのスタンドを使ってディスプレイさせたほうが良さそうです。
■付属品
ハロ、リュック、カーディガンの裾パーツ、逆立ち再現用パーツ（スカート、前髪、ネクタイ、平手：左右）、半袖の制服パーツ（上半身+腕部、素足パーツ：左右、腹部パーツ）、スマホ、カーディガンの袖パーツ（左右）、フェイスパーツ2種、ハンドパーツ（平手：左右+右、スマホ用：左右）が付属。
手首パーツが余剰で付属。お好みで使用してくださいとのことでした。
フェイスパーツに使用する水転写デカールが付属。お好みで貼り付けることで、多種の表情を再現することができます。
■各部形状
Figure-rise Standard アマテ・ユズリハ（マチュ）の各部を見ていきます。
■頭部
頭部。赤いおさげとグリーンの髪ツヤなど、アニメ通りの色分けがパーツで細かく再現されています。大きく丸い瞳や丸い輪郭も可愛らしさが強調されていて良いですね。
首は筒型パーツにダブルボールジョイントパーツを差し込む仕様。胴体側の付け根もボールジョイントで各部が柔軟に可動します。襟足はダークブルー成形色パーツ構成で適度に可動。
頭部はかなり細かくパーツ分割されています。フェイスパーツは前髪パーツを外すことで組み替えが可能。
フェイスパーツは1つがタンポ印刷で普通の表情、その他は口のみが造形されたタイプで笑顔と少し不穏そうな表情になっています。
裏面には1、2、3と印字されていて判別しやすくなっています。
水転写デカールやフェイスパーツの都合上、どんな表情にするか悩みましたが、目を見開いた笑顔とジト目が一番合っているかなと思ってこのデカールをチョイスしました。
笑顔のフェイスパーツを組み付けて。キャラデザのバランスが良いのか、特に違和感はなく、普通にシールを貼るだけでマチュらしい感じになりました。
ジト目もマチュ定番の表情なだけに、かなりそれらしくなります。
■胴体部
胴体部はグリーンの半袖制服の上に白いカーディガンを羽織ったスタイル。裾から覗くスカートも可愛らしさを引き立てています。お腹の赤いワッペンは赤いパーツの上からシールを貼っての色分け。
制服の襟周りやネクタイ、カーディガンのラインなどもパーツできっちりと色分けされています。ネクタイの模様はシールでの色分けですが、そんなに不自然さはない感じ。襟のハイバリー高校のバッジは塗り分けが必要です。
胸部内部。肩はボールジョイントによる可動ギミックがあり、腹部辺りにも前後するボールジョイント軸があり柔軟に可動します。
上半身を外し、カーディガンパーツを外すことでグリーンの制服スカートが露出。このスカートは軟質素材（ゴム素材）で脚部の可動に合わせて形を変化させることができます。一部を黒いシールで色分けするようになっていますが、シールがほとんど引っ付かず浮いて剥がれてしまうので注意です。
スカートを外すと劇中でも見られたインナーのみの状態にすることができます。インナーの文字はシールでの色分け。
股間部は1軸接続で、接続軸は左右個別に上下します。
■腕部
腕部。カーディガンの長袖が自然な形で造形されています。程よいゆったり感がなんか良いですね。上腕、前腕ともに2～3個パーツの簡単な組み合わせで側面に合わせ目ができます。各部とも分解できるので、合わせ目消しはラクそう。
肩はボールジョイント接続で柔軟に可動。
手首は適度に上下します。袖の部分も別パーツ化されているため、手首の可動に合わせて少し上下します。
■脚部
脚部は裾丈の短い黒ブーツと生足のみで構成された健康的な容姿が再現されています。各部とも筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。
黒ブーツも皮のようなモールドが細かく造形。足首のグレーの靴下モールドはブラウンのシールでの色分けです。脚底は特にモールドはなし。
■他キットとの比較
HGUC RX-78-2ガンダム（リバイブ版）と並べて大きさを確認。大きさはRX-78-2よりも若干大きいくらいでほとんど変わりません。
近年発売されたFigure-rise Standard プルツー、Figure-rise Standard ルナマリア・ホークと並べて。年齢などの関係から、ルナマリアはやや大きめに造られています。また、作品によって表情が全然違っているのが面白いですね。
2021年8月発売のFigure-rise Standard BUILD FIGHTERS TRY ホシノ・フミナ、2016年11月発売のHG すーぱーふみな ティターンズメイドVer.と並べて。Figure-rise Standardシリーズも大きさ、造形ともにかなり進化。よりリアルで劇中キャラクターの再現性の高いキットになっています。
■各部可動域
頭部は適度に上下します。左右へは全く干渉なくスイングが可能。
腕は水平程度まで上げることが可能。肘は1重関節で90度程度まで曲がります。
ちょっとわかりにくいですが、肩は少しだけ前後します。
胸部や腹部の可動により、上半身を適度に前後させることができます。
腹部は干渉なく360度ひねることが可能。浮かせてディスプレイさせる場合は背中の穴に3.0mm軸を差し込みます。
前後開脚はハの字程度まで展開可能。ただしカーディガンを外すと更に広く展開することはできます。（服装はやや不自然な感じに；）
膝は1重関節で90度程度曲げることができます。
足首は広めに前後します。左右へもそれなりに可動。
左右への開脚はスカートの影響で少し開く程度。ですがこちらもカーディガンパーツを外すと広めに展開させることができます。
足の付根がロールするため、内股、がに股は広く可動します。
スカートが干渉するため、立膝をきれいな姿勢で再現するのは難しいようでした。
可動域の総括としては、各部可動域はだいたい近年のFigure-rise Standardシリーズと同じ。ですが腰回りはスカートが干渉するため、少し動きが付けづらいかなというところはありますね。可愛らしいポーズは問題なくできると思いますが、ジークアクスに飛び移るシーンや立膝などを再現する場合は少し工夫が必要かなと。
■付属品
スマホは簡単な1個パーツ構成。画面は2種類のシールがチョイスできるようになっていますが、今回は劇中と同じ、踏まれて割れた状態のものを選択してみました。裏面のカメラ部分は黒く塗り分けが必要。通常の待ち受け画面はクラゲ・・・？
リュックはかなり細かく造形されていて造りが丁寧。ストラップもボールジョイント接続で適度に可動します。赤いカバーも素材感が感じられて良いですね。
キーホルダーの顔やジッパーはシールでの色分け。ストラップの金具は塗り分けが必要です。
ハロ。帽子を被ったジークアクスシリーズの白ハロになります。定番の点目、波口でハロ特有の可愛らしさは健在。
帽子は簡単な左右の組み合わせで上部に合わせ目ができます。前面の象のアップリケはシールでの色分け。
帽子を外すと耳の部分が露出。EDで見られるスピーカーのようなモールドになっています。底面に3.0mm穴があるので、ハロ単体で浮かせてのディスプレイが可能。少し無理矢理感はありますが、マチュの頭に帽子を被せてみました。合わせ目が開くので、被せる場合は少し加工が必要かも。
■ポージング
リュックは一旦腕部を外してから肩に担がせます。特に不自由な感じはなく、ストラップが肩部形状にしっかりとフィット。
リュックを背負っても、背部ジョイント穴は隠れないので浮かせてディスプレイさせることができます。
スマホは付属の持ち手で保持します。指が固定されているため、持たせる際は表面のシールを擦って剥がさないように注意。
ハロとともに。劇中でも常にハロと一緒にいますし、合わせてディスプレイさせると雰囲気が出て良いですね。
カーディガンパーツを組み替えると前後開脚がしやすくなります。なので劇中でジークアクスに飛び移るポーズもそれなりに再現可能です。
フェイスパーツを組み替えて。全体的に可動が柔軟なので、フェイスパーツの表情に合わせて自由にポーズが付けられるのが良いですね。ただ、ハンドパーツが抜けやすく、袖のパーツも一緒にポロリしやすいので注意が必要です。
劇中で印象的だった不思議なポーズも再現することができました。驚く表情の水転写デカールも付属しているので、お好みでシュウジに匂いを嗅がれたシーンを再現しても面白いかと。
■夏制服
各部を組み替えて夏制服仕様に。とても健康的でスタイリッシュな感じが強くなります。それと同時に少し大人っぽい雰囲気も出てきますね。
こちらだと笑顔がとても良く似合うようでした。腰回りのシールが剥がれやすいので、夏服で弄る際は少し注意が必要です。
ジト目のパーツに組み替えて。劇中でも何度となくしている表情なので使い勝手は良さそうです。
股が開きにくいので、おっさん座りはちょっと難しいようでした（笑）
シャリアブルに尋問を受けるシーンなども再現できそうですが、水着やコモリさんの私服姿のマチュもキット化されると面白いですね。
■逆立ち
逆立ちを再現する場合は、まず胴体部から両腕を外してハンドパーツを外します。そして頭部も前髪部分を外し、ネクタイを外しておきます。（画像左）上半身と腹部パーツ、スカートを外して軽装にします。（画像右）
上半身は頭部に逆立ち用の前髪パーツとネクタイを組み付け。両腕を反転して組み付け、逆立ち用の平手を取り付けます。そして下半身を素足に組み替え、逆立ち用のスカートと腹部パーツを組み付けたら逆立ち状態への組み替え完了です。
逆立ち状態のマチュ。この姿は劇中の学校の飛び込み台の上での逆立ちシーンをイメージしたものと思われます。平手を接地させるだけでも、うまくバランスを調整すれば自立させることができます。
「宇宙（そら）って、自由ですか・・・・？」
適当に何枚かどうぞ。
「ロックが外れる・・・・！」
以上です。特に不自然さはなく、かなり劇中のマチュに近い姿や造形、色分けが再現されています。デザイン、もしくは造形の関係か、水転写デカールを貼って表情を作っても違和感のないマチュに仕上がりますし、各部パーツの色分け再現度も高く、劇中のマチュそのままの形で楽しむことができます。
気になる点は、やや手首が袖の干渉もあってバラけやすいので注意です。弄るとちょっとしたことでバラッと外れてしまうので、手首を返したりする際はちょっと面倒。それと夏服スカートがゴム素材なため、黒いシールが剥がれやすいので注意が必要です。
付属品もスマホとハロという劇中で何度も手にしていたアイテムなので、その分ポージングのイメージがしやすいですし、腰回りの可動は制限されるものの、一応飛び移るシーンや驚きの不思議ポーズも再現可能。パーツの組み換えで夏服が再現できるのも嬉しいですし、更には逆立ちもできるという、遊びの多いキットになっているのが良いですね。
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