今回は、2009年6月に発売されたHGUC 1/144 RMS-119 アイザックのレビューをご紹介します!
HGUC アイザックは、『機動戦士ガンダムΖΖ』等に登場するMS『アイザック』の1/144スケールモデルキットです。 印象的な頭部レドームに加え、バック・パックや腰部センサーといった特徴的な機体形状を新規パーツを用いて再現。頭部レドームには回転ギミックが再現されています。ザク・マシンガン改やシールドといった武装が付属。価格は1,760円(税込み)です。
グリプス戦役初期の主力MS『ハイザック』を偵察用に改造して電子戦に特化させた機体『アイザック』がHGUCでキット化。2000年7月に発売されたHGUCハイザックをベースに、レドームと一体の頭部、データポッドや通信用ディスクアンテナ、プロペラントタンクを備えたバックパック、グランドセンサーアンテナを持つフロントアーマーが新規造形で再現されています。
成型色はブルーとライトブルーをベースに、胸部エアインテークにレッド、背部通信用ディスクアンテナにイエローを配色。関節や内部はグレー成型色での再現となっています。
シールはモノアイ、レドームのライン、通信用ディスクアンテナを補うくらいでわずか。脚部スラスターや武器センサーなどに塗り分けが必要ですが、素組みでも大部分の色分けは再現されています。
ABSやKPSは不使用。ほとんどのパーツはPS素材で構成されています。HGUCシリーズ初期のキットがベースなので、全体的に少し大味。
ポリキャップはPC-123プラスをほとんど使用し、関節各部に組み込みます。関節強度はまずまず。背部に大柄なレドームを装備しているため多少後方に負荷がかかりますが、自立は問題なく可能です。
ザク・マシンガン改、シールド、武器持ち手(右)が付属。全てHGUCハイザックに付属しているものと同じです。
HGUCハイザック用の余剰パーツが付属。ハイザック用のパーツが一通り付属しているので、組み替えることでハイザックのカラバリを再現することができます。
頭部はザクをベースにしたデザインですが、口元の左右フィンや2本の動力パイプが印象的。背部レドームにもかなりの存在感があります。額のアンテナ横にはアクティブレーザーセンサーも造形されるなど、偵察、電子戦特化型の特徴的な機体形状が再現されています。
モノアイはモールドのないパーツにシールを貼っての色分け。裏面のレバーを操作することで、モノアイを左右に振る演出が可能です。
レドーム。各種探知機器と、その情報を統括するデータシステムが搭載されているとのこと。表面の赤いラインはシールでの色分けですが、内外はパーツでの色分けとなっています。
レドームの青い部分には回転ギミックが内蔵され、360度回転させることができます。
レドーム裏面は全体にモノアイレールが造形。裏面の大部分は青に、モノアイレールは黒に塗り分ける必要があります。上下装甲パーツの組み合わせで側面に合わせ目ができます。
バックパック上部にはレドームと連結するデータポッドが造形。収集、記録した情報を味方に送るための装置になります。レドームとは太めの軸接続(赤◯)で、頭部の可動を制限するようになっています。
胸部・腹部はハイザックと同じ。エアインテークや動力パイプなど、連邦系とジオン系をかけ合わせたようなデザインになっています。エアインテークは赤いパーツでの色分け。脇の動力パイプはポロリしやすいので注意です。
腰部。大部分はハイザックと同じですが、フロントアーマー中央が新造。グランドセンサーアンテナを持つ特徴的な形状が再現されています。
グランドセンサーアンテナはシンプルな1個パーツ構成。宇宙空間では複数の周波数帯を保管するリンケーションシステムとして、重力下では大地葉のグランドセンサーとして機能するとのこと。
腰アーマー裏にモールドは全くなし。面白みはないですが、その分裏打ちパーツの自作などはし易いかと。
腕部。ハイザックは右にL字シールド、左にスパイクアーマーを装備していましたが、アイザックは左右とも同じ。肩にはスパイクのない曲状のアーマーが新造されています。二の腕以下はハイザックと同じです。
二の腕は合わせ目ができないパーツ構成。動力パイプが特徴的に造形されています。前腕は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。肘から分離するので、合わせ目を消すのはラクかと。
アイザック用に新造されたショルダーアーマーは前後の簡易的な組み合わせで上部に合わせ目ができます。分解できるのでそのまま合わせ目を消すだけで良さそうです。
接続構造は左右で形状が異なります。右肩はボールジョイント接続で左肩は軸接続。ハイザックの構造をそのまま利用した組み合わせになっています。可動域はほぼ同じ。
脚部はハイザックと全く同じ。全体的にライトブルーで統一され、側面の装甲のみブルー成型色での再現となっています。
大腿部は左右の組み合わせで後部に合わせ目ができます。前側の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下も左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。膝から分離するので、合わせ目を消すのはラクそう。
側面の装甲下部には脚部スラスターが造形されています。スラスターは簡易的なモールドのみ。特に別パーツ化されておらず、装甲の内側全体をグレーに、3口のスラスター内部を赤に塗り分ける必要があります。
ソール部もハイザックと同じ。丸みのあるザクらしいデザインですが、ハイザック用につま先が欠けたものになります。裏面は全てモールド入りの裏打ちパーツが造形。肉抜き穴はありません。モールドはグレーに塗り分けが必要。
背部にはハイザックのものをベースに、先程ご紹介したデータポッドや黄色い丸状の通信用ディスクアンテナ、左右のプロペラントタンクが追加された特有のバックパックを装備。各部がメカニカルに造形されています。
バックパック本体は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。プロペラントタンクはポリキャップ接続。
バックパック自体は2ダボ接続。ただし凹凸が他のHGUCシリーズとは逆になっているので、他キットのバックパックを装備することはできないようです。
プロペラントタンクは簡易的なモナカ割で各面に合わせ目ができます。側面の合わせ目部分に台形モールドがあるので、向きを間違えないようにバックパックに組み付けます。
バックパック下部の左右装甲はボールジョイント接続で展開可能。ですが開くと確実にポロリしてしまうので注意です。2口のバーニアは別パーツ化。内部を赤く塗り分ける必要があります。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。特別大きくはありません。陸ジム程度。アイザックの全高は19.2mですが、頭頂高は18.3mです。
ベースのHGUCハイザックと並べて。カラーリングや部分的な形状が違っているので雰囲気も少し異なります。ハイザックのような鮮やかさはないですが、そのぶん特化型の機体らしい雰囲気がありますね。
劇中で戦闘を繰り広げたHGUCゼータガンダム、HGUCガンダムMk-Ⅱとも並べて。両キットはREVIVE版なのでプロポーションや作りなどに差があります。アイザックは大味ですが、昔のキットならではの魅力が感じられます。
頭部はわずかに上下する程度。左右へはレドーム裏とバックパックの1軸との兼ね合いによって少し左右にスイングさせることができます。
ショルダーアーマーが新造されていますが、腕は水平まで上げることはできず。肘は1重関節で90度程度まで曲げることができます。
肩は胴体部からの1軸接続で可動ギミックもないので、前後へのスイングはできません。画像は省きました。腰も1軸接続で腹部の可動ギミックもないため、上半身の前後スイングはできず。こちらも画像は省いています。
腰は少し引き抜くことで干渉が避けられ、360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、股間部にコの字パーツを挟んでのディスプレイとなります。
下半身はHGUCハイザックと同じなので、可動域も同じです。前後開脚は広めに展開可能。膝はわずかに角度変更ができる程度です。
股間部がボールジョイント接続で、左右への開脚はハの字程度まで。各部とも可動域が広くはないので、できる範囲でのポージングとなりそうです。
可動域の詳細は以下のリンクからHGUCハイザックのレビューをご参考くださいm(_ _)m
ザク・マシンガン改。ハイザックの主兵装である120mm口径のマシンガンになります。連邦規格のセンサーを採用し、命中精度が向上しているとのこと。
本体部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
センサーも2枚パーツ構成で合わせ目ができます。センサーは前後のモールドを赤く塗り分ける必要があります。フォアグリップは左右にスイング可能。
シールド。こちらもハイザックに付属しているものと同じです。2個パーツ構成で作りは簡易的。表面の十字は黄色く塗り分けが必要です。
一通り武装して。
ハイザックをベースにした機体形状や背部レドームによって、独特且つ異質な容姿を楽しむことができます。特に背部からのビューは後頭部のレドームに存在感があって印象的。
ザク・マシンガン改は付属の武器持ち手で保持させます。ダボ固定ではなく、グリップとハンドパーツとの間に隙間があるので少しふらつきがありますが、ポロリなどはなく保持させることができるのでそれほどストレスはありません。
ザク・マシンガン改の両手持ちも可能。多少ぎこちない感じはありますが、ストックをしっかりと脇に抱えることでうまく構えさせることができます。
頭部はあまり動きませんが、モノアイの可動によって表情を付けることは可能です。背部レドームの圧倒的な存在感。
シールドは前腕にダボを差し込むだけで装備可能。ポリキャップ接続で簡単に回転するくらいなので、表情の変化には乏しいですが保持強度は高いです。
浮かせてディスプレイさせる場合、股間部にコの字パーツを挟むだけなので多少の不安定感があります。ですがそれなりに固定されているので簡単に角度が変わることはなかったです。股間部ボールジョイントが浅めなので、脚部を開きすぎると外れるので注意。
ぽろりは比較的少なめですが、脇の動力パイプやバックパック下部の装甲に手が当たると外れやすいので注意です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。背部レドームやバックパック、各部アンテナなどの特徴的な形状により、偵察用や電子戦に特化させた機体らしい、特徴的な容姿が再現されていて面白みがありますね。インパクトの強い機体で目を引きますし、劇中のように小隊を組んだ中にこのような機体が存在するとよりリアリティが高まります。
気になる点は、脇の動力パイプやバックパック下部の羽装甲に手が当たると外れやすいので注意が必要です。全体的に可動域があまり広くないので、ポーズが制限されてやや表現しにくいところも。
ですが戦闘に特化した機体ではないのでそこまで派手なポーズは取らせずとも良さそうですし、ザク・マシンガン改の両手持ちなど最低限の動きは可能。背部のあおり視点だとレドームの存在感がハンパなく、造形的にもかなりの魅力を感じさせてくれるキットなのがいいですね。
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