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HG メイレスケンブ レビュー

今回は、HG 1/72 YM-02 メイレスケンブのレビューをご紹介します!

HG メイレスケンブは、アニメ『境界戦機』に登場するAMAIM(アメイン)『YM-02 メイレスケンブ』の1/72スケールキットです。KEN OKUYAMA DESIGNによる構造検証によって立体化。胸部シリンダーギミックや腕部・脚部の広範囲可動域により、柔軟なアクションポーズが再現可能なキットになっています。パーツの選択によって未完成状態の装備も再現可能。価格は2,640円(税込み)です。

白と赤を基調とした近接戦闘型MAILeS(メイレス)※で、椎葉アモウが廃墟施設の工場で発見。I-LeSであるガイのサポートのもと、境界戦機の戦場を駆け抜けたAMAIM(アメイン)『YM-02 メイレスケンブ』がHGでキット化。

2021年9月に発売されたHGメイレスビャクチの内外パーツを流用しつつ、白と赤の機体色やケンブ特有の全身各部形状、超熱振式戦闘直刀、盾付短剣などが新規造形で再現されています。※MAILeS(メイレス)・・・・自律思考型AIを搭載したAMAIM(アメイン)。

成型色はホワイトをベースに、全身各部にレッドを配色。その他、頭部や肩部がイエロー、内部・関節や武装類がダークグレー成型色での再現となっています。色種自体は少なめですが、各部にバランスよく配色することでヒロイックさが表現されています。

シールは頭部センサーや胸部シャフト、肩部装甲、肘や大腿部、アンクルアーマーなどの各部モールドを補いまずまずの量。一部モールドを塗り分ける必要がありますが塗装は殆ど必要なく、素組みで十分な仕上がりになります。

内部・関節や武装類のダークグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップも不使用。肘・膝共に外装と同じPS素材パーツ構成で関節強度はまずまず高め。特別負荷のかかる装備はなく、脚部もかなり細かく可動するため、うまく調整することで安定した自立が可能です。

60mm携行機関砲、超熱振式戦闘直刀、盾付短剣、未完成状態の肩部パーツ(右・左)、武器持ち手(右)、平手(左右:手甲なし)が付属。メイレスビャクチにはマーキングシールが付属していましたがこちらにはありません。

背部ウェポンラックを外した状態で全身から。

HGメイレスビャクチ(以下、ビャクチ)と各部を比較しながら見ていきます。

頭部をビャクチと比較して。ビャクチがマシン味のあるデザインなのに対し、ケンブは人型で厳つい雰囲気がありますし、アンテナや2本のとさかなどがパーツで細かく色分けされていて緻密。センサーもクリアブルーパーツで細かく再現されています。

ビャクチは頭頂部に合わせ目ができましたが、ケンブは合わせ目が出来ないパーツ構成。アンテナやとさかなどは左右で微妙に形状が違っているので、組み間違えないように注意します。クリアブルーのパーツはブラックライトで照らしても発光はせず。

首は2箇所が可動するため、頭部を上下に幅広く可動させることができます。

胸部・腹部をビャクチと比較して。大部分の形状は同じですが、胸部表面の装甲がケンブ用に新造。赤く厚みのある装甲になっています。

肩部は広く前後スイングさせることが可能。肩の可動に合わせて胸部のゴールドシャフトがスライドします。シャフトのゴールドはシールでの色分け。引っかかるとシールがめくれたりするので、ゲート跡などをきれいにカットしてからシールを貼るようにします。

肩部は前後だけでなく上下にもスイング可能。

なので脇を締めるような動きも再現可能。肩のカバーはヒンジ接続で上下に可動します。

腹部は柔軟に可動するため、上半身を撚るように回転させることができます。若干可動強度は弱めですが、かなり可動が柔軟で表現力が高いです。

腰部をビャクチと並べて。内部パーツは同形状ですが、フロントは外装がケンブ用に新造。リアアーマーもひし形状のものが新造され、裾がパーツで細かく色分けされています。表面の黄色はシールでの色分け。

リアアーマーはヒンジ接続で広く展開させることができます。ヒンジパーツはやや固定強度が弱めで外れやすいので注意。リアアーマーには丁寧なモールドの入った裏打ちパーツが造形されています。

腕部をビャクチと並べて。大まかな形状は同じ。装甲を重ね合わせたような構造ですが、ショルダーアーマーと前腕の装甲がケンブ用に新造されています。

前腕の装甲パーツは赤い部分がパーツでの色分け。先端の角型モールドはシールで色分けします。上腕や手首のパーツはビャクチと名瀬筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。ハンドパーツは一部を白く塗り分けが必要。

前腕の装甲は分解が可能。ビャクチなどと組み替えてカスタマイズしてみても面白そうですね。

ショルダーアーマーは前後の組み合わせで側面に合わせ目ができますが、上面は黒いシールを貼るので合わせ目が隠れます。側面の台形グレーはシールでの色分け。

脚部をビャクチと並べて比較。S字シルエットの獣脚は同じですが、ビャクチは一部のフレームが露出しているのに対し、ケンブは大部分が白い外装で構成されたタイプになります。

白い装甲部分は大腿部、膝から下共に左右の組み合わせ。大腿部は前後に合わせ目ができますが、膝から下の部分はモールドとしておいても良さそうです。大腿部側面の黄色はシールでの色分け。関節部分の◯モールドは黒く塗り分けます。

脚の付け根はKPSパーツ構成でロールや上下などフレキシブルに可動します。膝関節の内側も適度にモールドが造形。

脚部の可動をビャクチと比較して。どちらも深く曲げた状態は同じ。一方、脚を伸ばした状態だと、ビャクチは膝の可動が制限されるのに対し、ケンブはしっかりと伸ばし切ることができ、更に逆側にも展開することができます。

ソール部をビャクチと並べて比較。ビャクチは獣風の三叉ですが、ケンブはマシン味の強いデザインになっています。側面アンクルアーマーの三角モールドは黄色いシールでの色分け。

簡単なパーツ構成ですが、足裏は点モールドなどが細かく造形。つま先はヒンジ接続の1個パーツ構成で適度に角度変更が可能です。組み合わせ強度が弱めで角度が変わりやすいので注意。

足首はビャクチがわずかに可動する程度なのに対し、ケンブは幅広くロールし、360度回転させることができます。

左右へも適度にロールします。ソールは可動箇所が多く、安定した接地や柔軟に表情を付けられるのがメリット。

背部には左右にジョイントアームを持つウェポンラックを装備。

ウェポンラックは2箇所の横長ダボ固定で固定強度はまずまず。背部のダクトは黄色いシールで色分けします。ウェポンラックは簡単な1個パーツ構成で内側は肉抜き穴。

ジョイントアームは上下など幅広く展開させることができます。

ビャクチとは構造が同じなので、ビャクチの四連装誘導弾携行発射機を装備することも可能です。

HG陸戦型ジム、MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)と並べてサイズを比較。1/144と1/100ガンプラのちょうど中間程度の大きさで、大きすぎず小さすぎずといった感じ。手に取りやすく、プラモデル初心者でも取り扱いやすい大きさになっています。

HGメイレスビャクチと並べて比較。大きさはほぼ同じですが対照的なカラーリング。シルエットが似ているため、一見すると同じようにも見えますが、何気に各部形状がかなり違っています。

各部可動域もメイレスビャクチと簡単に比較しながら見ていきます。頭部は広く上下しますが、ビャクチに比べて後頭部が少し干渉するため、やや制限されるようです。左右へは干渉なくスムーズにスイング可能。

ショルダーアーマーの形状が違っていますが、腕を上げる角度はビャクチとそんなに変わらない印象。上半身の前後スイングなどもほぼビャクチと同じです。肘は2箇所が可動しますが、1箇所だけでも深く曲げることができます。

肩の前後スイングは、胸部のシリンダーシャフトスライドギミックにより、前方に幅広くスイングさせることができます。後方はそれなり。

腰は干渉なく360度回転可能。ビャクチとは脚部形状が少し違っていますが、膝は深く曲がりますし、前後開脚も広く可動するので立膝はきれいな姿勢で再現することができます。

左右への開脚も幅広く展開可能。足首の可動は45度程度までとなります。ビャクチに比べると少し制限されますが、それでも十分なくらいに可動します。各部が幅広く可動しますし、可動箇所も多く柔軟なので、ポージングでは迫力あるアクションポーズも自由に再現できそうですね。

60mm携行機関砲。燃焼薬莢方式の60ミリ弾を発射する携行型の重火器になります。各勢力が採用している全アメインを含め、ほぼすべての現用兵器の装甲を貫通可能とのこと。表面にはミリタリー調のリアルなモールドが造形されています。

KPSパーツの簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。

上部センサーはグリーンのシールでの色分け。

ビャクチの60mm携行機関砲と並べて。ビャクチのものは銃身下部にドラム式の弾倉が造形されているのに対し、ケンブのものは簡単なマガジンのみが造形されています。マガジンの脱着ギミックもありません。

盾付短剣。近接戦闘時、攻撃・防御双方の補助を同時にこなすことができる補助装甲兼副次武装になります。ただし本格的な武装ではないため、攻撃力、防御力ともにさほど高くはないとのこと。縦と短剣部の簡単な2個パーツ構成です。

裏面はチープさを感じない作りで適度なモールドが造形。短剣もシャープに造形されています。

超熱振式戦闘直刀。ケンブの主力兵装で、接近戦用の武装になります。高熱と高速振動によって敵アメインの装甲を容易に切断することが可能とのこと。KPS素材の簡単な1個パーツ構成です。

柄の部分にはウェポンラックのジョイントアームマウント用溝が造形されています。

刃の先端もシャープに造形。刃先はオレンジに塗り分けが必要です。

超熱振式戦闘直刀、60mm携行機関砲共に背部ジョイントアームにマウント可能。ある程度の固定強度があるので、ポージング時でも外れるようなことはなかったです。

一通り武装して。

60mm携行機関砲は付属の武器持ち手を使用して保持させます。後部ストックが長いですが、ビャクチと同様、前腕の隙間にしっかりとはまり込むので安定した保持が可能です。武器持ち手は一部を塗り分ける必要があります。

盾付短剣は前腕の形状に沿ってしっかりと組み付けられるため、全く外れることなくしっかりと装備させることができます。先端の短剣を使用しての攻撃ポーズが演出できるのでポージングの幅も広がります。

脚部が柔軟に可動するため、自立してのポーズもバランスよく決められますし、片足立ちでもサポートなく自立させることができます。

ガンプラとは脚部の可動箇所が少し違っているため、はじめは少し馴染めない感じはありますが、慣れるとポーズをかっこよく決めることができます。

浮かせてディスプレイさせる場合は、通常のガンプラと同様、股間部にアクションベースなどの3.0mm軸を差し込みます。

躍動感あるポーズが再現できますし、形状はメカでも人間味のある動きを表現することができるのがいですね。

左右腕部用の平手が付属。メカニカルなデザインですが、指先がシャープに造形されるなど獣感も強く表現されています。

手を翳すことでポーズにちょっとした表情を付けることができますし、60mm携行機関砲の銃身を支えるような自然なポーズも再現することができます。平手は手首がやや抜けやすいので注意。

超熱振式戦闘直刀を装備して。ハンドパーツをバラして柄を握らせますが、隙間なくしっかりとはまり込むので角度が変わることもなく、安定して保持させることができます。軽量なので取り扱いもラク。

劇中のようにジョイントアームから手に取るシーンも再現可能です。

両手持ちは少しぎこちないですが一応再現可能でした。

カラーリングの関係か、どことなくポーズに武人や武士のような雰囲気が出ているのがいいですね。ちなみに『ケンブ』という名前は日本の元号に由来しているようです。

両肩部を付属のパーツと組み替えることで未完成状態が再現可能。

未完成状態を色んな角度から。

八咫烏と合流し、修理・メンテナンスを施される前の劇中初期に登場した姿になります。比較的軽装で身軽さを感じさせる容姿になっています。

右のショルダーアーマーは通常のショルダーアーマーとシルエットは同じですが、内部フレームのような形状で上部にはフックのようなモールドが造形されています。合わせ目は段落ちモールド化。

左肩はほぼフレームのみのような超軽装状態。ですがこちらも合わせ目は段落ちモールド化されています。

未完成状態では左腕部に盾付短剣を装備。背部のウェポンラックはありません。

未完成状態の肩部に組み替えたため、腕部の可動域が少し変化。右肩は形状が通用のショルダーアーマーと近いので、腕の可動はY次程度までとなります。一方の左肩は干渉が全くなく、かなり幅広く可動するため、腕を真上にまで上げることができます。

劇中の初登場シーンも再現可能。平手に組み替えれば、劇中のような格闘戦ポーズもワイルドに再現することができます。

立膝もきれいな姿勢で再現可能。通常の形態に比べて可動が柔軟なので、グリグリ動かすのが楽しくなってきます。どんなポーズでも決まりやすく、個性的ながらも機体のデザイン性の高さを感じさせますね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。シルエット自体はメイレスビャクチとそんなには変わらないものの、形状や構造が少しずつ違っていることでケンブ独自のポージングをかっこよくに決めることができます。アストレイレッドフレームっぽい武士らしさも感じさせるデザインになっているのが面白いですね。

気になる点はそれほどないですが、つま先やリアアーマーのヒンジ接続部など、KPSパーツ構成の箇所が若干強度が弱めで外れやすかったり形状が変わりやすかったりするので注意です。脚の付け根などもグリグリいじっていると分解しやすくなっくるので、長期かけて楽しむ場合は補強も考慮しておいたほうが良さそうです。

劇中初期の未完成状態が再現できるなど嬉しい配慮がされていますし、通常の形態よりも柔軟に可動する侮れない仕様になっています。可動も柔軟で躍動感あるポーズがリアルに再現可能。ガンプラ以上に充実したポージングが楽しめるキットになっているのがいいですね。

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