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MGSD フリーダムガンダム レビュー

今回は、MGSD ZGMF-X10A フリーダムガンダムのレビューをご紹介します!

MGSD フリーダムガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED』に登場する主人公機『ZGMF-X10A フリーダムガンダム』のハイエンドSDキットです。ディフォルメされたプロポーションを精巧な内部フレームを用いて再現。クリアパーツを用いた多重構造のメインカメラ・ツインアイに加え、リフレクションカットやリアルメタリックグロスインジェクションなどの最新技術が集約されたキットになっています。オリジナルの連動ギミックも再現。価格は4,290円(税込み)です。

主人公キラ・ヤマトが搭乗し、ヤキン・ドゥーエ攻防戦において戦場を駆け抜けたザフト軍核機動MS『ZGMF-X10A フリーダムガンダム』がMGSDでキット化。低頭身ながらも、SD史上最高の可動やギミック、圧倒的なディテール表現といったハイエンドブランドならではの機体形状が再現されています。

成型色はホワイト、ブルー、ダークブルーをベースに、アンテナにイエロー、各部にレッドを配色したフリーダムガンダムカラー。ただし外装各部にグレー、エアインテークや内部フレームにシルバー(メタリックグロスインジェクション)、ウイングの一部にクリアブルーが配色されるなど、より緻密且つ精密性の高い色分けが再現されています。

ホイルシールは付属せず。細部まですべてパーツでの色分けが再現されています。

外装のブラックやブルー、内部フレームであるダークグレーやグレー、シルバー成型色パーツにはKPSが使用されていますが、一般的なSDキットに比べるとずっしりとした重量感があります。ABSは不使用。

ポリキャップも不使用。すべてパーツによって構成されています。KPSパーツによる組み合わせで関節強度はまずまず高め。背部に大柄なウイングを装備しているため、後方に負荷がかかりますが、ウイングを支えにしたり負荷がかからないように配置することで自立は可能です。

ルプス・ビームライフル、対ビームシールド、ラケルタビームサーベル刃✕2が付属。

専用のマーキングシールが付属します。

クリアブルーパーツの一部には新技術リフレクションカットが採用され、精密な造形で光を反射するような構造のクリアパーツになっています。

新技術のメタリックグロスインジェクションパーツはメッキともシルバー成型色とも異なるクロームっぽいシルバー。緻密に造形されているため、ウェルドラインなども全くありません。

内部フレームを全身から。全身各部にMG並みの緻密な内部フレームが造形されています。

頭部内部フレーム。額のセンサーやツインアイなど、シルバー成型色パーツには新技術のメタリックグロスインジェクションパーツが使用されています。センサーメカなどはかなり細かく造形。

胴体内部フレーム。こちらもエアインテークなどが緻密に造形。

首は2箇所の可動ギミックで幅広く前後します。肩部は複数パーツの組み合わせでフレキシブルに可動。肩軸パーツ先端には鉤型のストッパーがあり、腕を無理やり引き抜くと破損する場合があるので注意です。

腹部も細かなパーツ構成で幅広く可動。可動を意識した構造で可動箇所が多く、フレーム状態だと上半身がエグいくらいに可動します。

腕部内部フレーム。一部が外装パーツとの兼ね合いで構成されています。フレームのみの状態だと手首以下が抜けやすいので注意が必要。

脚部内部フレーム。一部外装やメタリックグロスインジェクションパーツを織り交ぜつつメカニカルに造形されています。

バックパックにも簡単な内部フレームが造形。

通常の頭身サイズのMGと同等の可動域や可動箇所があるので、立膝などもきれいな姿勢で再現することができます。

造形バランスも良いですし、部分的にメカニカルなディテールも再現されているので、内部フレームの状態で飾っておくのもありですね。

頭部。SDらしいボリューム感を持たせつつも、プロポーションに合わせた程よい大きさで造形されています。一般的なSDで見られるような瞳ではなく、クリアパーツを使用したリアルな表情での再現となっています。

クリアブルーのメインカメラやツインアイにはメカニカルなカメラディテールを再現。内部フレームにクリアパーツを重ねる多重構造で、実物機のような精密感のあるディテールが再現されています。

額の赤い装甲には「DIECI」が印字されるなど細部まで忠実に再現されています。ちなみに「DIECI」は機体番号『10』の意味で、ザフト最初のMS開発者であるイタリア人にちなんでイタリア語表記となっています。こめかみのピクウス76mm近接防御用機関砲やダクト内部、カメラディテールはメタリックグロスインジェクションパーツでの再現。

アンテナ裏のモールドまできっちりと造形。後頭部も内部フレームとの兼ね合いでメカニカルに造形、色分けされています。後頭部センサーはクリアブルーパーツでの再現。

胸部も緻密に造形。スリット入りのエアインテークやその上のマルチセンサー先端はメタリックグロスインジェクションパーツで金属感ある仕上がりに。

コックピットハッチは開閉式。パイロットフィギュアこそありませんが、シートも簡単に造形されています。SDの小型ボディでありながらも、細かいギミックがしっかりと再現されているのがいいですね。

腰部。まとまりはありますが、フロント・リアアーマーの一部がグレー成型色パーツで色分けされるなど、MGSD独自のアレンジが加えられています。左右にはコンパクトに折りたたまれたクスィフィアス・レール砲を装備。

腰アーマー裏は各面ともメカニカルな裏打ちパーツが造形。フロント・リアアーマー共に適度に展開可能です。フロントアーマーは基部の可動によって左右にも広げることが可能。

股間部にはスライドギミックがあり、フロントアーマーを前に移動することでロックが解除。脚部の可動域を広げることができます。

なので蹴り上げるポーズなどもラクに再現可能。SDとしてはありえないような可動を再現することができます。

クスィフィアス・レール砲の基部は左右に可動。

クスィフィアス・レール砲は設定通りに展開可能。内部のギア構造により、砲身を伸ばすことで後部も連動して展開します。

砲身、後部各部とも左右の組み合わせですが、上下の合わせ目はいずれも段落ちなどでモールド化されています。

前後のダクトや砲口などもパーツでの細かい色分けを再現。グリップも展開可能。

側面のダークグレー装甲を展開することでサーベル柄のロックが解除されて脱着できるようになります。HGCEやMGではポロリしやすく面倒でしたが、MGSDはロックがかかっているので安心して取り扱うことができます。

腕部。腰部と同様、グレー成型色パーツを点在させることでメカニカルさが強調されています。MGSD独自のアレンジ。

上腕は筒型、前腕は内部フレームに各面から外装を被せていく仕様で合わせ目はありません。

ハンドパーツは親指と人差指、そして残り3指がそれぞれ可動するタイプ。固定式のハンドパーツは付属しません。手首は上下にスイング可能。

前腕は引き伸ばしが可能。引き伸ばすことで肘の干渉が避けられ、腕をより深くまで曲げられるようになっています。MGフリーダムのVer.2.0であったギミックに似ていますね。

ショルダーアーマーも合わせ目が出来ないパーツ構成。一部がグレー成型色パーツで独自のアレンジが加えられています。

上に幅広く展開できますし、前後の装甲は少し引き出すことで展開可能。側面のスラスターと上部の赤い装甲は連動可動し、側面スラスターを下げることで赤い装甲が自動展開します。

脚部はSD体型ながらもマッシブ感があり、大腿部、膝関節、膝下各部がしっかりと主張されています。こちらも一部がグレー成型色パーツでアレンジが加えられています。

大腿部、膝から下の部分共に、内部フレームに細かく外装を被せる仕様で合わせ目はなし。

大腿部にも伸縮ギミックがあり、展開することで膝の可動域が広がります。膝を曲げることでスネにメタリックグロスインジェクションパーツが露出するなど、かなり計算された作りになっています。

後部スラスターも展開可能。

ソール部は小型サイズで可愛らしさがありますが、適度に可動ギミックがあって効率の良い作りになっています。

足裏もメカニカルなモールドが造形されています。もちろん肉抜き穴などはなし。つま先は2箇所が可動するので、しっかりとした表情付けが可能です。

つま先とかかとは個別にロール可能。柔軟に可動するので安定した接地が可能となっています。

背部には中央バックパック、左右にはバラエーナ・プラズマ収束ビーム砲を持つウイングユニットを装備。

中央バックパックはシンプルな構造で一部モールドがパーツで色分けされているくらい。

バックパック下部のスラスターを展開することで、ディスプレイ用の3.0mm穴が露出。ディスプレイ用ジョイントパーツは付属せず股間部にジョイント穴もないので、浮かせる場合はこの穴を使用してディスプレイさせるようになります。

ウイング基部は左右に展開可能。

ウイングユニット。中央のバラエーナ・プラズマ収束ビーム砲を大きめのウイングで挟んだ状態になっています。

表面にはリフレクションカットのクリアブルーパーツが使用され、光の反射によってキラリと輝きます。

最外に配置される大翼は幅広く展開可能。

内側の小翼も個別に展開させることができます。小翼の一部は鉤型ダボ接続で組み合わせ強度や可動強度が高め。分解時には破損に注意します。

外翼は伸縮が可能。ウイングをよりシャープな状態で派手に展開させることができます。

クスィフィアス・レール砲。複雑な構造ではないですが、表面にはメカニカルなモールドが造形されるなど精密でリアル。

基部は左右の組み合わせですが、上下の合わせ目は段落ちなどでモールド化されています。

砲口も落ち度のない作りになっています。

MGと同様、左右にスイングしますが、MGSDではロール機能が追加され、上下の向きを自由に変えられるようになっています。何気に嬉しいギミック。

バックパックは横長ダボ接続。

MGフリーダムガンダムVer.2.0とは同じ構造なので交換することができます。

Ver.2.0のでかい羽を装備すると割りと似合っている気がする・・・・。

ウイングとバックパックとのジョイントは左右やロールなどフレキシブルに可動します。

各部の可動やウイングの展開により、フリーダムガンダム特有のハイマットモードやハイマット・フルバーストモードも再現することができます。(可動例なのでクスィフィアス・レール砲は展開していません。)

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。頭部アンテナを含めると陸ジムと同程度の高さになります。全高は同じでも頭身が違っているのはなんか不思議な気分ですね;

SDCSフリーダムガンダムHGCEフリーダムガンダムと並べて。SDCS(SDフレーム)の1.5倍程度の大きさ。CSフレームにしても頭一つ分程度大きめです。SDの中では最も全高の高いキット。MGブランドなのでHGCEよりもディテールが緻密です。

MGフリーダムガンダムVer.2.0と並べて。大きさや頭身は全く異なりますが、構造や緻密さはほぼ同等。

頭部は適度に上下します。特別広く可動するわけではないですが、可動箇所が多いぶん柔らかい表情付けが可能。左右へは干渉なくスムーズにスイングが可能。

腕は水平程度まで上げることが可能。肘は前腕の引き出しギミックによって深くまで曲げることができます。

肩の前後可動は、後方へはわずかですが、前方へは肩関節が引き出せるので幅広くスイングさせることができます。

腹部や腰部の可動によって上半身を幅広く前後させることができます。左右へも少し可動。

腰は干渉なく360度回転させることができます。背部にウイングを装備していても同じ。アクションベースやスタンドを使ってディスプレイさせる場合は、バックパックの下部スラスターを展開して3.0mm軸を差し込みます。

股間部にスライドギミックがあるので、前後開脚は幅広く展開させることができます。

大腿部のスライドギミックによって膝を深くまで曲げることができます。

足首の可動は、前後へは適度に可動。左右へはつま先と踵がロールするのでかなり幅広く可動します。

左右への開脚も水平以上に幅広く展開させることが可能。

内股は大腿部と股間部が干渉するため、45度程度まで。スライドギミックで展開しても殆ど変わりません。一方がに股は水平まで幅広く展開させることができます。

立膝はかなりきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、体型はSDでも可動はMGレベル。各部とも幅広く可動し、可動箇所が多いのでより自然な動きを表現することができます。構造は複雑ですがぽろりなどもなくグリグリ動かせますし、強度もあるので十分なポージングを楽しむことができるのがいいですね。

MA-M20ルプス・ビームライフル。フリーダムガンダムの主武装になります。パーツ数自体は多くはないですが、全く落ち度がないくらいに完成度の高い作りになっています。

グレーの基部パーツが左右の組みわせですが、下部の合わせ目は段落ちなどでモールド化されています。

内部パーツにはメカニカルなモールドが造形されています。見えない箇所にまで注力するというこだわりが感じられますね。

フォアグリップは左右にスイング可能。センサーはクリアブルー成型色パーツでの再現です。一旦はめ込むと抜きにくいので、仮組みする場合は注意が必要。

側面のダボによってリアアーマーにマウント可能。しっかりと固定されるので不安は全くありません。強度を意識してこの仕様になっていると思いますが、できれば引き起こしリブなどでも良かったかなと。

対ビームシールド。実体式のシールドになります。ジャスティスガンダムとは同型。各部ともきっちりとパーツで色分けされていて文句のつけようがないくらいの完成度。裏面にはかなり緻密なモールドが造形されています。

ジョイントとグリップは可動式です。白い装甲が2枚パーツ構成で角に合わせ目ができますが、殆ど目立たないのでそのままでも良さそうです。合わせ目を消す場合は後ハメなど細かな処理が必要。

一通り武装して。

ルプス・ビームライフルは手のひらとグリップをダボ固定するため、安定した保持が可能。ハンドパーツが可動手ですが、ダボの固定強度があるので保持に不自由さは全くありません。

シールドはジョイントパーツを前腕に組み付け、グリップを握らせて保持します。2箇所で固定されるのでしっかりと保持させることができます。

可動箇所が多く柔軟に可動するので、このSDサイズでも人体らしい自然なポーズを再現することができます。可動時の干渉なども殆どなく、どの部位もグリグリと動かせるので弄っていて楽しくなりますね。

ルプスビームライフルの両手持ちもラクに再現可能。

バラエーナやクスィフィアス・レール砲など、フリーダムガンダムならではの装備演出も難なく再現してくれるのはスゴイの一言。

すべての武装を展開してハイマット・フルバーストを再現。どんなポーズでもしっかりと決まってくれますし、MGに匹敵するくらいのダイナミックな演出をすることができます。ウイングを伸ばすのを忘れていますね;

背部にビームライフルをマウントしているとクスィフィアス・レール砲と干渉しやすいので注意です。邪魔になるようなら外しておいたほうがいいかも。

ラケルタ・ビームサーベルは柄をハンドパーツとダボで固定させて保持します。少し外れやすいですが、ストレスを感じるほどではないですし、指でしっかりと握ってやれば問題はないようです。ビーム刃はクリアピンク成型色。

連結してアンビデクストラス・ハルバードに。可動式の指パーツはメリット、デメリットがありますが、このキットでは武器保持がしっかりとしているので問題ないですし、自然な表情付けができるのでいいですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。これまでのSDは可動が単純でポージングが制限されることも多かったですが、このMGSDは多数の可動箇所や幅広い可動域を持っているので表現が多彩。どんなポーズでも格好良く決まりますし、自然なポーズを取らせることができるので弄っていて楽しくなってきます。可動強度があるのでポーズが崩れないのもいいですね。

気になる点は、個体差かもですが、腰部が少し抜けやすかったのと、股間部が片側だけやや外れやすかったです。後は指パーツがたまに外れることがありました。ですがどれも少し補強すれば問題ないので、取り扱っていて特に不自由さを感じるほどではなかったです。

この低頭身でも背部ウイングユニットやクスィフィアス、バラエーナなどの造形、ギミックが設定通り再現されているのは見事。それにちょっとしたアレンジが加えられているのもメカニカルさが強調されていいですね。MGのVer.2.0以上に劇中シーンが忠実に再現できるのも嬉しいですし、見た目がSDでも圧巻のポージングが楽しめる、スゴいと感じさせてくれるキットになっているのがいいですね。

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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら

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