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HGUC ローゼン・ズール レビュー

今回は、2012年12月に発売されたHGUC 1/144 YAMS-132 ローゼン・ズールのレビューをご紹介します!

HGUC ローゼン・ズールは、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS「YAMS-132 ローゼン・ズール」の1/144スケールモデルキットです。バラをモチーフとした特徴的なフォルムとボリューム感を忠実に再現。インコムやサイコ・ジャマーといった多彩なアクションギミックを搭載し、さまざまなポージングが可能なキットになっています。インコム用のクリア台座も付属。価格は税込み3,080円です。

中破したギラ・ズールをベースに開発した試作型MSで、劇中ではアンジェロ・ザウパーが搭乗。シナンジュと共にガランシェール隊、ネェル・アーガマを援護すべく、ゼネラル・レビルの部隊を戦闘不能にするなど活躍を見せた「YAMS-132 ローゼン・ズール」がHGUCでキット化。

バラをモチーフにした特徴的なデザインと、ハンマ・ハンマを想起させるトップヘビーな機体形状が新規造形で再現されています。特に他キットからの流用はありません。

成形色はワインレッドとピンクを基調に、上腕部や腹部、膝部動力パイプなどにブラウンを配色。その他、腕部クローや背部プロペラントタンクがライトグレー、胸部や前腕部、内部・関節などがダークブルー成形色での再現となっています。

ホイルシールは頭部モノアイや全身各部の白いエングレービング、ラインモールドなどを補います。白いラインのシールは細いので、剥がす際に破らないように注意します。

スタンドや前腕、大腿部に組み込むクリアパーツにはABSが使用されています。クリアパーツなので塗装することはないかと思いますが、もし塗装する場合は破損などに注意が必要です。殆どはPS素材でKPSは使用されていません。

全体的にパーツの組み合わせが固めなので、仮組みで分解する場合は予めダボを切り欠くなどしてバラしやすくしておいたほうが良いかも。

ポリキャップはPC-132ABCを使用し、全身各部に組み込みます。肘はPSとポリキャップ、膝はポリキャップ、ABS、PSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。背部にコンテナやプロペラントタンクを持つバックパックを装備しているため、やや後方に負荷がかかりますが、ハイヒールのかかとが割としっかりと支えてくれるので自立は可能です。

■付属品

シールド、サイコジャマー展開型✕6、スタンド✕4(台座✕4、短支柱✕4、長支柱✕2)、リレー・インコム(ケーブル、展開型✕6、収納型✕6)が付属。※サイコジャマー収納型はバックパックに装備されています。

■各部形状

■頭部

頭部。ガスマスクのようなギラ・ズール特有のデザインはそのままに、左右にはバラの花びらのような装甲が造形。装甲は左右の組み合わせですが、合わせ目は後部と底面にできるくらいで僅かです。

モノアイは黒いシールの上から赤いモノアイシールを貼っての再現。シールの貼る位置を変えることでモノアイの可動を表現することができます。貼り替える場合は一旦パーツをバラす必要がありそうですね。

■胴体部

胸部・腹部。ギラ・ズールの面影を残すデザインで、中央にはエングレービング、左右にはフック型のモールドなどが造形。エングレービング、フック各部とも白いシールでの色分けとなっています。左右の丸モールドは白く塗り分けが必要。

シールを貼る前の状態で。シールを貼らないとかなり物足りない状態。

首は前後にスイング可能。肩も前方へのスイングギミックがあります。

腰部もギラ・ズールと同型の縦スリット入りの装甲が造形。ただしサイドアーマーやリアアーマーには縦にながい装甲を装備しています。サイドアーマーの丸モールドやふちのモールドは白いシールでの色分けです。

サイドアーマー基部には外側への可動ギミックがあり、サイドアーマーを適度に展開させることができます。

腰アーマー裏は各面ともモールドなどはなく簡単な作り。フロントアーマーは幅広く展開させることができます。

■腕部

腕部。幅のあるショルダーアーマーと細身の上腕、大型の3又のクローが印象的に造形。前腕もトゲ感のある装甲が印象的にデザインされています。前腕エングレービングの白いモールドはシールでの色分けです。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。

ハンドパーツはマニピュレーターではなくクロータイプ。3又のクローは適度に展開させることができます。中央には3連装メガ粒子砲が造形。ジンネマンを襲うシーンが印象的でした。

クロー部分は脱着が可能。接続部分はABSのクリアパーツになっています。

クローは付属のインコムユニットと組み合わせることで、有線によるインコム射出状態が再現可能。

ユニットの有線部分は展開型、収納型どちらかのインコムを選択してリード線に通し、リレーインコムとして使用します。また、リード線は長いものが4本付属し、1本の片手インコムユニットとして使用するか、半分にカットして両手のインコムユニットとして使用するか選択することができます。自分は半分にカットして両手用にしています。

クリアスタンドが付属し、インコム、リレーインコムを浮かせた状態でディスプレイさせることが可能。支柱は長短が付属し、組み替えることで高さを調整することができます。

インコムユニットのクリアパーツは支柱にBJで組み付けられますし、クリアのジョイントパーツ(画像右と下画像の左)を使用することで展開型のリレーインコムも単体で浮かせてディスプレイできます。

また、クリアパーツを反転することで縦軸ジョイントも組み付けられるので、アクションベースや他社製のスタンドを使ってディスプレイさせることもできます。(画像右)

ショルダーアーマーは簡単な前後の組み合わせで上部に合わせ目ができます。一部パーツを挟むため、合わせ目を消す場合は後ハメなど処理を施したほうが良いかも。ラインモールドや下部の角型ダクトは白いシールでの色分けです。

側面の◯モールドスラスターはふちを白、内部の◯モールドをグレーに塗り分けが必要。別パーツ化されているので塗り分けはラクそうです。

■脚部

ジオン系機を思わせる特徴的なデザイン。膝や後部には長いトゲ状装甲が造形されるなど、どことなくヒールさ、強かさを感じさせるものになっています。膝周りの一部装甲、スネの白いラインは白いシールでの色分け。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目はモールドっぽく造形。膝から下は左右と前後の組み合わせですが大体合わせ目はモールドっぽくなっていますね。

後部のトゲ状装甲は上下に可動。

ソール部。ハイヒール状の特徴的なデザインで造形されています。

足裏は簡単なモールドが造形。つま先は肉抜きですが、内部にモールドデザインされているので埋めずそのままでも良さそうです。かかと部分は1軸接続で左右にスイング可能。接地時のバランスを取ることができます。つま先も少し角度変更が可能。

■バックパック

背部には2基のコンテナとプロペラントタンクを持つバックパックを装備。

バックパック基部は簡単な2枚パーツ構成。ですが内部にポリキャップを組み込みつつスラスターもパーツで色分けするという効率的な作りになっています。組み合わせが硬いので、バラす際は破損に注意です。

サイコ・ジャマーを格納しているコンテナユニット。バラの蕾のような形状をした独特のユニットになっています。花びらのように重なり合う装甲が印象的。

コンテナ下部の装甲は上下に展開可能。内部サイコジャマーは脱着が可能です。奥から次々引き出されるようなギミックはないですが、簡単な曲状モールドが造形されています。

コンテナは上下や左右に適度に可動。

サイコ・ジャマーは展開型も付属。付属のクリアスタンドに直接組み付けられますし、筒型のジョイントパーツを使用すればアクションベースやスタンドでディスプレイすることも可能です。

プロペラントタンクはボールジョイント接続で柔軟に可動。簡単なモナカ割なので側面に合わせ目ができます。縦長ダクトはグレーに塗り分けが必要。

バックパックは2ダボ接続。ですが一般的なHGに比べて穴が少し大きいので、他キットのバックパックと交換したりすることはできないようでした。

■他キットとの比較

HG陸戦型ジム、HGガンダムバルバトスルプスレクスと並べて大きさを確認。陸ジムの1.5倍以上の大きさ。HGとしてはかなりデカい部類に入ります。ローゼン・ズールの全高は22.5m。キットは設定よりも大きい感じがします。

バリエーション機であるHGUCギラ・ズールと並べて。大破したギラ・ズール(アンジェロ機)が元になっているため、頭部や胴体部形状、膝の動力パイプなどは似ています。ですがそれ以外は全く別物でハンマ・ハンマの要素が強くなっていますね。

同シリーズのHGUCユニコーンガンダム(デストロイモード)、HGUCシナンジュとも並べて。UC登場機はどれも大型。

■各部可動域

首の可動ギミックにより、頭部は適度に上下させることができます。襟と口元が干渉するため、左右への可動は45度程度までと制限されます。

腕は水平程度まで上げることが可能。肘は1重関節で90度程度まで曲げることができます。

肩は少し前方にスイング可能。後方へは可動しません。

腰のボールジョイントなどにより、上半身を適度に前後させることができます。

腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

前後開脚は、前方へは水平程度まで展開することが可能。後方へはサイドアーマーなどが干渉するため制限されます。

膝は2重関節でくの字程度まで曲げることが可能。後部の棘状装甲が干渉し易いので注意です。

足首は前後左右とも適度に可動。

左右への開脚はハの字程度まで展開することができます。

内股、ガニ股共に制限されますが、ガニ股のほうがやや広めに可動させることができます。

立膝は意外ときれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、全体的にまずまずかなといったところ。各部とも特別広くはないですが、狭くもないのである程度のポーズは再現できそうです。

■武装

シールド。Iフィールドと3連装メガ粒子砲を内蔵した攻防一体型の実態盾になります。ハンマ・ハンマのシールドにも似たデザインで造形。

設定では有線で射出が可能とのことですが、このキットではそのようなギミックは再現されていません。簡単な3枚パーツ構成ですが、メガ粒子砲の砲口もパーツできっちりと色分けされています。

■ポージング

シールドを装備して。

ショルダーアーマーに厚みがありますが、特に腕が干渉したり、動かしづらいといったことはありません。腕を伸ばしてメガ粒子砲で射撃するポーズも問題なく再現することができます。多少頭部が干渉して真横に向けるのが難しいかなという程度。

シールドは前腕にダボ固定します。ポリキャップにしっかりと差し込めるので簡単には外れません。右腕にも装備可能。肘などの可動を活かせば、表面メガ粒子砲での射撃ポーズを再現することもできます。

背部もコンテナやプロペラントタンクなどに存在感があって見栄えがします。

サイコ・ジャマー(展開型)を単体でディスプレイして射出シーンを再現。射撃武装ではないですが、一応ファンネルのような攻撃的な演出をすることは可能です。

インコムユニットと組み合わせてインコム射出状態を再現。リード線をカットせずに使用すれば、長く存在感あるインコム攻撃が再現できますし、半分にカットして画像のように両手で展開すれば、幅のあるオールレンジ攻撃を演出することができます。

付属のスタンドは小型で軽量なので、やや浮いたり持っていかれたりしやすいです。なので台座裏に両面テープを貼り付けるなどして固定したほうがディスプレイしやすかったですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。基本的な部分はギラ・ズールですが、肩部など要所にハンマハンマの要素が見られるのが面白いですね。全体がバラをモチーフにしたデザインになっているのもアンジェロ搭乗機らしく中性的で良いですし、なかなかインパクトの強い、個性的なキットになっていると思います。

気になる点は、シールが多いので貼るのが結構面倒;まぁモールドが細く、パーツによる色分けも難しそうなので致し方ないところではありますね;ただ、貼り付けることでグッと印象が変わってくるので、頑張って貼って細かな色分けを再現したいところです。

インコム射出状態は幅のある攻撃シーンが再現できて迫力がありますし、敬礼ポーズが再現できるのもなんか嬉しいですね。シナンジュと組み合わせれば、ネオ・ジオン主要機としての風格が高まりますし、なぜかスルーできない独自の魅力を持ったキットなのが良いですね。

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