今回は、2003年8月に発売されたHGUC 1/144 MSM-07E ズゴックEのレビューをご紹介します!
HGUC ズゴックEは、『機動戦士ガンダム0080』に登場するMS『ズゴックE』の1/144スケールモデルキットです。腕や脚のジャバラ造形は、独特な層になった構造をパーツ分割でリアルに再現。クリアパーツを使用したモノアイや背部のジェットパックなど、特徴的な機体形状を再現したキットになっています。価格は1,320円(税込み)です。
ジオン公国軍突撃機動軍所属「サイクロプス隊」の隊長である『ハーディ・シュタイナー』が搭乗し、地球連邦軍北極基地より、ガンダムNT-1の強奪の任務に当たった機体『ズゴックE』がHGでキット化。1stに登場したズゴックの改良型で、水中用MSらしい特徴的なフォルムで再現されています。『E』は「EXPERIMENT(実験)」の略。
成型色は外装がグレー、膝や肘関節部分がライトグレーのツートンカラー。手先のバイス・クロウやダクト、内部フレームがダークグレーに配色されるなど、ほぼ無彩色のカラーリングとなっています。胸部コックピットハッチや肩のダクトなどをシールで色分けしますが、細部は塗装して塗り分ける必要があります。
すべてPS素材パーツによる構成。
ポリキャップはPC-123を使用しますが、腰回りや膝下に使用するのみで全体的に使用箇所は少なめ。上半身はポリキャップを使用しません。どっしりとした体型になっており、脚底も広めなので自立は安定しています。
頭部と胴体部は一体型で、ズゴック特有のフォルムになっています。モノアイはクリアーピンクパーツによる色分け。内部はパーツで色分けされていますが、モノアイは中央の位置に固定されていて可動ギミックはありません。上部には6基の魚雷発射管モールドが造形。
モノアイはブラックライトで照らすと発光します。
左右にある円と横長のダクトはパーツによる色分け。コックピットハッチはオレンジ成型色パーツに赤いシールを貼っての色分けで、ガンプラとしては珍しく、胸元にはホイルシールのジオンマークを貼るようになっています。
腰部は比較的プレーンな作り。
リアアーマーにはフィンが造形されています。
下部の角型スラスターは赤く塗り分ける必要があります。サイドアーマー裏にモールドは造形されておらず、プレーンな作り。
腕部。ズゴック特有のクロータイプ。ズゴックに比べてシャープな作りになっています。
二の腕や肘関節部分は同型パーツの組み合わせによるジャバラ造形が再現されています(フレキシブル・アーム・・・・航行時に肩から肘までが収縮して水流抵抗を軽減するとのこと)。前腕は挟み込みタイプですが合わせ目は段落ちモールド化。スリット入りの縦長ダクトは赤いシールでの色分けです。
腕部先端には、3本と1本に分かれたバイス・クロウが造形。
バイス・クロウはそれぞれ展開が可能で、付け根がボールジョイントなので少し柔軟に可動します。クローの内側には、スリット入りのグリップも造形されていますが、肉抜き穴もあります。中央にはビーム・キャノンが造形されています。
ショルダーアーマーは前後挟み込みタイプで上部や側面に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要。
左肩にはサイクロプス隊エンブレムのホイルシールを貼るようになっています。前後の角型ダクトは赤いシールでの色分け。
脚部も大腿部から膝にかけてジャバラ造形が再現されています(コントラクティブル・レッグ・・・・航行時に腰から膝までが収縮して水流抵抗を軽減するとのこと)。膝から下は肉厚な装甲が造形。アンクルアーマーの付け根角型モールドは黒く塗り分ける必要があります。
膝から下は左右挟み込みタイプで前後とも合わせ目ができますが、スネや後部の合わせ目は凸モールドであまり分からないようになっています。膝が別パーツ化されているともっと見栄えが良かったかも。
ソール部。平べったい、水中型機らしいデザインになっています。足裏はつま先、かかと側共にモールド入りの裏打ちパーツが造形。中央のスラスターも別パーツ化されています。
つま先、かかとともに付け根が可動し、ハの字型やくの字型など柔軟に可動させることができます。角度変更も可能。
背部にはオレンジ成型色パーツで造形された水中ジェットパックを装備。
前後のモナカ割なので、側面などに合わせ目ができます。中央のアンテナはある程度強度はあるものの、突き出ているので折って破損させないように注意が必要です。
水中ジェットバックを外した背部。円形ダクトや下部の角型スラスターはパーツで色分けされています。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。大柄に見えますが、全高は陸戦型ジムとあまり変わらず。ズゴックEの全高は18.4mです。
同シリーズのHGガンダムNT-1(アレックス)と並べて。どちらもそこそこ古いキットですが、それぞれ味があっていいですね。
別画像ですがHGズゴックと並べて。フォルムこそ似ていますが、各部形状は全く別物です。
腕は水平にまで上げることができますが、肩関節が緩めなのですぐに垂れ下がってしまいます。画像では腕の角度を変えつつ垂れないようにしています。
肘は45度程度角度変更が可能。
腹部ボールジョイントにより、上半身を少し前後にスイングさせることができます。
左右へも少し傾けることができます。
腰の回転はごくわずか。見た目的にもほとんど変化しているようには見えません。
股間部にディスプレイ用の3.0mm穴などはないので、キットを浮かせたい場合はアームで腹部を挟んでのディスプレイとなりそうです。股間部が太いので、アクションベースに付属のコの字パーツを差し込むことはできないようでした。アームで挟むにしても、不安定さがあるのでキットを落下させないように注意が必要です。
前後開脚は水平とまではいかず、ある程度の開脚となっています。
膝はくの字程度まで曲げることができます。
足首は広めに前後可動させることができます。左右へはそれなり。つま先とかかとで個別に向きが変えられます。
左右への開脚は、水平まではいかないまでも、予想以上に広く展開させることができます。ただ、股間部の付け根強度があまり高くないので、たまに脚部が垂れたりするので注意です。
内股、ガニ股は共に完全に曲げることができます。
立膝はある程度きれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、各部とも特別良く動く箇所は見当たりません。ただ、それほど不自由さもなさそうですし、派手なポーズを再現するような機体でもないので、身なりの可動域やポージングが楽しめるのではないかと思います。
付属品はありません。
浮かせた状態で。と言っても、水中用MSなので水中を移動しているようなポーズになります。不安定さはありますが、背部水中ジェットパックにコの字パーツを引っ掛けるようにしてディスプレイさせています。
この状態でのディスプレイはかなり様になりますし、なんとも言えない味がありますね。
モノアイが可動するともっと表現の幅が広がったと思うので、少しもったいない感じも。
肩がたまに外れたりするのと、外れるとジャバラ状のパーツがバラけたりするので注意が必要です。
接地状態でも水中ジェットパックを外した状態でも様になります。予想外にポーズが決まるのがいいですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。レトロ感ある造形や独特の機体フォルムにデザイン性の高さを感じます。可動域がそこまで広くはないですが、何もしなくてもかっこよく見えるのはいいですね。古いキットながらも、その古さが逆にズゴックE特有の味や良さを出していると思います。
気になる点としては、モノアイが可動しないため、表現力が少し乏しいのは残念ですね。動くギミックがあると表情が付けられてよかったと思います。肩の付け根が弱めで腕が垂れやすいので、その部分も強度アップなどしてやる必要がありそうです。
今回組んでみて、予想以上の良キットに感じましたし、遊べて楽しめるキットになっていると思います。作品内ではそこまで目立つ活躍はしていないですが、サイクロプス隊隊長機としての存在感は十分に味わえるキットでした。
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