今回は、HGUC 1/144 グスタフ・カール(ユニコーンVer.)のレビューをご紹介します!
HGUC グスタフ・カール(ユニコーンVer.)は、『機動戦士ガンダムUC 』に登場する量産型汎用MS『グスタフ・カール』の1/144スケールモデルキットです。特徴的な大型・重装甲機体形状を新規造形で再現。クリアーパーツによる頭部バイザー、開閉可能な前腕部グレネード・ランチャー、ビームサーベルが収納可能なサイドアーマーなど、細部にこだわりを持つキットになっています。価格は2,592円(税込み)。
他キットからの流用はなく、完全新規造形でキット化されました。近年のフォーマットに加え、肉厚な装甲でも十分な可動域が確保できるよう、腕部や脚部に新規構造が再現されています。ジムやジェガンの系列機ですが、それを感じさせない重装甲機になっています。
グレーとブルーを基調としたミリタリー調のカラーリング。ダクトなど部分的な配色もパーツで色分けされ、脚部のラインやセンサーなど細かい箇所をシールで補うくらいで、素組みでも十分な仕上がりになっています。
ポリキャップはPC-132を使用しますが、肩や手首など部分的に使用するのみで、腕部や脚部関節などはKPSパーツで構成されています。旧キットに慣れていると少し弱さを感じるので、小型のRE/100のような印象も。どっしりとしたキットなので自立は安定しています。
頭部。バイザータイプの形状に頬の装甲が特徴的なずんぐりむっくり型。前後挟み込みタイプなので側面に部分的に合わせ目ができますが、角度がついた部分なのでそのままモールドとしておいても良さそうです。アンテナは片側のみの造形で、先端はブルーグレーのシールによる色分けです。
とさか後部のセンサーもシールでの色分け。バイザー内側のパーツにはモールドが造形されています。額のセンサーはバイザーと一体のクリアーパーツになっていて、表面にシールを貼るようになっています。
胸部。肉厚な造形が再現されています。エアインテークや首周り、コックピットハッチなどは別パーツで色分けされています。
肩は近年のフォーマットで柔軟に可動。内部フレームっぽく造形されています。側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。
腰部。重厚感あるパーツ構成。フロントアーマーはダクトが別パーツで色分けされています。内部は塗り分けが必要。中央装甲のモールドはシールによる色分けです。
腰アーマー裏はすべてモールドの入った裏打ちパーツで造形されています。股間部はボールジョイントによる接続。
リアアーマーは跳ね上げることができますが、バックパックと干渉して腰部が外れてしまうので、通常はほとんど上げることができないようになっています。
サイドアーマーにはサーベル柄が内蔵されていて、開いた状態が再現可能です。
腕部。ショルダーアーマーは肉厚ですが、二の腕以下は細身なので、造形的にジムやジェガンの名残を感じます。
二の腕は筒型、前腕は前後挟み込みタイプです。前腕の合わせ目はモールドとしておいても良さそうな組み合わせ。
左の前腕にはグレネード・ランチャーを装備。ハッチは開閉可能で、弾頭は赤いパーツで色分けされています。
内部フレームは新規構造で、組み合わせもHGキットとしてはやや複雑な構造になっています。
ショルダーアーマーは前後挟み込みタイプで、端に合わせ目がくるようになっています。側面のダクトは白いパーツで色分けされていますが、内部は塗り分けが必要です。
青い装甲は少し可動します。
脚部。かなり重厚感のある肉厚な形状になっています。膝やスネ、後部などは別パーツの装甲を組み合わせるため、合わせ目は一部にできるくらいです。側面のモールドは黒いシールでの色分け。
膝部は上下に伸縮が可能。
後部の装甲は脚の可動を妨げないよう、上下にスライドします。
膝を伸ばし、後部の装甲を下げることで、干渉を回避し、膝を深く曲げることができるようになっています。
下部には多数のバーニアが増設されています。内部はシンプルな2重スリット入り。 脚部内部も少し特殊な構造になっています。
足首から下の部分。シンプルなパーツ構成ですが、アンクルガードがボールジョイント接続で少し可動します。足裏もモールド入りの別パーツで蓋をするようになっているので、肉抜き穴はありません。
バックパック。特徴的な装甲が造形され、別パーツで細かく色分けされています。左にはシールドを装備。
バックパック接続は特殊な構造なので、他キットのバックパックは装備できない仕様です。バーニア内部も独特の形状。バーニア内部は塗り分けが必要です。
シールドのマウント用アームはフレキシブルに可動します。
シールドはシンプルな2パーツ構成ですが、モールドの入った裏打ちパーツで蓋がされています。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。HGとしてはなかなかの大型サイズです。ちなみに陸戦型ジムの頭頂高は18.0mで、グスタフ・カールの頭頂高は22.0m。
HGジェスタやHGシナンジュ・スタイン(ナラティブVer.)と並べて。ジェスタとはかなりのサイズ差があります。
頭部の可動は、顎引きはそれほどでもないですが、見上げる姿勢は広く可動させることができます。首周りがスッキリとしているので、左右へも余裕で可動します。
肩が引き出せる事もあって、腕はY字以上に高く上げることができます。重装甲なのにこの可動域なのは見事。肘もショルダーアーマーが干渉しますが、まずまず広めに曲げることができます。
引き出しギミックがあるので、肩の前後スイングも干渉することなく広く可動します。
腹部はボールジョイント接続だったりするものの、バックパックなどが干渉するため上半身の前後スイングはほぼできません。腰もわずかにひねられる程度。アクションベースへは、通常通り股間部に接続してディスプレイが可能です。
前後開脚は、腰アーマーを交わすようにすれば広く開脚させることができます。股関節ボールジョイントのの強度はそこそこあるので、脚部が重量で垂れることがないのがいいですね。
膝も深くまで曲がります。膝内部パーツには合わせ目ができます。
足首は前後左右ともわずかに可動。
左右への開脚も広く可動しますが、こちらは重量で脚が垂れ下がってしまいました。サイドアーマーも干渉してたまに外れることもあるので注意です。
内股は45度程度まで可動。がに股は広く後方にまで可動します。
立膝はさすがに不可能でした。
可動域の総括としては、立膝など機体形状が影響するようなポーズは難しいですが、各部の可動域はかなり広いのでポージングの自由度は高そうです。重装甲なのに腕可動や膝可動はかなり柔軟なので、派手なポージングもできるのは嬉しいですね。
ビーム・ライフル、武器持ち手(右)、シールド用アームパーツ、ビームサーベル刃×2が付属。手甲パーツは余剰です。
ビーム・ライフル。組み合わせ構造や造形的にはジェガンなどに付属しているものと同じです。本体部分はモナカ割なので、上下に合わせ目ができます。
アームを組み変えることで、シールドの配置を変更することができます。
ビーム・ライフルを装備して。多少ふらつきますが、外れることなく保持してくれます。
関節が柔軟性で可動域が広めなので、躍動感のあるポージングが可能です。
ビームサーベルはダボ固定ではないので、角度によってはスルッと抜け落ちることもあるので注意です。
ハッチを開いてグレネード・ランチャー発射体制。
HGジェガンD型(護衛隊仕様)の90mmショートマシンガンを持たせてみましたが、グリップにダボがあって挟み込めないため、保持する場合は改修する必要がありそうです。
UCのワンシーンを再現。
では適当に何枚かどうぞ。
以上です。やはり重装甲キットはずっしりとしたイメージがあって魅力的です。各部の角ばった装甲は頼もしさを感じますし、造形、デザイン的にも優秀。劇中で活躍していないのがとても残念なくらいです。
気になる点は各部の可動域で、近年のキットとしては定番になりつつあるKPS関節なのでどうしても弱さを感じます。組み立て直後のポージングではそれほど気にすることはないですが、経年劣化などもありえるので、そのあたりは対処が必要になるかもです。腹部が外れやすいのももったいないですね。
重装甲でありながら十分な可動域を確保しているのは見事ですし、HGとしては少し特徴的な構造を持つキットになっています。ド派手なポージングも可能なので、劇中にはなかった躍動感あるポーズを演出したりして楽しみたいですね。
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4 件のコメントがあります。
名無しのガンダム好き
on 2019年2月28日 at 03:37 -
長いブレードアンテナを左右対称に揃えるか、左右のアンテナを切り取って長い方を額の上に取り付けてザク指揮官型みたいにするのも面白そう。
nori
on 2019年3月4日 at 10:51 -
コメントありがとうございます!
グスタフ・カールの造形自体、中途半端なガンダムタイプ的な部分もあるので、オリジナルで改修してみるのもまた違った良さが引き出せるかもですね^_^
匿名
on 2019年3月12日 at 07:52 -
プラモで再現される劇中は物理的に無理があった感
あとこの膝間接は見た目重視か可動重視かで固定した方が良さそうです(個人経験談)。
nori
on 2019年3月12日 at 23:37 -
コメントありがとうございます!
重量級キット且つパーツがヘタレやすいKPSなので、遊んでいるといろいろとほころびが出てくるところもあるかもですね;