今回は、2014年4月に発売されたHGCC 1/144 WD-M01 ターンエーガンダムのレビューをご紹介します!
HGCC ターンエーガンダムは、『∀(ターンエー)ガンダム』に登場する主人公機『ターンエーガンダム』の1/144スケールモデルキットです。シド・ミード氏オリジナルデザインやアニメ設定を徹底的に解析し、ベストプロポーションを実現。個性的な各部形状が忠実に再現されたキットになっています。胸部ハッチの開閉もパーツの差し替えによって再現。価格は1,540円(税込み)です。
アーク山(マウンテンサイクル)より発掘されたロラン・セアック搭乗MS『∀(ターンエー)ガンダム』がHGCC(CORRECT CENTURY)でキット化。頭部ヒゲ状アンテナや各部モールド、脚部背面のスラスター・ベーンといった造形により、従来のガンダムタイプとは異なる近未来的デザインのガンダムが完全新規造形で再現されています。通称は「機械人形」、「ホワイトドール」、「ヒゲ(白ヒゲ)」。
成型色は全身のホワイトに加え、オーソドックスなブルー、レッド、イエローといったガンダムタイプ特有のカラーリングになっています。シールは頭部や前腕と大腿部のラインとモールド、ビームライフルの一部などを補いますが全体的に少なめ。膝下などの各部ラインモールドは塗装する必要があります。
ABSやKPSは使用されておらず、全てPS素材によるパーツ構成となっています。
ポリキャップは白成型色のPC-001を各部に使用し、関節強度はまずまず高め。細身ですが脚底も角型でしっかりとしているため、自立は安定しています。特に比重がかかるような装備もありません。
シールド、ビームライフル、ビームライフルの組み換え用銃床パーツ、ビームサーベル刃☓2、武装懸架型のサーベルホルダー(左右)、胸部や背部のハッチ開閉用の組み換えパーツ2種、コアファイター、平手(左右)が付属。
頭部。口から伸びるヒゲ状のアンテナと後部のちょんまげのようなデザインが印象的。メット部は左右挟み込みタイプで上部から側面にかけて合わせ目ができます。額の『∀』マークはモールドの上にシールを貼っての色分けです。
胴体部。ガンダムタイプ特有のエアインテークなどはなく、胸部装甲には未来的なデザインのモールドが造形されています。腰部はフロントアーマーにコアファイターが造形され、フロントアーマーもパーツで色分けされています。
コアファイターに脱着、変形などのギミックはありませんが、コックピット内部はロラン・セアックであろうフィギュアが造形されています。フィギュアやコックピット内部は塗り分けが必要。
背部もハッチ状の細かなモールドが造形。腰後部はシンプルなふんどしタイプでアーマーの造形はありません。フロントアーマー裏は肉抜き穴とともに、メカニカルなモールドが造形されています。
胸部前後の装甲は脱着が可能。前後とも付属のパーツと組み換えることで、前部は胸部マルチパーパスサイロ、腹部ビームキャノンとして、後部はナノマシン散布用ベーンとしてハッチを展開した状態が再現可能です。前後パーツともハッチ内部をグレーに塗り分ける必要があります。後部には「HGCC 1/144 ターンエーガンダム用 拡張エフェクトユニット“月光蝶”」が取り付け可能なジョイント穴が開いています。
腕部。細身ですが、前腕は湾曲型で細かなモールドも造形されるなど、全体的に未来的なデザインになっています。前腕の曲状ラインは黒いシールでの色分けです。
二の腕、前腕共に前後挟み込みタイプで側面に合わせ目ができます。二の腕は肘が分離できるので合わせ目消しはしやすいですが、前腕は肘関節と一体になっているので後ハメ加工が必要です。
肘部はロール可動します。
ショルダアーマーはのっぺりとした作りの2個パーツ構成。前後で装甲が分かれています。
前側の装甲は肩の付け根から回転。後部の装甲は背部の付け根から少しスイングが可能です。背部にはサーベルホルダーが造形され、ダボ接続で回転します。サーベル柄も脱着が可能。
脚部。前面は全体の成型色が白一色。大腿部や膝のライン、大腿部のモールドはシールでの色分けですが、膝から下のラインモールドは黒く塗り分けが必要です。後部にはフィン状の個性的なスラスター・ベーンが造形。
大腿部は合わせ目が出来ない組み合わせになっています。膝関節パーツはモナカ割で前後に合わせ目ができます。膝から下はスネに少し合わせ目ができます。大腿部、膝、膝から下がそれぞれ分離するので、合わせ目を消すのはラクかと。
膝から下は少し可動させることができます。
ソール部はシンプルな角型タイプ。個性的なモールドが造形され、後部もパーツで色分けされています。足裏はつま先に肉抜き穴が造形。
つま先は伸ばすことができます。
他シリーズのHG陸戦型ジム、HGガンダムバルバトスルプスレクスと並べて比較。ターンエーガンダムの全高は20.0mですが、他のキットと並べると設定よりもやや大きめに作られている気がします;
ナノスキンイメージ仕様ですが、MGターンエーガンダムとサイズを合わせてプロポーションを比較。それほど大きな差はないですが、MGのほうがやや細身な印象です。
首が長くないので、頭部はあまり広く上下させることはできないようです。左右へは干渉なくスイングが可能。
腕は水平程度まで上げることができます。肘は90度程度までとやや不十分。
肩はショルダーアーマーを少し引き出せば、前方にスイングさせることができます。ですが可動範囲は広くはありません。
上半身は腹部のポリキャップによって少しだけ前後左右にスイングさせることができます。
腰は干渉なく、360度回転が可能。アクションベースやスタンドへは、股間部のカバーを外して3.0mm穴を露出。この穴に軸を差し込んでのディスプレイとなります。
前後開脚は腰アーマーの展開に合わせて水平程度まで展開が可能。
膝はくの字程度までですが、少し深めに曲げることができます。
足首は前後、左右ともわずかに可動する程度です。
左右への開脚は、腰部と大腿部が干渉するためハの字程度までの展開となります。浮かせた状態だと脚が垂れてきます。
股間部と大腿部が干渉するので、内股、ガニ股も僅かです。
立膝はあまりバランス良く再現することは出来ないようですが、うまく姿勢を整えることである程度の形にすることができます。
可動域の総括としては、股間部周りは比較的広範囲に展開させることができますが、それ以外の部分はあまり広くないようです。劇中でもラストバトル以外、それほど躍動感を感じるシーンは少なかったと思うので、ある程度のポーズがとれれば十分なのかも。
シールド。形状はシンプルな楕円形。表面はパーツによる色分けです。裏面には肉抜き穴がありますが、モールドっぽいのであまり気にならなそう。
背面の白いパーツは組み換え式。グレーに塗り分けが必要です。
シールドは前腕に組み付けるだけで装備が可能です。
ビームライフル。個性的な形状の武装になっています。砲口、上下の装甲、側面の長モールドが赤いシールでの色分け。
本体部分は左右挟み込みタイプなので、上下に合わせ目ができます。グリップは収納可能。
後部の銃床は付属のパーツに組み換えることで、最大出力モードが再現可能です。
グリップ部分はグレーに塗り分けが必要。グリップの内側には簡単な肉抜き穴があります。
付属の銃床パーツはモナカ割りで合わせ目ができます。
武装ジョイント用のサーベルホルダーに組み換えることで、シールドとビームライフルは背部に懸架可能です。
コアファイター。細かなモールドが造形されるなど、密度感ある作りになっています。シンプルな2個パーツ構成(上下の組み合わせ)で、合わせ目は裏面でモールド化されています。コックピットやウイングの装甲は塗り分けが必要。
コアファイターはアクションベースに付属している縦長ダボを使うことで単体でのディスプレイが可能です。
左右の平手が付属しているので、ビームライフルに添えるなど柔らかい表現が出来ていいですね。
胸部パーツを組み換えて胸部マルチパーパスサイロ(ミサイル口)、腹部ビームキャノンを展開。色分けされていないので、素組みでポーズをとる場合は少し物足りなさがあるかも。塗装するなりして見栄え良くしたいところです。
ビームライフルは後部の銃床が前腕などと干渉しやすく、ハンドパーツごと抜けてしまうことがあるので注意が必要です。
ビームサーベルはハンドパーツでダボ固定できるので、特に気を使うこともなくポージングはラクでした。ビーム刃はブラックライトで照らしても発光しません。
一応平手でビームライフルの上部グリップを掴ませることはできるみたいですが、指が下向きだとすぐにスルッと抜け落ちてしまいます。うまく角度を調整すればなんとか保持が可能。
最大出力モードでの保持は、ややグリップを握らせたハンドパーツがバラける場合があるのと、ギリギリで脇に抱えるようになるのでポージングは限られます。ですが装備すると特殊な攻撃態勢が取れるのはいいですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。可動がとてもスムーズ。可動範囲はそれほど広くはないですが、特にぽろりもなく取り扱いやすいですし、ポーズもサクサク表現させることができます。シド・ミード特有の造形美もうまく表現されていますし、独特の形状で個性的なポーズが取れるのもいいですね。
気になる点としては、ポージングをしていて頻繁にというわけではないですが、口元から伸びるヒゲアンテナが長いので、ポージング中に引っ掛けて折ってしまわないように注意が必要です。それと股間部がややゆるいので、脚底の接地状態が悪いと股が開くことがあったので気になりました。
組み換え式にはなりますが胸部サイロ(ミサイル発射口)やビームキャノンも再現されていますし、武装類も違和感なく装備できてポーズも決まりやすいです。ただ、キットは優秀ですが、ともにディスプレイさせるキットが1/144シリーズしかないので、ぜひターンXやスモーなどもHG化してもらいたいですね。
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