今回は、2014年11月に発売されたHGBF 1/144 ガンダムEz-SRのレビューをご紹介します!
HGBF ガンダムEz-SRは、『ガンダムビルドファイターズトライ』に登場するガンプラ「ガンダムEz-SR」の1/144スケールモデルキットです。ガンダムEz-SRの特徴的な機体形状を実現。パーツの組み替えにより、3種の機体が再現可能となっています。3種それぞれに応じた特殊な武装類も付属。価格は2,200円(税込み)です。
成練高専科学部のチームSRSCが使用するガンプラで、劇中ではイントルーダー、エリミネーター、シャドウファントムの3機が登場。チームトライファイターズと激しいバトルを繰り広げながらも撃破された「ガンダムEz-SR」がHGBFでキット化。
2013年4月に発売されたHGUCガンダムEz8のパーツを流用しつつ、ガンダムEz-SRの特徴的な機体形状を新規パーツを用いて再現。パーツの組み替えにより、Ez-SRイントルーダー、Ez-SRエリミネーター、Ez-SRシャドウファントムの3種が再現可能なコンパチキットになっています。
こちらはガンダムタイプに近い頭部を持つEz-SRイントルーダー。相手の連携を乱したところを近接戦闘で仕留めるエース機になります。
成形色はグレーとホワイトを基調とした無彩色での再現。その他の内部や関節、武装類の一部はダークグレー成形色での再現となっています。
ホイルシールが付属し、頭部や武装のセンサー類、一部モールドなどを補いますが、特別多くはありません。一部モールドを塗り分ける必要がありますが、素組みでもほぼ塗装が必要ないくらいの色分けが再現されています。
ダークグレーの内部・関節、武装類のパーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。外装の殆どのパーツはPS素材となっています。
ポリキャップはPC-001Aの殆どを使用し、各部関節に組み込みます。肘膝ともにポリキャップとKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。つま先の可動などにより、多少自立にふらつきは見られますが、負荷のかかるような装備はないため、自立は問題なく可能です。
■付属品
ビームライフル(イントルーダー用)、ビームライフル用ロングバレルパーツ(シャドウファントム用)、武器持ち手(右)、穴なしの握り手(左)、エリミネーターとシャドウファントム用の組み替えパーツが付属。
HGUCガンダムEz-8のパーツが余剰で付属します。胸部やソール部パーツがないため、Ez-8のカラバリを再現することはできませんが、部分的に組み替えてカスタマイズすることは可能です。
エリミネーター用パーツに組み替えることで、Ez-SRエリミネーターを再現することができます。組み替えパーツは頭部、両肩側面の装甲、右膝部、背部180ミリキャノンとミサイルランチャー。
Ez-SRエリミネーターはシャドウファントムが得た情報をもとに砲撃し、相手を強襲。イントルーダーが近接戦闘を仕掛けやすい環境にするサポート機になります。
シャドウファントム用パーツに組み替えることで、Ez-SRシャドウファントムを再現することができます。組み替え箇所は頭部、両肩の通信遮断子機ユニット、前腕アーマーの一部、背部レドームパーツ、左前腕のシールドセンサー。
Ez-SRシャドウファントムはシャミング能力で相手の連携を封じ、情報を収集。イントルーダーとエリミネイターが有利にバトルを展開させるための情報戦用機になります。
■各部形状
イントルーダー、エリミネーター、シャドウファントムの各部をEz-8とまとめて比較しながら見ていきます。
■頭部
イントルーダー、エリミネーター、シャドウファントムの頭部をEz-8の頭部と並べて比較。どれも形状が異なりますが、イントルーダーは正統派ガンダムタイプのイケメンフェイスで造形。ほりが深くバランスの良いデザインになっています。額の2本アンテナは白いシールでの色分け。
シャドウファントムの頭部はアドバンスド・ヘイズルのようなツインアイ部分がセンサーユニットで覆われたタイプ。手前に突き出たセンサーが特徴的で、シンプルながらも存在感あるデザインになっています。マスク部分はグレーのシールでの色分け。
各種ともツインアイ、バイザーなどにクリアパーツはなく、シンプルにシールでの色分けとなっています。
メット部は各種とも前後の組み合わせで側面の一部に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合は、イントルーダーとシャドウファントムはフェイスパーツの後ハメが必要。後頭部にもメカニカルなモールドが入っています。
■胴体部
胸部・腹部は3体共通。Ez-8とさほど違いはないですが、基部は両肩に厚みのある装甲が新造されています。胸部表面の装甲や中央の旋回式バルカンはEz-8と同じ。
首はダブルボールジョイントポリキャップで柔軟に可動。肩もポリキャップで前方に展開します。
グレーの胸部装甲を外すと内部のメカニカルなボディユニットが露出。パーツはEZ-SR用に新造されていますが、形状はEz-8と同じです。
腰部も3体共通。大部分の形状Ez-8と同じですが、フロントアーマーは新規造形。Ez-8の装甲にフラットな装甲を被せたようなデザインになっています。
腰アーマー裏は各部とも簡易的。良い意味で裏打ちパーツの自作に力を注げそうですね;
■腕部
腕部。ショルダーアーマーはEZ-SR用に新造され、少し装甲の厚みが増しています。上腕以下はEz-8がベースになっていますが、前腕はこちらも厚みのある増加装甲が追加されています。その中でショルダーアーマー側面と前腕装甲の一部はイントルーダー、エリミネーター、シャドウファントムそれぞれで形状が異なる仕様になっています。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は基部が左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。肘と前腕はポリキャップ接続で脱着が可能なため、合わせ目消しはラク。
前腕装甲は1ダボ接続です。前腕装甲はイントルーダー、エリミネーターは先端部分が電磁ナックルになっていますが、シャドウファントムだけ通信用のワイヤー射出口になっています。
それとイントルーダーの左前腕の装甲はサーベルホルダーを装備しています。
ショルダーアーマーの基部形状は3種とも同じ。内側に少し合わせ目ができますが殆ど見えません。イントルーダーは厚みのある装甲、エリミネーターはフラットな装甲。
シャドウファントムは上部にウイングとセンサー付きの通信遮断子機を装備。遮断子機は特に脱着ギミックはありません。後部の造りも簡易的。
■脚部
脚部。こちらも腕部と同様、大部分はEz-8と同じですが、膝とふくらはぎ側面の装甲のみEZ-SR用に新造されています。
ほぼ3機とも形状は同じですが、エリミネーターの右膝装甲だけ立膝射撃用の網状装甲になっています。
大腿部は筒型で合わせ目はなし。膝から下は左右の組み合わせでスネや後部に合わせ目ができます。膝から分離するので合わせ目消しはラク。膝装甲やアンクルアーマーは上下に可動します。
側面の装甲は簡単な1個パーツ構成。Ez-8のサーベルホルダーに組み付けるようになっています。装甲の内側がガッツリ穴で見えるのはちょっと気になるかも。後部装甲はボールジョイント型ポリキャップで柔軟に可動。
ソール部はEZ-SR用に新造。Ez-8以上に厚みのある装甲になっています。
足裏は大味ですがモールドが造形。つま先は少し角度変更が可能です。
■バックパック
基部形状は同じですが、イントルーダーは左右にスラスターユニットを持つバックパック、エリミネーターは右に180ミリキャノン、左にミサイルランチャーを持つバックパック、そしてシャドウファントムはレドームパーツを持つバックパックを装備。それぞれの任務に合わせた特徴的なバックパックユニットになっています。
バックパックは標準の2ダボ接続。なので近年のHG(HG水星の魔女、HGSEED FREEDOMなど)のバックパックと組み合わせてカスタマイズできます。
EZ-SRの背部には5つのダボ穴があるため、Ez-8のウェポンラックも装備させることができます。これは何気に嬉しい配慮ですね。
グレーの基部は上部が前後の組み合わせで上部に合わせ目ができますがあまり目立ちません。下部中央のスタビライザーは2箇所が前後にスイング可能。スタビライザー裏側の肉抜き穴は少し気になるところです。
イントルーダーが装備する左右スラスターユニット。本体部分は簡単な左右2枚パーツ構成ですが、合わせ目は各部でモールド化されています。バーニアは別パーツ化されているのでメタリック調に塗り分けても良さそう。
スラスターユニット、下部の小型スラスターユニットはどちらも1軸接続で前後にロールします。
エリミネーター用の180ミリキャノン。形状は陸戦型ガンダムなどに付属している180mmキャノンとよく似ていますが、エリミネーター用に新造。部分的な形状や砲口部分の形状が少し異なり、グリップもフォアグリップもありません。
180ミリキャノン基部は簡単な左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
砲身部分は合わせ目ができないパーツ構成。
ミサイルランチャーは白い基部パーツを挟んでの簡単な2枚パーツ構成。ハッチの展開などはなく、弾頭の露出ギミックなどもありません。中央に合わせ目ができます。
180ミリキャノンの基部は前後に可動しますが、左右へのスイングはありません。ミサイルランチャーの白い基部パーツは前後にスイング可能。ランチャー本体も接続部分でロールし、向きを変えることができます。
シャドウファントムのレドームパーツは大部分が上下の簡単な組み合わせですが、合わせ目は段落ちなどでモールド化。後部に少し合わせ目ができる程度です。上部はゴールドのシールでの色分け。どことなくアッシマー(MA形態)味が感じられるのが面白いですね。
先端部分のパーツは取り外した可能。背部からレドームパーツを展開することで、頭部が格納できるようになっています。
■他キットとの比較
HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。少し肉厚ですが、大きさ自体はRX-78-2とほぼ同じで小柄。ガンダムEZ-SRの全高は18.5mという設定です。
ベースキットであるHGUCガンダムEz-8と並べて。部分的な形状は同じですが、各部の増加装甲によってかなりボリュームアップしている感じ。プロポーションやビジュアルなどの質も高めてあるようで別物に変わっていますね。
■各部可動域
フォーマットや関節形状などがEz-8と同じなため、各部可動域は殆どEz-8と同じ。頭部は形状が変わっているため、Ez-8に比べて多少可動域が向上しています。腕は水平程度まで上げることが可能。肘は2重関節で深くまで曲がります。
腰は干渉しますが360度回転可能。膝は2重関節で深くまで曲がります。立膝は少しバランスが悪いですが一応再現可能です。
左右への開脚は水平程度まで幅広く展開可能。足首も45度くらいまで曲がります。
可動域の総括としては、多少肉厚で干渉しやすい箇所はありますが、ポリキャップを多用した構造で全体的な可動域はまずまず広め。陸戦仕様のぎこちないながらも泥臭い機械的な動きがリアルに表現できそうです。
■武装類
ビーム・ライフル。近接戦闘用のショートバレルタイプで取り回しの良い、Ez-SRイントルーダー専用のビーム・ライフルになります。
本体部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
センサーはグリーンのシールでの色分け。フォアグリップは左右に可動します。
HGUCガンダムEZ-8のビーム・ライフルと並べて比較。バレル部分のみEz-SRイントルーダー用に新造。その他の箇所は全く同じです。
バレルを組み替えることでEz-SRシャドウファントム用のビーム・ライフルに変更可能。形状自体はEz-8のものと全く同じです。
シャドウファントム用のシールドセンサー。その名の通り、先端部分にセンサーの付いたシールドになります。シールド部分はEz-8からの流用でセンサー部分はEZ-SR用に新造。先端部分はグリーンのシールでの色分けです。
■ポージング
まずはEZ-SRイントルーダーでビームライフルを装備して。
ビームライフルは付属の武器持ち手で保持します。グリップが手のひらにダボ固定されるため、しっかりとした保持が可能。ショートバレルの小型タイプなので取り回しがラクです。
フォアグリップが太いため、ハンドパーツで握らせることはできません。なので両手持ち射撃はそれなりに手を添えるだけになります。やや前腕装甲のグレーのパーツがポロリしやしので注意。
やや干渉で足首が曲がりにくいので、アンクルアーマーを広げて干渉を避け、足首の角度を付けてしっかりと接地させます。こうすることである程度バランスよく自立ポーズを再現することができます。
ガンダムタイプのフェイスなだけに、色気があってヒロイックさも強いです。ポージングでここまで格好良さが際立つのはやはりイケメンガンダムフェイスのなせる技なのかなと。
ビームサーベル刃はクリアピンク成形色での再現。柄がやや細身なため、ややスルッと抜け落ちる場合があるので注意です。うまく角度を付けて落ちないようにポーズを取らせるとよろしいかと。
続いてEZ-SRエリミネーターでポージング。ガンキャノンのような容姿になっているのが良いですね。背部の装備的に見ても、ガンキャノンⅡ味を感じさせるのも古参ファンとしては嬉しいところ。
膝装甲が専用のものになっているため、他の機体に比べて接地度合いがよく、少し立て膝が安定しやすくなっているようですね。
できれば砲身に手を添えるための平手があると良かった気がします。
ミサイルランチャーもできれば開閉ギミックがあると良かったですが、この価格で3体分を再現しているので、さすがにこれ以上は・・・といったところかなと。基部がロールし、表情が変えられるのは良いですね。
電磁ナックルでの攻撃シーンを再現。劇中ではイントルーダーが電磁ナックルを繰り出していたかと思いますが、こちらでも再現できます。
浮かせてディスプレイさせる場合は通常通り、股間部に3.0mm軸を差し込みます。
ラストはシャドウファントムでポージング。両肩に通信遮断子機、背部レドームを装備していることで、俯瞰からのビューに幅が出て装備品の存在感が際立ちます。
肩に通信遮断子機を装備していますが、特に腕部の動きに制限はありません。イントルーダー、エリミネーターと同じくらいの可動になります。
偵察・索敵機らしい容姿で個性があって良いですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。。Ez-8をベースにした機体なだけあって地上戦シーンを演出すると重厚感が出ますし、グレーを基調とした成形色には泥臭い雰囲気があって良いですね。組み替え可能な3体がそれぞれの任務に特化した容姿になっていて多くを楽しめるのも魅力。
気になる点は、弄っていると前腕の電磁ナックル部分のパーツや脚部後部の裾パーツがポロリしやすいので注意です。Ez-8がベースになっているため、各部に合わせ目ができますが、ポリキャップ関節で分離できるので処理はしやすくて良いですね。
個別装備は可動ギミックなどもとてもよく考えられていますし、3機を個別に再現することでまさにチームバトルと言えるシーン演出ができそうです。1体だけだとどうしても個別にしか楽しめないので、可能であれば3個購入してチームをつくり、このキットの本当の良さを味わうのもありですね。
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