今回は、2010年4月に発売されたHGAW 1/144 GX-9900 ガンダムXのレビューをご紹介します!
HGAW ガンダムXは、『機動新世紀ガンダムX』に登場する主人公機『GX-9900 ガンダムX』の1/144スケールモデルキットです。主人公機のヒロイックで特徴的な機体形状を再現。背部サテライトキャノンの展開ギミックの他、リフレクターの可動により、ホバーリングモードへの変形も可能なキットになっています。シールドバスターライフルや大型ビームソード、ショルダーバルカンといった武装も付属。価格は1,980円(税込み)です。
サテライトキャノンとGビット2種の戦略級兵器を持つ旧地球連邦軍決戦用MSであり、フリーデンの主戦力として転戦したガロード・ラン搭乗機『GX-9900 ガンダムX』がHGAWでキット化。背部に装備した超高出力砲『サテライトキャノン』やX状に展開可能なリフレクターパネルといった特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はホワイトをベースに、胸部や前腕、ソールにブルー、頭部や胸部周りにイエローとレッドを配色したガンダムカラー。その他、肩や前腕、サイドアーマー、脚部などのライン状装甲がパープル、関節や内部パーツ、武装類がグレー成型色での再現となっています。
シールはホイルシールとホログラムシールが付属。ホイルシールは頭部センサーや胸部エアインテーク、膝モールド、シールドバスターライフルのラインモールドなどを補いますが特別多くはありません。ホログラムシールは胸部ガイドレーザー受信部や背部リフレクターパネルを補います。一部ダクトなどを塗装する必要がありますが、素組みでも大部分が色分けされているので全く違和感はありません。
肩や足首、バックパックのハードポイントなど強度が必要な箇所にはABSが使用されています。KPSは不使用。グレー成型色パーツを含め、大部分はPS素材で構成されています。
ポリキャップはPC-001を全身の関節各部に使用します。関節強度はまずまず高め。背部にサテライトキャノンやリフレクターパネルを装備していますが、後方に負荷がかからないように配置されているため、自立は安定しています。
シールドバスターライフル(ライフルモード、シールドモード)、大型ビームソード刃が付属します。
頭部。オーソドックスなガンダムタイプながらも、幅のある4本アンテナとエッジの効いた装甲など、ちょっとしたインパクトのあるデザインになっています。左右装甲裏の肉抜き穴は少し気になるかも。
ツインアイや額のセンサーは赤いパーツにシールを貼っての色分け。メット部は上から被せるタイプで合わせ目などはありません。
胸部・腹部。エアインテークを備えたガンタムタイプらしいデザインで、各部ともパーツで細かく色分けされています。エアインテーク内部は黒いシールを貼っての色分け。腹部にある4門のブレストバルカンはグレーに塗り分けが必要です。
胸部のガイドレーザー受信部はホログラムシールを貼り、その上からクリアグリーンパーツを被せての再現。
腰部。派手ではないですが、表面には細かなモールドが造形され、サイドアーマーもパープルのライン装甲が印象的にデザインされています。フロントアーマー中央下部のダクトはグレーに、リアアーマーの三角モールドは赤などに塗り分けが必要。
腰アーマー裏にモールドはなく、表面の形状に合わせた簡易的な造りです。
腕部も細身で派手さは薄いですが、幅のあるショルダーアーマーや前腕のライン装甲などが特徴的にデザインされています
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は上下の組み合わせで側面の内側に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要。
ショルダーアーマーは前後の組み合わせですが、中央をパープルパーツで色分けし、上部の合わせ目もモールド化。側面のスリットダクトまでもパーツできっちりと色分けされてます。
脚部。腕部と同様に細身ですが、各部に適度なモールドが造形され、こちらも側面にはパープルのライン状の装甲がデザインされています。スネや後部のダクト内部はグレーに塗り分けが必要、膝の三角モールドは赤いシールで色分けします。
大腿部は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。モールドっぽいのでそのままでも良さそう。膝から下は前面と左右の組み合わせで後部の一部に合わせ目ができます。膝から分離するので、膝下の合わせ目消しはし易いかと。
ソール部はシンプルなデザインですが、足裏はモールドが細かく造形。足甲のモールドはグレーに塗り分けが必要です。
背部にはサテライトキャノンやリフレクターパネル、ショルダーバルカンといった武装を持つバックパックを装備。
バックパック本体は上部や下部に武装がマウント可能なハードポイントが造形。それぞれのハードポイントが可動し、組み付けた武装類が可動するようになっています。バックパックは2枚パーツ重ねで側面に合わせ目ができますが、四面のダクトは別パーツ化されています。
バックパックとは角型ダボ接続。固定強度が高めなので、バックパックを取り外す際に分解しないように注意です。
リフレクターパネルがL字状に配置。基部との2個パーツ構成で合わせ目などはありません。
2枚のパネルはL字状に展開可能。内側にはホログラムシールを貼るようになっていて、シールは光を当てるとキラキラと輝きます。
リフレクターパネルの表面には細かなモールドが造形されているので、塗装する場合でもそれらしい表現にすることができます。
リフレクターパネルはアーム接続でフレキシブルに可動。収納時はアームがバックパックの凹みにハマるようになっていて位置を固定させることができます。アームの肉抜き穴は少し気になる部分。
サテライトキャノン。コロニー撃滅用に開発された超高出力ビーム砲です。スーパーマイクロウェーブを受信し、サテライトシステムを介して変換する事で発射可能な武装。
本体部分は左右の簡単な構造で上下に合わせ目ができます。上部センサーはグリーンのシールでの色分け。下部のグリップは展開可能。
砲口部分も伸縮が可能。表情を変化させることができます。
後部の大型ビームソード柄は脱着可能。ビーム刃を組み付けて使用します。
ビーム刃は蛍光クリアグリーン成型色での再現。ギザ状でビーム出力の強さを感じさせる作りになっています。
バックパック左上部にはショルダーバルカンを装備。ショルダーバルカンは四砲身のガトリング砲型オプション火器で、陸戦に対応するために増設された武装になります。
バックパックのハードポイントは前後にスイングし、バルカンの基部もロールさせることができます。これらの可動によってバルカンを四方に向けることができるようになっています。肩から前方に向けることも可能。白い基部パーツはモナカ割で合わせ目ができます。
リフレクターパネルをX状に展開し、サテライトキャノンを中央に配置することでホバーリングモードに。
サテライトキャノンを右肩から前方に展開し、リフレクターパネルをX状に配置することでサテライトキャノン射撃体勢を再現することも可能です。砲身とグリップを展開し、リフレクターパネルは組み替えて向きを反転させておきます。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。ガンダムX本体は陸ジムよりも小柄ですが、背部のリフレクターパネルによって全高が増しています。ガンダムXの頭頂高は17.1m。
HGAWガンダムダブルエックスと並べて。Xという部分では似た雰囲気もありますが、殆ど別ものの機体(2号機のデータを流用)なので共通形状の箇所などはありません。
同じフリーデン艦載機であるHGAWガンダムエアマスターとも並べて。発売時期が近いのでどちらもスタイリッシュ。並べても全く違和感はないですね。
頭部はわずかに上下する程度。左右へも顎が干渉しますが、浮かせて干渉を避けることで真横にまでスイング可能です。
腕はY字程度まで上げることが可能。肘は1重関節で90度程度曲がるくらい。
肩はボールジョイント接続で適度に前後します。前方へはポリキャップが引き出せるので少し広めに展開。
腹部と腰部のボールジョイント接続で上半身を適度に前後させることができます。
腰は干渉なく360度回転させることが可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
前後開脚は、前方へはフロントアーマーが可動するので水平まで展開させることができます。後方はリアーアーマーが干渉するのでそれなり。
膝は2重関節ですが、外装が干渉するなどでくの字程度までしか曲がりません。膝装甲裏は裏打ちパーツが造形。
足首は前後左右ともまずまず角度変更が可能。
股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はハの字程度までとなります。
内股、がに股も45度程度可動するくらい。
立膝はきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、特別広く可動するわけではないですが、腕はしっかりと上げることができ、腰も自由度が高いです。肘膝も違和感がないくらいに曲げられるので、ある程度のポージングには問題なく対応してくれそうですね。
シールドバスターライフル。通常ライフルの3倍強度の装甲カバーを持つ複合ビームライフルになります。1基でライフルとシールドの両方を兼ね備えた効率の良い武装。キットではライフルモードとシールドモードで固定のものが別途付属しています。こちらはライフルモード。
細かいパーツ構成で合わせ目は殆どなし。白い装甲が左右の組み合わせで合わせ目がありますが、黒いシールを貼るため、合わせ目がわかりません。上部センサーはグリーンに塗り分けが必要。
グリップを取り外し、センサーと銃口を収納。バックパックのハードポイントにマウントさせて携行することができます。
シールドバスターライフルのシールドモード。白い装甲を上部に展開した形態になります。
グレーの銃身基部は左右のモナカ割で下部に合わせ目ができます。シールドの黒いラインはシールでの色分け。
シールドバスターライフルを装備して。
シールドバスターライフルは通常のハンドパーツで保持します。ダボ固定ではないですが、グリップとハンドパーツが隙間なく組み合わさるのでしっかりと保持することができます。多少手首がゆるいのが気になるくらい。
シールドバスターライフルのシールドモードで保持。こちらもライフルモードと同じくグリップを握らせて保持します。シールド部分で防ぐには持たせる角度がイマイチなので、内側を握らせるか、肘がもっと深く曲がるなどすると表情がついて良かったかも。
大型ビームソードも通常のグリップで握らせます。隙間なく保持できるのでポージングもラク。手甲パーツも外れることなく保持することができます。関節の可動も柔軟でポーズが取らせやすいです。ポーズも決まりやすいので撮影がかなり捗りました♪
大型ビームソード刃と腹部のガイドレーザー受信部のクリアパーツはブラックライトで照らすと発光します。ソード刃のギザ状モールドも鮮やかに浮かび上がります。
肩のショルダーバルカンを展開して。平手が付属すると、手を添えるような自然な構え方が出来て良かったかも。
背部のリフレクターパネルを展開してホバーリングモードに。
サテライトキャノンを展開して。ダイナミックな射撃シーンが再現可能です。グリップが前後に可動するので保持もラク。バックパックへの接続アームも適度に強度があるので、形状が崩れることなくポーズを取らせることができます。
こちらも平手が付属すると、砲身を支える自然な仕草が出来て良かったかも。
X字に展開したリフレクターパネルにも存在感があっていいですね。
HGガンダムXディバイダーと武装した状態で並べて比較。ガンダムX本体の形状は同じですが、通常のガンダムXが背部リフレクターパネルをL型、サテライトキャノンをたすき状に配置しているのに対し、ディバイダーの方はエネルギーポッドや大型ビームソード柄などの装備がX状に配置されています。青い成型色にも差がありますね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。背部のリフレクターパネルやサテライトキャノン収納状態でもポーズを取らせるとかなりしっかりと決まってくれますし、造形美が感じられていいですね。デザインセンスを感じさせるつくりになっていると思います。ホログラムシールを貼るとその分表面が際立ちますし、射撃時の表現力も高いです。ヒロイックながらも落ち着きのあるカラーリングなのもグッド。
気になる点はあまりないですが、シールドバスターライフルをシールドモードで保持した場合、どう取り扱うのがいいのかちょっと悩みどころかなぁと。シールドとして保持するには構えるポーズが取らせにくいので、もう少し表情が付くと良かったですね。
背部のユニットが柔軟に可動するのでホバーリングモードなども再現しやすいですし、サテライトキャノンの砲撃シーンもダイナミックに表現することができます。ショルダーバルカンもポージングにバリエーションが出て楽しめますし、細身の体型らしからぬ、迫力ある演出が楽しめるキットなのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら