今回は、2012年2月に発売されたHG 1/144 TMF/A-803 ラゴゥのレビューをご紹介します!
HG ラゴゥは、『機動戦士ガンダムSEED』に登場するMS『TMF/A-803 ラゴゥ』の1/144スケールモデルキットです。バルトフェルド専用ラゴゥの特徴的なカラーリングや機体形状を新規造形で再現。旋回&上下可動ギミックを搭載した背部キャノンの他、四本脚がそれぞれ可動し、自由なポージングが可能なキットになっています。走行形態への変形も再現可能。価格は1,540円(税込み)です。
ザフト軍がバクゥの上位機種として開発した陸戦用MSで、劇中ではアンドリュー・バルトフェルドとアイシャが搭乗。キラ・ヤマト搭乗のエールストライクガンダムと死闘を演じた『TMF/A-803 ラゴゥ』がHG SEEDでキット化。四足の生物的な機体形状が再現されています。他キットからの流用はなく、完全新規造形での再現となっています。HGモビルバクゥからの流用もなし。
成型色はオレンジを基調に、胸部や脚部ダクト、左右のウイングなどにイエローを配色。その他、背部の2連装ビームキャノンや脚のクロー、内部・関節はダークグレー成型色での再現となっています。
シールは頭部モノアイとアンテナ先端、2連装ビームキャノンのセンサー、胸部ダクト内部、ウイングの一部を補うくらいで少なめ。ウイングのダクト内部などを塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。
首や関節など、強度が必要な箇所のダークグレー成型色パーツにはABSが使用されています。KPSは不使用。脚部の無限軌道には合成ゴム素材(TPE)が使用されています。
ポリキャップは不使用。胴体と四肢の接続部はボールジョイント型パーツの組み合わせですが、関節強度はあまり高くはありません。やや腕部の向きが変わりやすいですが、四足でしっかりと接地できるため自立は安定します。
ビーム・サーベル刃✕2が付属。
専用のマーキングシールが付属。「砂漠の虎」のエンブレムやザフト軍マークなどが収録されています。
頭部。3本の白いアンテナや小型の2本アンテナなど、各部がシャープで荒々しい雰囲気で造形されています。額のアンテナ先端はオレンジのシールでの色分け。
頭部は左右の組み合わせですが、上面中央の合わせ目は角にくるので目立ちません。下部は中央に合わせ目ができます。
首はバクゥと同じで、合成ゴム素材とリード線を交えた構造。基部ボールジョイントとの兼ね合いでフレキシブルに可動します。
頭部モノアイはダークグレーのパーツにグリーンのシールを貼っての色分け。シールの位置を貼り変えることで表情を変化させることができます。
口元のビーム・サーベル発振器には付属のビーム・サーベル刃が組み付け可能。サーベル刃はクリアピンク成型色での再現です。ブラックライトで照らしても発光はせず。
胴体の上部装甲はシンプルで特別目立った装備はありません。腰部側に2連装ビームキャノン用のターレット基部が別パーツ化されている程度。
胸部はガンダムタイプのようなエアインテークが造形。別パーツで色分けされています。内部は黒いシールでの色分け。
胸のカバーパーツを外すことで3.0mm穴が露出。アクションベースやスタンドを組み付ければ、ラゴゥを浮かせた状態でディスプレイさせることができます。
胴体部は簡単な上下の組み合わせで側面に合わせ目ができます。脚の付け根はボールジョイントでフレキシブルに可動。
腹部は少し引き伸ばすことで、胴体部を少し伸ばしたり反らしたりすることができます。腹部内側にはくびれのようなモールドも造形。
左右へも適度にスイング可能。
上部左右に配置されるウイング。特別派手な作りではないですが、中央にはシンプルなダクトやバーニアが造形されています。一部パネルは黄色いシールで色分けします。
前面のダクトにはスリットフィンが造形。内部をグレーに塗り分ける必要があります。
後部バーニアも別パーツ化されていますが、モールドの少ないシンプルなデザインになっています。
ウイングはモビルバクゥと同じヒンジ接続で上下にスイング可能。モビルバクゥは組んでからかなり経ちますが、強度が高いままなのであまりヘタれることはないのかなと思います。
後部も尻尾のような装備はなく、1基のバーニアが造形されているだけです。
前脚。太めの付け根や爪のようなソールが造形。犬などの4脚動物を模したようなデザインですが、膝下後部には特徴的な無限軌道を装備しています。
足の付根、膝下部共に左右の組み合わせですが、合わせ目は角にくるので殆ど目立ちません。無限軌道は合成ゴム素材での再現。ホコリが付きやすいので注意です。
無限軌道は片面の角度変更が可能。水平になって接地を安定させることができます。
ソールは4脚とも形状が同じ。簡単な2個パーツ構成で足裏は左右に少し肉抜き穴があります。足首はボールジョイント接続で柔軟に可動します。
後脚。大腿部が角ばった形状になっている以外は前脚と殆ど同じです。
こちらも足の付根、膝下共に左右の組み合わせですが、足の付根が前脚に比べて平になっているため、やや合わせ目が目立ちます。膝が分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどの加工処理が必要です。後脚の無限軌道も可動式。
胴体上部には2連装ビームキャノンを装備。バクゥはレールガンを装備していましたが、ラゴゥでは2連のビーム砲になっています。大型ジェネレーターから供給されるパワーによって強力なビームを発射するとのこと。
基部は簡単な2枚パーツ構成。上部センサーはロールさせることができます。
2連装ビームキャノンの砲身部。
本体部は簡単な左右の組み合わせで上下などに合わせ目ができます。後部のスリットダクトはホワイトに塗り分けが必要。
砲口部分は別パーツ化され、先端部には適度なモールドが造形されています。一部を白く塗り分ける必要あり。
2連装ビームキャノンは砲口の角度を45度ほど上げることができます。
基部は一応360度ロールさせることが可能。ただし砲口を上向きにして回転させた場合、ウイングがキャノン後部と干渉して可動が制限されます。
HG陸戦型ジムと並べてサイズを比較。4足で接地しているため、全高は低く、陸ジムの半分程度の大きさしかありません。ですがそのぶん左右や前後に幅があるため、HG数体分のスペース確保が必要です。ラゴゥの全高(ターレット基部含む)は11.49m。
HGモビルバクゥと並べて。どちらも4足の生物的なシルエットですが、頭部形状などからラゴゥのほうが荒々しい雰囲気がありますね。それとバクゥはウイングのシールでの色分けが多めですが、ラゴゥは少なめ。関節はバクゥのほうが強度が高いです。
各部をモビルバクゥと比較して。3箇所の白いアンテナだけでなく、装甲やサーベル発振器の形状も細かく違っています。
上部ウイングを比較して。ウイングの幅やスラスター形状などが異なります。ラゴゥは機動性の高さが伺えるウイングに。
胴体部を比較して。構造は同じで上下で挟み込む簡単な構造。多少シルエットが異なるのと、前面エアインテークや後部スラスターの形状などが違っています。
脚部を並べて。ラゴゥのほうは大きさが一回りほど大きいのと、ソールが刺々しい爪で厳つい雰囲気を醸し出しています。
上部はモビルバクゥは2連装レールガン(13連装ミサイルポッドと換装可能)を装備しているのに対し、ラゴゥは砲身が細身の2連装ビームキャノンを装備しています。
劇中で戦闘を繰り広げたエールストライクガンダム(HG SEEDエールストライクガンダム:2002年11月発売)と並べて。動物体型と人型体型なので、組み合わせても特に違和感はなさそうです。ただ、発売時期に10年程の差があるのでどうしてもHG SEED のストライクには古さが感じられますね。
HGCEエールストライクガンダムとも並べて。可動域も広いですし、組み合わせてポージングを楽しむならこちらのほうが良いかも。
頭部はリード線やボールジョイントによって広めに上下させることができます。
左右へも広めに可動。
脚の付け根はハの字程度まで展開可能。
前脚、後ろ脚共に広く前後させることができます。前脚はウイング基部と干渉するので注意。
肘は長く伸ばせますし、深くまで曲げることもできます。
足首は広めに上下し、ボールジョイントでロールさせることもできます。
簡単にポーズを取らせて。四肢が柔軟に可動するので、それぞれを動かすことで動物らしい自然な動きを表現することができます。首も自由に可動するので表情が付けやすくて良いですね。
脚を前後に展開すれば、飛び跳ねるようなシーンも演出可能。(無限軌道のゴムがめくれないように注意です;)
脚の付け根ボールジョイントの固定強度がモビルバクゥほど高くないので、脚部が少し外れやすいです。ストレスを感じるほどではないですが、脚を弄る際は無理に展開して外さないように注意です。
モビルバクゥと組み合わせてレセップスのバクゥ部隊を率いるシーンを再現するのもありですね。
首を少し収納し、無限軌道を水平にして前脚を伸ばし、後ろ脚の膝を曲げて接地させることで、無限軌道走行状態を再現することができます。
無限軌道走行状態そのままだと動きを表現しにくいので、後部に波状のエフェクトを置いたりすると、勢いよく走行するシーンが演出出来て良さそうです。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。バクゥとは違った荒々しさがありますし、オレンジのカラーリングも強調性があって良いですね。四肢の可動も柔軟で表情が付けやすく、動物らしい柔らかく躍動感あるポーズを再現することができます。背部の2連ビームキャノンも存在感がありますし、角度が自由に変えられるので射撃ポーズもラクに演出することができます。
気になる点はそんなにないですが、四肢付け根のボールジョイント固定強度が弱めで、ポーズを付ける際に開いたりすると脚部が外れやすいので注意です。
無限軌道による走行状態も、車両のような形態でディスプレイできるのでポージングの幅が広がりますし、無限軌道自体も合成ゴムを使用することでリアルに表現されています。エールストライクガンダムと組み合わせれば劇中シーンを思い起こさせるくらいの忠実なシーン演出が可能。砂漠の虎の搭乗機らしい、風格を感じさせるキットになっているのが良いですね。
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