今回は、HG 1/144 RX-80WR ホワイトライダーのレビューをご紹介します!
HG ホワイトライダーは、『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy』より、試作1号機『ホワイトライダー』の1/144スケールモデルキットです。王冠を被ったような頭部をはじめ、左腕グレネード・ランチャーや胸部・腰部装甲を新規造形で再現。専用武装「試作型シェキナー」や「ヒート・レイピア」といった武装が新規造形で再現されたキットになっています。価格は2,420円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
ペイルライダー計画の試作1号機で、HADESのための火器管制補助の検証を主目的とした機体『ホワイトライダー』がHGでキット化。2015年4月に発売されたHGUCペイルライダー(陸戦重装備仕様)をベースに、印象的な頭部、胸部、腰部、腕部などの各部形状、試作型シェキナーや背部ウイング、ヒートレイピアといった武装類が新規造形で再現されています。
成型色はホワイトをベースに、各部にライトグレーやグレー、イエローを配色。ベーシックな試作機らしいカラーリングになっています。
シールは各部装甲の色分けの他、ZEUS発動状態再現用も含まれているため、量としてはかなり多め。それでも色が足りず、グレネード・ランチャーの一部や各部モールド、ヒート・レイピア刃などに塗装が必要です。
試作型シェキナーやアームなど一部のグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。
ポリキャップはPC-001Aを各部に使用し、使用量は多め。背部に試作型シェキナーやウイング(大型放熱板)を装備していますが、後方に負荷はあまりかからず、関節強度もまずまず高めで自立は安定しています。
試作型シェキナー展開用のアームパーツ2本が付属。
HGUCペイルライダー陸戦重装備仕様の余剰パーツがいくつか付属します。頭部ゴーグルや武装類などが付属しないので、カラバリとして組むことはできません。
ブラックドッグ隊のエンブレムが収録されたマーキングシールが付属します。
HGUCペイルライダー(陸戦重装備仕様)(以下、陸戦重装備仕様)と比較しながら各部を見ていきます。
頭部はホワイトライダー用に新造。王冠を被ったような個性的なデザインになっています。これはサイコミュ受信機の小型化が不十分で、アンテナ状フレームの一部が装甲内に収まらなかったためとのこと。
各部ともパーツで細かく色分けされていますが、後頭部の裾に合わせ目ができます。段落ちモールドっぽいのでそのままでも良さそう。四方各部のセンサーは青いシールでの色分け。小さく数も多いので、貼るのが少し面倒です。
胸部・腹部。全体的な形状は陸戦重装備仕様と同じですが、ライトグレーの胸部装甲がホワイトライダー用に新造。胸元には黄色い装甲も造形されています。肩と胸のエアインテークはシールでの色分けですが、エアインテーク内部はグレーパーツでの色分けとなっています。
腰部はフロントアーマーに少し縦長のものが新造。上部装甲は黄色、下部ダクトはグレーのシールでの色分けです。
サイドアーマーの形状は陸戦重装備仕様と同じですが、左のサイドアーマーにはヒートレイピアを装備。マウントパーツでの装備となっています。固定強度はまずまず高め。特に外れ落ちることはないようです。
ヒートレイピアは1個パーツ構成。剣身はダークグレーに塗り分けが必要です。
リアアーマーもスリット入りで縦長のものが新造。下部のダクトはグレーのシールでの色分けです。
腰アーマーは各部とも簡易的な作り。モールドなどは造形されていません。
右腕部はほぼ陸戦重装備仕様と同じ。ただし前腕側面の装甲が省かれ、前腕のパーツも2ラインのスリットモールド入りのものが新造されています。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。肘から分離するので、合わせ目を消すのはラクかと。
左腕部も大部分が右腕部と同じですが、前腕にはグレネード・ランチャーが新造。グレネード・ランチャーは砲口も別パーツ化されるなど細かいパーツ構成になっています。一部をグレーに塗り分けが必要。
ショルダーアーマーは陸戦重装備仕様と同じ。上部や側面の一部に合わせ目ができます。側面の装甲は黄色いシールでの色分け。前後装甲の小型モールドはグレーに塗り分けが必要です。
脚部は陸戦重装備仕様と同じ。ですがカラーリングがホワイトベースでかなり違った雰囲気になっています。膝のダクトは周りをライトグレーのシールでの色分け。
大腿部は前後の組み合わせですが、側面はモールドっぽく造形。膝から下は左右と前パーツの組み合わせで後部に少し合わせ目ができます。
後部や側面のスラスターは別パーツでの色分け。側面スラスターの周りは白いシールでの色分けです。
ソール部も陸戦重装備仕様と同じ。アンクルアーマーは左右の組み合わせですが、合わせ目は端でモールド化されています。足首関節パーツの裏面や足裏には肉抜き穴があります。
バックパックも陸戦重装備仕様と同じです。本体は前後2個パーツ構成ですが、側面などの合わせ目はモールド化。上部スラスターや側面の丸モールドなどはグレーに塗り分けが必要です。
2ダボ接続で陸ジムなどのバックパックも一応装着可能。
下部バーニアは別パーツでの色分けです。下部の接続アームも陸戦重装備仕様と同じ。
左後部に装備するウイング(大型放熱板)。マントのようなスタイルで造形されています。グレーのパネルラインや裾、ふちのイエローはシールでの色分けです。
ウイングは45度程度展開可能。内側のウイングはヒンジ接続の2枚組でこちらも展開可能です。
アーム接続で上下に展開可能。アームは細身ですが、しっかりとした固定強度があります。
右後部には試作型シェキナーを装備。
試作型シェキナー細かいパーツ構成で表面にも細かなモールドが造形されています。後部のグレーの装甲はシールでの色分け。
上部の黄色いラインや白い丸モールドもシールでの色分けです。本体部分は左右の組み合わせで、上下の一部に合わせ目ができます。
メガビームランチャーの砲口は開口されておらず、黒く塗り分ける必要があります。ガトリング砲は別パーツでの色分け。
砲身は伸縮可能です。
砲身を伸ばすことで側面の黄色いスリット装甲が露出。ここはシールでの色分けです。フォアグリップは展開可能。
後部はグリップなどが造形。上部の装甲を展開しつつ保持させます。
上下の装甲を外してグレーのパーツを組み替え、付属のアームパーツを組み付けて取り外した装甲と組み合わせることで、メガビームランチャーを砲撃するためのボウガンスタイルになります。
アームパーツは細い側をグレーに塗り分ける必要があります。
試作型シェキナーの接続アームはポリキャップを含む細かいパーツ構成でフレキシブルに可動します。
試作型シェキナーはアームによって前方に展開可能。
グリップを握らせつつ、前腕にダボ固定させて保持します。アーム、グリップ、前腕の3箇所で固定されるのでしっかりとした保持が可能です。
試作型シェキナーをキャバルリーのものと比較して。シルエットは似ていますが、各部形状がほぼ異なり、だいぶ雰囲気の違ったものになっています。
HGUCペイルライダー陸戦重装備仕様と並べて。腕部や脚部の形状はほとんど同じですが、頭部や背部装備、カラーリングなどが違っていてホワイトライダーはかなり個性的。王様風の出で立ちになっています。
HG ペイルライダー・キャバルリー、HG ペイルライダーDII(ティターンズ仕様)とも並べて。キャバルリーやDIIはペイルライダー計画の中でもかなり進化した機体。デザインにもかなりの違いがあります。
頭部は適度に上下させることができます。左右へも干渉なくスムーズなスイングが可能。
フォーマットや各部形状がペイルライダー系同じなので、その他の可動域はほぼ陸戦重装備仕様などと同じです。腕は水平より少し上まで、肘は深くまで曲げることができます。腰も360度回転可能。
腰アーマーが大型になっていますが、前方への開脚は同じです。後方はリアアーマーが大型化している分、可動がやや制限されます。膝は深くまで曲げることが可能。
左右への開脚幅や足首の可動もほぼ同じ。幅広く展開させることができます。
可動域の詳細については以下のリンクから陸戦重装備仕様のレビューをご参考くださいm(_ _)m
ヒートレイピアはダボ固定ではないですが、ハンドパーツと手甲パーツで挟めるのであまり移動することなく保持させることができます。ただ、徐々に緩くなってくるので、ある程度気にしてやる必要はあるかと。手首が抜けやすいので注意が必要です。
軽武装で取り扱いやすいのはいいですね。
武装類は少なめですが、グレネード・ランチャーなどである程度の攻撃シーン演出は可能。
アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
背部ウイングを展開すればマントを広げたような意匠になり、頭部の王冠と相まってまさに王様をイメージしたスタイルになります。
試作型シェキナーはアーム、前腕、握り手などで固定されているため、上下への動きはやや制限されますが、装備するだけでもかなりの迫力があります。ボウガンスタイルも独特なものがあっていいですね。
片手での射撃シーンも再現可能。腕の関節強度が高いので、腕が重量で垂れることはなくしっかりとした保持が可能です。
各部のシールを貼り替えてZEUS発動状態に。頭部センサーが赤、各部のダクトがゴールドに色分けされ、覚醒したようなスタイルに変化しました。
頭部は各部のセンサーが赤になり、ツインアイも赤いシールでの再現。頬のダクトはゴールドのシールで色分けします。
胴体部は肩や胸部エアインテーク、腰部フロントアーマーやリアアーマーの一部などがゴールドに変更されています。
腕部は通常と変化なし。脚部は膝のダクトがゴールドのシールで色分けされています。
試作型シェキナーは側面のスリットダクトや表面装甲のラインモールドがゴールドに変更されています。
試作型シェキナーを全体から。
それほど大きな変化ではないですが、各部ダクトがゴールドになったことで少し綺羅びやかさがアップしました。ある意味各部に金品を纏ったようで、より王様感が強くなったと言えるかも。
試作型シェキナーもラインなどがゴールドになったことで少し雰囲気が変化しています。
シールを貼らない状態で。大まかには色分けがされていますし、無駄がないのでこれはこれでありな感じです。
シールなしの試作型シェキナー展開状態。こちらはちょっと物足りなさを感じるかも。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。頭部の王冠型アンテナや背部ウイングなどが独特で個性的。王様感の強いスタイルで面白みがありますし、それでいてかっこよさも併せ持つようにデザインされているのがいいですね。白いカラーリングもこれまでのペイルライダーにはない新鮮さがあって魅力的です。
気になる点は、色分けが不十分なため、シールで補う箇所が多いです。特に頭部はZEUS発動時にすべてのセンサーを貼り替える必要があるのでなかなか面倒。それ以外はハンドパーツが少し抜けやすいので注意が必要です。
試作型シェキナーも通常の形態とボウガンスタイルのメガ・ビーム・ランチャー砲撃形態の2形態で迫力のある演出が可能。独特の容姿に目が行きがちですが、ジワリとくるかっこよさ、そして遊び心と新鮮さを併せ持つキットになっているのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら