今回は、HG 1/144 バウンド・ドック(ゲーツ・キャパ専用機)のレビューをご紹介します!
HG バウンド・ドック(ゲーツ・キャパ専用機)は、『機動戦士Zガンダム』に登場するMS『バウンド・ドック(ゲーツ・キャパ専用機)』の1/144スケールモデルキットです。特徴的なグレーの機体カラーを成型色で再現。設定イメージに合わせた変形ギミックにより、MA形態への変形も可能なキットになっています。価格は5,500円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
強化人間であるロザミア・バダムの監視役として出撃したゲーツ・キャパの機体『バウンド・ドック(ゲーツ・キャパ専用機)』がHGUCでキット化。2020年10月に発売されたHGUCバウンド・ドック(以下、通常版)をベースに、ゲーツ機特有のカラーリングが再現されています。
成型色はブルーグレーとグレーをベースにしたプロトタイプのようなゲーツ機カラー。内部や関節パーツにはダークグレー成型色のKPSが使用されています。
シールは頭部装甲やモノアイ、脚部のモールドを補うくらいでわずかです。(シールは余剰でしたね;)
部分的に見られる動力パイプは、通常版と同じくグリーン成型色のゴム素材が使用されています。
ポリキャップはボールジョイント型のPC-7のみ使用。大型で特徴的な機体形状ですが特に比重がかかる装備はなく、ソールも3又で接地がしっかりとしているため自立は安定しています。
ビームライフル、拡散メガ粒子砲、ビームサーベル(柄、刃)、指パーツ各種(ビームライフル保持用、握り手用)、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。
クリア成型色のアクションベース5と組み替え用の支柱パーツ(2種)、底板の連結用パーツが付属します。
アクションベース5の各種パーツが余剰で付属。ビームサーベル刃も1本余剰です。付属品は通常版と変わらず。
頭部。犬や狐をイメージしたような特徴的でシャープな造形になっています。額の装甲は黄色いシールでの色分け。
2本のアンテナはボールジョイント接続で適度に可動します。頭部は合わせ目ができないパーツ構成。全体がグレーベースの渋いカラーリングになっています。
モノアイはモールドが造形。頭部を分解することで左右にスイングしますが、硬めで破損しやすそうなので無理しないよう取り扱いに注意が必要です。表面はグリーンのシールでの色分けですが、浮きやすく剥がれやすいので注意が必要。
裏面にもスリットモールドが造形。首は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。動力パイプはグリーン成型色のゴム素材。塗料が剥がれやすいので、塗装する場合はプライマーなど密着剤を吹いてからのほうが良さそうです。
胴体部はブルーグレーの装甲でシンプルに造形。
腹部は複数パーツの組み合わせでメカニカルに造形されています。こちらもゴム素材の動力パイプが造形。
背部は2基の小型スラスターが別パーツ化。
右腕部。長く特徴的なデザインになっています。大部分がグレー成型色で地味。先端には大型のクローを装備しています。
二の腕は前後(左右)の組み合わせで側面に合わせ目ができます。見た目によらず可動する箇所はありません。こちらもグリーンの動力位パイプが造形。
前腕。左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。こちらは肘がロール可動します。
大型クロー。通常版では色分けされていたモールドも、ゲーツ機ではグレーで統一されています。大型のクローは可動式。
小型のクローは基部と爪の節目が可動します。
爪の内側には裏打ちパーツが造形。大型クローは左右の組み合わせですが、合わせ目は段差モールド化されるなど、細かい箇所の造形もしっかりとしています。小型クローの基部はボールジョイントポリキャップで左右に広げることもできます。
左腕部。MA形態ではメインカメラになる、曲状の特徴的なシールドを装備。シールドの一部装甲はグレー成型色パーツでの色分けです。
腕部自体は内部フレームのままのような形状。2箇所が曲がるようになっています。左右の組み合わせですが合わせ目は段落ちモールド化。ハンドパーツが造形され、親指のみ可動。残り4指は組み換え式です。
モノアイ装甲部分やシールドの基部も可動します。
シールドの一部装甲は脱着が可能。モノアイはクリアーグリーン成型色パーツでの再現です。ブラックライトで照らしても発光はしません。
ショルダーアーマーは左右で形状が違いますが、どちらもパーツによる色分けが細かいです。中央の合わせ目もそれぞれ段落ちモールド化。
左のショルダーアーマーは展開可能。肩の内部には更に関節があり、幅広く可動するようになっています。
腰部は特徴的なスカートアーマーが造形。ブルーグレー成型色がベースで、スリット入りモールドや上部の装甲はグレー成型色での色分けです。
スカートアーマー後部は左右の組み合わせですが、中央に出来る合わせ目は段落ちモールド化。
内側にはメカニカルなモールドが造形されています。
後部には3基のバーニアを装備。バーニア基部は3基とも前後にスイングが可能。バーニアも付け根がボールジョイントなので適度に可動します。
上部や側面の装甲はMA形態への変形用に展開可能。
股間部は簡易的ながらも可動の多いフレーム構造。
脚部。大腿部はフレームがむき出し。膝から下は厚みのある曲状装甲、動物をモチーフにしたようなソールが印象的に造形されています。こちらもグレーとブルーグレー成型色の組み合わせで印象的なカラーリングを再現。
大腿部は左右の組み合わせですが、合わせ目は前後とも段差や段落ちなどでモールド化されています。手前の装甲は展開が可能。
膝から下は四方の組み合わせですが、ブルーグレーの上下装甲は側面に合わせ目ができます。膝の三角モールドはグレー成型色パーツでの色分けです。
ソール部は3又でメカニカルに造形。ダークグレー成型色の基部は左右の組み合わせですが、こちらも合わせ目は段落ちモールド化されています。
ソール部は3又でメカニカルに造形。ダークグレー成型色の基部は左右の組み合わせですが、こちらも合わせ目は段落ちモールド化されています。脚裏は各部ともモールド入りの裏打ちパーツが造形。
つま先とかかとは可動式。MA形態時にはクローのような形態になります。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。とにかくデカイです。ですが造形、プロポーションは秀逸。バウンド・ドックの全高は29.7m(MS時)。
通常版と並べて。どちらもいいですが、ゲーツ機は地味ながらも量産機やプロトタイプ的な渋さが感じられるカラーリングになっています。外装だけでなく内部フレームもグリーングレーからダークグレーに変更されています。
手持ちなところでゼータやリックディアス(リメイク版)とも並べて。劇中で相まみえるシーンは多くはなかったですが、ロザミアをめぐるやり取りは印象深いものでした。
可動域は通常版と同じなので、各部詳細や可動域を確認したい場合は以下のリンクから、通常版(HGUC バウンド・ドック)のレビューをご参考くださいm(_ _)m
ビームライフル。本体部分は左右の簡易的な組み合わせです。上部は合わせ目ができますが、下部の合わせ目は段落ちモールド化。
通常版のビームライフルと並べて。関節や内部フレームの成型色が変わっているので、それに合わせてビームライフルの成型色も変化しています。
拡散メガ粒子砲は本体部分が簡易的なモナカ割。左右に合わせ目ができます。
砲口は開口されていません。ビームライフルのセンサーはクリアーグリーン成型色パーツでの色分けです。
シールドに組み付けることが可能。シールドの装甲を外して組み付けますが、組み合わせた際に一部が浮くようになっています。
ビームライフルを装備して。
指パーツを組み替えることで装備可能。指パーツの固定強度がまずまずあるので、弄っている時に簡単に外れることはなかったです。ただし手首が少し抜けやすいのが気になりました。
大きいキットですが、下からのビューだと更に巨大さが増すように見えます。腰部のスカートアーマーにも迫力が出ますね。足首の角度がつきにくいので、接地時に少し不安定さがあるようです。ですがかかとが2又なので、うまくバランスを取ることは可能です。
腕の可動箇所が多いので柔らかな動きを表現することができます。干渉も少なく余裕があるので、拡散メガ粒子砲をシールドに装備しての射撃シーンもラクに再現可能。
ビームサーベルも付属の握り手指パーツによって抜け落ちることなく保持させることができます。ビーム刃は通常版と同じクリアーイエロー成型色。ブラックライトで照らしても発光はしません。
変形の途中段階では着陸時のMA形態も再現可能です。この成型色でも違和感はありません。
MA形態。甲殻類のような独特の機体形状になっています。MS形態時の面影は全くないですね。
脚部はクローとして前方に展開。ダボなどで固定する箇所は少ないですが、関節強度が高いのでMA形態時でも形状が崩れることはほとんどありません。スカートアーマー内部を弄るとシールド部分が少し浮いたりするので注意が必要です。
右側面にはビームライフルがマウント可能です。
シールド側面には拡散メガ粒子砲を装備。
MA形態時はディスプレイ用ジョイントパーツのダボが中心からずれるので、キットが少し斜めになりやすいです。支柱の細いアクションベースだと倒れやすくなるので、ディスプレイ時のキット落下や破損などには注意が必要です。
適当に何枚かどうぞ。
通常のバウンド・ドックと組み合わせて劇中シーンっぽく再現。派手なバトルシーンはなかったですが、ロザミアを誘導する場面のように色違いのバウンド・ドックが並ぶのはいいですね。
以上です。カラーリングは地味ですが、外装のブルーグレーとグレーがバウンド・ドックの機体形状とも合っていて、量産機やプロトタイプ機のような渋さがあってかっこいいですね。ベースが近年発売されたばかりのバウンド・ドックなので、各部の作りもしっかりとしていて取り扱いやすいです。
気になる点はあまりないですが、通常版と同じくシールドの装甲が外れやすかったのと、かかとの装甲が外れやすかったです。あと、変形時に上半身を格納する際、頭部アンテナが干渉しやすいので注意が必要です。
各部は作りが簡易的ながらも、部分的な合わせ目は段落ちモールド化されるなど配慮がしてありますし、プロポーションも相変わらず秀逸で目を見張るものがあります。変形機構も優秀。登場シーンの少ない機体でも、このように高い完成度で立体化されるのは嬉しいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら