icon icon

HG バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版) レビュー

今回は、HG 1/144 バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)のレビューをご紹介します!

HG バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)は、公式漫画『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』に登場するMS「RX-160S-2 バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)」1/144スケールモデルキットです。特徴的な黒いカラーリングを再現。前腕部のライフルに加え、背部キャノン砲といった武装が新規造形で再現されています。価格は3,520円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

トリントン湾岸基地で開発され、ロンド・ベル隊の旗艦「ラー・カイラム」の補充戦力として配備された機体で、劇中ではリディ・マーセナスが搭乗。最終的にバンシィの攻撃を受けて大破したMS「RX-160S-2 バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)」がHGUCでキット化。

2012年11月に発売されたHGUCバイアラン・カスタム(以下、1号機)をベースに、2号機特有のダークカラーを成形色で、前腕部のロング・ライフルやエアロ・アーマー、背部ビームキャノンを新規造形で再現。飛行形態への変形が可能な他、新規ジョイントパーツによってギャプランのブースターとの連結が可能となっています。

成形色は若干青みのあるダークグレーとグレーを基調に、腹部や腰部にレッド、頭部アンテナや胸部装甲にホワイトを配色。その他、前腕部ロング・ライフルや背部ビーム・キャノンの一部、各部関節などがダークグレー成形色での再現となっています。

ホイルシールは頭部センサーや脇、脚部後部のスラスターカバー内部、腰部や脚部のダクト内部などを補いますがさほど多くはありません。肩部スリットダクトや腰部ダクトふちなどを塗り分ける必要がありますが、少し物足りなく感じるくらいで色分け再現度は高いです。

ダークグレーや一部のグレーパーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップはPC-132ABCを使用し、大分部の関節や接続部に使用します。肘や膝関節はPS、KPS、ポリキャップを交えた構造で関節強度はまずまず高め。背部に大型のビーム・キャノンを装備していますが、真上に展開しているため負荷はかからず、自立は安定しています。

■付属品

平手(左右)、ギャプランブースター装着用のジョイントパーツ、ディスプレイ用ジョイントパーツ2種が付属。

1号機用の余剰パーツが付属。1号機用のパーツは一通り付属しているので、組み替えることで1号機のカラバリを再現することができます。

専用のマーキングシールが付属。連邦のマークのみが収録されています。

■各部形状

通常のHGUCバイアラン・カスタム(1号機)が手元にないので、このキットを組み替えて1号機にしたものと形状の異なる箇所だけを比較しつつ、各部を見ていきます。

■頭部

頭部は1号機と同じ。裾の広いバイアランタイプのシルエットですが、フェイスにバイザーを持つヒロイックなデザインで造形されています。左右のアンテナも特徴的。

メット部は合わせ目が出来ないパーツ構成。額装甲の後部センサーはグリーンのシールでの色分けです。

バイザーはクリアグリーン成形色パーツでの再現で、内部にはツインアイのようなモールドが造形されています。

■胴体部

胸部・腹部も1号機と同じ。幅はないですが、厚みがあってかっちりとした雰囲気があります。首元の動力パイプは別パーツ化されているので塗り分けなどがし易いかと。左右の装甲も白いパーツで印象的に色分けされています。

首、肩ともに前後にスイング可動します。脇のスラスターカバーは簡単な1個パーツ構成で、内側を赤いシールで色分けします。シールはコの字に貼り付けるため、やや難しめ。シールを予めU字に曲げてから貼ったほうがキレイに貼れると思います。

スラスターカバーはヒンジ接続でスイング可能。

腰部も1号機と同じ。派手さはないですが、丸みのある装甲でうまくまとめられています。中央上部のダクト内部は黒いシールでの色分けですが、フチは赤く塗り分けが必要です。

リアアーマーも中央のダクトは黒いシールで色分けしますが、塗装見本では赤く塗り分けられていたのでお好みで色分けするようになりそうです。

■腕部

腕部を1号機と並べて比較。1号機がシャフトやクローによるメカニカルな構造なのに対し、2号機はシンプルな角型タイプで、ハンドパーツとして人型のマニピュレーターを装備しています。ただし前腕には特徴的なロング・ライフルを装備。ショルダーアーマーや肩部スラスターの形状は1号機と同じです。

上腕、前腕ともに2枚パーツの組み合わせで合わせ目ができます。肘から分離しない構造なため、合わせ目を消す場合は後ハメなど細かな処理が必要そう。ハンドパーツは他のHGにも使用されている穴なしのもので見栄え良く造形されています。前腕にMA形態時にビーム・キャノンを組み付ける縦穴があるのは少し気になるところ。

前腕のロング・ライフル。命中精度を重視し、長射程の狙撃にも対応した長尺のビーム兵装になります。砲口からビーム刃を展開させ、ロング・ビームサーベルとしても運用可能とのこと。ただしビームサーベル刃は付属していません。HGやMGに付属しているビームサーベル刃も組み付けることは出来ませんでした。

内側のグリップは展開可能。MA形態時は平手を使ってグリップを握らせるようになります。側面のセンサーはグリーンなどに塗り分けると見栄えがしそうですね。

砲身は一旦取り外し、反転させて基部の先端ポリキャップ穴に組み付けることで射撃体勢を取ることができます。砲身の組み付ける向きには注意が必要。

前腕側面にはロング・ライフルを覆うようにエアロ・アーマーを装備。簡単な1個パーツ構成ですが、表裏ともに適度なモールドが入っています。

ショルダーアーマーは1号機から変わらず。外装は簡単な2枚パーツ構成で上部に合わせ目ができます。内部パーツを挟むため、合わせ目を消す場合は後ハメが必要です。簡単に段落ちモールド化しても良さそうですね。

内部にはメカニカルなフレームが造形。

下部には2基のスラスターも別パーツで細かく再現されています。スラスター内部は赤く塗り分けが必要。腕部の基部は肩部スラスターとの接続も兼ねていて、側面のジョイントが上下に展開可能です。

肩部スラスターは1号機と同じ。角型でボリューム感のあるユニットになっています。内部はスリットフィンが造形。内側は赤いパーツで色分けしますが、フィン側は赤いシールでの色分けでフィン部分は塗装が必要です。上部スリットダクトも赤く塗り分けが必要。

肩部スラスターはボールジョイントとポリキャップ接続で後方や上部への展開などフレキシブルに可動します。前腕のロング・ライフルと干渉し易いのは気になるところ。

■脚部

脚部を1号機と並べて。大分部の形状は同じで、各部に丸みのある装甲が連なるようなデザインになっています。ただしかかとの部分が異なり、1号機がバウンド・ドックのような爪型なのに対し、2号機はシンプルなハイヒール型になっています。スネ左右の黒いダクトはシールでの色分け。

大腿部は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。膝から下は左右の組み合わせですが、合わせ目は出来ないパーツ構成です。足の付根部分に用途のない3.0mm穴があるのは少し気になるところですが、ほぼ見えないので問題はないかと。

後部スラスターカバーの内側には楕円状のスリットダクトが造形。画像見本での色分けは確認出来ませんでしたが、メタリック調などに塗り分けたりすると雰囲気が良くなりそうですね。

足裏はつま先に少しモールドがある程度。かかとは薄型で少し軽い感じも。つま先はMA形態用に角度変更が可能です。

■バックパック

背部にはロングサイズのビーム・キャノンを装備。ビーム・キャノンはギャプランのビーム・ライフルと同様、ジェネレーター直結方式が採られていて、高出力ながら優れた連射性を誇るとのこと。

バックパック本体は簡単な2枚パーツ構成のボックスタイプ。下部にはスリットフィンが造形されています。

ビーム・キャノンは数パーツによる簡単な構造ですが、側面には内側のパーツとの兼ね合いで細かく色分けされ、起伏も適度にはいっています。内側もメカニカルに造形。

銃口は別パーツ化。後部には2口のスラスターが造形されています。スラスターは別パーツ化されているので塗装はラクそう。内側は赤く塗り分けが必要です。

ビーム・キャノン基部のアームはポリキャップを内部に組み込んでの2枚パーツ構成。なので合わせ目ができます。アームは上下にロール可能。

なのでビーム・キャノンを前後に展開させることができます。

前方への射撃もある程度再現出来そうですね。

■他キットとの比較

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。バイアラン系なのでかなり大型。ルプスレクスよりも頭ひとつ分ほど大きいですし、横幅も肩幅があるぶん大きいです。実質HG2体分ほどのディスプレイスペースが必要ですね。バイアラン・カスタム2号機の頭頂高は20.6m。

別画像にはなりますが、バイアラン・カスタム(1号機)と並べて比較。背部にビームキャノンがなく、腕部もクロータイプになっているため、だいぶ感じが違っています。

バリエーション機として、HGUCバイアランと並べて。同系機なのでシルエットは似ていますが、通常のバイアランは系譜の基礎的な機体なので比較的シンプルです。

HGバイアラン・イゾルデとも並べて。似たところもありますが、頭部やかかと、背部などが細かく違っています。カラーリングもかなり違っていて、しっかりと差別化されているのが良いですね。

■可動域

頭部は適度に上下します。左右へは干渉しやすく、45度程度までしか曲げられません。

腕はショルダーアーマーと基部の可動によって水平程度まで上げることができます。肘は1重関節で90度程度まで曲げることが可能。

腰のボールジョイントによって上半身を少し前後させることができます。

腰は若干干渉しますが360度回転可能でした。浮かせてディスプレイさせる場合は股間部に付属のジョイントパーツを組み付けます。

腰アーマーが軽装なため、前後開脚は広く展開させることができます。

膝は1重関節で、くの字程度まで曲げることができます。外装があるため、膝を曲げても膝関節は殆ど見えません。

足首は少し前後する程度。左右へはまずまず可動します。

サイドアーマーなどが干渉するため、左右への開脚はハの字程度までと制限されます。

足の付根がロールするので、内股、ガニ股ともに幅広く可動します。

立膝はバランスが悪く、きれいな姿勢で再現することは出来ないようでした。

可動域の総括としては、少し特殊な機体形状をしていますが、肩や腰回りなどは広めに可動しますし、肘や膝などもそんなに不自由さを感じることはないですね。頭部があまり動かないのは少し気になりますが、全体的にまずまず動くのでポーズは付けやすそうです。

■ポージング

機体デザインは個性的ですが、ポーズを取らせると格好良く決まります。ダークグレー(ダークブルー)を基調としたカラーリングで硬派な感じがありますし、渋みがあって格好良いですね。

そこそこ重量があるので、細い支柱だと角度が変わって倒れやすいかも。ある程度しっかりとしたスタンドでディスプレイしたほうが良さそうです。股間部に組み付けるジョイントパーツは、キットを斜めにすると外れやすいので注意。

背部に点在するスラスター口の赤も印象深くて良いですね。バイアラン・カスタムの格好良さに華を添えてくれているようです。

前腕のロング・ライフルを展開して。グリップを展開して平手を添えても良いと思いますが、握り手のほうが自然な感じになって良さそうです。特にポロリなどもなく腕も取り回しやすいのでポージングはラクでした。

背部ビーム・キャノンや前腕ロング・ライフルなど丈のある武装が多いので、展開するとかなり派手な容姿に変化します。ただし近接戦闘用の武装がないため、ビームサーベルなどが付属していても良かったかもですね。

背部ビーム・キャノンの射撃体勢も様になります。

平手を使用すれば、ちょっとした表情の変化も楽しむことができます。

■MA形態

MA形態への変形は、まず前腕のエアロ・アーマーを外します。そして腕部を上に上げ、上腕の付け根を反転。肘を曲げて独特の形状になるように配置します。ロング・ライフルのグリップは展開して平手で握らせます。

前腕の上下にエアロ・アーマーを組み付けて固定。

更に前腕と背部のビーム・キャノンを組み付けて固定します。

あとはつま先を伸ばしたらMA形態への変形完了です。

MA形態。飛行形態にしては少しシュールな感じもしますが、先端4基のビーム砲によって戦闘機らしいシルエットになっています。

MA形態を色んな角度から。腕周りにロック機構があるので、形状が崩れるようなことは少ないですね。

支柱を傾けるなどして飛行シーンを演出すると思った以上に格好良いですね。内部もボリューム感がありますし、多数のスラスターやシャープなシルエットによってスピード感も感じられるようになっています。

肩部スラスターを可動捺せたり、脚部を動かすなどして表情を変化させることも可能。場合によってはガウォークのようなスタイルも再現できそうです。

付属のジョイントパーツを使用することで、HGUCギャプランに付属しているブースターユニットが装着可能。手元にHGUCギャプランがなかったので、HG クルーザーモード用ブースター拡張セット(別売り)に付属しているA.O.Zシリーズのブースターを使用しています。

ブースターを装着して。かなり巨大な飛行ユニットに変化しました。拡張セットに付属している台座を使ってディスプレイさせています。ブースターに3.0mm穴がないため、浮かせてディスプレイさせるのは難しそうですね。

ですがそれでも、背部からの眺めは圧巻ですし、ボリューム感があってすごいです。一気にスラスターを噴射させるシーンが目に浮かぶようですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。もともとボリューム感のあるバイアラン系ですが、それに背部ビーム・キャノンや腕部ロング・ライフルの装着によって更にボリューミーな容姿に変化。ちょっとしたポーズでもダイナミックで派手に映りますし、格好良いポーズを演出することができます。深みのあるカラーリングでヒール感、ヒロイック感どちらも併せ持つ魅惑のキット。

気になる点は、重量のあるキットなので、ポーズを取らせていると股間部に組み付けているジョイントパーツが徐々に外れやすくなってきます。キットを斜めに傾けると外れて落下しやすくなってくるので注意が必要です。

MA形態は少しシュールではありますが、見る角度によっては格好良く見えますし、ブースターを装着することで巨大なフライトユニットに変化するなど見応えは十分。MS形態、MA形態共に圧巻のスタイルが楽しめる、存在感抜群のキットなのが良いですね。

⇒プレミアムバンダイでHG バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)を探す
⇒アマゾンでHG バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)を探す
⇒あみあみでHG バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)を探す
⇒DMM.comでHG バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)を探す
⇒駿河屋でHG バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)を探す
⇒楽天でHG バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)を探す
⇒ヤフーショッピングでHG バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)を探す


『ガンダムブログはじめました』を投げ銭で応援する

いつも『ガンダムブログはじめました』をご覧いただきありがとうございます。「この記事に満足した」「寄付してあげてもいいよ」という場合は、投げ銭していただけるとありがたいですm(_ _)m 投げ銭はAmazonギフト券で行っています。金額は15円から自由に設定が可能。ギフト送信時、『受取人』に入力していただくメールアドレスは「[email protected]」です。※投げ銭額は「金額を入力」欄に(15円から)書き込んでください。

投げ銭いただきました!

積みプラは罪 管理人様、いつも記事を楽しく読ませて頂いております!レビューを見て満足してしまい自身の積みが消化出来ません笑 オデッセイの制作をされるどの事でしたが、実車用のタッチアップペンで塗装などされて見ては如何でしょうか?これからもガンプラレビューや制作など楽しみながら見させて頂きますので、管理人様も楽しみながら制作&記事更新をお願い致します!

長太郎様 ガンダムブログ、とても参考にさせていただいております!MGEX ユニコーン、自分も楽しんで製作しようと思います(^^♪

おっさn様 いつも参考にさせていただいております

tak様 たくさんの画像ありがとうございます。ターンA,ターンXのブログともによかったです。

匿名希望様 見やすい写真レイアウトと、公平で無駄のない文章で購入の参考にとても役立っております。 微額ですがサイト運営のためにお納め頂ければ幸いです。 ご多忙と存じますが、コトブキヤ商品や30MMなどもレビューしていただければ更に助かります。

長谷川 亮様 いつもサイトを楽しく読ませていただいております。これからも頑張ってください。

y nose様 分かりやすい記事をいつもありがとうございます。製作、購入時の参考にさせて頂いております。

菊地 俊介様 素晴らしい仕上がりに敬服しております。

ありがとうございます! いただいた投げ銭はレビュー用キットの購入資金として大切に使わせていただきますm(_ _)m

2 件のコメントがあります。

  1. 匿名

    on 2024年5月11日 at 20:41 - 返信

    拡張ブースターはブースターのド真ん中に穴開いてる筈

    • nori

      on 2024年5月12日 at 00:14 - 返信

      コメントありがとうございます!
      説明書等確認しましたが、そういったジョイント穴は確認できませんでした。
      専用スタンド用の角型穴のみが開口されているみたいですね。

コメントを残す