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MG Vガンダム Ver.Ka レビュー

今回は、2009年12月に発売されたMG 1/100 LM312V04 Vガンダム Ver.Kaのレビューをご紹介します!

MG Vガンダム Ver.Kaは、『機動戦士Vガンダム』に登場する主人公機「LM312V04 V(ヴィクトリー)ガンダム」の1/100スケールモデルキットです。小柄なボディに変形ギミックを満載し、分離、変形、合体を再現。コアファイターやトップリム、ボトムリムだけでなく、トップ・ファイター、ボトム・ファイターへの変形も可能となっています。組み換えによってヘキサも再現可能。価格は4,180円(税込み)です。

レジスタンス組織「リガ・ミリティア」が開発したガンダムタイプMSで、劇中ではウッソ・エヴィン他が搭乗。ザンスカール帝国軍のMSらと激しい戦闘を繰り広げた機体「LM312V04 V(ヴィクトリー)ガンダム」がカトキハジメ氏監修のVer.Kaでキット化。

特に他キットからのパーツ流用はありません。小型ながらもヒロイック且つスタイリッシュな機体形状が新規造形で再現されています。

成型色はホワイトを基調に、胴体部にライトブルー、頭部や膝部、ソール部などにレッド、頭部や胸部にイエローを配色。清潔感のあるカラーリングが再現されています。その他、内部や関節はグレー成型色での再現となっています。

ホイルシールが付属しますが、頭部センサー類と腰部や肘部、脹脛の円形ハードポイントを色分けするくらいで少なめ。各部モールドもパーツできっちりと色分けされているため、ほとんど塗装の必要はありません。素組みで十分なくらいの仕上がりになります。

KPSは不使用。内部や関節のグレー成型色パーツにはABSが使用されています。なので塗装やスミ入れをする場合は破損やひび割れに注意が必要。外装はほぼPS素材なので比較的安心して塗装できそうです。

内部はABSによる細かいパーツ構成で完全変形を実現。コアファイターを中核として、トップリム(ハンガー)とボトムリム(ブーツ)を組み合わせた三分割方式で構成されています。ですが適度に固定強度があり、負荷のかかるような装備もないため、自立は安定しています。

■付属品

ビームライフル、ビームサーベル刃✕2、扇型ビームサーベル刃、指パーツ各種(武器持ち手用:左右、握り手用:左右、平手用:左右)、変形時の組み換え用ハンドパーツ✕2、ディスプレイ用ジョイントパーツ2種、ビームシールド、ウッソ・エヴィンフィギュア、

クリアのランディングギアパーツ✕2、V字アンテナ、肩部パーツが付属します。画像にはありませんが、ヘキサタイプの頭部とクリアの支柱も別途付属しています。

専用のマーキングシールとガンダムデカールが付属。ガンダムデカールは擦って転写するタイプです。

■各部形状

MG Vガンダム Ver.Kaの各部を見ていきます。

■頭部

Vガンダムタイプとヘキサタイプの頭部を並べて比較。お好みで組み換えることで、Vガンダムヘキサを再現することができます。VガンダムタイプはV字アンテナを持つヒロイックなスタイル。ヘキサタイプは額にアンテナはなく、左右にアンテナが配された通信・索敵性能強化型になります。

メット部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。ヘキサは左右のアンテナもパーツできっちりと色分けされています。

ツインアイやとさか前後のセンサーはクリアーパーツにシールを貼っての色分け。シールを貼らず、ツインアイのふちを黒く塗り分けることでクリアパーツを活かすこともできます。

アンテナは同形状のものが2枚付属。ただし硬い素材と柔らかい素材に分かれています。柔らかいものは干渉しても破損しにくいですし、予備としても使えるのが嬉しいですね。

■胴体部

胴体部はコアファイターの脱着や変形ギミックがあるため構造はやや複雑。それでも各パーツがうまく組み合わさることで、バランスの良いフォルムが形成されています。サイドアーマーは円形のハードポイントが赤いシールで色分けされています。

コア・ファイターの合体・分離・変形ギミックは設定に忠実な機構を実現。コアファイターは左右ウイングの可動や頭部の引き出しギミック、機首の収納など各部が細かく可動し、胴体部に収納できるようになっています。

コックピットはスライド展開が可能。手前にスルっと引き出せますが、少しデリケートなので破損には注意が必要です。

脇の装甲は内外に可動。コアファイターの脱着が干渉なくスムーズに行えるようになっています。

上半身と下半身は分離可能。

腹部も適度に展開させることができます。

腰アーマー裏は各部ともモールド入りの裏打ちパーツが造形。特別細かなものではないですが、全体的に味のあるデザインになっています。

フロントアーマーはアームによる接続で外側に少し展開が可能。

リアアーマーもアームによって展開可能。後部の白いハッチを展開させることで内部の角型スラスターが露出します。

股間部は前後の装甲を開くことでロックが外れ、股間部を左右に展開することができます。脚部の付け根はボールジョイント型のポリキャップ接続。赤◯の固定用のダボ先が折れて白化してしまいました;少し構造がデリケートなので取り扱いに注意したほうが良いかも。

■コアファイター

コア・ファイター。2体付属しますが、頭部がVガンダムタイプとヘキサタイプで異なる他、コックピット内部のパイロットもウッソとマーベットで違っています。お好みでウッソとマーベットを入れ替えることも可能。

コア・ファイターを色んな角度から。

自分はウッソをVガンダムタイプ頭部に、マーベットをVヘキサタイプ頭部に組み込みました。設定的にもこれが一番良いかもですね。

フィギュアを並べてアップで。ウッソが画像左、マーベットが画像右になります。形状が少し違っています。

肩のダクト口は付属のパーツと組み替えることで、お好みでVer.Kaタイプ(ホワイト)とTVカラータイプ(ブルー)を選択することができます。

ランディングギアはクリアーパーツにそのまま造形されたタイプ。なので台座として使え、コアファイターを載せてディスプレイさせることができます。ランディングギアの部分はグレーなどに塗り分けが必要。

その他クリアの支柱が付属し、コアファイター単体でディスプレイさせることもできます。(底板は付属しません。)

Vガンダムタイプのコアファイター。尾翼などもモールドが細かく造形されていますし、全体的にバランス良く造形されていて可愛らしく、それでいて格好良いですね。

Vヘキサタイプのコアファイターでディスプレイ。支柱が可動せず、コアファイターの角度を変えられないのは残念ですが、少し斜めにディスプレイさせるので飛行シーンっぽく再現することは可能です。

キャノピー内部がよく見えるので、塗装したりすると搭乗者の識別もしやすいかもですね。

■腕部

腕部。近未来的且つスマートなデザインで造形。こちらも変形機構があるため内部構造は複雑。細かいパーツを多数組み合わせることで形成されています。肘左右のハードポイント(円形モールド)は赤いシールでの色分け。

腕部内部構造。変形時のハンドパーツスライドギミックやサーベルホルダーの展開ギミックなどが細かく再現されています。

上腕は筒型、前腕は複数パーツの組み合わせで各部とも合わせ目はありません。ハンドパーツは親指のみ可動し、残り4指は組み換えるタイプ。

前腕のハッチ展開に合わせてサーベル柄が露出。細かなギミックも設定に忠実に再現されています。

膝の赤い装甲は先端のカバーパーツが取り外し可能。取り外すことで武装類をマウントさせることができます。

ショルダーアーマー。シンプルなデザインですが、表面各部には程よくモールドが入っています。こちらも変形機構があるため構造は複雑。側面のダクト内部はパーツで細かく色分けされています。

変形用に各部を細かく可動させることができます。

■脚部

脚部は腕部と同様、近未来的なデザインで造形。グレーの各部モールドがパーツで細かく色分けされているため、適度に情報量もあります。膝側面のハードポイントは赤いシールでの色分け。複数の外装パーツで構成され、合わせ目は各部ともモールド化されています。

脚部は全体にメカニカルな内部フレームが造形。こちらも変形用に各部が可動します。

膝を押し込むことでスネと後部の装甲が展開。後部は変形用にウイングが展開します。

ソール部はモールドも多くはなく、比較的シンプルなデザインで造形。

足裏はモールドがパーツで細かく色分けされています。つま先は展開可能。脚甲パーツの裏には裏打ちパーツが丁寧に造形。付け根はボールジョイントでフレキシブルに可動します。

足首も変形用のスライドギミックで適度に伸ばすことができます。

■バックパック

背部にはコアファイターのスラスターをそのまま反映させた角型スラスターが造形。構造自体はシンプルですが、内部スラスターはパーツで適度に色分けされています。

コアファイターを胴体部と組み合わせたら中央の尾翼部分と下部のスラスターカバーを下げます。

■他キットとの比較

MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べて。Vガンダムは小型機なので、ダブルゼータと並べるとかなりのサイズ差があります。ちなみにVガンダムの頭頂高は15.2m。

同シリーズ登場機であるMG V2アサルトバスターガンダムVer.KaRE/100 ガンイージとも並べて。MGとRE/100で並べても違和感はないですね。V2アサルトバスターとは白成型色が少し違っています。

■各部可動域

頭部はかなり幅広く上下可動します。左右へも干渉なくスムーズに可動。

腕は水平程度にまで上げることが可能。肘は2重関節で完全に折り曲げることができます。

肩はわずかに前後スイングできる程度。

胴体には分離、合体ギミックがあるため、上半身の前後スイングや腰の回転はありません。画像も省きました。

アクションベースやスタンドへは、付属のジョイントパーツを股間部に挟んでのディスプレイとなります。ジョイントパーツの向きが通常のキットとは異なり、横向きに取り付けるようになっています。

腰アーマーが前後とも可動するので、前後開脚は幅広く展開させることができます。ただし股間部のボールジョイントが緩めで脚がタレやすいので注意です。

膝は深くまで曲げることが可能。変形ギミックにより、膝内部はメカニカルに造形されています。

足首は前後左右とも僅かに可動する程度。

左右への開脚も少し広げられる程度ですが、股間部のストッパーを外せばハの字程度まで広げることができます。(自分のはストッパーが破損してしまったので、破損前の可動域とは異なるかも。ご了承くださいm(_ _)m)

内股、ガニ股もわずかに可動する程度です。

立膝はまずまずきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、変形機構を踏まえ、構造的に可動域が制限されている箇所がいくつかあり、柔軟なポージングを再現するというのは少し難しそうです。なのでできる範囲でポーズを付けるといった感じになるかと思います。

■武装類

 

ビームライフル。核であるビーム・ピストルを中心に、サイトエネルギーユニットのモジュールと加速用の銃身部を組み合わせたライフルになります。RE/100 ガンイージなどにも付属。

複数パーツの組み合わせで合わせ目はありません。センサーはクリアーパーツによる色分けが再現されています。

砲身は角度変更が可能。フォアグリップは少し展開させることができます。

各部を分解することで小型のビームピストルとしても使用可能です。

ウッソ・エヴィンフィギュア。ハロが一緒に造形されています。少しモールドが甘め。ですがウッソの幼い雰囲気はうまく表現されているようです。

■ポージング

ビーム・ライフルとビームシールドを装備して。

ビーム・ライフルは付属の武器持ち手指パーツに組み換えて保持しますが、ダボなどで固定されてはいないのでやや心もとない感じも。ヘタれてくると簡単にバラける可能性もありそうです。

ビームシールドは赤い装甲パーツでしっかりと挟み込めるので、保持強度はそこそこ高めです。大柄な装備なので、ポージング時は各部と干渉しないように注意が必要です。

肩を広げると上腕が抜けたり、股間部が緩く、脚を広げても垂れるなど、素組みでポーズを付ける場合はややストレスを感じるかも。ですが間にティッシュなどを詰めて簡単に補強すれば、割と安定したポージングができました。

ビームサーベル類も持ち手に固定されるわけではないので、角度が変わったりすることがあります。ですがサーベル自体は軽量なので、親指を少し添えてやれば安定します。

ヘキサのコアファイターに組み換えて。どちらもかっこいいですが、ヘキサが再現できるのは大きいですね。

■トップ・ファイター

胴体部と腕を変形させ、Vガンダムタイプのコアファイターを取り付けてトップ・ファイターに。

腕などの強度はまずまずあるので、さほど形状が崩れるようなことはありません。格好良いですね。

背部に専用のジョイントパーツを取り付けることで、アクションベースやスタンドでディスプレイさせることができます。

変形時のハンドパーツに組み換えているので、ハンドパーツで挟むことでビームライフルを装備することも可能。

■ボトム・ファイター

続いてボトム・ファイターです。腰部サイドアーマーや股間部などを細かく変形させ、脚部のウイングなどを展開させます。そしてジョイントパーツとヘキサタイプコアファイターを組み合わせます。

組み付けたジョイントパーツを使ってアクションベースやスタンドにディスプレイさせます。

フライトシーンを演出。脚部の付け根ボールジョイントが緩いため、徐々に脚が垂れてきます。なのでティッシュを挟んで簡易的に補強。ティッシュを挟むだけで垂れなくなりました。

トップファイターとボトムファイターで編隊を組んで。

コアファイターを外して各部を変形させることで、搭載形態も再現することができます。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。設定に忠実な合体、分離、変形構造が再現されるなど、精密感のある作りになっているのはスゴイと思います。各部に細かいギミックがありますし、造形、プロポーション、色分けなどを見てもVer.Kaらしく秀逸。コア・ファイターも2機付属し、ディスプレイアイテムとしても質の高いものに仕上がっていると思います。かっこいいですね。

欠点的には、各部とも強度が弱めなので、ヘタれてくるとポージングが徐々に難しくなってきます。なのではじめからある程度補強してやったほうが取り扱いはラクですね。変形機構があるため、内部構造にデリケートなところがあるので、破損などにも少し注意が必要です。

多少、合体変形によって可動域が制限されてしまいますが、ポージングはそこそこ決まります。ヘキサ用の頭部が付属するのでお好みで組み換えることもできますし、変形後のトップファイター、ボトムファイター、コア・ファイターどれも完成度が高いです。細部までこだわった作りで、変形する楽しみが味わえるのがいいですね。

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2 件のコメントがあります。

  1. 改造町人

    on 2020年4月19日 at 02:59 - 返信

    こういった過去のMG のレビューを実施して頂けるのは非常にありがたいです。
    いつも楽しく、かつ参考にさせていただいてます。
    もし、簡単なお手軽改修ポイントや方法などありましたら、合わせてレビューして頂けると
    より有難いです。
    レビューも大変かとは思いますが、今後も頑張って下さい。
    今後も楽しみにさせて頂きます。

    • nori

      on 2020年4月26日 at 13:45 - 返信

      コメントありがとうございます!
      いつもご覧いただき、そしてねぎらいのお言葉をいただき感謝ですm(_ _)m
      レビューや制作の励みになります^_^

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