今回は、HGBD:R 1/144 ガンダムテルティウムのレビューをご紹介します!
HGBD:R ガンダムテルティウムは、『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』に登場するガンプラ「ガンダムテルティウム」の1/144スケールモデルキットです。ガンダムMk-IIIをベースにカスタムビルドしたとされる特徴的な機体形状を再現。各部の可動ギミックにより、迫力のアクションポーズが再現可能なキットになっています。別売りの「HGBD:R 1/144 ゼルトザームアームズ」と組み合わせることで、劇中の姿も再現可能。価格は2,090円(税込み)です。
ガンダムゼルトザームの前身で、シドことシドー・マサキによって製作されたガンプラ「ガンダムテルティウム」がHGBD:Rでキット化。2019年12月に発売されたHGBD:Rガンダムゼルトザーム(以下、ゼルトザーム)をベースに、ガンダムMk-Ⅲの頭部や武装類が新造。ゼルトザームとは異なるシンメトリーな機体形状が再現されています。「テルティウム」とはラテン語で3番目という意味。
成型色はホワイトやパープルを基調に、頭部やエアインテークにイエロー、各部にブルーを配色。関節はゼルトザームよりも濃いダークブルー成型色での再現という、清潔感と妖艶さを併せ持つカラーリングになっています。
シールは頭部ツインアイやセンサー、武器センサーを補うくらいでわずか。一部ダクトなどの塗り分けが必要ですが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。
内部・関節などのダークブルー成形色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。なので塗装する場合もさほど破損を気にする必要はなさそうです。
ポリキャップは定番のPC-002を使用し、各部に組み込みます。組んだ直後の強度は高めで自立も比較的安定していますが、股間部に多少弱さを感じるので経年や重装備させると不安定さを露呈することもあるので注意です。場合によっては補強も必要かと。
■付属品
ビームライフル2種、ビーム・サーベル(柄、サーベル刃)✕2、平手(左右)が付属。
ゼルトザーム用のパーツが余剰でいくつか付属します。エネルギーパック2個も余剰で付属。
■各部形状
■頭部
頭部。大部分はゼルトザームからの流用ですが、への字スリットのないマスクパーツがテルティウム用に新造。特徴的なゼータ顔での再現となっています。アンテナは幅のあるものが新造され、安全加工が後ろ向きに施されるなど見栄えを意識した造りになっています。
メット部は左右の組み合わせですが、後部中央の合わせ目は段落ちモールド化。とさかは別パーツでの再現で、後部のセンサーはシールでの色分けとなっています。
ゼルトザームの頭部と並べて。アンテナとマスク以外は同形状になります。ゼルトザームはヒール感が強いですが、テルティウムはヒロイックな印象で対照的。
■胴体部
胴体部はゼルトザームと同形状。スリット状のエアインテークやガンダムMk-Ⅲを思わせる腹部、腰回りが印象的に造形されています。各部モールドはパーツによる色分けを再現。
リアアーマーもガンダムMk-Ⅲを意識したロングテールタイプ。腰アーマーはリアアーマーのみ裏打ちパーツが造形され、フロントアーマー裏には適度にモールドが造形されています。股間部はロール可能。腰回りの可動が柔軟です。
■腕部
腕部。異型で巨大な右腕(ゼルトザームアルム)を装備していたゼルトザームとは異なり、こちらはゼルトザームの左腕と同じ、細身でスタイリッシュな人型腕部になっています。
上腕は前後の組み合わせ、前腕は左右の組み合わせですが、どちらも各部の合わせ目は段落ちモールド化されています。
肘関節はロール可動します。なので少しですがガワラ曲げも可能です。
ショルダーアーマーもゼルトザームから変わらず。幅のある装甲やアーマーがパープル成型色でまとめられています。側面の合わせ目もきっちりと段落ちモールド化。ダクト内部はグレーに塗り分けが必要です。
■脚部
脚部もゼルトザームと同形状。大腿部は比較的細身ですが、膝から下の部分は多重装甲のような厚みのある装甲になっています。
大腿部は左右の組み合わせですが、前面の合わせ目は段落ちモールド化。後面には合わせ目ができます。大腿部と膝関節は分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどの処理が必要です。
後部のスラスターカバーは内外ともに展開が可能。内部にはシンプルですがバーニアも造形されています。
スネの装甲を展開すると内部からビームランチャーが露出。内部中央の合わせ目は段落ちモールド化されています。見える部分にモールドがしっかりと造形されていて良いですね。
ソール部もゼルトザームと同形状。ガンダムMk-Ⅲを思わせる細身でスタイリッシュなデザインになっています。脚裏はモールド入りのパーツできっちりと蓋がされているため、肉抜き穴などはありません。
■バックパック
バックパックもゼルトザームと同じ。シンプルなボックスタイプに3基のバーニアを装備したタイプになります。左右にはゼルトザームアームズ装備用のジョイント穴が造形。バーニアは手が当たると外れることがあるので注意です。
バックパックは2ダボ接続なので、別売りのマーズフォーウェポンズなども装備可能です。一部のHG SEED FREEDOMシリーズやHG水星の魔女シリーズのバックパックも装備可能。
■他キットとの比較
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。HGとしては比較的大きめで、陸ジムよりも頭ひとつ分ほど大きいです。設定では全高は19.5mとなっています。
後に発売されたHGUCガンダムMk-Ⅲと並べて。腰部や腕部、大腿部、ソール部、バックパックなどが共通となっています。フロントアーマーは同形状ですが、別パーツ造形で少しモールドが浅め。頭部の形状も違っています。
同シリーズ登場機(HGBD:Rジュピターヴガンダム、HGBD:Rガンダムジャスティスナイト、HGBD:Rν-ジオンガンダム)と並べて。テルティウムは他のキットと同じくらいの大きさです。ν-ジオンガンダムは飛び抜けて大きいですね;
■各部可動域
頭部が新造されていますが、ゼルトザームと比較しても可動に大きな違いはないようです。上下可動はわずか。左右へは水平まで広くスイングさせることができます。
腰は干渉なく360度回転可能。腕は水平まで、肘は1重関節で90度まで曲げられるようになっています。
左右への開脚は水平まで幅広く展開可能。
立膝は若干崩れ気味ですが、まずまずな姿勢で再現することができました。
胴体や四肢など各部がゼルトザームと同形状なので、可動域もゼルトザームと大きな違いはありません。なので可動域詳細については以下のリンクから、HGBD:Rガンダムゼルトザームのレビューをご参考くださいm(_ _)m
■武装類
ビームライフル。ガンダムMk-Ⅲが装備するビームライフルと同形状のものになっています。各部にメカニカルなモールドが造形。
本体部分は簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。
銃身下部のエネルギーパックは脱着が可能。余剰のエネルギーパックとも交換が可能です。
ビームライフルはリアアーマーにマウント可能です。
続いてもう一つのビームライフル。こちらは銃身が太いタイプで、後部のスコープ?が別パーツで造形されています。こちらも表面モールドが細かく、ディテールがしっかりとしています。
こちらは上部の合わせ目が一部段落ちモールド化されています。
エネルギーパックは脱着可能。
銃口上部のセンサーはグリーンのシールでの色分けです。
こちらのビーム・ライフルもリアアーマーにマウント可能。
ガンダムMk-Ⅲ用のビームライフルを保持して。手甲パーツを外して保持させますが、グリップ幅と持ち手幅が合っているのでしっかりと保持ができます。遊びもありません。
軽装ですが、脚部などにボリュームがあるのでポージングに迫力が出ます。
スネのビームランチャーを展開。他ではあまり見ない武装ですが、展開することで特殊な攻撃ポーズを演出することができます。
もう一方のライフルを装備して。こちらはミリタリー感が強いため、装備させると戦闘の玄人のような独特の渋さが出てきます。
自然な形の平手が付属するので、銃身に手を添えるようなポーズも再現可能。表現力が高くて良いですね。
頻繁にポーズを繰り返していると、バックパックのバーニアや膝関節、股間部などが弱くなって抜けやすくなるので注意です。
ビーム・サーベルはハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。柄が細身ですが、ハンドパーツに挟まるので抜け落ちることなく保持ができます。何気にビーム刃が柄から抜けやすいので注意です。(個体差があるかも。)
別売りのHGBD:Rゼルトザームアームズを装備して。重装備仕様の迫力あるテルティウムに変化しました。
武装したゼルトザームと並べて。陽と陰な感じがうまく表現されていて面白いですね。
ハイパーデストランスを保持すると、ポーズによってはどうしても肩が重量で下がってしまいます。ですが存在感のある武器なので、超攻撃的なポーズが再現できて良いですね。
単品のゼルトザームアームズがこのテルティウムと近いカラーリングになっているため、組み合わせるとよく似合います。むしろハイパーデストランスやシールドバインダー(フォールディングデストランチャー)なんかはゼルトザームよりも適している感じさえありますね。
さらにゼルトザーム ・アルムも装備して。一気に禍々しく異質なスタイルに変化します。
以上です。大部分はゼルトザームと同じ形状ですが、ガンダムタイプ頭部と通常の右腕、そしてカラーリングによってクリーンな印象の強いガンダムに仕上がっていると思います。可動域が広いフォーマットでポージングも柔軟。アクション性の高いポーズが再現できるのも魅力的です。
欠点的にはこちらもゼルトザームと同じで、脚部重量に対して股間部などの強度が弱めなので、ヘタれると自立やポージングに影響が出てきそうです。肩もランスを保持すると垂れる場合もあるので、長く楽しみたいなら劣化によるヘタレに対応する必要もあるかも。
ビームライフルは2種とも特徴的な形状になっていて作りもいいですし、別売りのゼルトザームアームズを装備することで重厚感も出てきます。軽装、重武装どちらも楽しめ、ガンダムMk-Ⅲに近いフォルムでカスタム機のようなかっこよさもあります。ゼルトザームとは別の良さが味わえるキットなのがいいですね。
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1件のコメントがあります。
匿名
on 2020年2月8日 at 08:19 -
エネルギーパックが外れるのはポイント高いです