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MG ゼータプラス(テスト機カラータイプ) レビュー

今回は、2001年10月に発売されたMG 1/100 MSZ-006A1 ゼータプラス(テスト機カラータイプ)のレビューをご紹介します!

MG ゼータプラス(テスト機カラータイプ)は、『ガンダムセンチネル』に登場するMS『ゼータプラス』の1/100スケールモデルキットです。A1の機体形状に加え、テスト機カラーの特徴的なカラーリングを成型色で再現。ビームライフルとシールドが付属する他、ウェイブライダー形態への変形も完全再現されたキットになっています。価格は3,300円(税込み)です。

カラバのプロパガンダ用に作られ、デモンストレーションやテスト飛行に使用された機体『ゼータプラス(テスト機カラータイプ)』がMGでキット化。テスト飛行時に使用されたオレンジと白のツートンカラーが特徴的なキットになっています。

成型色はそのオレンジとホワイトのツートンに加え、襟にイエロー、ソールにライトグレーを配色。メリハリの聞いた目立ちやすいカラーリングになっています。

シールは頭部やウイングのライン、シールドのセンサーを補うくらいで少なめ。塗装もほとんど必要がなく、素組みで十分な色分けが再現されています。

関節や内部パーツにはダークブルー成型色のABSを使用。膝関節にはビスが使用されているため、組み立てにはプラスドライバーが必要です。

ポリキャップはPC-122を関節各部に多数使用し、関節強度はまずまず高め。背部にウイングやスタビライザーを装備していますが影響はなく、自立は安定しています。

ビームライフル、シールド、ランディングギア4種、ビームサーベル刃✕2、パイロットフィギュア、ディスプレイ用の固定式アンテナパーツが付属。変形せずMS形態でディスプレイさせておく場合は固定式のアンテナパーツを使用します。

専用のマーキングシールとガンダムデカール(擦って転写するタイプ)が付属。

頭部。ゼータ系のシャープなデザインになっています。左右のバルカン周りはオレンジパーツでの色分け。アンテナは柔らかめの素材で、変形時に可動させたり干渉しても折れにくいようになっています。とさか前後のセンサーは青いシールでの色分けです。

メット部は前後挟み込みタイプで頭頂部から側面にかけて合わせ目ができます。消す場合は後ハメ加工が必要。

ツインアイはクリアパーツにシールを貼っての色分けです。後部装甲裏のモールドは簡易的。

胴体部。こちらもゼータ系特有の細身エアインテークやゼータプラス特有の腰部フロントアーマーがオミットされたスタイルで造形されています。腰部中央はA1型のシルエット。エアインテークは内部までパーツで色分けされています。

胸部中央の装甲は展開可能で、内部コックピットの一部が露出。中にはパイロットフィギュアが設置されています。

大腿部にはビームカノンを装備。白い装甲部分は左右の組み合わせで内側に合わせ目ができます。

上部のストッパーを上げることでサーベル柄が取り外し可能です。

基部が可動し、ビームカノンを上下や左右に可動させることができます。

リアアーマーはモールド入りの裏打ちパーツが造形。背部、リアアーマー共にモールドは少なめでフラットにデザインされています。

腕部。変形時に内側に格納するため、比較的派手さのないコンパクトさを重視したようなデザインになっています。

腕部内部フレームは二の腕と肘のみ造形。

二の腕は筒型、前腕は四方からの組み合わせで共に合わせ目はありません。ハンドパーツは親指と人差指、残り3指が可動するタイプ。まずまずな強度があるので、ある程度武器の保持はできそうです。

ショルダーアーマーは合わせ目が端でモールド化。

側面の装甲は変形用に展開可能です。

脚部もゼータ系の曲状シルエット。細身で派手さのないデザインになっています。膝から下は前後で色味が違っているのが特徴的。

脚部は全体に内部フレームが造形。膝は2箇所でビス止めするようになっています。脚部左右でビス止めする位置が異なるので注意が必要です。

膝裏はメッシュパイプによる動力パイプが造形されています。メッシュパイプをパーツに通す作業が難しいので、ほつれないように注意が必要です。

大腿部は前後の組み合わせで側面の合わせ目はモールドっぽく造形。膝から下も前後の組み合わせですが、パーツの色分け部分になっているのと段落ちモールドっぽく造形されています。

裾のダクトは内部が別パーツでの色分けを再現。内側もパーツで細かく色分けされています。

ソールも変形機らしいシャープなデザインになっています。脚甲は左右の組み合わせですが中央の合わせ目は段落ちモールド化。

足裏は細かなモールドが造形されています。裾の前後装甲は展開可能。かかとは変形用にスライドします。

背部にはウイングとスタビライザーを装備。

ウイングは表面に適度なモールドやパネルラインが入っています。下翼のオレンジラインはシールでの色分けです。

左右の組み合わせで内側に合わせ目ができます。下部ウイングは可動式。

スタビライザー基部は左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化。後部も上下の組み合わせですが、合わせ目は色分け箇所で段落ちっぽくモールド化されています。表面には適度にモールドが造形。

スタビライザーは基部と中間部で可動し、折りたたみや展開が可能です。収納時には基部にロックがかかって固定されます。

ウイングはアームが回転しますし、左右への展開も可能です。

アームは前後の合わせ目が段落ちモールド化。

MGジムコマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。ゼータ系の機体なのでやや大型。ΖプラスA1型の全高は22.11mです。

HGUCゼータプラス(テスト機イメージカラー)と並べて。HGUCのほうが赤がやや濃いめ。

頭部は顎が干渉するため、引くことはできませんが、ある程度見上げる動きは可能です。首が短いので干渉しやすいですが、一応水平程度までスイングさせることができます。

腕は水平まで上げることができます。肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。

変形機構があるため、肩の前後スイングや腰の回転、上半身の前後スイングなどはできないようになっています。

浮かせてディスプレイするためのジョイントパーツは付属していないので、股間部にコの字パーツを挟んでのディスプレイとなりそうです。

フロントアーマーがないので前方へは幅広く開脚させることができます。後方はリアアーマーの可動なりに展開が可能。

膝は2重関節で深くまで曲げることができます。

足首は適度に前後左右スイングします。

股間部がボールジョイントで左右への開脚はハの字程度まで。

内股、ガニ股もわずかに反らす程度です。

大腿部と膝から下の長さに差があるため、立膝をきれいな姿勢で再現するのは難しいようでした。

可動域の総括としては、変形機構を持つキットなので、腰回りなど可動しない箇所が多く、派手なポーズを取らせるのは難しいようです。ただ、肘や膝などは深くまで曲げることができるので、それらを活かせばある程度の動きは再現できそうです。

ビームライフル。ゼータガンダムが持つものと似たデザインで造形されています。砲身の伸縮ギミックはなし。

動力パイプは別パーツでの色分け。全体的に左右の組み合わせで作りは簡易的です。上下に合わせ目ができます。

グリップは収納可能。後部のマウントリブは展開可能です。

上部のホルダーが展開可能で、ウイングの基部にマウントさせることができます。ビームライフルの左右の組み合わせ強度があまり高くないので、ホルダー部分のパーツが外れやすいかも。

シールド。MA形態時に機首になる部分で、A1型の特徴的な形状が再現されています。

側面のセンサーはグリーンのシールでの色分け。

基部や後部のストッパーは可動式。変形時に使用します。

シールドは前腕のポリキャップに角型ダボを差し込み、ポリキャップごと下にスライドさせて固定します。

パイロットフィギュア。連邦のノーマルスーツ姿で造形されています。底板が無いので自立させることはできず。

一通り武装して。

ビームライフルはダボ固定されずふらつきやすいですが、指の強度があるので割としっかりと握らせることができます。

ビームライフルの後部が長めなので二の腕などと干渉しやすいですが、しっかりと脇に抱えるようにするか、腕を伸ばすなどすると干渉なく構えることができます。

シールドの固定強度は高めでポージング時に外れることはなかったです。

ビームカノンを前方に展開すれば、一味違った攻撃シーンが演出可能です。

ビームサーベルもダボ固定ではないですが、指強度が高いので適度な保持が可能です。ただし指で握りきれない箇所があり、腕の角度によっては外れて落下してしまうので注意が必要です。

関節強度が高いので、ポーズを決めたあとはしっかりと維持してくれます。ただしあまり可動域が広くないため、ポーズがぎこちない感じになってしまうのが玉に瑕。股間部のコの字パーツも乗せているだけで前後に傾きやすいので注意が必要です。

変形は頭部アンテナを閉じて胴体内部に下げ、胸部を上げて腹部を内側に収納します。ショルダーアーマーも側面の装甲を展開して下げておきます。

股間部は中央のストッパーを外して左右に展開。

股間部を胸部装甲に固定し、腕を内側に格納します。

シールドを2箇所で組み付けてスタビライザーを展開。ビームカノンは位置を少しずらします。

ウイングはアームを器用に可動させて前側に移動。先端のリブを展開させて胸部と固定します。

シールドやウイング、腰部フロントアーマーのカバーパーツを外してランディングギアを組み付けます。ランディングギアの装甲板は白く塗り分けが必要。

ビームカノンは前方に展開。かかとを閉じてつま先を伸ばし、膝を逆S字に折り曲げます。ウイングを少し展開させたらMA形態への変形完了です。

MA形態をいろんな角度から。

シールドやウイングの引き起こしリブなどで各部が固定され、関節各部も強度があるので形状をしっかりと維持することができています。少々動かしても崩れにくいのがいいですね。

ウェイブライダーのシャープなシルエットに加え、テスト機の上部がオレンジ、下部がホワイトで統一された印象的なツートンカラーになっています。

ランディングギアもリアルに造形されていますし、駐機状態における表現力は高いです。

ビームライフルはスタビライザー基部にマウント可能です。

浮かせてディスプレイさせるようにはなっていませんが、アクションベースに付属のアームなどを使用すれば、簡易的ながらフライトシーンを再現することはできるようです。ただししっかりと固定されるわけではないので、落下して破損させないように注意が必要です。

シャープな造形にはスピード感が感じられますしかっこいいです。やはりウェイブライダーはフライトシーンを演出してこそなところがありますね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。古いキットなのでMS形態のプロポーションに多少のバランスの悪さを感じる所はありますが、変形機構は秀逸ですし、MA形態はスタイリッシュに造形されていてかっこいいキットに仕上がっています。固定強度があって形状が崩れにくいのもいいですね。

気になる点は、可動が不十分でMS形態でのポージングにぎこちなさがあるのと、指の関節強度は高いものの、武器がダボ固定ではないため腕の角度次第ではふらつきや落下が起こります。古いキットならではの取り扱いにくさがあるので注意が必要です。MA形態の浮かせてのディスプレイにも対応してあると良かったかと。

ランディングギアや腰部ビームカノンの造形、展開ギミックにはMGならではの作りの良さがありますし、A1型のシルエットにも味があります。オレンジとホワイトのツートンカラーも存在感があって目立ちやすく、独自のかっこよさが味わえるキットになっているのがいいですね。

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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら

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長谷川 亮様 いつもサイトを楽しく読ませていただいております。これからも頑張ってください。

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菊地 俊介様 素晴らしい仕上がりに敬服しております。

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1件のコメントがあります。

  1. 名無しのモデラー

    on 2021年11月21日 at 00:46 - 返信

    ゼータプラスシリーズのMGはレビュー見てたら欲しくなりますね〜。しかし、自分の近くでは全く見なくてネットでは馬鹿みたいに高くて買えた物じゃないですね。

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