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HGUC デルタプラス レビュー

今回は、2010年9月に発売されたHGUC 1/144 MSN-001A1 デルタプラスのレビューをご紹介します!

HGUC デルタプラスは、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS『MSN-001A1 デルタプラス』の1/144スケールモデルキットです。可変式MSの特徴的な機体形状を新規造形で実現。可変機であることを感じさせないプロポーションや高いポージング性能を持つキットになっています。パーツ差し替えによるウェイブライダー形態への変形も可能。価格は税込み2,420円です。

AE社が開発した量産試作型可変MSで、劇中ではリディ・マーセナスが搭乗。ロニ・ガーベイのシャンブロやマリーダ・クルスのバンシィ等と交戦した『MSN-001A1 デルタプラス』がHGUCでキット化。百式と同系譜のMSN系機らしい、スタイリッシュ且つメカニカルな機体形状が新規造形で再現されています。

成型色はパープル気味のグレーをベースに、胸部やソール部などにダークブルーを配色。その他、肩や膝前後などにホワイト、腹部や関節・内部パーツ、武装類などにグレー成型色パーツが使用されています。

シールは頭部センサー肩部ダクト、リアアーマーやふくらはぎのスラスター周りなどを補いますが多くはありません。塗装もビームサーベル柄や一部モールドを塗り分けるくらいでわずか。素組みで十分な色分けが再現されています。

肩部や膝部など、強度が必要な箇所にはABS素材のパーツが使用されています。KPSは不使用。

ポリキャップはPC-132ABCを全身各部に使用し、関節強度はまずまず高め。背部に2枚のバインダーを装備していますが、軽量で後方への負荷も少なく、自立は安定しています。

シールド、ビーム・ライフル、ビームサーベル(ビーム刃、柄)、武器持ち手(右)、握り手(右)が付属。

ウェイブライダー形態への変形用パーツ(基部パーツ、肩部パーツ:左右、かかとパーツ✕2)が付属。

ビームサーベル刃が1本余剰で付属します。

頭部。百式に似た面長のシルエットですが、左右の角のような装甲(アンテナ?)やツリ目のようなツインアイなどから、全体的に厳つさを感じさせるデザインになっています。とさか前後のセンサーはブルーのシールでの色分け。メット部は左右の組み合わせでとさか上部や裾などに合わせ目ができます。消す場合は後ハメが必要。

左右のバルカンマズルは別パーツ化されているので塗り分けはラクそうです。細身のアンテナがないぶん、取り扱いに気を使う必要がないのがいいですね。

カメラアイは赤、青、シルバーのシールを選んで貼り付けることができます。今回は赤をチョイス。ツインアイのモールドが造形されているので、塗り分けてツインアイを強調させても良さそうですね。

胸部・腹部はエッジの効いたメカニカルな装甲が造形。左右肩の白や腹部のV字装甲もパーツで細かく色分けされています。

腰部。フロントアーマーはほぼ装甲が無いくらいに軽装。リアアーマーは幅広の装甲が造形されています。下部スラスターは裏打ちパーツとの兼ね合いで色分けされ、そのふちも白いシールで色分けします。

腰アーマー裏は各部ともフラットな状態でモールドなどはなし。どうせ別パーツ化されているなら、リアアーマー裏はおしゃれなモールドがあっても良かった気がしないでもないですね。サイドアーマーは2個パーツ構成でチープな感じはありません。

サイドアーマーは変形用に脱着が可能。サイドアーマー基部はリアアーマーにポリキャップ接続で適度に可動します。

腕部。胸部と同様、適度にエッジの効いた装甲で程よい厚みがあります。前腕は内部フレームが露出するなどメカニカル。

腕部には簡単な内部フレームが造形。上腕はポリキャップのみで構成されています。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は外装を後ろと左右から内部フレームを包むように被せる構造で合わせ目はモールド化されています。ハンドパーツは穴なしの自然なかたちのものが付属。

ショルダーアーマーは前後の組み合わせで中央に合わせ目ができます。側面のダクトはグレーのシールでの色分け。特にモールドなどはありません。

変形用にショルダーアーマーが取り外せるようになっています。

脚部。大腿部、膝から下のフレーム構造など、百式を思わせるメカニカルなデザインで造形されています。膝や後部の動力パイプは白いパーツでの色分け。ふくらはぎのスラスターふちは白いシールでの色分けです。

大腿部は左右の組み合わせですが、前後の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は左右の組み合わせですが、膝装甲や後部スラスターカバーが別パーツ化されるなど合わせ目の出来ない構造になっています。

スネから足首にかけて、百式などのMSN系機特有のフレームが造形。フレームも左右の組み合わせですが、合わせ目は段落ちモールド化されるなど作りが細かいです。シリンダーシャフトの可動ギミックはなし。メタリック系で塗り分けたりすると映えそうですね。

ソールもMSN系の流れを汲む、つま先が薄く長いタイプ。アンクルアーマー、足首の装甲ともに左右の組み合わせですが、合わせ目は段落ちやモールド化など作りに落ち度は見られません。

足裏もつま先側には裏打ちパーツがきっちりと造形。つま先は角度変更が可能です。

背部には百式に似た2枚のバインダーを装備。ただしZ系の要素も取り入れたウイング型のバインダーになっています。バインダーはポリキャップ接続ですが、アームによる接続部はほぼ固定式で可動ギミックはありません。

バインダーを外した状態。背部は接続用のアームがあるくらいで軽装です。アームは1個パーツ構成で内側は肉抜きっぽい作り。

バインダーは2枚の翼を挟み込むだけの簡単な構造。モールドも少なくシンプルなものになります。

装甲は2枚パーツの組み合わせで側面に合わせ目ができます。

2枚の翼は変形用に展開が可能。

HGUC陸戦型ジム、HGガンダムバルバトスルプスレクスと並べて大きさを確認。ルプスレクスと同サイズ程度でHGとしては少し大きいくらい。デルタプラスの頭頂高は19.6m。

HGUC百式(REVIVE)と並べて。頭部や腕部、脚部、背部バインダーなど、同系機なので似た箇所が多いです。プロポーション的には百式のほうがバランスが良い感じですね。

同シリーズのHGUCユニコーンガンダム(デストロイモード)HGUCバンシィ(デストロイモード)と並べて。ユニコーンガンダム系(デストロイモード)よりも頭ひとつ分ほど小柄になります。

HGUCゼータプラス(ユニコーンVer.)とも並べて。発売時期に4年ほど差がありますが、組み換え式の変形方法などには似たところがあります。(ゼータプラスが後発)

頭部の可動は、顎引きは殆ど出来ず。見上げる動きも特別広くはありません。左右へは顎と襟が干渉し易いですが、水平程度までスイングさせることができます。

腕は水平程度まで上げることができます。肘は1重関節で90度程度まで曲がります。

肩は前後とも少し前後させることができます。

腰のボールジョイント部分をを少し引き伸ばすことで、上半身を適度に前後させることができます。

腰は少し干渉しますが、360度回転させることが可能。アクションベースやスタンドへは、股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。接続部がウェイブライダー形態用に少し前めにあるのはちょっと気になるかも。

前後開脚は、フロントアーマーが軽装で干渉がないため、前方へは幅広く展開させることができます。後方はリアアーマーが可動しないので制限されます。

膝は2重関節でコの字型に曲げることができます。膝装甲裏はきっちりと裏打ちパーツが造形されるなどメカニカル。

足首は前後左右とも特別広くはありません。

股間部がボールジョイント接続で干渉するため、左右への開脚はハの字程度までと制限されます。

内股、がに股の可動も干渉するため45度程度まで。

立膝はきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、可動域は各部とも特別広くはないですが、狭いというほどでもないので適度にポーズを取らせることはできそうです。腰は幅広く可動しますし、肘や膝も適度に可動するので、それらの可動を活かしつつ、かっこいいアクションポーズを再現したいですね。

ビーム・ライフル。連邦軍の代表的なMS用兵装になります。既に配備済みであったリゼルのビーム・ライフルの流用品とのこと。長い銃身や上部の動力パイプなどが印象的なビーム・ライフルになっています。動力パイプは白く塗り分けが必要。

作りは簡単な左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。

グリップは収納可能。

HGUCリゼルのビーム・ライフル(画像上)と並べて。流用ではないですが形状は全く同じです。

シールド。腕部に装着される実体盾になります。端部にはセンサー等の機器を内蔵していて、防御用の装備というよりも変形用のパーツとしての意味合いが強いとのこと。多数のパーツで細かく造形されています。一部装甲は白いシールでの色分け。

太い部分は上下の組み合わせで側面に合わせ目ができます。

裏面にはビームキャノン、2連装グレネード・ランチャー、ビームサーベルと多数の武装を装備。ビームキャノンの砲口はグレー、グレネード・ランチャーやサーベル柄は白いパーツでの色分けです。サーベル柄の一部はグレーに塗り分けが必要。

ウェイブライダー形態への変形用基部パーツ。変形時は胴体部をごっそりこのジョイントパーツに組み替えます。胸部や腰部装甲のみ組み合わせられた状態。

変形用のショルダーアーマーとかかとパーツ。

一通り武装して。

ビーム・ライフルは付属の武器持ち手で保持。グリップとハンドパーツがダボ固定でしっかりと保持させることができます。ハンドパーツがバラけるようなこともありません。

シールドは前腕にダボ固定します。多少のふらつきはありますが、それなりに固定強度があるのでポージングで外れるようなことはないですね。

特別ポージングでポロリなどのストレスを感じるところはありません。サクサクっとポーズを取らせることができます。肩や股間部の可動が制限されるので若干ぎこちないかなという程度。

腕を動かすとショルダーアーマーが背部バインダーと干渉することがあり、たまにバインダーが外れたりするので注意です。

ビームサーベル刃はクリアブルー成型色での再現。サーベル柄は付属の握り手で保持させます。柄とハンドパーツはダボ固定ではないですが、隙間なく差し込めるので簡単には抜け落ちません。少し傾く感じがあるのでその点だけ注意です。

武器持ち手や穴ありの握り手が右のものしか付属していないため、武器の両手持ちができないのはちょっと残念ですね。

ウェイブライダー形態への変形は、まず胴体部から腕部、サイドアーマー、脚部、背部バインダーを分解します。

胴体部はリアアーマーとサイドアーマーを分解。

シールドも上下を分解して基部パーツを取り外しておきます。

変形用の基部パーツに、分解したシールドパーツとバインダー、リアアーマーを組み付けます。シールドパーツは下部にも組み付けています。

腕部はショルダーアーマーを外して基部裏に組み付け、変形用のショルダーアーマーパーツを組み付けます。

脚部は少し複雑ですが、膝装甲や後部スラスターカバー、ソール部を分解。

膝をS字に曲げ、分解した各部パーツを組み付けます。ソール部は変形用のかかとパーツを使用。

基部パーツに脚部とサイドアーマーを組み付けます。最後にウイングを展開したら、ウェイブライダー形態への変形完了です。

ウェイブライダー形態。マルチロールファイター(多用途戦闘機)としての高い空戦能力を持つ形態になります。重力下での飛行や単独での大気圏突入も可能。サブ・フライト・システムとしても運用可能となっています。

ウェイブライダー形態をいろんな角度から。

完全変形ではなく組み換え式なため、各部パーツが変形用の基部パーツにかっちりと組み付いているのでほとんど形状が崩れることはありません。S字に曲げている膝部だけ少し動くかなという程度。

ビーム・ライフルはウイングの付け根にマウント可能。グリップを収納して組み付けます。

フライトシーンを演出。通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。股間部はポリキャップ接続ですが、画像のようなグッスマのスタンドだと3.0mm軸が微妙に細いのでクルッと反転することがあるかも。

シャープなデザインですが、上下が薄いのでスピード感があります。ゼータガンダムのウェイブライダーに比べても左右に幅があるのでそのぶんワイルドな感じがしてかっこいいですね。

ウイングを少し閉じた状態で大気圏突入モードに。

適当に何枚かどうぞ。

ユニコーンガンダム(デストロイモード)を搭乗させて劇中シーンっぽく。さすがにユニコーンガンダムを牽引するような、ウェイブライダー形態での腕展開は出来ないようでした。

劇中のようにビームマグナムを持たせる場合、デルタプラスの武器持ち手では保持できないので、ユニコーンガンダムの武器持ち手の手甲パーツだけ組み替えて保持させました。

以上です。百式に似たシルエットや機体形状が印象的。胴体部や脚部など各部がメカニカルに造形されていますし、組み換え式ながらも変形ギミックが秀逸。MS形態、ウェイブライダー形態どちらもしっかりとした構造で取り扱いやすいキットになっています。ポージングも適度に動くので十分なアクションポーズが取れますし、脚が長いぶんポーズに迫力が出るのもいいですね。

気になる点は、頭頂部やショルダーアーマー上部などに目立つくらいの合わせ目があるので、このあたりはもう少し配慮があっても良かった気がします。あと、左の武器持ち手、穴ありの握り手も付属するともう少し劇中シーンの再現度が高まったかも。

ウェイブライダー形態はシャープに造形されていてプロポーションも良く、ディスプレイさせるととてもかっこよく見えます。設定通りの細かな変形ではないものの、組み換え式でサクサクっと変形されられるのも魅力的。劇中では存在感のある機体だったので、シーンを再現しつつ、MSN系のお洒落で味のある容姿を楽しみたいですね。

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