今回は、2012年5月に発売されたRG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)のレビューをご紹介します!
RG ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)は、『機動戦士Zガンダム』に登場するMS『RG ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)』の1/144スケールモデルキットです。エゥーゴ仕様の白いカラーリングを成型色で再現。内部フレームに新規アドバンスド・MS・ジョイントを採用し、MSをフレームから組み立てるリアリティと精密かつ幅広い可動域を実現したキットになっています。価格は2,750円(税込み)。
反地球連邦組織「エゥーゴ」が地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」から奪取し、白く塗り替えられた機体『ガンダムMk-Ⅱ』がRGでキット化。内部にアドバンスド・MS・ジョイントを用いたムーバブルフレームを再現し、各部外装を組み合わせることでRX-78-2ガンダム発展型の特徴的な機体形状が再現されています。
成型色は外装がグレーめのホワイトとライトグレーの2色、胸部周りやソールなどにダークブルー、イエロー、レッドを配色。ベーシックなガンダムタイプのカラーリングながらも、ダクトや関節、内部フレームにグレー、ダークグレー成型色パーツを用いてメカニカルに造形されています。塗装はほぼ必要なく、組み立てるだけで十分な色分けが再現されています。シールはリアリスティックデカールを頭部に貼り付けています。
内部に使用しているフレームは『アドバンスド・MS・ジョイント5』。RG RX-78-2ガンダムのフレームとは異なりますが、後に多くのキットで使用されるフレームになります。外装パーツの一部はアンダーゲート仕様になっています。
ポリキャップは不使用。強度が必要な箇所にはABSを使用し、関節強度はまずまずです。背部にバックパックを装備していますが、自立に影響はなく、安定した自立が可能です。
キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん、薄刃ですが強度が高く、長持ちします。 ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー
専用のリアリスティックデカールが付属。
ハイパー・バズーカ、シールド、ビーム・ライフル、ビームサーベル刃✕2、バルカン・ポッド・システム、ハイパー・バズーカ用予備マガジン、ビーム・ライフル用予備エネルギーパック、可動式ハンドパーツ(左右)、武器持ち手(右)、平手(左)、ディスプレイ用ジョイントパーツ、カミーユ・ビダンフィギュアが付属。頭部マスクパーツは余剰です。
ムーバブルフレーム。アドバンスド・MS・ジョイントをベースとし、各部に内部パーツを組み込んでフレーム構造を再現しています。
ムーバブルフレーム上半身。胸部センサーはクリアーグリーン成型色パーツでの再現。エアインテークにはスリットモールドが造形されています。
腹部には赤い全天周モニターのコックピット(脱出ポッド)が造形。内部にパイロットフィギュアは格納されていません。ちなみに脱出ポッドが赤いのは、脱出時に単体で浮遊する際、発見しやすくするためとのこと。
ムーバブルフレーム脚部。膝裏やアキレス裏にはリード線とメッシュパイプを用いた動力パイプが造形。メッシュパイプは切り口が飛び出やすいので、予め組み込んだ後、爪楊枝などで隙間に押し込んでやるほうが良いかと。
頭部。V字アンテナのシンプルなガンダムタイプながらも少し幅のあるシルエットになっています。左右のダクトはパーツによる色分けを再現。マスクのへの字スリットは開口されていますが、内部の赤が抜けるので気になる場合は内部パーツを黒く塗ると良さそうです。
とさか前後のセンサーはクリアーグリーンパーツにグリーンのシールを貼っての色分け。メット部は左右の組み合わせですが、合わせ目は段落ちモールド化されています。
バルカン・ポッド・システムは各部モールドが細かく、それぞれの部位でパーツ分割されています。前面のセンサーはグリーンのシールでの色分け。頭部にカチッとはまりこみます。
胴体部。RX-78-2に比べてマッシブ感のあるデザインになっています。エアインテークやコックピットハッチ、フロントアーマーダクト、各部モールドもパーツによる細かい色分けが再現されています。
コックピットハッチは上下に開閉可能。リアーアーマーは中央の装甲が展開し、ハイパー・バズーカ用のマウントラッチとして使用可能です。
腰アーマー裏はフロントとリアアーマー裏にメカニカルな裏打ちパーツが造形。白いマルイチダボが目立つので、ガンダムマーカーでグレーやゴールド、シルバーなどに塗り分けると良さそうです。
股間部はロック式のスライドギミックがあり、ストッパーを上下させることで股間部の位置変更が可能。脚部の可動域が広がります。はじめはストッパーや股間部の可動が硬めなので注意です。
リアアーマーにもスライドレバーがあり、前後させることでストッパーがかかって上半身の反りを制限させることができます。
腕部。シルエットはガンダムMK-Ⅱらしいですが、ショルダーアーマー、前腕ともにパーツによる組み合わせが細かく、メカニカルかつリアルに造形されています。
二の腕、前腕共に細かいパーツ構成で合わせ目はありません。前腕側面のモールドもパーツによる色分けを再現。
ショルダーアーマーもパーツによる細い色分けが再現されています。各部合わせ目はすべてモールド化。
脚部も各部がパーツ分割により、リアルに造形されています。
大腿部は前後挟み込みタイプですが、側面の合わせ目はモールド化。膝から下も分割された細いパーツを組み合わせることで構成されています。リード線とメッシュによる動力パイプは膝裏のみ露出し、アキレスの動力パイプは装甲で隠れます。
足首を前後させることで、それに合わせてアキレスの内部フレームが上下にスライド。細いギミックが内蔵されています。
ふくらはぎ下部のダクトは内外共にパーツによる色分けが再現されています。
ソール部。つま先に段差のあるガンダムMk-Ⅱらしいシルエットに造形。足裏は各部とも別パーツ化され、裏面に細いモールドが入っています。
足首はシリンダーシャフトが伸縮可能。つま先は深くまで伸ばすことができます。
バックパックも4基のバーニアと上部に2基のフレキシブルバーニアスラスターを備えたガンダムMk-Ⅱ特有のシルエット。
バックパックは鉤状の2ダボ接続。差し込んで下げることで固定されます。フレキシブルバーニアスラスターは前後にスイングが可能。サーベル柄も展開可能です。基部にはリード線とメッシュパイプの動力パイプが造形。
フレキシブルバーニアスラスターは左右へもスイングが可能。
バーニアはボールジョイントでフレキシブルに可動しますが、比較的ポロリしやすいので注意が必要です。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを確認。HGとしては大きくもなく、小さくもない中間サイズ。ガンダムMk-Ⅱの全高は19.6m、18.9m、18.5mなど様々です。
HGUCガンダムMk-Ⅱと並べて比較。サイズ的にはほぼ同じで各部形状も近いものがありますが、外装のホワイトが2色に分かれていたり、モールドも細かく色分けされ、動力パイプもメッシュ素材で再現されるなどRGはリアルさが際立っています。
同シリーズ登場機のHGUCリック・ディアス、HGUCディジェとも並べて。HGと組み合わせてもそこまで違和感はなく、組み合わせてディスプレイさせても問題はなさそうです。
頭部は適度に上下可動させることができます。左右へも干渉なくスムーズにスイングが可能。
腕はY字程度まで上げることが可能。ただしショルダーアーマーが浮いて外れやすいので注意が必要です。肘は深くまで曲げることができます。
肩は後方へは殆どスイングしませんが、前方へは45度程度までスイングが可能です。
上半身は少し前後スイングが可能。
腰はわずかに回転する程度。アクションベースやスタンドへは、股間部に付属のジョイントパーツを組み付けてのディスプレイとなります。3.0.mm軸には対応していません。股間部にガッチリと固定されるので、取り外しに少し手間取るかも。
フロント、リアアーマー共に広く可動するので、前後開脚は幅広く展開が可能です。
膝も深くまで曲げることが可能。膝を曲げると大腿部の装甲がスライドします。膝関節も左右挟み込みタイプですが合わせ目は端でモールド化。
足首は前後左右ともそれなりです。
左右への開脚は水平まで幅広く展開が可能。
内股、ガニ股も幅広くロールさせることができます。
立膝も多少バランスは悪いですが、まずまずな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、RGなので各部の可動域は広く優秀。可動箇所も多いので自然で柔らかい表情をつけることができるようになっています。その中で、腰の回転が少ないのはちょっと残念。他がよく動くだけに、もう少し回るようになっていればもっと良かったと思います。
ハイパー・バズーカ。細身ですが、モールドが細かく入るなどメカニカルに造形されています。
後部は左右挟み込みタイプで上下の一部に合わせ目ができます。消す場合は後ハメ加工が必要そう。
グリップは上下に可動。センサーはグリーンのシールでの色分けです。クリアーパーツは使用されていません。
マガジンは脱着が可能。予備マガジンとの交換が可能です。
ハイパー・バズーカはリアアーマーにマウント可能。固定強度はあまり高くないので、ポージング時は外れて落下しないように注意が必要です。
ビーム・ライフル。こちらもシャープでメカニカルに造形されています。
本体部分がモナカ割で、上部から装甲を被せる仕様。なので下部の一部に合わせ目ができます。
フォアグリップは上下にスイングが可能。エネルギーパックは脱着が可能です。上部センサーはグリーンのシールでの色分けで、手前に収納可能。こちらもセンサーにクリアーパーツは使用されていません。センサーは閉じやすいので注意が必要です。
ビーム・ライフルは左右両サイドアーマーにマウント可能。ただ、角度変更が出来ないので脚部を動かす時にやや邪魔になるかも。センサーは閉じておきます。ハイパー・バズーカのマガジンは内部まで弾頭が造形されています。こちらも両サイドアーマーにマウント可能。
シールドもガンダムMk-Ⅱ特有のシルエット。のぞき窓も別パーツによる色分けが再現されています。裏面にマウントされているエネルギーパックは脱着が可能で、ビーム・ライフルのものと交換することができます。前腕への接続部はボールジョイントで自由に可動します。
シールドは下部を収納し、サイズをコンパクトにすることができます。
劇場版『Ζ』にのみ登場した3基のミサイル・ランチャーもリアルに造形。シールドは前腕裏にマウントして装備します。
カミーユ・ビダンフィギュア。パイロットスーツ姿で造形されています。成型色がダークブルーなので、筆塗りなどでは隠蔽が難しいので注意が必要です。ホワイトサフなどを吹いて塗装しやすくしてやると良さそうです。
一通り武装して。
ビーム・ライフルはグリップが細身ですが、持ち手とダボ固定なので、割としっかりとした保持が可能です。腕を動かすと背部バズーカと干渉し、バズーカが外れやすいので注意が必要。
自然な動きができるからか、何気ないポーズでもよく決まりますね。バルカン・ポッドを装備していると干渉して頭部の左右の動きが少しぎこちなくなります。ですが左右に深くまでスイングさせることは可能です。
ビーム・ライフルの両手持ちはエモーションマニピュレーターを使っての保持となります。多少ぎこちなさはあるものの、問題なく保持は可能です。個体差か、エモーションマニピュレーターは手甲パーツがポロリしやすかったです。
バズーカを装備。こちらもハンドパーツとダボ固定なのでしっかりとした保持が可能です。
肩に担ぐポーズも脇に構えるポーズも余裕。どちらもラクに保持させることができます。
左だけですが平手が付属するので、砲身に手を添えるようなポーズも再現できるのがいいですね。
ビームサーベルも柄とはダボ固定なのでしっかりとした保持が可能。サーベル刃がかなり長いので、ひっかけてしまわないように注意が必要です。エモーションマニピュレーターだとしっかりと固定されず、指強度が弱いので握るのも難しかったです。
首を左右に降った時、ゆっくりと元に戻ってしまうことがあったので、その点はしっかりと向きを変えて角度が戻らないようにしてやる必要がありそうです。
適当に何枚かどうぞ。
RGのRX-78-2ガンダムと比べてアドバンスド・MS・ジョイントが補強されていることもあり、関節強度もまずまずしっかりとしていますし、脚を上げてもそれほど腰アーマーが外れることもなく、全体的なポロリも少なくなっています。
以上です。RGブランドの緻密さとリアルさがありますし、全体的にマッシブなプロポーションでガンダムMk-Ⅱらしさがとても良く表現されていると思います。内部のムーバブルフレームも細かく造形され、アドバンスド・MS・ジョイントを補強するような形で関節強度が保たれているのもいいですね。
気になる点は、頭部を左右に降ったとき、じわりと前向きに戻ってしまうことがあったので、気になる場合は強度アップするなどして自然に戻らないようにする必要があるかと。背部のハイパー・バズーカも干渉して外れやすかったので、もう少しガッチリと固定されるようになっていると良かったです。
ミリタリー感のある渋いカラーリングに、武装、ポージング、ギミックなど、それぞれに安定感があるキットになっています。劇中シーンの再現もしやすいですし、情報量の多いリアルなガンダムMk-Ⅱが1/144サイズで楽しめるのも嬉しいですね。
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