今回は、MG 1/100 ガンダムF90(火星独立ジオン軍仕様)のレビューをご紹介します!
MG ガンダムF90(火星独立ジオン軍仕様)は、『機動戦士ガンダムF90』より、MS『ガンダムF90(火星独立ジオン軍仕様)』の1/100スケールモデルキットです。設定を準拠しつつ、ほぼ全身を新規造形、最新フォーマットで再現。専用のビームマシンガンやビームサーベルといった武装の他、演出の幅を広げる新規平手ハンドパーツが付属するキットになっています。価格は4,950円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
火星独立ジオン軍(オールズモビル)が、奪取したF90の2号機に大幅な改修を施した機体『ガンダムF90(火星独立ジオン軍仕様)』がMGでキット化。2019年8月に発売されたMGガンダムF90(以下、F90)の内部フレームを使用しつつ、内部フレームの一部や全身の外装が新規造形で再現されています。
成型色はホワイトとレッドをベースに、全身各部にイエローを配色。腹部や腰部対MS用グレネードなどにブルーグレーが配色されています。ホイルシールは付属せず。
内部パーツの一部や腰アーマーの裏打ちパーツなどにはKPSが使用されています。フォーマットはMGガンダムF90と同じ。
ポリキャップは不使用。関節や内部フレームにはMGガンダムF90と同じくグレー成型色のABS素材を使用し、関節強度はまずまず高め。負荷のかかる装備はなく接地は良好。自立は安定しています。ABS関節なので、経年で緩くなってくる可能性もありそうです。
ビーム・マシンガン、ビーム・マシンガン用マウントパーツ、ビームサーベル刃、指パーツ(平手:左右、武器持ち手:左右、握り手:左右)、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。
MGガンダムF90用の余剰パーツが多数付属します。
専用の水転写デカールが付属します。
設定ではF90(2号機)の改修機ですが、通常のガンダムF90と比較しながら各部を見ていきます。
頭部をF90と比較。中心のクマドリパーツ以外全て新造。V字アンテナやへの字スリットのないガンダムタイプ頭部がデザインされています。
ツインアイやこめかみのバルカン、額センサーや左右のダクトに至るまで、各部がパーツで細かく色分けされています。合わせ目も出来ないパーツ構成。
胸部をF90と比較。シルエットは似ていますが、胸部装甲やエアインテーク、内部フレームにいたるまで各部が新規造形での再現となっています。何気に流用されているのは肩と首の関節パーツくらい。他は同じ形状でも新規パーツによる再現です。
襟には動力パイプが造形。コックピットハッチは開閉可能です。F90が上側に開くのに対し、こちらは下側に開くようになっています。
コックピット周り(全天周モニター)はクリアパーツでの再現。内部にはパイロットフィギュアが格納されています。
腰アーマーをF90と比較。フロントは中央が同じですが、左右の装甲は縦長のものが新造。一部は黄色いパーツで色分けします。
リアアーマーも全く異なるものが新造され、ミッションパックマウント用のフックもオミット。スリットモールド入りの幅のある装甲が新造されています。
サイドアーマーには対MS用グレネードを装備。対MS用グレネードは2個パーツ構成。鉤型ダボ接続でサイドアーマーにマウントします。サイドアーマーはF90と同じ。
腰アーマー裏は各部ともモールド入りの裏打ちパーツが造形されています。
フロントアーマー中央は幅広く展開可能。アーマーと腰部との干渉を避けることができます。
股間部も稼働し、脚部の可動域を広げる事が可能。
右腕部をF90と比較して。こちらもシルエットは似ていますが、前腕やショルダーアーマーがF90(火星独立ジオン軍仕様)用に新造。二の腕や前腕など同じ形状の箇所も新規造形による再現となっています。関節や内部パーツはF90からの流用。
二の腕、前腕各部とも筒型で合わせ目の出来ないパーツ構成です。ハンドパーツは親指のみ可動し、残り4指を組み替えるタイプ。
前腕のカバーを外すとメカニカルなハードポイントが露出。カスタム機やオプション装備などに対応できるようになっています。ダボのサイズなどが違っているので、F90のミッションパックをマウントすることは出来ないようです。
前腕はロール可動しますが、肘の角度によっては干渉するようです。
右ショルダーアーマーは軽装タイプ。ですが各部装甲が分割され、細かい色分けを再現。内部フレームを用いた合わせ目の出来ないパーツ構成です。
左肩にはジオン系機を思わせる特徴的なスパイクアーマーが新造。こちらも色分けが細かく、合わせ目も出来ないパーツ構成です。スパイクも別パーツ化。側面のスラスター口も内外がパーツで色分けされています。二の腕以下は右腕と同じ。
脚部をF90と並べて。シルエットは似ていますが、膝から下の外装はガラッと雰囲気が変化。膝周りの細かなダクトがなく、エッジの効いたプレーンな装甲が造形されています。膝やふくらはぎのスラスターはパーツによる色分けを再現。
脚部内部フレーム。ベースはF90と同じですが、部分的に新造されています。
大腿部、膝から下共に左右など各面から外装を被せる仕様。後部の合わせ目は段落ちモールド化されています。
後部のスラスターカバーは前後にスイングが可能。
内部のスラスターも内外がパーツで色分けされていますし、スラスターカバーには裏打ちパーツも造形。アキレスにはメッシュ素材の動力パイプが造形されるなど作りが細かいです。
ソール部をF90と並べて。こちらも形状は似ていますが、アンクルアーマーの形状や脚甲のダクトの色分けが違っていたりで変化が細かいです。後面の形状は同じ。
脚甲にはメッシュ素材の動力パイプが造形。足裏の形状は同じです。
バックパックをF90と並べて。F90が2基のサーベルホルダーを有しているのに対し、F90(火星独立ジオン軍仕様)のサーベルホルダーは右側に1基のみの装備となっています。表面のスラスター口や中央のハードポイントもなし。
下部のバーニアはボールジョイント接続でフレキシブルに可動します。
本体への接続口はF90と同じ。なのでバックパックの交換も可能です。
MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。大元がサナリィ仕様のF90系小型機なので、このキットも小柄。ダブルゼータとは圧倒的な差があります。火星独立ジオン軍仕様の頭頂高は15.2m。
ベースのMGガンダムF90と並べて。カラーリングが対照的。シルエットや部分的な形状は似ていますが、大部分が異なる形状でデザインされています。
改修前のMGガンダムF90(2号機)、MGガンダムF90Ⅱ(MG ガンダムF90II Iタイプに付属。)とも並べて。
新造された頭部は干渉が少ないため、F90に比べて少し広めに上下します。左右へも干渉なくスムーズにスイングが可能。
新造されたショルダーアーマーが干渉するため、腕を上げる角度はF90に比べてやや低め。左腕はスパイクアーマーの干渉によって更に制限されますが、それでもある程度の可動域は確保されています。
部分的に新造されていますが、その他の可動域はだいたいF90と同じ。ただし腰アーマーが少し大型になっているため、その分干渉しやすくなっています。腰の回転は干渉するので45度程度まで。
左右への開脚も幅広く展開させることができます。
可動域の詳細については以下のリンクから、MGガンダムF90のレビューをご参考くださいm(_ _)m
ビーム・マシンガン。F90(火星独立ジオン軍仕様)の主武装で、MMP-80マシンガンに似た形状の携行射撃装備になります。
本体部分はモナカ割ですが、上下の合わせ目は段落ちモールド化。マガジンの脱着ギミックなどはありません。
付属のマウントパーツをリアアーマーに組み付けることで、ビーム・マシンガンをマウントさせることができます。
ビーム・マシンガンを装備して。
ビーム・マシンガンは付属の指パーツ(武器持ち手用)を使って保持させます。多少固定強度に不安を感じますが、トリガーに指を添える、自然な形での保持となっています。
これまでのF90にはなかった平手指パーツが付属するので、ビーム・マシンガンを支えるような自然なポーズも再現可能です。カラーリングもよく、赤と白の装甲が映えますね。
浮かせてディスプレイさせる場合は、F90と同じく股間部に付属のジョイントパーツを組み付けます。小型キットなので、細い支柱のスタンドでも問題なくディスプレイが可能。
肩のスパイクアーマーで打撃を与えるようなポーズを演出。小型で軽装なのでポーズが取らせやすいです。可動箇所が多いので、より自然な形でポーズを決められるのがいいですね。
ビームサーベル刃はクリアイエロー成型色での再現。サーベル柄は握り手の指パーツに組み替えて保持させます。ダボ固定ではないので不安はありますが、うまく親指で支えるようにします。
背部にマウントしているビーム・マシンガンは殆ど干渉しないので、ラクにポーズを取らせることができます。たまに腕や脚の付根が抜けることがあるので注意が必要です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。内部フレームはF90からの流用ながら、スラスターやモールドといった各部がパーツで細かく色分けされるなど、マスターグレードらしく緻密に造形されています。ベーシックなスタイルで派手さはないですが、その分無駄がないですし、パーツ構成も色分けを意識した作りでいいですね。完成度の高いキットになっていると思います。
気になる点は、組み立て直後は関節がガッチリとしていて強度も高いですが、F90と同じくABSが使用されているのでヘタれると可動が緩くなる可能性があります。武器保持も難しくなってきそうなので、長期で遊ぶなら関節強度を上げるなど、補強も必要になってきそうです。
左ショルダーアーマーのような部分的に見られるジオン要素にも味がありますし、デザイン性の高さからかポージングが映えます。どんなポーズでもかっこよく見えるなど、予想以上の良さを持ったキットになっていました。F90とのシーン演出もしやすいですし、まとまりと安定感のあるキットとして楽しめそうですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら