今回は、2016年11月に発売されたHG 1/144 RCX-76-02 ガンキャノン 最初期型(鉄騎兵中隊機)のレビューをご紹介します!
HG ガンキャノン 最初期型(鉄騎兵中隊機)は、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜』に登場するMS『RCX-76-02 ガンキャノン 最初期型(鉄騎兵中隊機)』の1/144スケールモデルキットです。最初期型の特徴的な機体形状を新規造形で再現。差し替え式の肩部武装が再現された他、柔軟な可動によるキャノン射撃ポーズが再現可能なキットになっています。価格は1,980円(税込み)です。
地球連邦軍が初めて制式採用した人型機動兵器で、スミス海においてランバ・ラルのブグ、黒い三連星のザクⅠと戦闘を繰り広げた機体『RCX-76-02 ガンキャノン 最初期型(鉄騎兵中隊機)』がHGでキット化。試作機らしいクールなカラーリングに加え、左肩部に組み換え可能な低反動キャノン砲やミサイル・ランチャーといった武装、特徴的な3指のマニピュレーターなどが再現されています。
成型色はブルーグレーをベースに、頭部や胸部エアインテーク、脚甲、シールドなどにホワイトを配色。その他、バイザーがクリアグリーン、肩部武装やライフルなどがダークグレー、内部・関節パーツなどはパープルグレー成型色パーツでの再現となっています。
ホイルシールは付属せず。頭部バルカンや一部モールドなどを塗り分ける必要がありますが、パーツによって大部分の色分けが再現されているので組み立てるだけで十分な仕上がりになります。
内部・関節などのパープルグレーパーツにはKPS素材が使用されています。ABSは不使用。
ポリキャップはPC-001を肩部や足の付根、足首など各部に使用します。関節強度はまずまず高め。特別負荷のかかるような装備はなく、接地面も適度に広いので自立は安定しています。
ライフル、ライフル用ジョイントパーツ、シールド、ミサイル・ランチャー、武器持ち手、ディスプレイ用スタンドが付属します。
余剰パーツがいくつか付属。
専用のマーキングシールが付属。側頭部に貼り付ける鉄騎兵中隊機エンブレムも収録されています。
頭部。ガンキャノン特有の丸みのある装甲と、頬の3本モールドが印象的に造形。ただしアンテナは側面に配置されるなど、愛らしい雰囲気も併せ持つデザインになっています。額のセンサーはオリジン版独自のデザインで特徴的。センサーはグリーンのシールを貼るか塗り分けが必要です。こめかみの60mmバルカン砲もグレーに塗り分けが必要。
メット部は前後の組み合わせで側頭部にかけて合わせ目ができます。簡単な2個パーツ構成なので合わせ目消しはラク。首の関節強度が高いので、頭部取り外しの際にアンテナを折ってしまわないように注意します。側頭部には騎士の甲冑のような鉄騎兵中隊機エンブレムのモールドも細かく造形されています。
バイザー内部もメカニカルなモールドが造形。クリアグリーンのバイザーはブラックライトで照らすと発光します。
胴体部には厚みがあり、マッシブさが強く表現されています。モールドは比較的少なめ。エアインテークは白いパーツでの色分けとなっています。
首はポリキャップではなくパーツによる構造。肩のポリキャップは前方に引き出し可能です。
腰部にはガンキャノンらしい丸みのある装甲が造形。中央の丸モールドはパーツでの色分けです。
腰アーマー裏にモールドはなくフラットな状態。フロントアーマーは適度に展開可能です。
股間部にはスライドギミックがあり、脚部の可動域を広げることが可能。特にロックなどはないので、経年でヘタれると自然にスライドするようになるかも。
腕部。全体的にガンキャノン特有の円筒状の装甲が造形されていますが、ハンドパーツは3指でまだ開発段階の作業マシン的な要素が感じられる造りになっています。
腕部には内部フレームが造形。
上腕、前腕共に筒型パーツの組み合わせで合わせ目はなし。前腕も合わせ目は段落ちモールド化されています。3指のハンドパーツは2個パーツ構成。指の可動ギミックはありません。
肩部は球状の装甲で軽装。前後の組み合わせで合わせ目ができます。
脚部。こちらもガンキャノン特有のデザインで、適度に太さがあります。大腿部前面や膝下側面にはオリジン版特有のモールドも造形。
脚部は膝から下にのみ内部フレームが造形されています。
大腿部は左右の組み合わせですが、前後の合わせ目は段落ちモールド化。組み合わせが硬いので注意です。膝から下も左右の組み合わせですが、こちらも前後の合わせ目は段落ちモールド化されています。
ソール部。ここもガンキャノンらしい厚みのあるデザインになっていますが、比較的エッジが効いていてシャープ。側面の丸モールドなども別パーツ化されているので塗り分けたりすると面白そうですね。足首の内部パーツは左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。適度に可動。
足裏はモールド入りの裏打ちパーツが造形。肉抜き穴などはなくディテールもしっかりとしていて落ち度はありません。
背部には適度に厚みのあるバックパックを装備。側面にはモールドも造形されていますし、上部には低反動キャノン砲やガトリング砲も造形されています。
下部のスラスターは別パーツ化。
バックパックは背部に2ダボ接続。他のキットと共通なのでバックパックを交換するなどカスタマイズが可能です。
低反動キャノン砲。ガンキャノンの手兵そうで、砲撃時の反動がRTX-65ガンタンク初期型の大口径砲よりも抑えられているとのこと。
砲身部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
下部はシャフト構造で、キャノンの上下可動に合わせてシャフトが伸縮するギミックがあります。組み合わせパーツ数が多く、ディテールがしっかりと表現されているのがいいですね。
砲口は浅めに開口されていますが、気になる場合は奥まで開口する必要があります。
低反動キャノン砲は45度ほど角度変更が可能。
ガトリング砲。対地攻撃用の実体弾を使用する武装になります。簡単な2個パーツ構成ですが、砲口まできっちりと造形されています。
低反動キャノン砲は付属のミサイル・ランチャーに変更可能。
ミサイル・ランチャーは基部が左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。前後の白い部分は別パーツ化。ミサイル発射口も細かく造形されています。
ミサイル・ランチャーも適度に上下させることができます。
バックパックの武装ジョイント箇所はポリキャップ接続。もともと左右共にポリキャップを組み込む構造になっているので、付属の余剰パーツに組み替えれば両肩に武装をマウントさせることができます。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。最初期のMSなので陸ジムなどと同じ18m級。
エコプラを塗装したものですが、HGガンキャノン(001)と並べて。最初期型はスタイリッシュで造形バランスも良いですが、初期HGのガンキャノンもまだ色褪せないくらいの出来ですね。
HGガンキャノン(REVIVE版)と並べて。こちらはだいぶスタイリッシュに変化しています。オリジン版ガンキャノンのプロポーションが一番バランスが良いような気もします。
頭部は適度に上下します。左右へは干渉で少し傾ける程度。
腕は水平程度まで上げることができます。肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。
肩はボールジョイントで適度に前後させることが可能。前方へは引き出しギミックがあるのでその分広く可動します。
腹部や腰部のボールジョイントにより、上半身を適度に前後させることができます。
腰は干渉なく306度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。
前後開脚は、前方へは水平程度まで展開可能。後方はリアアーマーが干渉するので少し制限されます。
膝は2重関節で深くまで曲げることが可能。コの字型のように曲がります。膝装甲裏にはきっちりと裏打ちパーツが造形されています。
足首の可動は、つま先を伸ばす動きが少し制限されますが、それ以外は適度に可動します。
左右への開脚はハの字程度まで。
脚の付け根がロールするので、内股、ガニ股ともに広く可動させることができます。
立膝はまずまずきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、各部とも特別広く可動するわけではないですが、不自由さも感じることもなくまずまずといったところ。首の左右可動が少し物足りないかなというくらいです。最初期型の機体で劇中でも派手に動くわけではないので、劇中シーンの再現などは問題なくできそうですね。
ライフル。実体弾を発射するMS専用の携行武器になります。ジム・コマンドのブルパップ・マシンガンとかなり似た形状の武装で、表面にはメカニカルなモールドが造形。
本体部分はモナカ割で上下に合わせ目ができます。マガジンの脱着ギミックはありません。
HGUCガンキャノン(REVIVE)のビームライフルと並べて比較。
シールド。表面は簡単な2個パーツ構成で裏面にダボが点在するのが気にはなりますが、白く塗ったりすれば問題はなさそうです。裏面には細かなモールドも造形。
グリップは上下に可動。ジョイント部分もロールします。
付属のスタンドはブラック成型色で、HGのキットでよく見られる、支柱を組み替えることで前後位置や角度が変更できるタイプ。変形機構のあるキットでよく見られるスタンドですが、変形しないキットに付属しているのは珍しい気がします。
一通り武装して。
ライフルを保持する場合は、グリップを武器持ち手にダボ固定させ、付属のジョイントパーツを前腕に組み付けて保持します。2箇所で固定されるのでかなりしっかりとした保持が可能です。
ただし、弄っていると徐々に前腕(手首側)のパーツとハンドパーツが分解し易くなってきました。手首周りは取り扱いに少し注意したほうが良さそうです。
一応HGUCガンキャノン(REVIVE)のビームライフルも持たせることが可能でした。
フロントアーマーが広く可動し、股間部にもスライドギミックがあるので、腰を落としてキャノンで射撃するポーズもきれいに再現することができます。
シールドもグリップをしっかりと握れるわけではないですが、前腕のモールドにはめ込むのである程度しっかりとした保持が可能です。ただしこちらも前腕パーツやハンドパーツが徐々に分解しやすくなってくるので注意です。
ミサイル・ランチャーに組み替えて。劇中では鉄騎兵中隊機12機のうちの111番機と112番機がこの装備でしたが、仕様の異なるガンキャノンが楽しめるのはいいですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。最新のフォーマットなのでプロポーションがかなり整っていますし、程よいモールド量で適度なメカニカルさが表現されていていいですね。構造もよく、肉厚でも適度に可動域が確保されているのでポーズが取らせやすいです。関節強度も高いのでポージングが安定しますし、姿勢が崩れることなくかっちりとしていて取り扱いもし易いです。殆ど文句がないくらいの完成度。
なので気になる点も殆どないですが、気になる点としては、ライフルやシールド用のジョイントパーツを前腕の合わせ目に組み付けるため、前腕の外装パーツが抜けやすいところがあります。ヘタれてくると外れる頻度も高くなるので、予め補強しておくのも手ですね。ハンドパーツも分解しやすくなってくるので注意。
試作機らしいミリタリー風なカラーリングなのも味がありますし、劇中ではブグやザクⅠに全12機が大破に追い込まれましたが、キットは弱そうに見えないくらいにしっかりとした作りになっています。このフォーマットによるバリエーション機も高い完成度に仕上がると思うので楽しみですね。
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