今回は、2012年5月に発売されたHG 1/144 ovv-af ダナジンのレビューをご紹介します!
HG ダナジンは、『機動戦士ガンダムAGE』第三期キオ編に登場する重MS『ダナジン』の1/144スケールモデルキットです。怪獣やドラゴンをベースにデザインされた印象的な機体形状を新規造形で再現。複雑に可動する尻尾の他、飛行形態への変形も可能なキットになっています。価格は1,650円(税込み)です。
バクト直系の発展機で、ガフランの特性も取り入れたヴェイガンの量産型可変MS『ダナジン』がHGでキット化。人型から大きくかけ離れたドラゴン型の機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はダークグリーンとグレーのわずか2色。量産型機らしい、シンプルで無駄のないカラーリングになっています。
シールは頭部と腰部ダナジンキャノンを補うくらいでわずか。塗装もほぼ必要なく、素組みで設定通りの色分けが再現されています。
ポリキャップはPC-001Aとボールジョイント型のポリキャップPC-7を使用し、関節強度はまずまず高め。前後に長い容姿ですが、尻尾を接地させることで自立は安定します。尻尾を浮かせた状態でもバランスを取ることで自立は可能。
飛行形態(高速移動形態)用のフェイスカバー(耳の部分)パーツ(左右)、表情のついたハンドパーツ(左右)が付属。
頭部。ヴェイガン所属機特有の生物的なデザインで、額にアンテナ、左右には耳の形をしたフェイスカバーを装備。モノアイスリットや顎のビームシューターはグリーンのシールでの色分けです。
メット部は左右の組み合わせで後部に合わせ目ができます。消す場合は後ハメ加工が必要。
フェイスカバーはボールジョイント接続でロールやスイングなど適度に可動します。
首部。ドラゴンの鱗のような、内部に外装を被せた多重構造になっています。内外装共にパーツで色分けされていますが、どちらにも合わせ目ができます。消す場合は後ハメ加工などが必要そう。
首はボールジョイント型のポリキャップ接続で脱着が可能。多少可動に遊びがあるので注意が必要です。
胴体部も首部と同じく、内部に外装を被せたような構造。ともに左右の組み合わせで合わせ目ができます。こちらも消す場合は後ハメなどで手間がかかりそうです。
腰部。どっしりとしたスタイルで、前方にはダナジンキャノンを装備。キャノンの砲口はグリーンのシールでの色分けです。
左右の組み合わせで下部に合わせ目ができます。
腰部内部。肩部によく使用するポリキャップ(PC4)を股間部に内蔵するなど特殊な構造になっています。
腕部。他のヴェイガン所属機と同じような細身な形状になっています。
二の腕、前腕共に左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。肘から分離可能で、全体の成型色も統一されているので合わせ目消しや塗装はラクそうです。
ハンドパーツは他のヴェイガン所属機と同じく獣感のある作り。手のひらにはビームバルカンを装備しています。ビームバルカンはボールジョイント接続ですが、あまり柔軟には可動しないようです。
ショルダーアーマーは小型でコンパクト。前後の組み合わせで上部や側面に合わせ目ができます。
脚部。ヴェイガン所属機の要素を持ちながらも、比較的短めでどっしりとした風貌になっています。
大腿部、膝関節、膝から下それぞれ左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。各部が個別化出来るので、合わせ目を消すのはラクそうです。膝の装甲は展開可能。
ソール部はかかとにヴェイガン機の名残がありますが、全体的にシンプルな形状になっています。脚甲も別パーツでの色分けを再現。つま先側は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。アンクルアーマーは展開可能。
つま先は角度変更が可能です。
背部には大柄なウイング(可動式スタビライザー)を装備。
ウイングは3枚構成で、節目はボールジョイント型ポリキャップ接続。裏面には2枚の裏打ちパーツが造形されるなどしっかりとした作りになっています。
ウイングは付け根がロール可動し、節目各部もそれぞれロールや左右への展開などフレキシブルに可動します。
ウイングは後方にも展開可能。
尻尾は先端にダナジンスピナーを装備。全体的にシャープに造形されています。
ダークグリーンの外装部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。消す場合は後ハメ加工もしくはマスキング塗装が必要そう。
先端のダナジンスピナーも左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
節目はボールジョイント型ポリキャップを織り交ぜつつ、上下左右などフレキシブルに可動する構造が再現されています。
なので、各部を上下や左右にスイングさせることで、生き物のような柔軟な可動を再現することができます。
ポリキャップ接続なので節目ごとに分離させることも可能です。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムと同サイズ程度となっています。背筋を伸ばせば更に大きな容姿になりそうです。ダナジンの全高は18.4mという設定ですが、キットはもっと大きく見えますね。
ヴェイガン所属機のHGバクト、HGガフランと並べて。どれも獣感が強く、独特のシルエットをしていますが、ダナジンは更に生物感の強いデザインになっています。
HGガンダムAGE-3ノーマルと並べて。AGE-3ノーマルはヒロイックなガンダムタイプで、容姿やカラーリングからも対立構図がはっきりとしています。
頭部は適度に見上げる動きが可能。顎を引くような動きはあまりできないようです。左右へは少し可動。
腕は水平程度まで上げることができます。肘はある程度深くまで曲げられますが、これ以上に曲げると肘の関節パーツが折れる場合があるので注意が必要です。(右腕の肘関節パーツが折れました_| ̄|◯)
上半身は腰のボールジョイントで少し前後にスイングさせることができます。
腰は干渉なく360度回転させることが可能。アクションベースやスタンドへは、股間部の装甲パーツを外し、3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
腰アーマーによる干渉がないので、前後開脚は幅広く展開させることができます。
肘はくの字程度まで可動します。
足首は前後左右ともまずまずスイングします。
股間部がボールジョイントなので、左右への開脚はハの字程度までとわずか。
多少股間軸が前後スイングしますが、大腿部が干渉するため、内股、がに股は制限されます。
元々重心が低いのでわかりにくいかもですが、立膝はきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、形状が特徴的なので、人型と同じ動きを再現するのは難しいようです。ですが首や尻尾などは柔軟に動くようになっているので、ダナジン独自の生物的な表現ができそうですね。
怪獣やドラゴンに近いシルエットなので、簡単に構えるだけでも十分にダイナミックなポーズを再現することができます。
付属武装は形状の異なるハンドパーツのみですが、手のひらのバルカンを発射するようなポーズやちょっとした表情の変化を演出することができます。可動箇所が多いので、より柔軟で自然なポーズが取れるのもいいですね。
浮かせた状態でディスプレイさせると展開したウイングが目立つようになり、鳥類のような感じでまた雰囲気が違ってきます。
飛行形態への変形はフェイスカバーパーツを閉じた状態のものに組み換え、首を少し収納します。
そして膝とつま先を伸ばし、胴体部に沿うように配置したら飛行形態への変形完了です。簡単。
飛行形態。ウイングは水平に配置しておきます。腕は特に指示がないので、通常通り斜め下に配置しています。
飛行形態をいろんな角度から。
飛行形態でフライトシーンを演出。ロック機構などはありませんが、関節強度がまずまず高めなのと各部を弄ることも少ないので、特にぽろりなどで不自由さを感じることはなかったです。少し耳のフェイスカバーが外れやすいかなというくらい。
HGバクト、HGガフランの飛行形態と並べて。形状や四肢の位置など、似たところはありますが、ダナジンの飛行形態はよりシャープで洗練された感じがあります。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。ヴェイガン系機体の特徴的な容姿ですが、これまで登場したガフランやゼダスなどよりも更に獣感が強く、生物的なポーズが再現できるのが面白いですね。特にダナジンスピナーを持つ尻尾は複雑且つ柔軟に可動するなど、かなり柔らかく自然な表情を付けることができます。
気になる点は首などに少し遊びがあり、ふらつきが見られました。肘関節も簡単に折れてしまうなど、多少強度が不安な箇所がありそうなので取り扱いには注意が必要です。
部分的に合わせ目は出来るものの、作りもしっかりとしていて制作側の力の入れようが感じられますし、柔軟な可動によってワイルドなポーズも再現できます。飛行形態への変形も簡単なので、劇中のポーズを再現したりして印象的なシーンの再現を楽しむにも良さそうですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら