今回は、2008年2月に発売された1/100 GN-005 ガンダムヴァーチェのレビューをご紹介します!
1/100 ガンダムヴァーチェは、『機動戦士ガンダム00』に登場するMS『ガンダムヴァーチェ』の1/100スケールモデルキットです。外装の着脱により、ヴァーチェからナドレへの換装を再現。砲身が伸縮可能なGNキャノン、フルバースト形態へ展開可能なGNバズーカにより、特徴的な攻撃形態が再現可能なキットになっています。価格は4,400円(税込み)です。
ソレスタルビーイングが開発した太陽炉搭載型モビルスーツで、火力と防御力を重視した機体『ガンダムヴァーチェ』が1/100シリーズでキット化。特徴的な重装甲が再現され、外部装甲をパージすることでガンダムナドレへの換装が可能なキットになっています。名前は力天使『ヴァーチュース』に由来。
成型色はホワイトをベースに、各部にダークグレーやレッド、イエローを配色。締まった印象のクールなカラーリングが再現されています。シールは各部装甲のグレーやGNコンデンサー内部、腹部などの白い装甲、ナドレの脚部などを補い、シール量としてはやや多め。
各部のGNケーブルにはライトブルーのゴム質素材が使用されています。塗装する場合は剥がれを防ぐため、プライマーなどの密着剤を吹き付けると良いかと。パーツの組み合わせ強度が高いので、塗装前の仮組みなどで分解するときは注意が必要です。
ポリキャップはPC-122を使用し、関節など各部に多数組み込みます。外装パーツ組み込み用にナドレ内部にも使用。背部に2基のGNキャノンを装備していますが、関節強度が高く、後方に比重はかからず自立は安定しています。
GNバズーカ、GNビーム・サーベル刃✕2、ディスプレイ用のジョイントパーツが付属。
ナドレへの組み換え用頭部パーツが付属します。
キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん、薄刃ですが強度が高く、長持ちします。 ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー
ガンダムナドレのレビューはガンダムヴァーチェのレビュー後にご紹介します。先にガンダムナドレのレビューをご覧になりたい場合は以下のリンクからどうぞ。
頭部。ブサメンとも思える個性的で肉厚なデザインになっています。メット部や外装が左右挟み込みタイプで後頭部に合わせ目ができます。口元は赤いシールで、額や側面のGNコンデンサー内部はシールでの色分け。とさか左右のモールドはグレーに塗り分けが必要です。
胸部。厚みのある装甲や肩部アンテナ、エアインテークなどが細かく造形されています。中央にはGNドライヴが造形。ドライヴ周りの白は各部ともシールでの色分けです。
肩のアンテナは収納可能。
胸部中央の装甲はバーストモード再現用に開閉することができます。
背部GNドライヴは固定式で脱着ギミックはありません。左右のフックは少しだけ開くことが可能。GNドライヴ内部はシールを貼り、その上からクリアーパーツを被せての再現で、被せるときに干渉してシールが剥がれることがあるので注意です。
腰部も各部に肉厚な装甲を装備。左右の装甲内部はパーツでの色分けです。背部中央のGNケーブルはライトブルーのゴム質素材パーツでの再現。
下部のGNバーニアは別パーツでの色分けとなっています。
腕部。ヴァーチェ全体と比べると比較的細身なシルエットになっています。
二の腕は左右の組み合わせですが、合わせ目は端でモールド化。前腕は前後挟み込みタイプですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。前腕前面のGNコンデンサはダークグリーンのシールにドーム状のクリアーパーツを被せての再現。
ショルダーアーマーはコンパクトですが、適度にモールドが造形されてメカニカル。前後挟み込みタイプで上部に合わせ目ができます。ナドレの肩に被せる仕様なので、後ハメ加工はなく合わせ目消しはラク。前後のモールドはグレーのシールでの色分けです。
脚部は全体を覆い隠すような肉厚な装甲を装備。前面各部のモールドやアンクルアーマーの節目はグレーのシールでの色分けです。
膝下の装甲は前後で挟み込む構造ですが、内側にできる合わせ目はモールド化。外側にはGNフィールド発生装置を装備しています。GNフィールド発生装置表面のモールドはグレーのシールでの色分け。
膝にはGNビームサーベル柄が収納可能です。
GNフィールド発生装置は表面の装甲が展開可能。内部はスリットモールドは造形されていますが、色分けはされていないので黄色く塗り分ける必要があります。
ソール部。それほど派手なデザインではないですが、設置性は高く安定した作りになっています。赤い装甲は左右の組み合わせで後部などに合わせ目ができます。脚裏はナドレの脚裏が露出するような形。
背部ユニット。左右にはGNキャノンがアーム接続されています。
接続部はGNドライヴと2ダボで埋め込むように固定。
アームは各部とも左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。バックパック本体も3個パーツの簡易的な構造ですが、こちらは合わせ目が内側にくるようになっています。
GNキャノン。肉厚な形状をした2連装ビーム砲で、GNフィールド発生装置の役割も兼ねています。表面のモールドはグレーのシールでの色分け。
砲身は伸縮が可能。可動が硬めなので、伸縮には少し手間取るかも。グリップも展開が可能です。裏面はメカニカルなモールドが造形されています。
脚部と同じく、表面のGNフィールド発生装置は展開可能です。こちらも内部は塗装が必要。
アームが可動し、GNキャノンを上下に可動させることができます。
基部は前後へのスイングも可能。GNキャノンの付け根がボールジョイントなので、回転させ、前後に向けることも可能です。
MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。頭頂高自体はジム・コマンドと殆ど差はないですが、肉厚な装甲と肩にGNキャノンを装備しているため大柄に見えます。ガンダムヴァーチェの全高は18.4m。
手持ちの同シリーズで、1/100ガンダムキュリオスと並べて。MGほど精密ではないものの、各部に細かくモールドも入っていてメカニカルさが強く表現されています。プロポーションもよく、出来はいいですね。
MGガンダムデュナメス、MGガンダムキュリオスと並べて比較。プロポーションに違和感はないですが、情報量という部分ではやはりMGとは差がありますね。ですが並べてもそこまでの差はないようです。キュリオスはそうでもないですが、デュナメスは経年で関節がヘタレ気味でした。
頭部は干渉によってほどんど上下できず。腕はY字程度にまで上げることが可能です。肘はV字程度まで。腕を上げるときはアンテナが干渉しないように収納しておいたほうがいいかも。上半身の前後スイングはなく、腰も回転させることができません。
装甲が干渉するので、膝は90度程度までの可動となります。
左右への開脚はハの字程度まで展開が可能。最大可動域は以降のガンダムナドレレビュー時にご紹介します。
GNバズーカ。ヴァーチェのメイン武装で、高密度高エネルギー状態のGN粒子を発射します。各部ともパーツで細かく色分けされています。
本体部分は複数パーツの組み合わせですが、下部の白い装甲に合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどが必要そう。グリップは左右挟み込みタイプで各面に合わせ目ができます。
左右のグリップは展開が可能で、基部ごと前後にスライトさせることができます。
グリップは脱着が可能。下部にマウントすることで、片手で保持させることが可能となっています。上部のフックは可動式。手前のセンサーはグリーンのシールでの色分けです。
グリップは基部が可動し、幅広く展開させることができます。
下部の白い装甲は展開が可能。砲口も展開が可能で、GNバズーカの発射態勢を再現することができます。
砲口内部はスリット入りモールドが造形。内部を黒く塗り分ける必要があります。
GNバズーカを装備して。
GNバズーカは重量があるので、片手で保持するとどうしても手首が垂れてしまいます。保持が難しいので、ある程度補強してやる必要がありそうです。
GNキャノンを展開して前方に向け、特徴的な攻撃形態を再現。装甲が干渉するため、派手なポーズを取るのは難しいですが、大柄なので簡単なポーズでもダイナミックさは十分に表現されます。
GNビーム・サーベルはダボ固定ではないですが、ハンドパーツから抜けることなくしっかりとした保持が可能です。個体差かもですが、ビーム刃が少し曲がっているのが気になりました。ブラックライトで照らしても発光はせずです。
GNバズーカの各部を展開し、GNバズーカバーストモードに。胸部GNドライヴに接続するようにはなっていませんが、胸元に配置することで迫力のある射撃体勢が再現可能です。
各部に強度があるので、グリグリ動かしても破損しにくそうなので取り扱いやすいです。
ナドレへの換装は、各部外装パーツをパージしていきます。外装パーツに裏打ちパーツは造形されておらず、大柄で簡易的な造りになっています。
各部に裏打ちパーツなどはなく、シンプルに組み合わせながら外装を被せていくのみ。リアアーマーにだけ裏打ちパーツが造形されています。
以上、ガンダムヴァーチェのレビューでした。続いてガンダムナドレのレビューです。
ガンダムヴァーチェが全身の追加装甲を外した姿であり、「対ガンダム戦」を想定して「トライアルシステム」が搭載された機体。長髪のような頭部GN粒子供給コードや細身の機体形状など、女性をイメージさせるシルエットになっています。
成型色は大部分がホワイト。関節などはヴァーチェと共通のグレー成型色となっています。シールは頭部や各部のGNコンデンサー内部、膝下の側面ラインモールドを補うくらいで少なめです。
足裏の接地面は狭いですが、軽装で比重がかかるような装備もないため、自立は安定しています。
頭部。ヴァーチェの外装を取り外し、前後にGN粒子供給コードを組み付けることで再現します。GN粒子供給コードはピンクに塗り分けが必要です。
女性の髪の毛を思わせるようなGN粒子供給コード。自然に垂れるような形で造形されています。少し柔らかめの赤成型色プラ素材ですが、曲げると白化するので注意です。
コードは少し可動し、宇宙空間での浮遊状態を再現することができます。
胴体部。大部分がホワイト成型色のみで構成されていますが、エアインテークと肩アンテナは別パーツでの色分けを再現。中央のGNドライヴはダークグリーンのシールを貼り、ドーム状のクリアーパーツを被せての再現です。脇にはゴム質素材のGNケーブルが造形。GNドライヴ側面やエアインテーク側面のモールドはグレーに塗り分けが必要です。
背部GNドライヴはヴァーチェと変わらずですが、外装が外れて軽装になっています。
ヴァーチェの装甲を組み付けるため、肩の装甲は外側に引き出しが可能。この引き出しによって肩の前後可動域を広げることができます。
腰部は前後とも大腿部を覆うようなアーマーはなく、中央部のみ造形。ヴァーチェの装甲を組み合わせるための角穴があります。
腕部は細身に造形されています。
二の腕はヴァーチェと変わらず。前腕は左右挟み込みタイプですが、こちらは前後の中央に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要です。肘裏にはゴム質素材のGNケーブルが造形。
ショルダーアーマーも挟み込みタイプで上部に少し合わせ目ができます。他は段差などでモールド化。肩内部パーツを挟み込む構造になっているので、こちらも合わせ目を消す場合は後ハメ加工などが必要です。肩内部も合わせ目ができます。前後のラインモールドはグレーに塗り分けが必要。
脚部も全体的に細身ですが、膝周りが少し肉厚。大腿部やスネ表面にはゴム質素材のGNケーブルが造形されています。膝下左右のラインモールド(GNケーブル)はシールでの色分け。膝の角型ダクトはグレーに塗り分けが必要です。
大腿部と膝裏の装甲は左右挟み込みタイプで中央に合わせ目ができます。膝から下も左右挟み込みタイプですが、こちらは後部の合わせ目は段落ちモールド化。肘から分離しないので、大腿部の合わせ目を消す場合は後ハメなどの加工が必要です。
ソール部はコンパクトで未来的なデザイン。適度にパーツで色分けされ、合わせ目もありません。
頭部はある程度見上げる動きが可能。コードが垂れ下がらないので少し不自然な感じはありますね。左右へはコードや肩アンテナが干渉しやすいですが、アンテナを閉じたりして45度程度までスイングさせることができます。
腕はY字程度まで上げることができ、肘もV字程度まで曲げることができます。
肩の装甲を外側に引き出すことで、少し前後にスイングさせることができます。
腰部は丸軸接続なので、上半身の前後スイングギミックはありません。画像も省きました。腰は干渉なくラクに360度回転が可能。アクションベースやスタンドへは、股間部に付属のジョイントパーツを組み付けてのディスプレイとなります。かなりしっかりとはまり込むので、キットの角度を変えても重量で外れて落下するということはなかったです。
大腿部が干渉するため、前後開脚は水平程度までの展開となります。
膝は深くまで曲げる事が可能。膝装甲内部にはサーベル柄が収納されています。膝関節は一部に合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどが必要。
足首は前後左右ともあまり広くはありません。
左右への開脚はハの字程度まで。
内股、ガニ股もわずかに傾ける程度です。
立膝はまずまずきれいな姿勢でこなすことができました。
可動域の総括としては、近年のガンプラほどではないですが、細身で干渉も少ないのである程度広く可動させることができるようです。ポーズを取るにしても、特別不自由さを感じることなくポージングが楽しめそうですね。
首を動かすとたまに干渉して髪(GN粒子供給コード)が外れることがありますが、それ以外はグリグリ動かしてもポロリがなくポーズが取らせやすいです。
劇中の武装を再現するために、GNビーム・ライフルやGNシールドも付属していると良かったですね。
GNキャノンを装備して。こちらもダボ固定ではないですが、ハンドパーツで挟んで保持させ、遊びも少なく保持できるのでポーズは取らせやすいです。ハンドパーツの固定強度が高いのでバラける心配もなし。多少手首が外れやすいかなという程度です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。無印1/100シリーズながらも各部にモールドが入っていてメカニカルさが強調されていますし、プロポーションバランスもよく完成度の高いキットになっています。GNバズーカも可動ギミックが豊富で幅広く楽しめますね。キットに重量がありますが、ポロリもなく安定したディスプレイ、ポージングが楽しめるのでストレスもありません。
気になる点は、各部に合わせ目が多数できるのと、ポリキャップを挟み込むため、組んだときに干渉して合わせ目が開きやすかったりします。なので気になる場合は、一部を削るなどして合わせ目をしっかりと塞ぐ必要がありそうです。その他、GNバズーカを保持すると手首が垂れてしまうので、手首はもう少し強度があると良かったですね。
ナドレの再現性も高く、外装の脱着というヴァーチェ特有のギミックが楽しめるのもいいですし、重武装スタイルで簡単なポーズでもダイナミックに再現が可能です。GNバズーカバーストモードも迫力のある射撃シーンが再現できるなど、劇中シーンを再現するにも十分。いろんな部分で楽しみの多いキットになっているのがいいですね。
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